第216話
どこかで聞いたような音だと思ったらあれ某鮫映画の襲撃音だったよ!!振り返ったらでかい鮫に食われたわ畜生!!
でどうなるかと思ったらなんか真っ暗な場所に閉じ込められて、良く分からん状況に。チャットも使えなかったから助けも呼べないしどうすっかねぇ。と思っていたらシーちゃんが同じ空間に入って来た。
何かぐったりしているシーちゃんを鑑定したら瘴気汚染って出て、慌てて盾の内側に入れて転痛を使って回復させたよ。ぶっつけ本番だったけどうまくいって良かったな。
次の放り込まれてきたリダも同じように回復して、リダの攻撃力を使って脱出を図ったわけよ。攻撃している関係上リダは瘴気汚染になって俺の無効化で治るを繰り返してたんだよなぁ。最後はいきなり範囲外まで一気に運ばれちゃったけどな。そしてシーちゃんまではうまく脱出出来たけど、おれは最後に瘴気に捕まって囚われた訳だ。
で、アルバトロスから巨大化したら?って声が聞えて来て忘れてた事に気が付いたのさ。いやぁあれは恥ずかしかったな。
で、現在俺はなんかでかい恐竜みたいなやつの腹から巨大化して出て来た所です。うん、人から見たら出産シーン?おれこいつの子供になるの?普通に嫌ですが?
『と言う事でここで死んでくれや!!』
『GAAAAAAAAA!』
と言っても俺に攻撃力は無いのでアルバトロスにお任せなんだけどな!!と言う事でおなしゃす!!一撃重いの喰らわせてやってくだせぇ!!
【ルドさんのテンションがおかしいですわ。】
【相当恥かしかったんでしょうね。自分の基本的な力なのに忘れていたことが。】
【ちゃーじかんりょうだよー。】
【えっと、その・・・。発射しますね?】
『そんなんじゃねぇから!別に恥ずかしくなn』ドシューーーーーッ!!
俺の弁解の暇も無く、アルバトロスの主砲が発射された、いつの間にか集まってきていた鮫もまとめて消し飛ばしながら、“こっちに向かって来る。”
『おいおいおい!!俺も死ぬだろうが!!』
【いやぁ、ちょうどいい所に集まっていたので、つい?】
『ついじゃねぇよ!!』
【ルドさんなら受けられますわ。(たぶん)だから信頼して発射したのですわ!!】
『たぶんって聞こえてるからな!!あとそれは俺を信頼したんじゃなくて旅人としての能力を信頼したんだろうが!!死んでも生き返るしな!!』
【大丈夫ですよ(きっと)。ルドさんなら生きて戻って来れますよ(おそらくは)。】
『もうそれ遊んでるよね!?俺の反応見て楽しんでるよね!畜生!!なら受けきってやらぁ!!』
【ぱぱがんばれー!!】
『純粋に応援してくれるのはシアだけだよ・・・。』
主砲の速度は結構速い、すでにもう目の前に迫ってきている。俺?俺は怪物の後ろに陣取って盾を構えてますが何か?だって逃げられる速さ持ってないもん。
『『軟化』!!『硬化』!!『魔力障壁』!!『広域障壁』!!おらこいやぁぁぁぁぁぁ!!』
『GYAOOOOOO!!』
その時不思議な事が起こった!!怪物の体を突き抜けたレーザーは俺の盾に命中。普通であればそのまま消失するんだけども、レーザーの威力が上がっていて中々照射が終らなかった。するとどうなる?盾ではじかれたレーザーがまるで花が開くように散らばったんだよ。後ろにじゃなくて前に。巨大化して海底に足を着けてたからね。その反動は俺が後ろに下がる事にじゃなくてレーザーが跳ね返って散らばる力になったみたいだ。
じゃあその結果はというと、俺の前に居た怪物の体に無数の穴を開けました。散弾を撃たれたらこんな感じなのかね?集合体恐怖症の人にはお見せ出来ないくらいに細かい穴が無数に開いたよ。
溜まらず叫び声を上げる怪物。そんでもって、欠損した体を補う為なのか周りに居た鮫を吸収し始めた。その鮫もさっきのレーザーで数を減らしていたから、あまり効果は無かったみたいだけどな。
『GRRRRRRR。』
『うん、なんか御免。俺もビックリだよ。そんなに穴が開くなんて。』
なぜか恨めしそうにこちらを見る怪物。うん、そりゃあたりに居た靄の鮫を全部回収しても体が完治しなかったんだから怒り心頭ですよね?
【もう一発行きますわよー?】
『無慈悲か!!後誰か耐えた俺をほめて!』
そんな軽いノリでもう一発撃とうとするな!!こちとら命掛けなんだぞ!!
【ボソボソボソ。良いねシアちゃん?】
【わかった。ぱぱすごーい!!つぎはねらってやってみてね!!】
『今絶対言わせただろ!!おいこらクリンお前だろ!!聞こえてんだよ!!』
シアも言われたままを実行するんじゃありません!!ちょっとやる気が出ちゃったじゃないの・・・。
【あっじゃあ次はレーザーを完璧に反射して下さい。それで焼き払いましょう。いやぁ主砲を撃ってる間アルバトロスは動けませんから丁度良いですね。】
『丁度良くねぇわ!!俺の命の危機だわ!!味方に撃たれて死ぬとか嫌なんだが!!次もうまくいく保証は無いんだが!?』
バレたからって開き直って要望全開でお願いしてくるんじゃないよ!!実際に矢面に立つ俺の事も考えてくれ!!
【ルドさん頑張ってくださーい。ポチっとな。】
『リダまでそっち側か畜生!!』
とりあえず魔力障壁をパラボラアンテナの様にして盾の前に出す。こうなったらやけくそじゃい!!
『GYAU!!』
『それで逃げられたと思うなよこん畜生!』
『GYAAAAA!!』
主砲レーザーが危険な物であると理解したのか一度は回避してから俺の横から噛み付こうとする怪物。俺はと言えば全力でレーザーをそちらに向けて反射する事に意識を向ける。いやだってこれ少しでもずれたら俺が死ぬもの!!盾の外にレーザーが漏れた時点で終了だよ!?本当に鬼畜過ぎない?
『手元が狂うからこっちくんな!!』
『GIAAAAA!?』
慎重に怪物に合わせて盾を動かすと、良い感じに収束したビームが怪物の尻尾から頭に掛けて相手を焼きながら分断していく。叫び声を上げながら逃げようとする怪物だけど、もうその時には体の半分が焼かれていて碌に動く事も出来ない感じだった。
ボシュー・・・。
【あら。オーバーヒートしましたわ。】
【巨神様の力を使ってたんだから仕方ないよ。良く2発も持ったと思うよ?】
【ルドさーん、大丈夫ですかー?】
【ぱぱー。いきてるー?】
『死ぬかと思った・・・・。それで敵は?』
辺りを見回すと、そこにはもう黒い靄は見えなかった。どうやら先ほどのレーザーで全て焼けたらしい。うーむ、あれをきちんと倒していたらどれほどの経験値になったんだ?今回は兵器利用だから経験値無いんだよなぁ。
【ルドさん、とりあえず戻って来てください。】
『おう、解った。』
ドロップ品が出たのかの確認や、この先の事も話し合わないと駄目だからな。なにより集中していて疲れた・・・。
【いいや戻らないでそのまま作業続行ですわ!!お宝を全部回収して下さいまし!巨大化している今なら中に入らなくても手で掬うだけで行けますわ!!】
『壊れたり傷ついたりするから却下だ馬鹿。脅威も多分無くなったしゆっくり探索出来るだろ。』
せっかくのお宝を傷付けて価値を下げるとかもったいないだろうが。
【また変なフラグを建てようとしていますわ・・・。】
【こんかいはおとしなーい!!】
【どうやら旗は建たなかったみたいですね。】
別に意図してフラグを建ててる訳じゃないからな?あとシアはいつの間にそんな特殊能力覚えた?スキル名の?フラグ感知とかいうスキルなの?ステータスにそんな表示は無いよ?
『とりあえず戻ってちょっと休憩させてくれ・・・。疲れたしログイン時間がちょっとやばい。』
【仕方ありませんわ。休憩してから再開ですわね。】
お宝を目の前にお預けを食らってむくれるルゼダが頭に浮かぶな。テンション高すぎるからちょっと落ち着け。俺も人の事言えないけど。
「あたい達の事忘れてないかい?」
「あの光り凄かったの!!全部消えちゃったの!!」
『あばばばばば、あぁ白い光りの向こうに河が見える・・・。あぁ領主様そこに居られたのですね!!今其方に伺います!!』
【【【【【『「「行くな!!」」』】】】】】】
レーザーの光りを受けてボンが成仏仕掛けた以外は特に問題も無く。とりあえず船に戻ってログアウトした。さぁて休憩したら次はお宝の回収だ!!
毎回無断転載対策で以下の文を入れます。読み飛ばしても大丈夫です。無断転載ダメ!!絶対!!
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