第398話

ピシャーン!!


「段々雷が近づいて来てます!」

「とりあえず逃げろマロ!!」

『きゅっ!!』


相手の雷攻撃を躱しながら飛行を続けるマロ。だがここはあいつの体内も同然だ、どうにかこの雲の中から脱出しないとまずい!


「(; ・`д・´)σ」

「あっちに行ってだって!」

『きゅきゅっ!』

「向こうに何が在るんですの?」


ピシャーンッ!!


「聞いてる時間も無さそうだぞ!急げマロ!!」


相手の攻撃間隔が段々短くなって来ている。もしかしてこっちには行かせたくないのか?つまりこいつの嫌がる物がこの先に在る訳だ。だったら拝みに行ってやろうぜ!


「直上!直撃コース!」

「駄目ですルドさん!これは逃げられません!!」


何て思ってた矢先に相手さんは俺達に止めを刺しに来た!!しゃーない隕石対策だったがここで使うぞ!


ルドの陽動 クライドの攻撃目標がルドに固定された


ルドの防御

万想の鎧・双璧・エリアガード・金剛巨人体・純潔スキル発動

ルドのHPを半分消費してダメージを50%カット ルドの残りHP500ポイント

スキルコンボ!!万想の鎧・双璧・エリアガード発動により<盾の障壁>スキルが発動

<盾の障壁>の効果により自身を中心とした障壁を展開。

ダメージ-710ポイント


クライドの雷攻撃

雷魔道・雷神・狙い目スキルが発動

ダメージ1000ポイント

ルドの金剛巨人体の効果によりダメージが半減

ダメージ500ポイント

ルド達のダメージ0ポイント


「どやっ!」

「パパ凄い!!」

「( ゚Д゚ノノ”☆パチパチパチパチ」


俺が使ったスキルコンボはマロの周りに透明な盾の障壁を生み出した。雷はその障壁にぶつかり光りになって霧散して行く。これでしばらくは大丈夫だろう。あまりの出来事に他のメンバーが口を開けたまま俺が生み出した障壁を眺めている。どや?凄いやろ?エリアガードを習得してやっと使えるスキルコンボだ。ちなみに性能はこんな感じ。


<エリアガード>

盾で防御出来る範囲を拡大し相手の攻撃を受けるスキル。盾以外の場所では防御性能は半分に落ちる。


<盾の障壁>(万想の鎧・双璧・エリアガード)

発動者を中心に障壁を生み出して一定範囲を守る。防御性能は発動した防御スキルと装備の性能を参照する。

これに金剛巨人体のダメージ50%カットを付ければ安泰って訳よ。


「何でもっと早く使いませんの!!」

「自然現象にHP半分使えってか!その後何か在っても対応出来なくなったらどうする!」

「とか言ってますが本当の所は?」

「・・・・もっと使ったらカッコいい場所で使いたかった・・・。」

「ルド兄がそんな事出来る訳ないやん。」

「たまに馬鹿な事言いますよねルド兄さん。」


うるせぇやい!せっかく覚えたスキルのお披露目相手が唯の自然現象だったら盛り上がらないだろうが!!まぁ実質敵の攻撃だった訳なんだが。


「と言っても相手がこれ以上の本気を出して来たらダメージ通るからな。急いでアイギスが教えてくれている場所まで行くぞ!!」

「誤魔化しましたわね?」

「まぁまぁルゼダ。おかげで助かったんだから。」

「範囲防御も出来るとなったらルドさんは盾職として完成に近づいてきましたね。」


リダの言う通り欠点だった範囲防御も覚えたからな。後は師匠の言っていた流派を覚えるだけだ。聞いた話だと反撃能力も付いてるらしいからな。楽しみで仕方ないぞ。まぁ先はまだまだ長いみたいなんだけどな・・・・。


ピシャーン!ゴロゴロゴロ・・・・・。ピシャーン!!ゴロゴロゴロ・・・。ピシャピシャーーーン!!


障壁に守られながら飛行を続けるマロ。何とこの障壁、雨や風なんかも防御してくれているのですいすいと目的地に向かって進めてしまった!その所為か雷の頻度が上がってかなり眩しい!


「えぇい鬱陶しい!!いい加減にしろこの雲野郎!!」

「確かに眩しくて困りますね。」

「あかん、目がチカチカしてまともに周りが見られへん・・・。」

「あっサングラス在りますわよ?はいどうぞ。」

「なんでそんな物持ってるのルゼダ?」

「海に行った時に買っておきましたの。安かったですわよ?」


クリンはそういう事が聞きたいんじゃないと思うぞルゼダ?まぁサングラスは有難く頂いておくがな!これで強烈な光から目を保護できる。


「あっ!ルドさんあれ!!多分アイギスちゃんが見つけたのはあれですよ!」

「ん?おぉっ!あそこだけ晴れ間が広がってる!」

「どう見たって見る場所違うでルド兄。」

「あの浮いているのってもしかして空中大陸じゃないですか?」


雲の切れ間から差し込む光りでキラキラと輝いて見える場所。そう、半透明な結界に守られたその場所が俺達が探していた空中大陸だった。


「よしマロ!あそこに突撃だ!」

『きゅー!』


マロに指示を出して一直線に大陸を目指す。嵐を抜け、鬱陶しい雷を受けきって雲の切れ間に飛び込んだ時にそれは起こった。


メテオジェリーの攻撃

岩石魔道・射出・パワーチャージ・狙イ穿ツ者スキルが発動

ダメージ2000ポイント


ルドの防御

<盾の障壁>が発動中

金剛巨人体の効果によりダメージ50%カット

ダメージ1000ポイント

障壁によりダメージ-720ポイント

ダメージ超過により障壁が消滅

マロは280ポイントのダメージを受けた。


ガシャーン!!


『ぎゅぴっ!?』

「障壁が割られた!?大丈夫かマロ!」

『・・・・・・。』


事前に聞いていたはずなのに鬱陶しい嵐を抜ける事を優先してしまった。その為に、空から落ちて来る隕石に気が付いたのは俺の障壁が割られた時になってしまった。


そして障壁を割った隕石はそのままマロのボディに横から激突する。ダメージを受けたマロは気を失ってしまったのか返事が無い!


「しっかりしろマロ!」

「駄目です完全に気絶しちゃってます!」

「回復はしましたわ!」

「でもこのままじゃ墜落しちゃうよ!」


ダメージは即座にルゼダが回復してくれたが、マロの意識は戻らなかった。万事休すかと思われたその時、座席の後方でちびっ子4人が何やらゴソゴソと動いて居るのに気が付く。


「お前等何やってるんだ?」

「パパ大丈夫だよ!ここまで来たら何とか出来るから!」

「( ´∀`)bグッ!」

「シアちゃんの話を聞いてそんな馬鹿な!とも思たんやけどな。提案に乗らんと死に戻りしそうやし、いっちょやってみよかってなったんよ。」

「よいしょっと、準備出来たよシアちゃんアイギスちゃん。」


慌てる俺らを尻目にこの子達は状況を打開しようと動いて居たらしい。それで今どんな状態かと言うと。ベニの厄喰いを砲撃状態にして後方に構えて厄喰いの上にアイギスが乗り、左右をルリとシアが支えている。そしてアイギスの指示の下微妙に武器の方向を変えているみたいだ。まさか?


「マロが滑空状態で良かったね。ぐるぐる回ってたら出来なかったよ。」

「(*・ω・)(*-ω-)(*・ω・)(*-ω-)ウンウン♪」

「根性で皆を振り落とさんようにしたんやろうなぁ。そんなマロの心意気は無駄に出来へんで!」

「アイギスちゃんここで良いの?もうちょっと下?これくらい?うん、解った。えー、他の皆さんは何かに掴まってくださーい。」

「おいおいおい!マジでやるのか!」

「ちょっと待ってください!本当にそれで届くんですか?」

「大丈夫!アイギスが計算してくれてるから!!」

「もう諦めましょう・・・。この子達目がマジですわ・・・。」

「止めたって墜落なんだから任せてみましょう。死ぬかもしれませんけど・・・。」

「それじゃあ行っきまーーーーす!」


カチッ・・・・・・・・チュドーーーーーーーーン!!


落下していくマロの後方に突き出した厄喰いから砲撃が発射された。その威力絶大!なんと砲撃をした場所の雲が吹き飛んで、向こう側の青空が見えるくらいだった。


そしてそんな砲撃の反動を受けたマロはと言うと・・・・・。アイギスの計算通りなのか一直線に空中大陸に突き進む!


「これマロちゃん大丈夫なんですかね?首が凄い曲がってますけど?」

「変身能力を持っているから無事・・・・だと思いたい。」

「いけいけー!!」

「ワァ───ヽ(*゚∀゚*)ノ───イ」

「プハッ!MP切れましたぁ・・・。」

「お疲れベニ!ゆっくり休んどきや!」

「後は野となれ山となれですわね・・・・。」

「まぁ無事には着きそうだよ?あの結界に阻まれなければだけど。」


山なりに吹っ飛んだマロはゆっくりと下降を始め、空中大陸に向かって落ちて行く。そして、大陸を守っている結界が眼前に迫る。無事通り抜けられますように・・・・。


スルリッ


マロの体は無事に結界を通り抜けた!!


「やりました!中に入れましたよ!」

「これで隕石の影響は受けませんわね。」


無事に結界を通り抜けて喜ぶメンバー。そして迫る大地。いやこのままだとマロがやばい!!


「よいしょー!!」


ルドの防御

万想の鎧・双璧・エリアガード・金剛巨人体・純潔スキル発動

ルドのHPを半分消費してダメージを50%カット ルドの残りHP500ポイント

スキルコンボ!!万想の鎧・双璧・エリアガード発動により<盾の障壁>スキルが発動

<盾の障壁>の効果により自身を中心とした障壁を展開。

ダメージ-710ポイント


地面との衝突 ダメージ1000ポイント

金剛巨人体の効果によりダメージ50%カット

ダメージ500ポイント

ルド達のダメージ0ポイント


障壁を張り直して無事にダメージ無しで乗り切った俺達。だけどここで計算違いが1つ。空中で生み出した障壁は球体になる。つまりは丸いって事。まぁ何が言いたいかと言うと?


「転がっちまうって事なんだなぁ!!」

「言ってる場合ですか!!早く障壁解除して下さい!!」

「バウンドしてて今解除すると皆バラバラになっちまうから無理。」

「だれか止めてですわぁぁぁぁぁ!!」

「ルド兄の馬鹿ぁぁぁぁぁ!!」

「たーのしーい!!」

「ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ」


俺達はしばらく到着した空中大陸の大地を転がりまわるのだった。あぁ気持ち悪・・・・うっぷ。


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

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