第371話

あの後本当にすぐにカイトが道場の前に姿を現した。


「お久しぶりですルドさん!」

「おー久しぶり。又奇抜な格好になったなぁ。」

「ランダムを選んだらこうなっちゃいまして。でも結構便利なんですよ?鮫。」


そう、カイトはなぜか魚人種。それも鮫の魚人になっていた。見た目はまんま二足歩行する鮫。暗い青色と真っ白の肌が眩しいぜ・・・。乾燥や呼吸とかは大丈夫なんかね?


「そこら辺は半魚人ですから。」

「あぁっ純粋な魚人種じゃなのか。」

「ですです。まぁ半魚人の先祖返りって事になってるみたいです。ステータス見ます?」

「見る見る。」


名前 カイト

種族 半魚人種(鮫)

所属 冒険者 ランクC

ギルド 


HP 300

MP 100


スキル

<漁師>

銛や網、釣り竿を使い戦う人の総称。槍使いからの特殊派生。前述の武器以外を使うと攻撃力が落ちる。銛使用時ダメージ50ポイント 網使用時捕縛率上昇 釣り竿使用時アイテムの取得率上昇(装備効果ダメージ+20 水中時+50)


<野生の体>(熟練度 10/100)

動物に近い体を持つ者が発現するスキル。先祖返りの物に良く現れる特徴でもある。HP+200 動物に由来するスキルの取得


<鰓呼吸>

水中で自在に呼吸できる。肺呼吸との切り替え可能。


<鮫肌>

肌に触れた物を削り取るスキル。スキルのオン・オフで発動するかどうかが切り替えられる。ダメージ20ポイント 被ダメージ-20ポイント


<遊泳>

水中を自在に移動できる。その速度は時速60キロ。


<鋭い嗅覚>

500メートル以内のあらゆる匂いを嗅ぎ分ける事が出来る。


<アングリーバイト>

相手の攻撃を受ければ受ける程威力の上がる噛みつき。ダメージ50ポイント+被ダメージの半分を相手に与える。


<ロマンチーニ機関>

マズルに内蔵された魔力機関。MPの総量を100に上昇させる。


<流渦潮(ルカーシオ)>

槍と水を巧みに操り敵を屠る流派。水中で使う事でその真価を発揮する。ダメージ+50ポイント (水中時ダメージ+100ポイント)


<投擲>

 物を投げる際に命中率に補正が掛かる。


<趣味人>

アイテム取得系の装備を使う際に取得率アップ。


スキルコンボ(野生の体 鮫肌 アングリーバイト ロマンチーニ機関 流渦潮 投擲)

<牙の絶嵐(シャークテンペスト)>

自身の体を回転させながら、相手に噛み付き攻撃を行う技。水中ではその効果が変動する。


効果:ダメージ100ポイント+被ダメージ分 出血の状態異常付与 

水中時:渦を発生させ相手を飲み込む。継続ダメージ100ポイント+被ダメージ分 出血の状態異常付与 拘束効果


装備

頭  装備不可

体  鎧魚のスケイルアーマー (胴体ダメージ-100 耐久1000/1000)

右手 鋭角魚の銛(ダメージ+20 水中時ダメージ+50 耐久200/200)

左手 粘蔓草の網(ダメージ0 捕獲用 耐久100/100)

腰  鎧魚のスケイルアーマー (腰ダメージ-100 耐久1000/1000)

脚  初心者の靴


アクセサリー

頭 装備不可

体 装備不可

左手 装備不可

右手 装備不可


称号

『先祖帰り』

『海底を目指す者』

『海の用心棒』

『迷子』


所持金 45201836マネ


うむ、まさに見た目通りのスキル構成だな。だが頭装備とアクセサリーが軒並み装備できないのは何でだ?


「頭はこの頭(シャークヘッド)ですから、装備しようとしてもすぐ落ちちゃうんですよ。覆うような皮兜を一度作って貰ったんですが、戦闘中に鮫肌を発動するとすぐに擦り切れちゃって。アクセサリーも同じような理由ですね。特に手は水かきが付いてますので、指輪とか嵌められません。腕輪なら何とか?という感じですがこちらには鰭が在りますから。」

「泳ぐときに邪魔になるしそもそも装備出来ない訳だ。鎧とかズボンとかは大丈夫なのか?」

「そこら辺は半魚人だからですかね。鎧の下は人の体に近いです。」


ちらっと見せて貰うと確かに鮫肌!!って感じじゃないな。色は鮫のままだけど。


「所でルドさん。つかぬ事をお聞きしますが、その装備しているブーツって・・・。」

「ん?あぁこれか、海神のブーツのレプリカらしいぞ?」

「やっぱり!!それを譲っていただく事は出来ませんか?」


おん?レプリカだけど良いのか?というかなんでこいつが欲しいんだ?


「まだブーツが初心者のまま、というのも在るんですがそれ以上に今受けているクエストに必要でして・・・。あっ代わりの品はきちんとお出しできます!!」

「交換だっていうなら別に良いが、何と交換するんだ?」

「ルドさんはきっと喜んでくれると思いますよ?」


そう言ってカイトが取り出した装備がこちら。


巨神のブーツ:大地を作り出した巨神をイメージして作られたブーツ。地面に接触している限り様々な効果を使用者に付与する。(ノックバック無効 防御時ダメージ-100 地面操作スキル獲得 地面接触時耐久値自動回復 耐久 1000/1000 種族:巨人以外装備不可)


「こんなの対価として破格過ぎるだろ!!」

「海底都市を探している途中で拾ったものなので、原価は掛かって無いですから。それに巨人族しか装備できないっていう縛りも在りますし。」

「だったらテッタに使わせれば良いだろうがよ。」

「私このブーツ気に入ってるんで・・・。」

「だそうですよ?どうします?」


いや、貰えるなら有難いぞ?限定だが耐久を回復する装備だしな。だけど俺から出せるのはレプリカだけなんだぞ?本当に良いのか?


「あっ大丈夫です。僕にとってはその装備がこのブーツより価値がありますから。」

「後で文句言うなよ?テッタもだ。あとでやっぱり返してくださいって言っても返さないからな!!」

「そんな事言う訳ないじゃないですか。では早速はい。」

「なら良し!!あんまり履いてないから匂いとかは大丈夫だと思う。」

「これで止まってたクエストが進むねカイト。」

「うん、こんな所でゲットできるとは思わなかったよ。」


いそいそとブーツを履き替えていたら2人の会話が聞こえて来た。一体どんなクエストを受けてるんだ?ちょっと気になって来たぞ?


「あっクエスト自体は海神の装備を集めるって物で、レプリカを全部揃えるって奴なんです。」

「全部揃ったら何か在るのか?」

「それはまだ開示されてないんですよねぇ・・・・。ってなんで僕呼ばれたんでしたっけ?」

「ルドさんが海底都市に繋がるダンジョンを知ってるみたいだよ?」

「はっ!!そうでした!!その話本当ですか!!」

「本当だ!本当だから落ち着け!!鮫肌の効果が出てるから!!後単純に大口開けながら迫って来る鮫の顔が怖い!!」

「あっすみません・・・・。」


ふぅ、齧られるかと思った・・・。さて、ダンジョンの話の前にまずやる事が在ると伝えないとな。


「ダンジョンに案内するのは構わないんだが、その前にクランハウスの設置をしないと駄目な訳だ。それまで待てるか?」

「今まで全然手掛かりが無かったですから。それくらいなら余裕で待てますよ。」

「ついでにブーツを届けに行っても良いかもね。」

「ならフレンド登録してちょっとだけ別行動にするか?そろそろ皆もこっちに来るはずだしな。」

「あっじゃあ皆さんに挨拶してからにします。」

「僕もそうします。」

「おう、ならもうちょっと待ってくれ。もうすぐ来るそうだ。」


さっきクランチャットでもうすぐ着くって連絡が来たからな。すぐに来ると思うぞ?


「ルドさーん!!来ましたよぉー!!」

「おー入ってくれー!」


師匠からは俺のクランメンバーは自由に出入りして良いと許可を貰っている。だから俺が声を掛けるだけでリダ達が門を潜って敷地内に入って来た。


「皆さんお久しぶりです!!」

「その節はお世話になりました!!」

「カイトは思い切ったイメチェンをしたねぇ。」

「私達も人の事は言えませんわよ?」

「テッタちゃん久しぶり!巨人族にしたんだ。私もそうすれば良かったかなぁ・・・。」

「猫耳のリダさんも可愛いですよ?とてもお似合いだと思います!!」

「初めましてやな。クラン『ティーターン』の期待の新人銃使いのルリやで。種族は普人種や。」

「同じく初めまして新人のベニです。お姉ちゃんとはリアル姉妹です。私も普人種です。槍使いやってます。」

「あっ僕は半魚人種で鮫やってますカイトと言います。漁師と言う、銛と網で戦う特殊スキル持ちです。」

「私は巨人種のテッタです。歌と盾で戦います。これからよろしくね?」

「シアはシアだよ!!でこっちはアイギス!!魔法と武器で戦うよ!!」

「( ・_<)┏━ バキューン」

「さて今後の行動なんだが・・・・。」


全員にこれからの動きを伝える。と言ってもクランハウス設置後は合流してダンジョンに一緒に潜るってだけだがな。現状の確認し合いに時間食ったからさっさと行こう。


毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!

This work will be sent to you by kotosuke5, who is Japanese. Unauthorized reproduction prohibited 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る