いい双子の日・SS

双子ちゃんとお風呂


皆様、今日は~


本日、11月25日は、いい双子の日!ということで、前にTwitterに公開した、神木さんち~のSSを、こちらにも掲載しておきます。


とっても短いですが、少しでも楽しんで頂けたら嬉しいです。


ちなみに、内容は…お風呂でばったり!華の裸を見ちゃった時の蓮(+兄)のお話です。




↓↓↓



『双子ちゃんとお風呂』



 ──ガラッ!


「きゃッ!?」


 それは、中学三年の冬。お風呂あがり、華が脱衣所で着替えていた時のことだった。


 濡れた体を丁寧に拭き取っている最中、突然、脱衣所の扉が開き、華が悲鳴をあげた。


「ちょ……ちょっと、蓮!」

「あ、入ってたんだ」


 扉を開けたのは、双子の弟の蓮。


 そして蓮は、特段取り乱しもせず、素っ裸の華を見つめると、そのまま、手にしたタオルを差しだす。


「はい。これ、洗濯機いれといて」

「ちょっと、他に言うことないの!?」

「あー……お前、太った?」

「太ってないし!!」


 全くデリカシーのない弟の発言に、華はバスタオルで身体を隠しつつも反論する。


 だが、その後「湯冷めするなよ」と、蓮は一言だけ残すと、あっさり脱衣所から出ていった。


 そして、そんな蓮の言葉を間に受けた華は、自分のお腹周りを見つめ、顔を青くする。


(ふ……太ったのかな、私……っ)



 ◇◇◇



 そして、そんな悩みを抱えた華をよそに、リビングに戻ってきた蓮は、テーブルに向かって家計簿をつけている兄に声をかけた。


「華のやつ、最近、太ったよね?」

「え?」


 蓮の言葉に、飛鳥が首を傾げる。

 あのスレンダーな妹のどこが太ったというのか?


「そう?」

「うん。なんか胸の辺りが」

「……それは、太ったんじゃなくて、っていうんじゃないの?」

「え? 育ってんの?」

「まぁ、育ってるんじゃない? 最近、ブラのサイズ変わったみたいだし」

「うわッ、なんで兄貴、妹のブラのサイズ知ってんの!?」

「俺が、毎日洗濯してるからだよ」


 まるで『変態』とでも言うように蔑んだ目をむけてきた弟に、飛鳥は呆れかえる。


 神木家の家事を全てこなす飛鳥。

 妹弟の服のサイズくらい全て把握済みだ。


「まぁ、もうすぐ高校生だしね。蓮だって、身長伸びてきただろ」

「そ、そっか……育ってるんだ、華」


 だが、そんな兄の言葉に、蓮は、神妙な面持ちで考え込み


「それ、ヤバくない?」

「うん。やばいよね。がつかないように気をつけなきゃ」


 そして、華が育てば育つほど、兄と弟にとっては、気が気じゃないのであった!




*おしまい*


飛鳥と蓮は、重度のシスコンだと思います(笑)

閲覧、ありがとうございました!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る