⑤ 物語やキャラを振り返ってみる(2)
【物語について、振り返る】
今日も、ありがとうございます。
ここまで、長々と書きましたが、今日で最後です。
✤ 作品のテーマは『才能×助け合い』✤
キャラクターができてから、大体テーマも決めます。
というか、キャラが育つとテーマも見えてきます。
今回は、主人公がギターの天才だったので、テーマのひとつが『才能』になりました。
私は、才能がない人はいないと思ってます。
もしかしたら、綺麗ごとだと思うかもしれませんが、本当に、そう思ってるんです。
ただ、その才能を見つけらない人が、たくさんいる。
そして、この才能の厄介なところは『好き』という気持ちがプラスされないと、芽が出ないということです。
例えば、すっごく文章が上手くて、小説を書く才能がある人がいたとします。でも、その人は、歌手になりたいと思っていて、歌ばかり歌ってる。
小説なんて書いたこともないから、その才能は、ずっと気付かれないまま埋もれてる。
なんだか、もったいない話ですが…
でも、そういう人が、たくさんいるんじゃないかな?と思う。
そして、子供たちは、その才能の種を、今、見つけてる途中だと思うんです。
だから、その才能の種に気付くためにも、いろんなことに挑戦して、楽しいと思えることを見つけてほしい。
なにより『楽しい』とか『好き』というプラスの感情が与える力って、本当にすごいんですよ。
才能があっても、好きの気持ちがないと芽は出ない。
でも、才能がなくても、好きという気持ちをもち続け、努力をすれば、才能が開花し、夢を叶えることもできる。
だから、子供たちには、まずは、楽しいというプラスの感情を、たくさん育ててほしいな。
そんな気持ちを込めて、書きました。
また、もう一つのテーマが『助け合い』ですが……これで、一番伝えたかったのは『助けてって言っていいんだよ』ってことでした。
日本は、人に迷惑をかけちゃいけないという言葉を、子どもの頃から刷り込まれる。
でも、そのすり込みは同時に、助けを求めることをためらわせ、最悪、ダメなことだと思わせてしまう。
『助けを求める=迷惑をかける』ではないはずなんですよ。
でも、そういう意識が少なからずあって、大人ですら、素直に助けてといえない。
悩みは、自分で解決するべきで、解決できないのは、心が弱いから。
そういった負の風潮を、今の子供たちに植え付けたくないなって気持ちがあって、今回は、助け合いの大切さも同時に描くことにしました。
人には、できることより、できないことの方が圧倒的に多いから、支えあうのは当然で、恥ずかしいことでも、迷惑なことでもないんだよ……と、作品を通して、伝えられたらなーと。
そして、子供も大人も『助けて』と、言いやすい世の中になればいいなぁ…と。
*
ただ、私は、いつもテーマを二つ持たせてしまう癖があるのですが、今回、書きながら気づいた。
もしかして、児童向けを書くなら、テーマはひとつに絞った方がいいのか!?と。
本当、今更なんですけど…(笑)
なんか、癖になってるのか、今までは気付いてなかったけど、二つのテーマを同時に進行させていくのは、子供には難しいことだったりするかもしれない。
書き終えてから気づくって、本当、遅すぎるわ!って、マジメにツッコミましたが、次に児童向けを書くときは、テーマを一つに絞って書いてみてもいいかもしれないなーと、おもいました。
というか、何が正解か、本当にわからないです。
子供たちのことを考えれば考えるほど、泥沼にはまっていく感じがしてる(笑)
✤ 伏線がいっぱい ✤
これは、裏話ですが、実は、プロットができた時に、結末までしっかり考えてあると言いましたが、この先に関わる伏線を、もう既に仕込んであったりします。
私にとって、ここまでの話は、長い物語の序章部分といった感じで、一番描きたいのは、魔族の学校に潜入したあと。個人的には、そこからが本番です(笑)
だから、今回の話は、仲間が揃うまでの序章部分で、そして、その部分に、結末に関わる伏線も、たくさん仕込んであるんだけど、その伏線を回収できるか分からないのが、歯がゆいところですね(笑)
まぁ、気づかないくらいの些細なものなので、忘れてください。
✤ 最後に… ✤
異世界ものの長編を書いたのは、初めてでしたが、何から何まで難しくて、はっきり言って、選考を勝ち進める自信は、まったくありません。
ここまで、自信ないのも、どうなんだって気がしますが…
前回、最終選考に落選し、メンタルが、地まで落ちた自分を、なんとか叩き直し、いろんなプレッシャーがありつつも、しっかりと応募できたので、個人的には、かなり、頑張ったと思います。
というわけで、反省点はいっぱいありますが、今回は出せただけでOK!
結果がどうなろうと、今回は100点!
もうそれでいい!笑
本当に、今回は自分との戦いでした。
最終で落ちるって、キツイんですよ。
しかも、半年でも3回もですよ。
ある意味、とどめ刺されそうだった(笑)
でも、無事に書き切って、今は、すっきりしてます。
なにより、風芽たちとのドタバタが楽しかったです。
ただ、できるなら、修行シーンも描きたかったなー。
ギャグ満載のはずだったんです。
傷だらけになりながらも(笑)
あと、リズとシエルの喧嘩も、書き足りなかったし、ジークとアーサーの話も、もっと深く描写したかった!
あ、そういえば、もうひとつ反省点があったの、思い出しました。
今回は、三人称にしたけど、三人称だと、いつもの大人向けの文体に引っ張られてしまう。
おかげで、描写が増えまくって、書いた後に、かなり削りました。
子供向けの文体は、なれた三人称でも難しかった。
まだまだですね。
でも、今年も楽しい夏になりました。
そして、英雄の子を読んで、応援してくださった皆様、誠にありがとうございました。
優しい応援に、どれだけ励まされたことか。
いつも思いますが、私は幸せな作者です。
改めて、たくさんの応援、ありがとうございました。
それでは、後書きを閉めたいと思います。
一応、選考の結果も書きに来ます。
あと、今後は、神木さんに集中していきたいと思ってますので、また他の作品で、仲良くして頂けたら嬉しいです。
それでは、ありがとうございました。
そして、今後とも、どうぞよろしくお願いします。
雪桜
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