第18話

実行委員の初仕事だ。

授業でも発表などしたことないので、

教室の前に立つのは初めてだ。

大体前に出るのは華実だから

みんなも慣れないのは同じだろう。

ちなみに、男子の実行委員は決まったが、

不登校気味の人に押し付けるような形で決まった。

「えっと、何をするか意見がある人はいますか」

みんな、意見を出さずにお喋りをしている。

「えっと、、」

このままではいつまでたっても終わらない。

始めて華実の凄さがわかる。

どうにか意見を出してもらわなくては。

そう考えても、頭は真っ白になる一方だ。

「はーい、みんな静かにして」

華実の声は自分と比べ物にならないくらい

みんなを黙らせる力があった。

「実行委員長に変わって私が進めます」

華実が近づいてくる。

「もっと、ちゃんとやって」

これでもしっかりやっている、

華実から見たら力を抜いているように見えるのかも

しれないが。

「実行委員長、

あなたじゃなきゃよかったのに」

華実の言葉で頭の中身がふっとんだ

感覚になった。

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