SS ⑥『傘』& 2023年のまとめとご挨拶


皆様、穏やかな年末をお過ごしでしょうか?


私は、12月に入ってから、ずっと断捨離と掃除をしていたので、28日には、スッキリ片付けが終わり、今はのんびりしてます。


夕方くらいから、また、仕込みや夕飯などで忙しくなりますが、今は、家族でまったり、宿題みてあげたり、ゲームしたり(笑)


そして、今年最後ということで、カクヨムでも、ご挨拶を!


ただ、その前に、最後のリハビリ小説載せておきます。


お題は『傘』です。


神木さんちのお兄ちゃん!から、ゆりと侑斗のお話になります。よかったら、チラ見して行ってください。


↓↓↓


********************


タイトル『傘』



 それは、今から15年前。テレビを見ていたゆりに、侑斗が、なにげなく問いかけた。


「ゆり。何か欲しいものはないか?」


「え? どうしたの、いきなり? 何か買ってくれるの?」


「あぁ。だって、誕生日だって、いつの間にか過ぎてたし、家の事も、色々頑張ってくれてるし……だから、こう、プレゼントというか……でも、俺、もうオジサンだし、今の若い子が欲しいものって、よく分からなくて」


「オジサンって。侑斗さん、また若いと思うけど?」


「そうか? ゆりとは、一回りも違うんだぞ」


「まぁ、そうだけど! というか、私は、侑斗さんが選んでくれたものなら、何でも嬉しいよー。それに、一番欲しいものは、もうもらってるし」


「一番、欲しいもの?」


「そう、に♡」


 そう言ったゆりは、自分のお腹を優しく擦りながら目を細めた。


 現在、妊娠3ヶ月。

 ゆりのお腹には、双子の赤ちゃんがいた。


「ねぇ、双子だよー。すごくない? 性別、どっちかな~?」


「どっちでもいいけど。俺は、ゆり似の女の子だと思ってる」


「えー、私は侑斗さん似の男の子だと思ってるんだけどなぁ。あ! でも、飛鳥は、男の子と女の子、どっちもだよ!って言ってた」


「飛鳥が?」


「うん。飛鳥は、妹も弟も欲しいのかもね~。それに、お兄ちゃんになるのを、すごく楽しみにしてるみたいだし」


「そうか、飛鳥なら、いいお兄ちゃんになりそうだな」


 飛鳥のことを思いうかべながら、侑斗が、ゆりのお腹を撫でる。


 お腹が大きくなる度に、幸せが、一つ一つ、積み重なっていくように感じた。


 まるで、溢れて、止まらなくなるくらいに──


「あ。欲しいもの、一つ思い出した」


「え?」


 すると、今度は、ゆりが口を開き、侑斗がゆりを見つめる。


「ホントか? 何が欲しいんだ?」


「傘!」


「傘? そんなもんでいいのか?」


「そんなんじゃないよー。できるだけ大きくて、丈夫な男物の傘がほしいなぁ」


「男物? なんで、また」


「だって、私の傘、女物で小さいんだもん。だから、大きい傘に買い替えたいと思ってたの。それに、傘が大きければ、子供たちと一緒に入っても、濡れずにすむでしょ?」


「え?」


 ふわりと笑うゆりを見て、侑斗は、改めて思う。


 確かに、双子の赤ちゃんが産まれたら、我が子が一気に3人になる。


 そして、3人と一緒にはいるなら、大きな傘じゃないと心もとないだろう。


「そうだな。もうすぐ、5人家族になるんだもんな」


 家族が増えれば、それに応じて、傘も大きくなる。


 そして、そんな些細な幸せをくすぐったく思いながら、神木夫婦は、その後、お揃いの大きな傘を買いにいったのだとか♡


 おしまい☂️


*****************



まずは、お題提供、ありがとうございました。


久しぶりの侑斗とゆり!


12歳も離れた年の差夫婦ですが、好きなんですよ、この夫婦が個人的に(笑)


そして、ずっと書けなかった地の文が復活しました!

やったよー!いい感じ!


……と、まだ、不安定ではありますが、回復の兆しが見えてきたようにも思います。


だから、ちょっとほっとしてます(笑)


また、小説とは別に、毎年恒例の『創作活動のまとめ』を、FANBOXの方に公開しました。


今年の振り返りですが、完全に自分のためのまとめなので、読みたい方だけ、こちらに飛んでください⤵︎ ︎


2023年の創作活動のまとめ

https://yukizakuraxxx.fanbox.cc/posts/7223442


(18歳以上ですか?と案内が出ますが、R指定の作品は、全て有料プランに隔離しているので、全体公開で読めるものは全て健全です。ご心配なく!)


***


それでは、今年は、なによりも、お嬢様と執事を完結させたのが嬉しかったです。


長く書いてきたからこそ、思い入れが深いというか…


やっぱり50万文字をこえてくると、10万文字クラスの作品たちとは、ちょっと違ってくるんですよね。


だからか、神木さんちが終わった時はどうなるんだろう?と、怖くもありますが、まだ、カラコンもあるし!案ずるより産むが易し!かな?


あまり心配せず、完結めざして、突き進みたいと思ってます♡


それでは、あまり長々と語るのもあれなので、今年、最後のご挨拶を。


皆様、今年も、たくさんの応援を、誠にありがとうございました。


コメントや反応の一つ一つに、胸を熱くし、やる気と元気を頂いておりました(全てが宝物です!)


7年も続けてきた割には、まだまだ不出来で未熟な作者ですが、この先も、皆様に楽しんでいただけるよう精進して参りますので、良かったら、仲良くして頂けたら嬉しいです。


それでは、今年もありがとうございました。

また来年も、よろしくお願いします。


そして、この先も、たくさんの幸福が、皆様に訪れることを願って。


良いお年を~🌸



雪桜

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