第2話

昨日猫を拾った。

今朝起きたら女の子になっていた。

どうやら昔俺が拾った猫らしい。

名は「タマ」と言った。

これも俺が昔名付けた名前だ。


本人曰く、彼女は猫又で妖力を消耗してしまった為に猫の姿になったらしい。

今ついている耳と尻尾も 妖力が完全に戻れば消せるらしい。

だから今は猫と人間の中間形態。

マクロスで言うならガウォーク、イナズマンで言えばサナギマンって言ったところだ。


 ま、とりあえずそのあたりはとりあえずどうでもいい。 今問題なのは、


そう、目の前の彼女は未だに裸なのだ。

1話で目覚めてから今までずっと裸なのだ。

これは、健全な男子の前では非常に目の毒である。

「いま用意出来る服は……っと」

とりあえず目に入った服を着せてやる事にした。

しかし、あ、まずいね、これはかなりまずいね

裸というのもまずいけどさ、

裸にYシャツというのも別の意味でかなりまずいね。

破壊力抜群だ。

「でも、兄さんの匂いは残ってるよ」なんて言う妹キャラが出てきそうだよ。

ちなみに俺、和菓子は出せないから。

うん、このネタはわかってくれる人だけにわかってくれれば満足だ。


とりあえずこのままではますますまずいので、妹の服を借りることにした。

スマホを手に取り、妹の可憐に電話を掛ける

「もしもし、お兄ちゃん?」

「可憐、ちょっと頼みがあるんだ」

「なあに?」

「お前の服と下着をかしてくれ!」

……

… … …

プチ!

ツーツーツー


あれ?無言で切られてしまったぞ。

どうやら妹は機嫌を損ねてしまった。

まったく、何がいけなかったのか?

仕方がない、別の手を考えよう。


「ぐぅ~」


おや、おなかの鳴る音が......

俺じゃない。

そっとタマのほうを見ると顔を赤らめてうつむいていた。

「お腹すいたか?」

「はい」


そうだよな、夕べもあまりミルク飲まなかったし

「そういえば、人の姿の時は人の食べ物を食べれるのか? ?」

「はい、それは問題ありません」


それじゃあいいつも食べてる目玉焼きでも作るか。

その時、

「コンコン」

ドアをノックする音が聞こえた。

ドアを開けると妹の可憐だった。

なんだかんだ言っても妹は服を持ってきてくれた。

最初タマを見て驚いていたが、その後状況を説明したら納得してくれた。

その順応性の高さは見事だぞわが妹よ。


しかし…な…

「なんで持ってきてくれた服が体操服とブルマなんだ?。しかもしっぽが邪魔でちゃんとブルマ履けてねーし、妙にエロいし!」

「うん、しっぽのところは穴あけないとだめだね」

「いや、そういう問題じゃねーし」

「だって、お兄ちゃんこういう服が欲しいのかと思って」

「あ、後セーラー服とスク水もあるよ」

妹よ、お前とは一度じっくり話し合う必要がありそうだ。

 とりあえず、タマの服はセーラー服に落ち着いた。

これもイマイチ釈然としないが現状では一番まともだった。

次はまともな服を頼むぞ我が妹よ。


「可憐、お前も飯食べるか?」

「うん、お兄ちゃんの卵焼きおいしいもん」


その後、3人で食卓を囲んだ。


ひょんなことから再会したタマ。

この先どうなるかわからないが、まあ何とかなるだろ

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