② 異世界ものを勉強しようとしてやめた話


カドカワ読書タイムは、プロットも書くことになっていたので、あらすじができたと同時に、結末まで、しっかりプロットができていました。


だから、この後の魔族の学校に入学して、魔王の復活を阻止して、日本に帰るまでのストーリーも、全部できてます。


ただ、プロットはすぐできたけど、今回は構成面で、一ヶ月くらい悩みました。



● 異世界の設定を、どう子供たちに説明するか?


これにね、ひたすら悩んだんです。


だって、子供って飽きやすいんですよ。

風芽なんて、3行で読まなくなる子だしね?笑


だから、飽きさせないように物語を展開させながら、同時に世界観も説明しないといけない。


でも、私は、現代ものばかり書いてきた作者なので、異世界ものは、超がつく初心者でした。


しかも、あまり読んでもいないんです。


慎重勇者とかは読んでました。

もうね。最後の伏線回収でボロ泣きしたんですよ。

凄かった、本当に。


あと、転スラとリゼロは、アニメで見ました。

でも、小説では読んでなくて…


だから、この機会に異世界ものの書き方を勉強しようと、まずは、ライトノベルをいくつか読みあさりました。


そして、その後に、児童書ではどうなってるのかと、かなで文庫さんの転スラ(児童書版)と、きずな文庫さんの異世界系の児童文庫をいくつか読みました。


どのように異世界の説明すれば、子供たちに、わかりやすいのか?


大人向けと児童向けで、何が違うのか?を研究。


ただ、読んでみて思ったのは、ということでした。


私が選んだものが、たまたまそうだったのだと思います。元々大人向けに書かれたものを、子供たちが、読めるように作られてた。


だから、全部にルビがふってあって、難しい言葉には、註釈がいれてある感じで、文体や構成自体は、大人向けと、そんなに変わりませんでした。


となると、私が求めてるのとは、ちょっと違うなーと。


児童文庫が対象とする読者さんは、小学生です。

だから、初めから小学生に向けて書かないといけない。


で、小学生は、まだ経験してないことがたくさんある。その少ない経験の中から、想像を膨らませながら、小説を読むわけです。


アニメや漫画なら、言葉の意味がわからなくても、なんとなくいけるんですよ。視覚から情報を得るから。


でも、小説は違います。


意味が分からない言葉が続いたら、読みたくなくなるんです。私がそうだったから。


しかも、大人向けのライトノベルは、ある程度、言葉を知ってる前提で書かれてる。


例えば、ギルドとか、ステータスとか。


これ、ギルドっていわれても、子供たちはわかんないと思うんだよ!


勇者パーティーも怪しい!


子供たちが、ぱっと想像するパーティーは、クリスマスとか誕生日のパーティーだから!


多分、異世界ものを読みなれてる方なら、当たり前の言葉でも、あまり読まない方や子供たちには、ピンとこない言葉かもなーって思いました。


もちろん、中には、わからない言葉を調べながら読む子もいるとおもいますが、調べない子の方が圧倒的に多い!


なにより、児童文庫を書きたい私としては、調べなくても分かるような単語を使って書きたい。


そんなわけで、異世界ものを勉強するのは、そこでパタっとやめました。


下手に知識を蓄えてしまうと、私自身が、知ってるものとして書いてしまいそうで…


だから、あえて知らないままにして、子供たちがわかる言葉を選びつつ、物語を展開させることにしました。


その方が、異世界を知らない子にも、寄り添えるかなーと…


そんなわけで、一話では『異世界とは』と、わざわざ異世界の説明までしてますしね(笑)


大人の方には、そんな説明いらねーよ!って思われたかもしれないけど!


あと『ステータス』も子供には馴染みのない言葉なので、風芽の魔力値についても、実力テストで測定されたことにしました。


ステータスオープンと言われるより、テストの結果が0だったと言われた方が、子供たち的にはわかりやすいかなーと…


ただ、これだけ、子供たちのこと考えて執筆してたはずなのに、全く思うように書けませんでした。


完全なる、実力不足です。

本当、悔しい…


というわけで、次回は『一人称 vs 三人称』


人称に悩みまくって、8パターンくらい冒頭を書きなおした話です。


また、明日の22時に更新しま~す。

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