第393話
ダンジョンの中をマロに乗って移動すれば、これまでの俺達の苦労は何だったんだ?と思える程簡単にクランハウスに戻って来れた。残念ながらホーラ達は別荘に戻って来ていなかったので会えずじまいで戻って来ちまったなぁ。
そんなに時間を掛けずに戻って来た俺達が今何をしているのか?その答えはこれだ!
じゅー!
「パパ、もう焼けた?」
「もうちょっと。シアはお皿出しておいてくれ。」
「はーい!!」
「(´~`)モグモグ」
「こらアイギス!!つまみ食いしちゃ駄目だろ!!」
「(m´・ω・`)m」
「ルドさん追加の食材買って来ましたぁ!!」
「おーサンキューなリダ!そこのテーブルに置いといてくれ!」
「椅子とテーブルの配置完了ですわ!!」
「あっシアちゃん料理こっちに貰うね。」
「ええ匂いやなぁ。」
「お腹空いてきました・・・・。」
「もう食べていいぞー。」
「「「「「頂きまーす!!」」」」」」
「きゅっ!」
皆でクランハウスの庭を使ってバーベキューをしていたりする。極楽島で買って来た海鮮素材と、追加購入した肉や野菜を焼いてダンジョン攻略のお祝いだ!下拵えと焼きは任せろ!!
「はぁ~。唯焼いただけなのに美味しいですわ・・・。」
「ルドさんの料理スキルが影響してるんだろうね。肉も魚も野菜迄焼き加減バッチリだ。」
「うまい!!ルド兄お代わり!肉多めで!!」
「もうお姉ちゃんお肉ばっかり食べ過ぎ!!」
「これはシアの分!!ベニは後で!!」
「シアちゃんのいけず!!」
「(´~`)モグモグ」
「あっ!又アイギスちゃんがつまみ食いしてる!!」
「こらアイギス!」
「(ノ∀`)」
そんなこんなをしていると、門の所に人影が見えた。すでにチャットで戻って来た事を伝えているから誰か来たんだろうな。フレンドと俺の関係者は入って来られる様にしてあるから気が付いたらこっちに来るだろう。早速人影がこっちに向かって来る。
「ちょっとルドきゅん!!一体どういう事なの!!」
「おっ?一番手は師匠だったか。いらっしゃい。」
相変わらず悪魔コスチュームの師匠が俺に詰め寄って来た。毎度思うがこんな際どい格好をして違反にならないのか?
「まぁこれでも食って落ち着け師匠。厄災関係の事は皆が集まったら「その事じゃないわよ!!」違うのか?」
てっきりその事で怒ってるんだと思ったんだが?じゃあ師匠は一体何に対して怒ってるんだ?
「こんな立派な家を建ててる何て聞いてないわよ!もちろん私の部屋も在るんでしょうね?」
「いや、無いぞ?」
「なんで!?」
いや、なんでも何もここはクランハウスだから。クランメンバー以外の部屋は用意してないぞ?住みたかったら別に別館を建てても良いんだが、そうなると俺達とは別の建物で済むことになるな。それなら道場で暮らしてればよく無いか?
「きぃぃぃぃぃっ!なら私もルドきゅんの部屋に住むわ!それなら問題無いでしょ!」
「それも無理だなぁ。俺の部屋はシアとアイギスと一緒だし。3人で暮らしてたらそこそこ狭いからな。それに・・・・。」
「シチートお姉ちゃんは駄目!!パパにいっつもセクハラするもん!!」
「(((uдu*)ゥンゥン」
同居人の承認が得られないんじゃ、良いぞとは言えないよな?
「くぅっ、シチート一生の不覚だわ!!いつかルドきゅんを道場に呼び込んで一緒に暮らす計画がこれでご破算よ!ルドきゅんの部屋に色々と準備してたのにぃ!」
「・・・・・。その言葉を聞いて行かなくて良かったと心から思ったぞ。」
色々との部分が不穏過ぎて心配しかない・・・。とりあえず師匠には焼いた魚介類と魚の乗った皿を渡して座って貰う。それ食ってちょっとは落ち着け。師匠が大人しくなった所を見計らったのか、門の所に馬車が止まった。あの立派な馬車はシルかな?
俺の予想通り、馬車からファランとランスに護衛されてシルが降りて来た。まぁ降りて来たシルが呆れた目で俺の事を見ているがな!!
「兄様は何をしているんですか?」
「うん?バーベキューだが?ダンジョンを攻略したお祝いだ。」
「厄災についてお話をして下さると思っていましたが?」
おっと、お祝いをしているの時点で視線が絶対零度にまで下がったぞ。まぁまぁそう慌てるなよ。
「その話は人が揃ってからな。それまではゆっくりだ。ほれ、極楽島の海鮮だぞ?うまいから喰え。」
「・・・・きちんと説明して下さいね?」
ランスとファランにも皿を渡して座って貰う。そのイスとテーブル、パラソルのセットは何処から出したんだ?まぁ良いか。
次に来たのはカウボーイハットを被ったウェスタンな集団。まぁメガネ達だな。全員衣装揃えたのか?
「ルドさん来ました!!」
「おう!久しぶりだな!丁度いい焼き加減だぞ?」
「そんな事より情報を!!早く厄災の情報を!!」
メガネの横から小さいメモ帳を持った男が俺に詰め寄る。こいつノートか。ちょっと小太りな市長みたいな格好になってる・・・。一体何が在った?
「待て待て、それは人が揃ってからだ。」
「その事なんですが・・・。招待したい人が居るんです。」
「ん?誰だ?あんまり知らない奴に情報は渡したく無いんだが・・・。」
「大丈夫です。ルドさんの知り合いですから。もう門の所で待ってます。」
「おーい兄弟!!久しぶりだなぁ!!」
門の所で手を振っていたのは紫のシャツにグレーのスーツを着た強面の男。一目見て解った、ありゃキリュウだろ。後ろに居るメンバーもどこか見た事のある連中だな。
「おー久しぶり!お前達も来たのか。」
「おう、メガネから情報を貰ってな。兄弟がどでかい事をやり遂げたって聞いて祝いに来たぜ。ほれ土産だ。」
恐らくインベントリから出したであろう品は、『堕とし龍』と達筆な筆で書かれた酒入りの瓶だった。
「上等そうな酒だな。」
「うちのシノギで作ってる酒だよ。味は補償する。」
「有難く頂くよ。さぁ入ってくれ。」
「すまねぇな。残りの連中は帰すからよ。」
「別にその人数なら参加しても構わないぞ?食材もたっぷりあるしな。」
「そうか?なら邪魔するぜ。お前等行儀良くしろよ?」
「「「「「「へいっ!」」」」」」」
うむ、キリュウは変わらず良い兄貴分なんだな。フレンド交換良いか?よし、今度一緒にどこかに狩りにでも行くか。時間が出来たら声掛けるよ。
「バウバウ!!」
「待つのだ銀郎!」
「もうちゃんとリードを持っていないからですよロウクン!!」
「世話が焼けるにゃ!」
「そういうお主らの友魔とて暴走しておろうが!!」
「うちの子は普段リードなんか付けてません!!」
「猫じゃないんだから寅丸にリードなんか付けられるか!!」
「それで人を襲ったら言い訳できないよ?」
「あぁ~!他所様の敷地に入りましたぁ~!?」
次に到着したのはモフモフ倶楽部の面々だった。一番最初に飛び込んで来たセージウルフの銀郎は俺がそっと差し出した皿をすでにがっついている。後を追って来た友魔達にも野菜の盛り合わせや、肉に魚介を皿に盛って出してやった。うんうん、たーんと食べろよ?
「あっルドさん!!」
「お久りぶりですぅ~。」
「なんだ、ここはルドさんの家だったのか。」
「おうお前等、やっと来たか。友魔には先に飯やってるぞ。」
「この子達ルドさんの料理の匂いに惹かれたんですね。」
「しばらくご飯食べて無かったニャ。仕方ないニャ。」
「すみません、ありがとうございます。」
「うまうま。この魚も貝のつぼ焼きも最高。」
「いつの間にそっち行ったんだボタン!?」
「友魔の次に料理貰いに来てたぞ?」
さてと、俺が呼んだメンバーはこれで全員揃ったかな?それじゃあ厄災について説明するから食べながらで良いから聞いてくれ。
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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