第254話「箱と哀愁のベルスーズ⑭ ~ 別離 ~」


皆様、いつも閲覧いただき、ありがとうございます。


なんだか、今話を書いていて、悲しい家族だなって思いました。


愛されたいと、必死に歩み寄り続きてきた結月のことは、ずっと書いてきましたが、結局、叶うことなく、結月はレオと駆け落ちしました。


でも、叶うはずがないんですよね。

だって、美結がそうなるよう仕向けてたんだから。


そんなわけで、ここにきて、親サイドの心情が色々と暴露されております。


ただ、美結に関しては、レオの解雇騒動あたりから、違和感を持ってらっしゃった方が、ちらほらいらしゃったみたいで…


たまに読者さんからDMなどで「嫌いだった美結の印象が変わってきました」などといわれたりもして、やばい!バレる!ていうか、バレてる!?と、作者は、ヒヤヒヤしながら書いてました(笑)


勘のいい読者さんの思考を、如何に裏切るか!?

なかなか、難しい課題だなと思います(楽しいけどね!)


さて、そんなわけで、娘のために悪女として生きることを決意した美結。


また、悪役についての話は、冬弥の時も書きましたけど、美結も同じように、嫌われ度合いが難しいキャラでもありました。


やっぱり、読者さんたちには、主人公たちを応援してもらいたいから、悪役たちは、嫌われてなんぼ!だから、下手に感情移入させすぎると、えらいことになっちゃう!笑


でも、悪役には悪役なりの信念みたいなものがあって、それによる行動理念がある。


だから、そこは曲げずに動かしつつ、でも、主人公目線では、嫌な奴として徹底させないといけない。


だから、美結の本心を見抜かれないように悪として描くのが、けっこう大変でした。


もちろん、明かしたあとに、そうだったのか!と、繋がるような伏線も仕込まないといけないしね!笑


とはいえ、美結の本心が明かされ、結月が、親と離れて暮らしていた本当の理由が分かりました。


最初、この物語を読み始めた時、親と離れて暮らしてるのは、なんで?と思った方もいたかもしれませんね。


海外とかに行って、いない設定ならよくありますが、別々の家で暮らしてるって、変な設定だしね…笑


あと、虐げられたヒロインをヒーローが救うなら、虐げる悪役は、身近な場所に設置するのが定番なんですが、最終的にここに行き着くのが、決まっていたので、結月は、使用人たちに支えられながら、一人で暮らしていました。


ちゃんと、一話から考えてのことでしたが、やっと、種明かしできました。長かったなぁ…


本当に、仕込みから、回収までが長すぎてね(笑)


でも、美結にとっては、優しさだったのでしょう。


毎日のように、親から負の感情を投げつけられるよりは、たまに会う時だけの方がいいだろうと……だから、美結は会いたくても、極力、結月の屋敷に行かないようしてました。


まぁ、結月サイドからみれば、酷い親ですけどね。

娘を、メイドに任せて、会いにこないんだから。


でも、放ったらかしにしてるくせに、結月のことは、どんなに小さなことでも報告しろとレオには言っていたみたいなので、本当は、娘が気になって仕方なかったんでしょうね。


なんか、洋介が当主じゃなかったら、この家族、意外と幸せな家族になれていたんじゃないかって思ったりもしました。


そう思うと、悲しいですね。


……と、しんみりしてしまいましたが、今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。


今後も、今での違和感や謎を、全て回収していきますので、引き続き、過去編を楽しんでくださると嬉しいです。


そのうち、執事もやってきますからね!

美結が、レオを雇った理由もわかりますので、お楽しみに!


それでは、また次回も宜しくお願いします。

また、いつも応援くださり、本当にありがとうございます!

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