第6話

「あれ、あなた、

どうして私の部屋にいるのかしら」

「ここ、私の部屋ですよ」

これで今日三回目の部屋間違いだ。

今日は調子があまりよくないみたいだ。

「私、外に行きますね」

「はい、行ってらっしゃい」

外でも勉強できるように、本を持っていく。

家の外で勉強しようと思ったはいいが、

クラスメイトの切永華実にだけは鉢合わせたくない。

教室で華実が騒いでいるのをあんなに我慢して

いるのに、学校の外でも華実の大騒ぎを我慢するなんて

たまったものじゃない。

『神社ってなんかヤダ、好きなんて人いないでしょ』

私は、神社には何とも言えない穢れの知らないような空気が

とてもいいと思うのだが。

神社に行けば華実に会わずに済むだろう、

近所の神社へ足を運んだ。

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