第364話
白い光りで周りが見えなくなる前。ゆっくり動く時の中でクラーケンの触手は俺の体に接触する所まで来ていた。時間間隔が遅くなり攻撃が見えていても体は動かず、そのまま死ぬと思っていたんだが・・・・。
『ビックリドッキリライト!!そんでもってガチンゴチン光線!!』
ジョーゴの不思議道具が発動
ビックリドッキリライトの効果
<サイズ調整>が<身体変化>に進化。
<鍛え抜かれた体><身体変化><自己回復><ヘビィウェイト>スキルが融合。<巨人体>に統合進化
ガチンゴチン光線の効果
<魔法耐性(全)><身体硬化><被ダメージ減少>スキルが融合。<金剛体>に統合進化。
<巨人体><金剛体>がプレイヤー『ルド』内部のクラッシュデータを発見。データを吸収し結合。オリジンスキル<金剛巨人体>に進化。
はっ?スキルが進化した?そんでもって俺は死んで無い?なんでだ?ってか滅茶苦茶懐かしい名前のスキルだなおい!!ALO時代にかなりお世話になったスキルだぞこれ!!どれどれ?
<金剛巨人体>【オリジン】(熟練度0/100)
自身の体長と体重を好きなように変化出来る。身長は1メートル~10メートル。体重は10倍まで。ノックバック無効
HPを+500ポイントし、総量の10%を毎秒回復する。
HP総量の半分を使い受ける全てのダメージを50%カットする。(効果時間3分)
熟練度によって数値は変動する。
種族特殊効果:一度死亡した時にHP1で復活出来る。(24時間に1回のみ)
※種族特殊効果とは
スキル所持者がスキルの力を一番発揮できる種族であることで発動する効果の事。
あっヘルプさんありがとうございます。つまり俺はジョーゴさんの使ってくれた魔道具のお陰でスキルが進化して、ギリギリHP1で生き残ってる状態なんだな。って事はこのままだと死ぬじゃないか!!
『ふぅ、何とか間に合ったみたいだね。想像以上の効果が出たみたいだけど・・・。』
「ルドさん大丈夫なんですの!?ログだと一度死んだ事になってますわよ!?」
「大丈夫だから回復プリーズ!!あとジョーゴには後で俺のとっておき食わせてやるから覚悟しとけ!!」
『僕は何を食べさせられるんだろう?』
『もし死ぬような物でも私も一緒に食べますよ。』
失礼な!!そんな物食わすわけないじゃろがい!!
ルゼダの回復魔法
瞑想・治癒・聖癒天女スキル発動
瞑想の効果 回復量・ダメージ軽減量が6倍
ルドの体力が600ポイント回復 ダメージ-180ポイントの追加効果
ルドの残りHP651ポイント
「これで全回復しませんの!?」
「大丈夫だ!これだけあれば後は・・・。」
金剛巨人体の効果
ルドのHPが50ポイント回復
ルドの残りHP700ポイント
「よっしゃ全回復!!」
『GIIIIIIIIIIII!!』
「ルドさん来ますわよ!!」
「やっべ!盾が無い!!体で受けるしか無いぞ!!」
クラーケンの連続攻撃
触腕・剛腕・軟体・連撃・女王様・狂乱・暴走強化スキルが発動
ダメージ240ポイント
10連撃達成!!ダメージ+10ポイント
ダメージ250ポイント
狂乱の効果発動 暴走強化スキルにより効果増大 与ダメージ20倍!
ダメージ5000ポイント
こんなの受けきれるかボケェ!!また死んだわ畜生が!!このまま死ぬのも癪だから最後まで足掻いてやるがな!!
ルドの防御
万想の鎧・金剛巨人体・純潔スキルが発動
スキルコンボ!!万想の鎧・金剛巨人体・純潔スキル発動により<巨神鎧>が発動
HPの半分を捧げますか?YES/NO
あん?スキルコンボが発動した?しかもHPを半分捧げるかだって?
「こんなのYES一択だろ!!」
ルドの残りHP350ポイント
巨神鎧の効果 5分間ダメージ無効
ダメージ0ポイント
ガギンッ!!
クラーケンの攻撃は俺がいつの間にか身に纏っていた真っ白い鎧によって弾かれた。所々に十字架のマークが入ってる聖騎士って感じの鎧だなこれ。
「おっしゃーーー!!良く分からんが攻撃は凌げたぞ!!」
「ルドさんの体がいつもより大きくなってますわ。なんだか懐かしいサイズですわね。」
「パパおっきーい!!」
「ヾ(*´∀`*)ノキャッキャ」
「おら!!もっと来いや!!<陽動>の重ね掛けじゃ!!」
『それは意味が無いんじゃないのかい?』
クラーケンの投げ飛ばす攻撃
触腕・剛腕・触手使い・柔術・筋力増強・憤怒・狂乱・暴走強化スキル発動
この攻撃にダメージは無い
「なにぃっ!?ここで投げ攻撃だと!?」
だが体重を10倍にしてる俺なら投げ飛ばされる事なんて・・・。って体が浮いてる!?駄目だ投げられる!!
ブゥゥゥウン!!ゴガァァァァァァン!!ガラガラガラ・・・・。
ルドの防御
巨神鎧の効果が断続中
ダメージ0ポイント
「「『『あっ!?』』」」
「クッソ馬鹿力め。山にぶつかったぞ。」
街中に投げ飛ばされなくて良かったが、ぶつかった時に何かを崩したような音がしたな?
『良くやってくれたねクラーケンにルド君!!ざまぁみろ糞領主め!!』
『私達の幸せを1年も奪った罰ですよ。フフフフフフ・・・・。』
「一緒に乗ってる2人が怖いですわ・・・。」
「パパお家潰しちゃった・・・。」
「(´・ω・`)」
家を潰した?へっ?俺が?とととと、とりあえず立ち上がってみたら解るか・・・。うわぁっ!?
山に寄りかかった姿勢から立ち上がると、俺の尻の下には見事に領主館だったであろうものの真っ白な瓦礫が。ちょっ!?誰も死んで無いよな!?住人殺したとなったら一発で赤落ちなんだが!?
「ルドさんのネームは赤くなってませんから大丈夫ですわよ。」
『ちぃっ!地下道か何かで先に逃げたな!』
『なら私達で追い詰めましょう。もう碌な魔道具は持ってないはず。』
『それもそうだね。さっきはお札の回収が優先だったけど、今回は・・・・。クフフフ。』
「危ない事は止めて下さいまし。お2人が倒れたらクエスト失敗ですのよ?」
「いや、そんな事よりクラーケン放置して良いのかよ。」
「イカさんなら大丈夫だよ?」
「(´―`*)ウンウン」
『取れましたぞー!!』
どうやら食いしん坊のクラーケンの腹の中から魔道具は取り出せたようだ。ふぅ、これで一見落着・・・とはなってないなぁおい。旅人が動きを止めたクラーケンを倒そうとここぞとばかりに攻撃し始めてるし!!一緒にボンも攻撃されてる!
「とりあえず海まで脱出!!ルゼダはクラーケン治してやってくれ。腹に穴が空いてたら可哀そうだ。」
「了解ですわ。」
「パパ、ジョーゴさん達行っちゃったよ?」
「Σ( ̄□ ̄|||)」
「動きが速すぎるだろ!!シアとアイギスで追い掛けてくれ!!何か在ったら連絡する事、良いな?」
「はーい!!」
「( ´ ▽ ` )ノ」
ジョーゴさん達の方はシア達に任せて、俺はクラーケンとボーン・ダッチマン号を脇に抱えて海にダッシュだ!!
「あで!いでででで!なんで俺まで攻撃してくるんだ!!」
「獲物を取られたと思ってんのかねぇ・・・。」
「狙われてる張本人が言う事じゃないと思いますわ・・・。」
「なんか楽しいの!!」
『振動で酔いそうですなぁ・・・・うぷっ!?』
おいおい、ボンは幽霊なんだから吐く物なんて無いだろう?それとも魂でも出るのか?
「ルドさん!!」
「おうリダか!!避難誘導ご苦労さん!!」
「島中の旅人がクラーケンとボーン・ダッチマン号をイベントモンスターだと思って討伐に乗り出してます!!その際なぜかルドさんも仲間だと思われちゃってます!!」
「そんな馬鹿な!?どう見ても俺のネームは旅人だろうが!!それに飢餓状態はどうなったんだよ!!」
「楽しそうなイベントやから空腹も忘れて動き回ってるみたいやねぇ。それに一部の旅人からルド兄さんは運営の回し者みたいに言われとるで?」
「イベントを成功させる為のお助け旅人だと思われてるみたいです。」
「だったら敵担いで逃げたりしないだろうが!!あとお助けキャラを攻撃するんじゃねぇ!!ひぃぃぃぃ!ダメージは無いがなんかチクチクする!あででででで!!」
巨神鎧の効果でダメージは無いが、攻撃を喰らった場所は木片でも刺さったみたいにチクチクする!!地味にきつい奴だこれ!!
「もうすぐ海岸です!!」
「全員マロに搭乗して下さいまし!!」
「キュッ!!」
「ルド兄さん飛んでください!!」
「兄さんいけぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
「ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
ドパァァァァァァァァン!!
俺は海岸から全力でジャンプをして海に飛び込んだ。その際に発生した大波によって俺達を追いかけて来ていた旅人は波に飲まれ、大勢死に戻ったらしいと後で聞いた。なんで後で聞いたのかって?逃げてる時は距離を置かないとと思って必死だったんだよ!!そんな事気にしてられるか!!
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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