第399話

しばらく転がりまわった後、大きな木にぶつかってやっと止まった。そこで障壁を解除してなんとか空中大陸に降り立つ俺達。


「おえっ!気持ち悪いですわ・・・・。」

「ずいぶんとぐるぐる回ってたからね・・・・。僕もちょっと吐きそう・・・・。」

「目が回りますぅ~。」

「お姉ちゃん大丈夫?」

「口からもんじゃ焼き出そうや・・・。」

「あー面白かった!今度もう一回やってねパパ!!」

「( ´∀`)bグッ!」

「もうやりたくないなぁ・・・・。おえっ!」


しばらく休憩した後、マロを回復して貰ってインベントリに仕舞った。お疲れ様マロ、気が付いたら料理と洗車だからな。


「さてと、ここはどこら辺何だろうな?」

「どう見ても森の中ですよね?」

「さっきちらっと見た時、この先に村っぽいのが在りましたけど・・・・。」

「転がり過ぎてどこら辺に居るのか全く分かりませんわ。」

「シアが飛んで見て来るよ?」

「(*´∀`*)σσ」

「それだ!って言うとるんやろか?」

「そうみたいだね。」


まぁ現在地を確認する方法はそれしか無いか。ベニに飛んで貰っても良いが、MP回復を優先したいからな。という訳で頼んだシア!


「はーい!じゃあちょっと行ってきまーす。」


羽を出して空に飛びあがるシア。そう言えばマロが墜落してもシアとベニだけは飛べるんだよなぁ・・・・。もしかしてあんなに慌てなくても何とかなったか?


「さてと、シアが戻ってくるまでにこれからの活動方針を決めておくか。」

「まず第1に住人との関係構築ですわね。」

「後は技師を見つけて飛行船を修理する交渉ですね。」

「出来ればいくつか技術を持ち帰りたい所ですよねぇ。」

「文明が発達してるなら新しい武器や防具が在るかも知れへんで?」

「何か便利な物が在ったら購入したいです。」


技師を連れ帰るのも武器や防具の購入もコミュニケーションが取れなければ何も出来ないな。まずはこの大陸の人と交流して情報を集めないとか。


「うっし、第1大陸人と出会ったら友好的に行くか。」

「そうですわね。」

「そううまく行きますかねぇ?」


こらこらリダさんや。ここで変なフラグを建てようとするんじゃありません。そんな事言ったら・・・・・。


「へっへっへ、何か落ちて来たと思ったら上玉が揃ってるじゃねぇか。」

「さっき飛んで行ったチビもこいつらの仲間っぽいですぜ兄貴。」

「そうかそうか、なら全員とっ捕まえて売り払っちまおう。あぁ男は殺しても良いぞ?その後はお楽しみの時間だぁ!!」

「「「「「「ひゃっはーーーーー!!」」」」」


湧くの早過ぎんだろ!!フラグ構築から1秒も経ってない訳ですが?最速記録更新してるじゃねぇか!!


「それで?あなた達は誰ですの?」


最初の方針通り友好的に行こうっていうのかいルゼダさん?だが相手はどう見ても野盗の類ですが?


「俺達はあの有名な『飛ぶ鳥落とす』コッコリー親分の配下!『頭鳥会』(とうどりかい)だ!!」

「どうだビビったか?ビビったんなら有り金と持ち物全部と女を置いてきな。」

「どうなっても知らねぇぜゲヘへへへ。」


いやそんなの知らんがな。というかコッコリーってどっかで聞いたことある様な?うーん、思い出せんな。


「あんな事言ってますけどどうしますルドさん?」

「ん?放置で良くないか?」

「実力行使も辞さない!って感じやで?」

「皆さん銃を持ってるみたいですけど?」


さてと、ここで鳥頭改もとい頭鳥会のメンバーを紹介しよう!さっきから喋っているリーダー格の男はヒクイドリ!そしてそれに付き従っている下っ端Aはダチョウ!ゲヘヘヘとか言ってる奴はキーウィにそっくりだ!うん、全部飛べない鳥ですね?


下っ端もペンギンやエミューにそっくりだった。これも全部飛べない鳥ですねぇ・・・・。そして全員が何やら機械チックな鎧と銃を持っている。


「なんで飛べへんのに空中大陸に居るんやろか?」

「飛べないから大陸に取り残されたんじゃない?」

「それが進化してこうなったのか?なんというか可哀そうな種族なんだなぁ・・・・。」

「そんな哀れんだ目で俺達を見るんじゃねぇ!俺達の先祖はあえてここに残ったんだ!決して逃げられなかったから残された訳じゃねぇ!!」


それもうほとんど自白してるって事に気が付いているかいヒクイドリさんよ?


「もうやっちまいましょうぜ兄貴。こいつ等俺達の事舐めてますよ。」

「実力を分からせてヒィヒィ言わせてやりましょうぜ!」

「お前達の言う通りだな。全員構えろ!今からこいつ等蜂の巣にしてやるぜ!!


うーむ、あの銃がどれくらいの威力何だろうか?さすがにルリの初期銃よりは強いと思うが・・・・。念の為に精一杯防御張っとくか。


「やれぃ!!」

「お前等の狙いはこっちだぞーっと。」


ルドの陽動 頭鳥会の攻撃目標はルドに固定された。


頭鳥会の銃攻撃

スキル発動 なし

ダメージ100ポイント


ルドの防御

万想の鎧・双璧・エリアガード・金剛巨人体・純潔スキル発動

スキルコンボ!!万想の鎧・双璧・エリアガード・純潔スキル発動により<守護者の鎧>と<盾の障壁>スキルが発動

ダメージ-1210ポイント


ガガガガガガガガガ!!


鳥達から打ち出されたのは銃弾ではなく光線だった。その光線が俺の張った障壁に当たり、辺りに光りを巻き散らかして消えて行く。あまりの数に地面に当たる光線も在り、土埃で回りが見えなくなった。その土埃の向こうからヒクイドリの勝ち誇ったような声が聞こえる。


「ふはははは!どうだ!最新式のレーザー銃の威力は!」

「俺達を舐めるからこうなるんだよバァーカ!!」

「しかし兄貴、女共はもったいなかったですね?鳥人以外の女なんて高値で売れたでげしょうに、ゲヘヘ。」

「なぁに、再生装置に心臓でも入れて置けば生き返る。それから売っ払えばいいだろ。」

「さっすが兄貴!知恵が周りやすね!」

「まぁな!」

「いや、勝手に殺さないで欲しいんだが?」

「「「「「「はっ!?」」」」」」」


いや、はっ?じゃないが。どうして相手の生存確認をしないで悠長にしてられるんだ?えっ?お前もだろって?あたたたた、特大のブーメランが胸に突き刺さった・・・・。


「1人でコントしないで下さいまし。」

「そうですよ!それに今度はこちらの番ですからね。この前活躍できなかった分張り切って動きますよ!!」

「僕も今回は攻撃に回ろうかな。」

「銃を撃ったら撃たれる覚悟もあるっちゅうことやんな?覚悟しぃや?」

「私はMPが無いので動けませーん。皆さんがんばってー。」


動けないんだったらベニは俺の後ろに隠れてなさい。アイギスは後方の警戒頼むな?


「(`・ω・´)ゞ」

「という事で君達、やっておしまいなさい。」

「ぷっ!急にご老公みたいにならないで下さい、ちょっと笑っちゃったじゃないですか!」


いつの間にかローブを脱ぎ捨てたリダが相手に攻撃を仕掛ける。おぉ!ローブで良く見えてなかったが、リダの装備が変わってるな!


「何が在るか分かりませんので道着以外を新調しました!」


そんなリダの装備がこちら。


装備

頭  導師の鉢金:仙人の術で作られた頭装備(ダメージを-200ポイント 耐久1500/1500 気力消費で修復可)

体  心貫仙道衣(気力回復量アップ 胴体へのダメージ-100ポイント 耐久2000/2000 気力消費で修復可)

両手 導師の手甲(ダメージ+300ポイント 耐久2000/2000 気力を消費して修復可)

腰  導師の帯(-100ポイント 移動速度UP 耐久500/500 気力消費で修復可)

足  導師の脚甲(ダメージ-200ポイント 1500/1500 気力消費で修復可)


一部サイレント修正が入ってるが言いたい事は1つ。なんで自前で耐久値回復出来る物ばっかりやねん!!


「はっ!思わずベニの口調が乗り移っていた!」

「これ全部師匠から貰ったんです・・・。あっ女性の師匠ですよ?お古だからって無料でした。自分で修復できるとは言え、変換効率かなり悪いんですよねぇコレ。100使用して1しか耐久回復しませんから。」

「常時気力回復するスキル持ってる奴が何を言うか!それただ時間が掛かるだけであって実質耐久∞だろうが!!」


まったく何て良い装備を無料で貰ってるんだ!俺も欲しい!!


リダの格闘攻撃

闘仙格闘術・心義夢想・破戒連撃・手加減スキルが発動

スキルコンボ!!闘仙格闘術・心義夢想・仙人骨・破戒連撃スキル発動により<阿修羅>スキルが発動!!5分間気力消費なし。

闘仙格闘術に気力を消費600ポイント ダメージ6000ポイントに上昇 リダは阿修羅スキルによって消費気力なし

破戒連撃が発動 気力10ポイントを使用して連続攻撃が可能

闘仙格闘術の効果によりダメージが2倍

ダメージ13600ポイント


攻撃目標ヒックイー


ヒックイーの防御

スキル発動無し

魔道鎧の効果が発動

相手のダメージを1000ポイントまで吸収する。

心義夢想と阿修羅の効果発動 相手のダメージ無効能力を130ポイント無効化

破戒連撃の効果 攻撃力に+500ポイント


ヒックイーにダメージ13230ポイント


手加減の効果発動 ヒックイーはHP1で気絶


「ぐはぁぁぁぁぁっ!!」

「「「「「「「「兄貴っ!?」」」」」」」」」」


無駄話をしながらもきっちりとリダは攻撃を仕掛けていました。そのお陰(所為?)で相手のリーダー格であるヒクイドリが吹っ飛んだ。いやぁ張り切ってますなぁ。気を使ってか一発しか殴らなかったけど、あれ連発出来るんだぜ?恐ろしいだろ?


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

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