第5話 邪魔者~警察~

 家に警察が来ている。これほど絶体絶命なことはないぞ。というか何をしに来たのかすらわからない。もしかして結衣を監禁しているということがバレたのか?とりあえず警察の相手にをすることにした。

 『ガチャ』

 「す、すみません。どちら様ですか?」

 「夜遅くにすみません。私、中央警察署生活安全課の刑事なんですけど、本日昼頃交番のおまわりさんがパトロールをしているときに、お宅から騒音がするということで報告頂いたんで、その件でお伺いしました。」

 あいつ何やってるんだよ。おとなしくしてろよ。

 「ああ、すみません。彼女が部屋で遊んでいたらしいので、うるさくなったのかもしれません。」

 「そうなんですか。何もなかって良かったです。」

 その時だった

 『ドンドンドンドンドン』

 結衣のやつが部屋でドアをたたいているようだった。幸い部屋に防音機能があるため声は聞こえないのだがドアをドンドンされると音はなる。

 「中に誰かいらっしゃるんですか?」

 いないと言うのは不自然だし、話のつじつまが合うように話していくことにした。

 「一応彼女がゲームで『リングネスフィット』?みたいな感じのゲームをやっていて暴れているんですよ」

 まあ嘘だけどな。

 「喧嘩をしているとかではないんですか?」

 「違います違います」

 「申し訳ないのですが念のため少しだけ彼女さんの様子を確認させていただくことってできますか?」

 またしてもピンチだ。断っては余計怪しまれるし、中にれれば裸で監禁されている彼女が見つかってしまう。でも 言い訳はできる って考えた俺は家に入れることにした。こそっとカギを解錠して中に刑事さんをいれた。そこにはやっぱり全裸の結衣がいた。

 「こんにちは、警察です。お嬢ちゃんなんでそんな恰好しているのかな?」

 「きゃっっ 見ないで!」

 「ごめんね、でも理由を教えてもらってもいいかな?」

 「あの、実は 京平に夜の相手をしてもらおうってなったんで...//」

 「あっ そうだったんだ。恥ずかしい事を聞いてごめんね。じゃあ一応問題はないってことで我々は帰りますね」

  そうして警察は帰っていった。その時に俺は聞いた。

 「なんで監禁されてるって言わなかったんだ?」

 「その、監禁されているのは滅茶苦茶嫌だけど、京平のことが好きだし、私たちヤッたことはないからヤりたいなって」

 「そ、そうなのか」

 「じゃあ今夜は・・・」


・・・


 「気持ちよかったね」

 「そうだな。じゃあそろそろ寝ようか」

 「俺は向こうの部屋で寝るから、おやすみ」

 そして部屋の鍵を閉めて俺は寝た。

 次の日、今日も学校に行く。そして昼休み、教室で教務日誌を書いていると、朱里ちゃんがやってきた。

 「せんせー、何しているの?」

 「教務日誌書いてるんだよ」

 「大変だね。そういえば先生あした暇?」

 明日は土曜日で学校も部活動も休み。

 「おう、暇だな。」

 「じゃあさ、私と遊ばない?」

 「さすがにそれはまずいよ」

 「でも私、先生の家知ってるからいつでもいけるよ」

 「何で知ってるの?」

 「塾から帰るときに先生が帰るところ見たの。そして家までついていったってこと」

 こいつ何やってるんだよ。生徒と一緒に遊ぶのは学校の規定や教育委員会から禁止されているからできないし、そもそも結衣の姿を見せるわけにはいかない。

 「無理だよ、先生が怒られるから」

 「え~、じゃあ明日家に行くから。じゃあね」

 そう言って何処どこかに行ってしまった。明日来るのか...く、る、?

 ええええええええええええええ!

 なんで勝手に来ることになってるんだよ。しかしその日に朱里ちゃんと会うことはできなかった。

 家に帰って結衣に説明をした。結衣は服を着せてくれたらいいらしい。仕方なしに明日は朱里ちゃんを待つことにした。

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