第392話
「おー、滅茶苦茶快適ですね!!」
「どうして最初から使わなかったんですの?」
「単純に忘れてた。あとはボスが居た時にマロだと戦えないからな。」
「凄い凄―い!!景色があっという間に流れて行くよ!!」
「ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ」
「ぶつかったりせぇへん?」
「ルドさんとマロちゃんを信じようよ。」
今俺達は潜水モードのマロに乗り込んでダンジョンの中を爆走している。なぜかって?海底都市のポータルが使えなかったからだな。御神木と神器が完全に死んでたからなぁ。
「世界樹の苗では代用できなかったんですね?」
「神器を埋め込んでみたけど駄目だったな。まぁおかげで海底でも立派に育ったっぽいが。」
「器のお陰で根付いたんだよ?」
「だそうだ。」
植物の精霊であるシアが言うんだから間違いないな。うん。
「地上まで暇ですわね・・・。」
「マロの速度に敵が追いついて無いからね。」
「おっ?なら皆が取ったスキルを教えてくれよ。俺は<調合>な。」
「またどうしてそのスキルを?」
「料理の為に使いたくてな。」
「ルドさんらしいですわね。」
どうしてそこで呆れたような顔をするのかね?君達もその恩恵を受けている身でしょうが!
「じゃあ次はシアだね!!シアはねぇ。これ!!」
そう言って見せてくれたのはシアの背中に生えた緑色の透明な羽だ。スキル名はその名もズバリ<精霊の羽>。効果はこんな感じな。
<精霊の羽>(レベル1)
精霊が本来の力を発揮する為に必要な羽。消費魔力をそのままに、精霊魔法の威力を上昇させる。精霊体スキルを持つ個体がこのスキルを取得すると、MPの総量をさらに10倍にする。精霊魔法の威力2倍、レベルにより威力補正が上がる。(最大5レベル)
はい、これによりシアの攻撃力がかなり上がった。もちろん回復量も爆上がりだ。しかもレベルが上がると補正値も上がるというオマケつき。なお、レベルが上がるごとに羽も変化していくらしい。
「ちゃんと飛べるんだよ!!」
「うわー。シアちゃん凄いです!!まるで妖精さんですね。」
「ぶー!シアは妖精じゃなくて精霊だもん!」
そこら辺はシアのこだわりだな。俺も最初妖精と言って怒られた・・・。シアは世界樹を育てたって事でスキルを貰えたんだよな。
「’’`ィ (゚д゚)/」
「次はアイギスか。」
アイギスは世界樹に神器を組み込む手伝いをしたから貰えた。そのスキルがこちらだ。
<サーチアイ>
状況把握管理統制機構。眼から不可視の光線を照射し、周囲の情報を収集して管理、運用する。探し物に便利。
「おー!アイギスの眼が綺麗や!」
「青くキラキラしてるね。」
「(`・∀・´)エッヘン!!」
「で、これで何が出来ますの?」
「簡単に言えば特定のアイテムを探せたりする。薬草とか鉱石とか知識として知っている物が周囲に在るかどうか探せるな。」
「スキルの説明、最後だけで良いんじゃありませんの?」
「俺もそう思うよ。」
さてお次は俺達が乗っているマロだ。なんでマロもスキル貰ってるんだよ!!と思ったそこの君。俺もそう思う。だけど負傷者を運んでくれたお礼だと言われたんだ。これ実質俺だけ4つスキルを貰った事になるんだが・・・大丈夫か?
さてそんなマロが貰ったスキルがこちら!!
<メタモルフォーゼ>
状況に合わせて姿形を変えられる。
バイク形態
飛竜形態
飛行形態
潜水形態
****
****
****
うん、最初から持ってただろ!!と言いたくなるようなスキルだ。だがこれのお陰でマロはスムーズに自分の体を変えられる様になった。具体的には光らなくてもグニョーンと体を変形させられる。そう、俺達が降りなくても形態変化が出来る様になった。
隠されている3つの形態が超気になるが・・・・。今はマロ自身も変化出来ないみたいだからな。形態変化出来る様になるまで気長に待つとしよう。
「さて、俺達が貰ったスキルはこんなもんだな。次は誰が行く?」
「はい!!私が行きます!!」
「うっし、じゃあリダ任せた!!」
「私が貰ったスキルはこれです!!」
<気当て>
闘気を放ち相手の動きを制限するスキル。気力ステータスを持たない物には意味が無い。
消費気力10 状態異常 【硬直】付与
「おっ、こんな戦闘スキル在ったんだな。でもどうしてこれを?」
「遠距離の相手に対して私はどうしても攻撃手段が乏しいんです。だからこのスキルを使って相手の動きを封じて、私の攻撃範囲に無理矢理入れてしまおうと思いまして。」
「抵抗されるにしても一瞬隙が出来ますわ。それにいつこのスキルが飛んでくるか分から無い状況と言うのも前衛に取ってはかなり嫌な状態では?」
「まぁ確かにな。結構良いスキル選んだじゃないか。」
「そうでしょうそうでしょう!」
「リダお姉ちゃん凄いドヤ顔してるぅ~。」
「( ・´-・`)」
さて次は誰だ?
「次は僕が行きますね。」
「おっとクリンか。何を選んだんだ?」
「僕はこれです。」
<鑑定>
アイテムの詳細な情報や、敵の弱点などあらゆる情報を得られるスキル。
「無難なの選んだな?」
「いつまでもシアちゃんの眼だけに頼るのはどうかと思いまして。」
まぁ確かに敵の体力は全員確認できるが、弱点何かの情報はシアが抜いてくれてるからな。今回そのシアと別れて活動した事で、自分でも情報を得る方法が欲しくなったんだな。
「遠近戦闘に鑑定か、本当にクリンは万能戦士化していくなぁ。」
「後は魔法と回復ですわね。」
「ワンマンアーミーになるの?」
「クリンはんはクラン抜けるん?」
「違いますよ!いつでも誰のフォローも出来る様にしてるだけです!!」
俺は知っている。クリンはスカウトの様な事までしようとしている事を。あんまり無理するんじゃないぞ?楽しまないとゲームやってる意味が無いからな?
「色々出来る様になって楽しいから良いんです!!」
「なら良し!!」
「次は私ですわね!!」
さて、次はルゼダだがどんなスキルを選んだのかね?攻撃スキルだったりして・・・。
<聖火>
聖なる炎を生み出して相手を攻撃する。その炎は不浄なるものを浄化する力を持っている。
消費MP10~100ポイント ダメージ100~1000ポイント 追加効果【浄化】
「やっぱり攻撃スキルだったか。」
「これでもっと攻撃に参加出来ますわ!!」
「回復だけじゃ面白くないって言ってたもんねルゼダは。」
「新しいスキルコンボが生えるかもだねルゼダちゃん。」
「リダさんの言う通りですわ!!それを狙いましたの!!」
「うちが選んだスキルもええもんやで!これがうちのスキルや!!」
<鍛冶>
鉱石を加工して武器や防具を作り出すスキル。
「なんで鍛冶なんだ?」
「うーん・・・・。分かった!!ルリちゃんは自分で銃を作るつもりなんだね。」
「その通りや!この白鯨狩りみたいに良い能力を持った武器がドロップするのを待つのもええんやけど。それよりも自分で作った方が色々と試せると思ったんや。それにこれなら弾も作れるで!!」
「色々と応用も効きそうだな。クランハウスに鍛冶場作るか?俺の調合部屋も作ろうと思ってるし。」
「さすがうちと相思相愛のルド兄ぃ!作るんやったらええ奴作って欲しいわぁ。」
「相思相愛では無いぞ?まぁ鍛冶場は相談しながら決めるか。」
「じゃあ最後は私です!!」
さて、ベニは何を選んだんだろうな?
<体力増強>
HPとスタミナを増やす。HP+100 スタミナ+100
「偉い簡素なの選んだな!」
「私、前衛職なのに体力が低かったですからこれを選んだんです。それに一緒にスタミナも上がりますから他のスキルとの相性ばっちりです!」
「実質スタミナ2倍・・・。ベニはどれだけ走るん?リアルでも最近ランニング始めたし。」
「えへへへ、ずっと走ってたら癖になっちゃって・・・・。」
マラソンとかに良く参加する人曰く。自分との戦いに勝ち、走り続けていると何とも言えない高揚感に包まれるらしい。解らん人には解からんが、好きな人はどっぷり嵌るぞ何て言ってたな。ベニがそのタイプだったのか。
「まぁ何にせよこれで全員の追加スキルが確認できたな。」
『きゅっ!!』
「あっ、もう地上に出るみたいです!!」
「早くクランハウスに戻って鍛冶場作るで!!」
「それより厄災の報告が先だよお姉ちゃん。」
「説明はルドさんにお任せしますわ。」
「あんまり丸投げしちゃ可哀そうだよルゼダ・・・・。」
そうだぞ?お前達も説明に参加して貰うからな!!その後は調合室と鍛冶場を作って、おっと先に買い出しも行っておかないとな。その後は・・・。クランハウスで少しのんびりしよう。最近は忙しく動きすぎた。たまにはシア達と思う存分遊ぼう!まぁ無事に厄災に着いての説明が終ったらだがな・・・・。
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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