第36話

「僕なんて、生きてても意味がないよ、

引き止めてくれてありがとう」

「そんなことない!」

自分の声で驚くほどに大きな声を出した。

そうでもしないと、私の思いは伝わらない。

これでも、伝わっていないかもしれないのだ。

「柴くんは、何人でも救えるよ。

それくらい、凄い人なんだから。

それだけじゃないよ。歌い手さん目指してるって

言ってたよね。私、インターネットとかちんぷんかんぷんだけど、

柴くんなら、見て見たい、応援したいなって思ってたの

夢を追いかける柴くん眩しかったよ」

出来る限り落ち着いて話そうと思っていた。

でも、話せば話すほどに感情が溢れ出てきた。

「嫌だ、嫌だよ、もっと柴くんと過ごしたい、

柴くんを応援したい。自分勝手なのは分かってるけど、

生きて、お願い」

「そう、思っててくれてたんだ、、

分かった、まだ生きるよ」

結局、色んな感情が溢れ出して

柴くんを心配させてしまうほど

泣いてしまった。

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