第26話 朝からドラッグストアへ

 日が明けて、俺は目が覚めた。隣にいる順はまだ寝ている様子だった。起きて顔を洗おうと思って洗面台に行く途中に結衣の部屋を覗いていった。すると、結衣は寝ていたが朱里はもう起きていた。

 「おお、朱里。おはよう」

 「きょーへい先生!おはよー はやいねー先生」

 お前の方が早いやろ というツッコミは置いといて、まず洗面台に向かって顔を洗ってから歯を磨いた。俺は朝ご飯をたまにしか食べない人で、今日はおなかが空いていないのでご飯を食べずに歯を磨いた。

朱里は歯を磨いていないらしい。というか、歯ブラシを用意していなかったので磨きたくても磨けない。と言うことで、早朝ではあるが家の近所のドラッグストアは24時間営業なので、朱里と一緒に買いに行くことにした。

 ドラッグストアにつくと、朱里は歯ブラシコーナーへは行かずにお弁当コーナーへ向かっていった。

 「どうしたんだ?朱里」

 「きょーへい先生、これが食べたい!

 「それねー わかった。人数分買っていこうか」

 「やったーーー」

 朱里が欲しいと言っていたお弁当を買い、今回の目当てである歯ブラシコーナーにやって来た。

 俺と結衣の分はあるので、朱里の分を買った。それだけでいいとは思ったのだが最近は順も俺の家に来出したので、あいつの分の歯ブラシも買うことにした。

 そして、なぜかレジには向かわずに別のコーナーへと行ってしまった。そのコーナーで朱里が立ち止まって

 「これ、買ってよ」

 と恥ずかしそうに言った。何かな?と思ってみてみると、そこにはコンドームが置いてあった。

 「こんなものを買ってどうするんだ?」

 と聞くと、朱里は予想外のことを言ってきた。

 「きょーへい先生と使うの!」

 「・・・えーーー!?」

 「きょーへい先生と、ヤりたいの」

 俺はもちろんOK


 するわけもなく、こういった。

 「そういうことをしていいのは、自分を大切にしてくれると思った人とか、恋人と使うものなの!」

 すると、朱里は

 「私はきょーへい先生が好き 大好きなんだもん」

 「それはうれしいけどよ」

 「前もやったじゃん」

 そうだ。俺は朱里を誘拐した日ぐらいに襲ってしまったのだ。

 「前は悪かったよ。でも、そういうことはできない」

 「いいから買って!きょーへい先生コンドー・・・」

 「あああああああああああああああああああ」

 こんなこと他の人に聞かれたら超超超超誤解されてしまうにきまっている。だから、

 「わ、わかった。買うけどヤらないぞ?」

 というと、朱里は『うん』とうなずいて黙ってくれた。

 レジに言ってお金を払うとそのまま家に帰って、歯ブラシを開けて朱里に渡した。そして順の分も洗面台に置いているうちに2人とも起きてきた。

 「おはよー」

 「おう!おはようやでみんな」

 「おはよう!」

 「おはよう

 みんなであいさつをして、俺は買ってきた弁当をみんなに渡していった。朱里はバクバクと食べていた。食べ終わるとみんなは歯を磨いた。そしてその後は、俺は学校があるのでみんなに朱里を任せた。

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