おまけ 登場人物インタビュー
さあ、ここまで活躍いただいた皆さんに集まって頂きました。
これまでの展開への感想、これからの抱負などを語って頂きたいと思いまーす。
では、まず「魔王」という唯一無二の称号に敬意を表して、ガイア様から。
「誰じゃ、貴様は」
私、実は「作者」と申す者でして。
この物語を書かせて頂いてます。
この度は、ぜひ皆様の貴重な、ご意見ご感想をお伺いしたいと思いまして。
「作者自らが作中登場人物にインタビューとは、掟破りじゃな。ふむ、その大胆さは嫌いではないぞ。それで、何が聞きたいのじゃ」
そうですねえ、例えばアスラちゃんが本当に魔王職を受けるのかどうかとか。
「馬鹿者!!!」
「当たり前じゃ。続編冒頭に関わる、いきなりのネタバレ ではないか。それに『作者』ならば、その辺は貴様が一番良く存じておろうが」
はい。まあ、そうなんですけど。
これはどうも、失礼しました。
「だいたい貴様は、妾を初登場でメイド服姿なぞにさせおって」
あれは魔族の世界が勘違いに満ちていたからで、別に私のせいでは。
「だから、そういう歪んだ世界観を構築した貴様のせいだと言っておるのじゃ! しかも、その後は、あたかも妾が料理下手の味音痴のような描写が延々と続くではないか。美味い不味いなど、各人の好みであろうに」
はぁ。でも、
あ、そういえば、登場直後に「上品な美貌」なんて描写もありましたけど。
あれで読者さんの好感度は一気に上がったかも。
「お、お、そうであったな。
と、ガイア嬢は風のように退出。
はぁ……
とういうことで、次は意外なファンが多いバベル君。
「『意外な』とは、どういうことであるか?」
あ、いや、エラソーな態度なのに、可愛いって感想が多くって。
「そうなのであるか? ということは、吾輩、
え?
「今更ではあるが、当然である。やっと時代が吾輩に追い付いたのであるな。『エラソー』で『カワイイ』とは、つまり昨今流行のギャップ萌えではないか」
そうなんですかね。
「
それは続編ではそのように、おしゃべり猫ちゃんの描写だけではなく、変身してバトルや、その他の活躍場面も用意しております。
あ、それと、エピローグでの「バベル」お爺さんは……
「
ありゃりゃ、まだ、話の途中なんですけど。
「もう飽きたのである」
そんなあ。
「猫とはこういうものなのである。常識である」
でも、少しは続編への抱負や期待などを。
「知ったことではないのである。明日のことを思い
はぁ。
では、いよいよゼブル氏にお話を伺いましょうか。
「え? わたくしでございますか」
あれあれ、どうしたんですか。
何か不都合でも。
「わたくしは、執事という立場上、常に主の後に一歩下がって控えていることを心掛けておりますので」
でも、物語では登場早々から相当な雄弁さを発揮しておられましたよね。
「むむむ、ならば、その件に関していささか苦言を呈させて頂きましょうか」
と言いますと?
「そもそも、あれはわたくし自身が好んでしたことではないのです。作者、つまり貴女が作品世界の設定とテーマをより明らかにするために、議論にことよせてわたくしに弁舌を振るわせたものであって、迷惑至極ですな。あのせいでわたくしは『おしゃべり好きなウザイおじさん』との烙印を押されてしまった。あなたの仰るような『雄弁』ならまだしも、あれは単なる『多弁』と呼ぶべきものです。あのような役割を担わされて、正直言ってはなはだ心外です」
「ここで問いたい。そもそも
それは、続編の方で、特に終盤になるにつれて存分に。
「ここは登場人物に対する作者の愛情が試されるところですぞ。壮大な物語を予定しておられるようですが、だからこそ登場人物の一人ひとりに愛情を持ち、その内面までも緻密に書き込んでいけば、いずれは各人が自由意思を持つ実際の人物のように動き出し、おのずと自由闊達な物語が出来上がることでありましょう。さもなければ作品は駄作、凡作に堕すに違いなく、わたくしなどは登場を拒否させて頂きます。しかるに第一部でのわたくしの扱いは……」
あ、もういいです。
延々と続きそうなので、この方は放っておきましょう。
ではこの辺で、登場場面は少なかったですが、押しキャラの意見が多いティア婆様に。
「ほう。シャイな乙女の儂にも振ってきたとは、照れるのう」
「わたくしという存在わぁ!」(ゼブル氏・談(?))
「良いのか、アレは?」
はい。あの方はああなってしまうと手が付けられないので、放置です。
「まあ、登場したのは終盤だけじゃったが、美味しいフルコースが食べられて満足じゃ。おおそうじゃ。続編には儂の最愛の夫が登場するぞい」
え? 結婚されてたんですか。
「3000年も生きておれば結婚ぐらいするわい。夫というか弟というか、複雑な関係じゃがな。それに龍族は有力な種族なので、今後もちょくちょく登場するかもじゃ」
ああ、それは楽しみですね。
期待させて頂きます。
そろそろ、例のお二人にも話を伺いましょうか。
「出番が少ない」(金髪モヒカンのルドラ氏・談)
「影が薄いのだ」(銀髪メガネのソフィア嬢・談)
だってさ。
さあ、いよいよ準主役とも言うべき心の声さんに。
(…………)
あれあれ? 無言ですか。
(当然だ。我は「心の声」であろうが。だから、アスラの他には我の声は聞こえない筈だ。喋るだけ無駄であろう。我は無駄なことはしない主義なのだ…… と、言っても聞こえまいがな)
あ、いや、私って作者ですから、ちゃんと聞こえてますけど。
(お、そうか。では少しだけ話そうか。まあ、この際だから言わせてもらうと、我の名が「ルシフェル」というだけで、相当のネタバレではないのか)
え? そうですかね。
(堕天使の長の名ではないか。最後には神と戦うに決まっておる)
まあ、その辺はタイトルやあらすじでも匂わせてますから、覚悟の上ということで。
(ふむ。ならば、まあいいだろう。グルメ要素を絡めたのも
はあ、
(軽すぎる。箇所によっては、まるっきりオチャラケたオッサンではないか。もっとこう、我の自然な威厳と、にじみ出る高貴さを前面に打ち出すべきではないか。そうすれば物語にも重厚さと渋みが増し、
おお、そうだ。かのミルトンの叙事詩「失楽園」が傑作となり得たのも、まず第一の理由は、「ルシフェル」をただの堕天使の首魁としてではなく、絶対者と考えられる神に敢えて戦いを挑む悲劇的、英雄的な存在として歴史上初めて造形したからであって……)
はいはい。いつもながらのウンチクと上から目線の御意見ありがとうございます。
では、この方も後は放置ということで。
最後はやはり主人公であるアスラさんに伺いましょう。
「もぐもぐ」
え?
「もぐもぐ」
あ、あなた、何をしてるんですか。
「もぐもぐ。あ、これはマロングラッセというものですが」
いや、何を食べてるか聞いてるんじゃなくて、なぜ今そんなことを。
「だって、待ってるあいだ退屈だったし、お腹も減ってたし。何か食べたいな~って。栗は今が季節だから特に美味しいですよね。鬼皮と渋皮を
いや、だから、作り方や味覚レポートではなくて。
「なんと、マロングラッセですと! わたくしは実は甘いものは大好物。これは是非是非、賞味させて頂かねば」
「では、吾輩も試してみるのである」
「俺も」
「ワタシも、なのだ」
「儂もご
「はいはい。ちゃんと全員の分ありますから」
ああ、もう、アスラさん、本当にこれで【第一部】の終了ですから、読者の皆さんに一言だけでもお願いします。
「作者のことはどーでもいいですから、ぜひ私のことを応援お願いします。頑張りまーす」
「「「「「もぐもぐもぐ」」」」」
だそうです。ふぅ……
とにかく、ここまで読んで頂き、本当にありがとうございました。
フィーネ・デル・モンド! ~遥かな未来、終末の世界で「美食王になる!」的に冒険を満喫していた少女が、なぜか魔王と、そしてついに神(?)と戦うことになっちゃった件~
https://kakuyomu.jp/works/16816700427783019483
の第3章以降で、またお会いしましょう。
「「「「「「「またね~!!!」」」」」」」
と、登場人物の皆さんも仰っております (笑)
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