第8話 顔部塚
「物部殿」梶原が俺の前にあぐらで座る。「織様を頂きたい」いつもの催促だ。娘は嫌がっている「お前に嫁がせる気は無い」恨み顔で父親の俺を見ると出て行く
豪族同士の婚約で勢力が変わる。梶原は評判が悪い。やたらと婚姻をすると妻が何人も死んだ。領地は奴が奪う。娘が座敷に来ると「また来たのですか?」と嫌そうな顔をする「大丈夫だ、お前は嫁やらん」美しい娘は納得すると嬉しそうだ
「親方様大変です」深夜に近習が寝所に報告をする「檻様が…殺されました」忍び込んだ賊に殺されたと言う、俺は娘を見るとすぐに合戦の支度をさせた。梶原の屋敷を夜襲する。粗末な土塀を乗り越えて奴を捕まえた
奴の屋敷を探させると桐の箱が見つかる。開けて見ると娘のもある。顔部分を切り取って生皮として残してある。奴の趣味なのだろう。美しと思われる皮は何枚も出てきた
俺は奴を庭に引き出すと同じ方法で殺した。奴の皮は俺の馬の鞍にしている。娘は塚を作り供養した。顔部塚として残る
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