第2話
*
姉「ねえ、妹」
妹「んー?」
姉「二人で一緒にやるよりも、手分けしてやった方が効率良いんじゃないかな」
妹「わたしの背じゃ、高いとこむり」
姉「なーるほど」
妹「ねーちゃっておっきいよねー」
姉「身長高めなママンとパパンのおかげ」
妹「たしかに」
姉「おばあちゃんもおっきいし、そういう家系なのかも」
妹「じゃあわたしもおっきくなるかなー」
姉「クラスでは大きいほうなの?」
妹「ううん、まんなかくらい!」
姉「そっかそっか。私はいつも一番後ろだったなー」
妹「ねーちゃ、いまなんせんち?」
姉「んーと、168くらい? あ、いや、もっとあるかも……もーちょいあるな、多分」
妹「ほへー」
姉「でかくてもあんまり良いことないよ」
妹「どーして?」
姉「いろんなところで男っぽいとか言われるしー」
妹「うん」
姉「スポーツそれほど得意でもないのにやらされるしー」
妹「おー」
姉「勝手にへんなイメージ持たれたりとか……、まあこれはそんなに身長関係ないけどね」
妹「へー」
姉「うん」
妹「……じゃあ、わたし決めた!」
姉「ん?」
妹「わたしはねーちゃよりおっきくなります!」
姉「今の話聞いてた?」
妹「うん!」
姉「そーかそーか。まだまだこんなちびっこなのになー」
妹「牛乳のむ」
姉「嫌いなのに?」
妹「がんばる」
姉「私は好きだから飲んでるだけだよ?」
妹「……」チラッ
姉「お、なんか失礼なこと考えてる顔だ」
妹「かんがえてないよ」ジトー
姉「ならその視線やめれ」
妹「ねーちゃのこと見上げてるだけだよー」
姉「ほーん、じゃあ目線を合わせてあげよう」
妹「……」
姉「……」
妹「……」ソローリ
姉「なぜ下に行くのだ」
妹「……しぜんのせつり?」
姉「うそつけー」ヒョイッ
妹「わわっ、ねーちゃ持ち上げないでー!」
姉「ほーれ、たかいたかーい」
妹「こわいこわい」ビクビク
姉「おー? おっきくなるんじゃなかったのかー?」
妹「ねーちゃの持ち上げかたがへたっぴなの!」
姉「それはいなめない」
妹「かたぐるまをごしょもういたしまする」
姉「ほいほーい」
妹「おほほーい」ニコニコ
姉「あ、ついでに高いとこ掃除しちゃおっか。これモフモフ~」
妹「もふもふー」モフモフ
姉「そこホコリ溜まってない?」
妹「たまってる」
姉「ママンのサボりがバレた」
妹「おかーさんはいそがしーからね」
姉「うむ、すごい」
妹「きゃりあうーまん」
姉「じゃあ掃いちゃってください」
妹「くださーい」ササッ
姉「うがっ!? 目にホコリが!」
妹「え? どーしたの?」ササササッ
姉「へたっぴは妹じゃんか!」ケホケホ
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