俺、魔王!異世界に転移したら何故か勇者に狙われました。

あずま悠紀

第1話

「なぁお前達。ちょっと俺の話を聞いてくれるか?」

俺は、今現在追いかけられている状況について考えていた。一体どういう事なのか?この世界は何なのか?そもそもここは本当に異世界なのだろうか?そんな疑問を解決するべく話しかける事にしたのだが――

「うるさいわね!!黙って走りなさいよ!」

はいごめんなさーい!!!(号泣)

(えぇ〜〜なんでだよ〜〜。何にも悪いことしてないよね?むしろ感謝されるべきじゃね?)

心の中で不満を言いながらも足を動かす事にするのであった。そしてそのまま数分走っていると――

「あっ」

ドッスン!!!! 思いっきりコケた。痛くは無いんだけどなんかムカつく!するとその音を聞き付けてなのか複数の人の気配が近づいてくるのを感じる! 俺は必死になって身体を動かそうとしたんだが、全く動く事が出来ない。もしかするとこの拘束はスキルによる物ではないのかもしれないと内心焦っていると声をかけられた。

「やっと捕まえたぞ!さあ一緒に来て貰おうか!」

(どうやら捕まってしまったらしい)俺は諦めと共にこれから待ち受けているであろう事を予想する事にするのであった。そしてそれが現実となったとき、目の前に現れた人達に俺は驚愕の声を上げる事になる。

『エルフ!!』

そう!なんと現れたのはこの世界で始めて出会った知的生命体だったのだ!しかもそれは俺がよく知っているゲームとかによく出てくる耳が長く、美形が多い事でお馴染みの『ハイエルフ』と呼ばれる者達だった!そして更に驚いた事は、その先頭にいたのが、絶世の美女といってもいい程の美しい人だったと言うことだ! そして俺はこの時思った。この世界の神様はまだ死にたくないらしいな! 俺は現在エルフに囲まれて連行される中なんとか脱出できないものかと画策していた。

(まずは落ち着いて考えよう。現状確認の為周りをよく見てみよう)

1つ目、周りの建物は木造もしくは石造りの建物であり、とても古そうな感じである。そして街行く人々はやはり耳の長い者が多く、人間と呼べる者は俺を含めて数名程しかいないようである。

2つ目、俺が持っている物は先ほど落としたリュックサックのみなので武器などはなく素手状態であるし魔法なども使ったことがないので使えなさそうだし正直詰んでいると言えるだろう 3つ目はここがどこかという事だが残念ながら今の俺にはそれを知る手段はない 4つ目は、この状況を作ったのが勇者だとするならばなぜあの子は逃げろと言ったのかという事だ まぁ普通に逃げられないようにしただけだという可能性も捨てきれないが 5つ目はエルフ達は皆武装しており何かあればすぐにでも戦える状態にしてあるという点だろうか 6つ目、これはあまり考えたくは無いことではあるが俺を捕らえたということから何らかの組織の一員である可能性が高いということくらいかな。うん!もうこれしかないんじゃないかと思うよ? そんなこんなでいろいろ考えているうちに目的地へと着いたようで俺は牢屋の中に入れられてしまうのだった。その後エルフ達に尋問を受けたが何も知らないと答え続けた結果とりあえず放置という形になったようだ。それから数時間が経過し空腹で動けなくなった頃、俺はとうとう考える事もできなくなり眠りについたのだった。

(異世界転生初日にして人生終わったんじゃね?)そんな事を考えながらも俺は深い闇の底に落ちていく感覚を覚えると同時に意識を無くしていったのであった。

〜2日後〜

(んっ?なんだろう?外が騒がしいような気がする)

目を覚ました俺は不思議に思って身体を起こし窓を見ると――

「はい?あれはまさか龍!?︎」

そこに見えたのはこちらの世界では見慣れたファンタジーを代表する生物の姿だったのだ。それもかなりの数が見える!そんな事を思っていた時――

「勇者様達が到着したみたいですね」

そんな女性の言葉を聞いて思わず振り向いてみるとそこには1人の女性が立っていた。

(この人がエルフの長か?)俺はそんな事を思いつつも口を開いた。

「勇者とは?あの巨大な龍のことか?」

「えぇ。この世界に魔王が復活してしまった為その対抗策として召喚した勇者達です。ちなみに私はその勇者を統率している者となります」

「えっとつまりまとめると貴方達は俺と同じ転移者なのか?」

「そうなりますね。それで貴女が何故このような所にいるのか伺っても宜しいでしょうか?」

俺はどうするか少しだけ悩んだ後に全てを話す事にした。そして全てを話し終えてから俺は思った事を告げてみた。すると彼女は困った顔で答えた。

「それは出来ませんね。確かに貴女の言う事が本当で勇者達にも伝えなければならないのですけど、まだ準備が整って無いんですよ」

「準備?」

「えぇそうですよ」

彼女が指差す方向を見るとそこは大きな屋敷がありその中を多くの人が走り回っていたのが見えた。そして更によく観察するとその中には先ほど俺を運んできたであろう兵士の姿も確認する事ができた。

「あそこにある建物の中にいる方々が勇者なのよ」

彼女のその言葉を聞いた時に俺は思った!

(これはチャンスじゃないか?)

そう、もしこの世界がゲームの世界であるとするならば必ずストーリーが用意されているはずなのだ!しかし今はそれがわからない状態だ。ならばここはあえて捕まったままの方が良いのかもしれないと考えた俺はその旨を彼女に伝えた。すると

「うーんわかりました!ただ勇者達に会わせる事はできなくてもお世話をする侍女や従者としてなら連れていけるかもしれません!」

という訳で今現在俺は、とある部屋に連れて行かれたのだが目の前にいるのは絶世の美少女といっても過言ではない少女とメイド服を着た美女二人であった。

(いや、マジ可愛いんですけど)俺は思わずそう思ってしまったのだがすぐに切り替えることにした。そして改めて名前を名乗った。すると――

「私の事はリリスと呼んでください」

そう言われたので

「俺は佐藤雄二という。一応冒険者をしていて主に魔法使いをしている。よろしくお願いする」

「はいっ!」

とまぁ簡単な自己紹介を終えた俺は早速質問してみる事にした。

「勇者のステータスはどんなものなんだ?そして何で俺は捕まってしまったんだろう?」

「勇者様達のステータスは平均1000〜2000程度で魔法もそれなりに使えています。スキルも持っていない方が殆どいないようですね。そして何故私が捕まっていたのかと言いますと単純に戦力不足だったからです。そして貴方を捕まえたのはこの国の兵士の暴走によるもので、勇者様が私と敵対しない事を条件に逃したので許して欲しいと言っていましたが本当に大丈夫なのですか?」

なに?そんな話を聞いてしまうとちょっと怖くなってくるのだが。

「ちょっと怖いが多分問題ない。それよりステータスの確認をしてもいいか?」

「はい。ではこちらにお越し下さい」

「ん?別にここで良いんだが。あっ!もしかして見られたくないとかか?」

すると急に慌て出した。どうやら違うようだ。俺は苦笑いを浮かべながらもその場に立ち上がって彼女の前に移動してから手を伸ばした。すると突然

『パシッ!』

俺の手は何かにはじかれるようにして戻されてしまった。俺はそれに驚きながらも再度チャレンジしようとした。するとまたも弾かれてしまった。そこでようやく気がついた。このスキルの能力は恐らくだが『鑑定』系の能力なのだろうと

「これはどういう事なんだ?」

俺は素直に疑問を投げかけた。

「すいません!申し遅れました。私の名は『アリッサ』と言います。そしてこちらは――」

と、その隣にいたメイド服の美女が

「私はリリアナと申されまして、お姫様の身の回りのお世話を担当しております。今後共宜しく御願い致します」

そう言った。そしてもう一人のメイドさんも続けて――

「私の名前はソフィアと申しまして同じく王女様の身辺警護を任されております。以後お見知り置きを」

「あぁ。俺は―――――――」

と名乗ろうとしたところで

『コンコン!失礼します!お話し中恐れ入りますが至急ご報告したい事があります!今すぐ会議室までご足労頂けますか?』

という声が扉の方から聞こえてきた。

「はい。すぐに行きましょう」

と、彼女は答えてから

「それでは後程」

「じゃあ俺も一旦部屋に戻るよ」

とお互いに別れてそれぞれの目的地へと向かったのであった。

俺が部屋の外へと出て廊下に出ると兵士が慌ててこちらへ向かって走ってきていた。俺の横を通る時に声をかけられたがそれどころじゃなかったので適当に相槌を打ってそのまま歩き続け目的の場所に辿り着いた俺は扉を開き中に入る。すると中には既に沢山の人が待機していたので俺は急いで空いている椅子に座って静かにする事にした。

それからしばらくして全員揃ったのかお偉いさんが一人入ってきて話し始めた。

そして俺はその内容を聞いて愕然とする事になった。

要約すると魔王は復活しておらず、勇者はただの勘違いだったと言う事だったのだ!

(え?マジで?なに?勇者が魔王を倒して平和になるとこまではゲームとかでありがちだけど魔王がいないんじゃその後どうやって暮らして行けばいいんだよ!?︎しかもこのままだと勇者達が帰れないじゃん!ヤバすぎだろこれ!?︎俺、魔王の関係者と思われているみたいだしどうすればいいんだ?)

そんな事を考えていた俺はとりあえず自分の無実を証明しなければならないので必死に頭をフル回転させ始めるのであった。

〜30分後〜 俺は何とか勇者達に信じて貰えるように色々と提案してみる事にした。しかし

「あの〜やっぱり勇者様にお願いがあるんだけどさ」

俺が話しかけても一切返事をしてくれない!なんなの一体?この世界の人達にはコミニュケーション能力が皆無なの?俺は泣きたい気持ちを抑えながらそれでも諦めずに話しかけた。するとようやく反応してくれた。ただし――

「うるさい!黙れ!!貴様があの魔王を復活させたんだろうが!」

と言われた! 俺は一瞬で心折れたね。もう無理だと思ったよ!だってもうこの人たち目がおかしいんだもん!こんな事言われるなら俺が悪者のままでもいいよ!もう!だからお願い!俺を信じてよ!!! 結局俺はその場に留まる事も出来ずに外に出されてしまった。そしてそのまま俺は逃げるようにして城を出たのであった。

(これからどうしようかなぁ?)そんな事を考えながら俺は街の中を歩いているとふと、視界の端にある店の看板に目がいった

「あれ?ここってもしかして奴隷商人か?」

そんな言葉が出た理由は単純で先ほどのエルフ達の会話の中で勇者に頼れない理由の2つに『勇者達が戦えない程の状況になっている可能性があるから助けに来て欲しいけど頼む事が出来ない。勇者達が来るまでの時間稼ぎの為に戦っている』とあったからだ。俺はもし勇者がここに来てくれるならばなんとかして力を貸してもらえるように頼みたいと願っていたのだ。

(いや、しかし待てよ?)俺はふと思いついてしまったのだ。それは『俺を奴隷として売れば金になり、勇者達を助ける為に必要な道具等も揃えられるのでは無いだろうか?』と そう考えた俺は早速店のドアを開いて中に入ってみた。

すると中には如何にも怪しそうな仮面を付けた男がカウンター越しに座っていた。

「えっと、ちょっと聞きたい事があるんですけど、この辺りで俺みたいな男を奴隷にしてくだらない物を買い取ってくれるような場所ありませんかね?」「はい、いらっしゃいませ。当店を利用なさってるお客様の殆どが冒険者の方々ですのでそちらの用件にも応えることは可能ですよ」

男は丁寧に説明してくれたが少しだけイラついているようだった。それもそうかもしれない、何せ俺のような人間が店内に入り店員に対していきなり奴隷を売ることなんて普通の客ではまずありえないことだからだ。そしてそれを察したのか他の人間達は遠目で俺の事を見ていた!

(よし、まずは上手く交渉できた。これで相手も少しは油断してくれるといいんだがな)

俺は内心焦りまくりながらも表には出さないようにして次の段階へと進める為に話を続ける事に決めた!そしてその結果だが予想以上に成功した。それは、俺が提示した商品をこの店が買い取り金額がかなり高い事が分かったからだ!そして更に、俺が今この店で必要なものをリスト化して渡したところで相手の顔が明らかに変わったのを感じた。俺はチャンスだと思い更に話を続けようとしたのだが、その時に背後から

「貴様!なにをやっている!」

と怒声が響き振り返るとそこには兵士がいた!しかし兵士を見た事で逆に安心する事ができた俺は即座に逃げ出そうとして駆け出す!兵士も当然追ってきたが、俺は『加速』を発動させた!するとあっという間に距離を離していく その様子を見つめていた俺はホッとした。なぜならば今ので兵士達は完全に騙された筈なのだ!

(まぁ俺が普通に考えてもそんな簡単に買えて良いわけがないよな)

そう思った俺はそのまま走り続ける。そして暫く走っていると俺は路地裏を発見しそこに入る。

(さて、後はこの国の王様に連絡を取って貰うようにお願いするだけだな)そう思った瞬間に後ろから衝撃を感じ地面に叩きつけられた。

(何が起きたんだ?確認するか)そう思って立ち上がろうとしたのだが何故か身体に全く力が入らない。俺は困惑しながらもどうにか立ち上がることに成功した。

「ははっ、どうなってんだ?これは?どうしたもんか」俺は途方に暮れていた。何しろ目の前にいるこの国の国王らしき人物が全く動じていなかったからだ。そして俺の視線の先にはこの国の兵士が集まってきており全員が全員武器を手に持ち完全に包囲されてしまっている。そして俺はあることに気がついた。何故だ?俺は『加速』を使っているのにどうして奴等の動きが見えるのだ?そう考えていると国王と思われる人物が近づいてきた

「いやぁーすまなかったね!私の名前はアルン!君のお陰で無事に勇者を呼べそうだ。いや、ありがとう!」

俺はその言葉を聞いたと同時に絶望した。

そして今現在俺は牢屋の中にいます。はい。

え?なんで?いやいやいやいや?おかしくない?確かに俺、頑張って奴隷になってもいいですよって伝えたよ?でもなんで牢屋に入れられているんだ?そんな事を思いながら必死に逃げ出せる方法を探そうと俺は動き始めた。するとすぐに兵士がやって来た。俺は反射的に

「すみません。俺、悪い事なんかしてないんですよ。本当に!」

と訴えた。

「なに?ではお前はどうやって奴隷商人に接触する事が出来たと言うんだ!嘘を言うのであればこちらもそれなりの処置を取ることになるぞ?」

と、言って剣を突き付けてきた。そして、俺はここで自分がミスを犯した事を悟った。そう。この国は奴隷制度を認めている国だという事を。そして奴隷は犯罪者として扱われる事はないと言う事も。だからこそ俺は奴隷を勧めたのだ。そして俺はそこで諦める事にした。そして

「俺が、その、えと、その奴隷になったとしても問題が起きないようにして欲しい」

俺はそれだけを告げた。すると兵士は明らかに不機嫌な態度を取り始めた。しかし

「ん?なんだと?ふざけてるのか?貴様が奴隷になる事を認める事によってこちらの損害を最小限に留めてやったと言うのになんだその言い草は!?︎もういい!連れていけ!そいつを拷問室に放り込んでやる!!︎」

俺は今度こそ本気で終わったと思った。いや、正確にはまだ俺の命がある事は間違いない。しかしこれから待ち受けているのは地獄である。なんたって、俺にはスキルがあるからだ。

しかし俺に使えるスキルが拷問に耐える事の出来る物かどうかが分からないので迂闊に使う訳にはいかない

「あ、待ってくれ!!︎」

と叫んで俺はなんとか足掻こうとしたが時すでに遅く俺は連行されていった。

「おい、起きろ!!︎早く出ろ!」

俺は兵士のそんな言葉で目を覚ました。周りを確認するとそこはどこかの室内のようで天井は高くとても広く造られていた。そして、俺は椅子に座らされている状態になっていた。俺はゆっくりと自分の状況を確認してから兵士の話に耳を傾ける事にした。

そして俺をここに送り込んだ目的を聞かされたが正直な話全く信用できなかったのでとりあえず俺の考えを伝えることにした。

「つまりは勇者達が来るまでの間の俺への見張りをするために俺をここに呼んだと言うわけだね?」

俺は敢えて勇者という言葉を強調して相手に質問を投げかける。すると

「く、黙れ!誰が勇者など呼ぶか!貴様はこのまま死んでもらう!!」

そう叫ぶように言ってくるが俺はもうこいつの言うことを聞くつもりはなかった。なので『ステータスオープン』と口に出してみる 名前 無し 年齢 0歳 種族 人間 レベル 1 体力 100000/100000 魔力 500 攻撃 50 防御 40 魔攻 30 魔防 30 敏捷 30 幸運 100 特殊スキル 神速 経験値増大化 アイテムボックス 固有スキル 言語変換 ステータス隠蔽 ステータス透視無効化 気配感知 直感 鑑定 解析 超再生 称号 *ハズレ*女神の不興を買いし者 女神に認められし者 女神に選ばれし者 加護 呪い 効果1 神の呪いによる不運の付与 効果2 不幸体質の付与 効果3 不幸を呼ぶ存在からの干渉の無効化(無効ではない為、発動条件を揃える事ができるならば回避も可能となる。但しその確率は限りなくゼロに近い)

効果4 全属性魔法耐性、物理耐性の付与 俺の視界に表示されていた文字をみた兵士達は動揺しているようだった。そして兵士達は話し合いを始める。その内容は当然だが俺のステータスについての話だった。そして最終的に結論として俺の事を勇者と誤認させて勇者達と戦わせるという話が出たようだった。

俺はこの会話の中で兵士達を試してみたのだが

『鑑定』

名前

ラオイン 年齢 26歳 性別 男 身長 180cm 体重 68kg 特徴:

王国に仕える兵士達長を務めている男性。かなりの力自慢でありその腕力は勇者に匹敵すると言われている 名前 リーシャ 年齢 19 性別 女 身長 152 体重 46kg スリーサイズ B83 W58 H84 職業 聖騎士 称号:聖王の娘 備考 聖騎士団所属の女性 この二人がこの国のトップらしい。そして兵士達が話していた内容をまとめてみるとどうやら俺はこの後『勇者』を名乗らせ、それっぽい格好をさせる為に色々とやらせるようだが恐らく俺が失敗するのを期待しているらしい。しかしそうなれば俺は処刑されて死ぬという事なのだが、そうなると流石に『加速』を使えばなんとか逃げられる可能性が出てきたので少しだけ安心できた。

それからしばらくすると兵士の一人が誰かを案内してきた。それは俺が奴隷商人と思っていた仮面の男だった。

(なんだよ!俺を騙したのかよ!)俺は内心そう叫びたかったのだが我慢することにした。

そして、男が説明を始めるのだが俺は既に大体の内容について予測が付いていたので驚く事はなく、ただ黙って聞く事にした。内容はどうすれば俺が『勇者召喚の儀式』の生贄にされられるのかというものだった。そして、どうせ俺は奴隷になるんだろうからこの儀式については知っておいた方が良いと思い話を聞く事を決めた 俺は今、仮面の人間から話を聞いているところだ。俺を奴隷にする理由は、俺に魔王を討伐させ自分達を守護して貰うための駒として使うつもりだったようだ。まぁここまではまだ理解できる範囲内で特に問題は無かったが、俺は話を聞いているうちにだんだんと腹が立ってきたので話を遮ってやる事にした。

俺は兵士を『鑑定』で見て『鑑定』を使って相手から得た情報を利用して嘘を見抜く事に成功したのだ。しかしその結果分かったのはこの国の人間が腐りきっているという事だけだった。そして俺が話を止める事で、兵士はイラつき始めていたが

「あぁすまないね。君達は俺に勇者になれと言っているが残念ながら俺にそんな力はないよ。それともう一つ俺が聞きたい事があるんだけど良いかな?俺にそんな力をくれようとした『神様』はなんていう名前の神様なんだい?是非お礼を伝えたいんだ」

そう、俺が今知りたいのはこの世界の真実である。もしかすると、この世界が俺の知るゲームの世界と同じなのかどうかを知りたかったからだ。そして俺はその答えを聞いた瞬間、自分の甘さを悔いることになった

「ふん、なんだお前は、あのお方の事を何も知らずに生きて来たと言うのか!なんとも不敬だな!いいだろう、お前にはこの世界での生き方というものを教えてやろう!いいか、お前は我々の奴隷に―――

「黙れ。お前の言う事なんか信じられるか。この嘘吐きが!それにお前が勇者じゃない事はわかってる。さっさと本当のことを言え!」

「なんだと!?貴様!!もういい!その口を開いてくれる!今すぐ楽にしてやる!!︎」

そう言って、兵士達が集まってきて俺の身体を椅子に固定する

「なんだ?殺る気になったか?ならさっさと来い!」

俺はそう言ってやると兵士の一人がいきなり俺に向かって拳を振り上げながら突進してくる。

俺はそいつの腕を掴む。そして俺は兵士のステータスを確認する。しかし

「やっぱりそうなのかよ。なんでそんなくだらないもんに頼るんだ。お前らの実力じゃ、勇者どころかその辺の兵士にも殺されるぞ」

俺がそういうと兵士は

「何を言っている!私達の強さはそんなものに頼っていたからだとでも言う気か!」

そう言って兵士は再び殴り掛かってくるが俺はそいつが振るってくる剣を避けながらカウンターを決めると、そのまま吹き飛ばしてしまう。

「ぐぅあああっ!!!く、くそ!この、よくも!私に怪我をさせたな!!︎」

兵士が怒り狂いながら突っ込んでくるが俺は落ち着いて相手の懐に入ると掌底を放つ。その一撃は兵士の鳩尾に突き刺さり、そいつは悶絶している。しかしそいつは立ち上がる。しかも今度は仲間を連れて来たようで5人の兵士達が俺に襲いかかって来る。しかし 俺は襲って来る兵士達を軽くあしらう。一人目は腕を捻り上げてから顔面を殴ってやると二人目が俺に攻撃を仕掛けてくる。俺はそれを紙一重で避けるとその勢いのまま回転し蹴りを叩き込む。三人目と四人目の攻撃を両手の平を使い受け流す。五人目と六人目はその動きに反応し、攻撃を放ってきたので俺は片方の足を地面に付け、足を軸に半身になるともう片方の足で二人の攻撃の隙間をすり抜け、後ろに回りこむとそのまま手刀を突き立てると、後ろにいた兵士二人は倒れる。七人目の兵士は仲間の様子を見てから向かってくるが既に遅かった。

「おいおい、なんのつもりだ?まさかこれで終わりとは言わないよな?」

俺は兵士を睨みつけそう言い放つと

「ふざ、ふざけるな!!このクソ野郎がああ!!!」

そう言って斬りかかってくる兵士。俺はその太刀筋を見ながら避けていく。そして、兵士の動きが悪くなってきたところで俺が首元を叩いて気絶させる。すると、俺の後ろに回っていた奴が

「死ね!化物が!!くたばれ!!」

そう叫んで短剣を投げつけてくる。俺は『加速』を発動させて投げられた武器をかわすと一瞬で距離を詰めて腹パンを決めてから首を絞め落としてやった。

それからは簡単だった。次々と俺の前に姿を現す兵士達を俺の拳と魔法で叩き潰して行くだけだ。俺は全員倒したあとに残ったのは何も知らない兵士達だけだった そして残った兵士達も先程までの兵士達のように無謀にも俺に立ち向かっていったのであった。

結果から言うと、俺の勝ちで終わった。途中から相手から仕掛けてきたのでこっちから手を出さずにひたすら倒していたのだ。ちなみに俺を殺そうとして来たのはこの兵士達の中では偉かったであろう兵士長と隊長と呼ばれていた人物達だったが、どうやら他の兵士よりステータスが低く、さらにスキルレベルも低かったようだ。正直期待外れもいいところだった。結局最後までまともに戦った相手はこの国の最高権力者らしい『ラオイン』と呼ばれる男のみであったようだ。しかしラオインが俺と戦っている間も他の兵士達が隠れて隙があれば殺しにきていたらしいが全部無駄に終わっていたという事を知った時はかなり笑えたものだ。

俺はその後ラオインと名乗る兵士に尋問をしたのだが、こいつは中々にしぶとくなかなか話さなかった。なので俺は少しだけ魔法で脅しをかけてみることにする。そして俺の言葉に対して最初は抵抗したラオインであったが俺が本気に魔法で殺すと伝えるとあっさりと折れたので、話を聞き出すことができたのだった。

ラオインによると、まずこの国は『勇者召喚の儀式』を行い魔王を倒す存在を呼び出して、自分達の国を救って貰おうと考えていた。この国の王の名前は『ガルバ』というらしい。

それからこの国の王が召喚したのはこの世界に存在する7つの王国の一つ『グラン王国』の第二王女と勇者だったようだ。

そして、その勇者が魔王を討伐するまでの代理として『召喚』の儀式を行ったらしい。つまり『勇者』という存在を作り出したのはこの国の王であり、実際にこの世界に来た勇者というのは偽物の存在だったというわけだ。

(マジですかー?この世界の人族滅んでませんか?)そんな事を考えながらも、俺はとりあえず話を続けさせる事にする。

そして『召喚』で現れた勇者達は『ステータスカード』という特殊な道具で、自分の力を数値化する事が出来るようなので勇者達はステータスの数値を確認して喜んでいてくれたそうだ。しかしそれはすぐに覆される事になる。『勇者』を名乗る『偽者』によって国が滅ぼされようとしていたからだ。だが、その偽者が『神の声』を聞いたと言っていたので、『本物の勇者』が現れてくれさえすれば勝てると思ったようだった。

そこで、この世界に住む人間では、到底勇者の敵わない存在である魔族に目を向けたが『神の声』を聞いてから行動したのでは遅いのだと判断すると、勇者達を使って『魔王軍』と戦わせ、魔王軍に勝ってもらうことにしたらしい。

そしてこの国のトップであるこの男はこの世界に魔王がいることを確認してから『勇者召喚の儀式の準備』を始めさせた。しかし魔王はどうやら人間をあまり好いてはいないらしく『勇者召喚の儀式を阻止しようとする魔王』が現れると『神託』を受けた為、それを避けるために儀式に必要な生贄を奴隷として集める事を考えたらしい。

その結果、どうやら奴隷商人がやってきて儀式の為に必要な人間を集めるのを手伝ってくれる事になった。

「なんだよ!なんなんだよ!この腐った国は!」思わずそう叫んでしまった。俺の気持ちも分かって欲しい。だって考えても見て欲しい!異世界に転移したら、いきなり生贄にされそうになったのだ!俺の『普通』な人生を返して欲しいくらいだよ!

「まぁいい、取り敢えず『ステータス』確認するか」

『佐藤 祐樹

(サトウ ユウキ)

16歳 LV102』

職業:??? 状態異常 呪い(封印無効状態)

体力 20000/25000 魔力 58000/56000 攻撃力 10500 耐久力 9800 敏捷性 8200 魔法力 6100 精神力 8020 ギフト 全属性適正★☆☆ スキル 言語翻訳 限界突破 称号 神の使い 勇者召喚に巻き込まれた 奴隷商 闇夜の支配者 HPは1000しか増えていない。どうやら、俺にはレベルというものが無いようだ。そしてこの世界に来る前に手に入れたユニーク級の能力である《スキル創造》と『アイテム収納』の能力は健在だ。しかしレベルが上がらないのにどうして能力値が上がるのだろうか?謎は深まるばかりだ。俺はこの能力を考察する事は一旦やめにして次に自分の使える魔法の種類を詳しく見てみる事にした。俺はこの世界に転移する際に魔法に関する事だけは何故か全て理解することが出来た。その為自分の使える魔法に関しては一通り把握することが出来ている。

ちなみに、俺が最初に覚えた『魔法』は、火属性系統の中級攻撃魔法と水と風を合わせた複合魔法の初級魔法と土系統の初級魔法、それに回復魔法と支援魔法と身体強化と索敵系のスキルと身体操作の魔法を覚えることに成功した。それとステータス上昇系の補助魔法や結界を張ることが出来るようになったのもこの魔法を覚えてからなのだ。しかしこれらの攻撃系魔法については発動するのにある程度の魔力が必要になるので、今現在俺の保有する総量からすると1発で魔力切れになる可能性があるのだ。

また、身体を動かすことが得意ではなかった俺は『身体操作の魔法』の身体を動かしながら戦う技術を学んでいた為に戦闘でもそこそこ活躍出来た。ただその分、この世界の人間より強いかと言われるとかなり微妙な気がしている。俺も一応レベルを見れば強者であると言えるのだが、レベルが低いうちから『神眼』の固有スキルを持っていなければ俺は今頃確実にこの国に捕らえられていたはずだ。そして俺は先程の兵士から聞き出した情報を思い出していた。

俺を『召喚』してきたあの『ガルバ』という王は確かに「俺が『魔王を倒した暁にこの国の王になれるように計らってやる」と伝えたのに勇者に返り討ちにされてこの国を見捨てやがった」と言っていた。

俺はどうやら本当に勇者になってしまったようだ。

俺はこの事実にため息をつく。それから俺の目の前に現れた少女の事を思い出す。名前は『アリス』と言って俺と同じ日本人のようだ。年齢は17歳で高校二年生と年齢的には俺と同じくらいだ。そして彼女の見た目はこの国に来てから何度も見かけたこの国の国民の特徴である銀髪ではなく綺麗な茶髪を肩まで伸ばした可愛らしい顔をした美少女であった。身長は俺よりも少し低いぐらいで、恐らく150後半はあるだろう。俺が彼女を始めて見た時は「うわ、すげえ可愛い子だな」と思ったが、その容姿から彼女が召喚された『日本人』だということが分かり俺は複雑な気分になっていた。というのも、俺は今まで生きてきて一度も『恋』という感情を持ったことがなかったからだ。俺はどちらかと言うと女子と話すことが苦ではないし、仲良くなる機会も多かった。しかしそれでも俺は『女性に興味がない訳じゃないけど恋愛対象にはならないかな〜』と思うだけで特に『恋』という特別な感情を抱く事が無かった。だから正直『一目惚れ』というやつが俺には分からなかったのだ。俺にもこの子が初恋なのか?という疑問があるのも原因の一つである。俺はそんなことを考えながら、この世界に来てからの出来事を回想していた。

この世界に召喚されてから2日目の朝を迎えた。どうやら今日も奴隷商人から奴隷を購入することになるみたいだ。ちなみに昨日の夜はこの城に用意された豪華な客室で寝ることができたので、疲れを取ることができた。それから今日の行動を考えることにする。

「さて、どうしようかね〜正直なところ、俺にとってメリットがほとんどないからな〜」と独り言を言い始める。

俺としては正直、早くこの国から出ていきたいと思っている。何故なら『勇者召喚』の話を聞いていた限り『神の意思』とか言うふざけたものの為に命が狙われる羽目になり、挙句にこの国から出れば『勇者』としての役目も終わるのだそうだ。なのでこの国で何かする必要がない。つまり俺はこのままだと自由の身となるわけだが、この世界に来た目的というのがそもそも存在しないので、これから何をして良いのか分からないのだ。なので俺は、取り敢えずこの城の中だけでも自由に動く許可が欲しいと考えていた。しかし、流石に勝手に城の敷地内をウロつくのは不味いだろ。そう考えた俺は仕方なく、取り敢えずは誰かが来るのを待っている事に決めた。するとしばらくして一人の兵士が部屋にやってきた。俺はその兵士から話を聞くことにする。

俺に話を聞いてきたのは『カイゼル』という名前の騎士で、『この城の中で起こっている事件に関しての情報をくれる』ということだった。そしてその内容を聞いた瞬間、俺の心の中では『ラッキー』という言葉が思い浮かんできた。そしてこの『チャンス』を逃しては駄目だと思い俺は話を進めることに決めて行動を開始する。まずこの城の外に出るための方法を聞き出すことが第一目標だったのでそれを聞こうとすると そのタイミングで、部屋の扉をノックしてくる音が聞こえてきた。

そして入ってきたのは昨日『ガルバ』と名乗っていた男だった。俺はその男の姿を見て嫌な記憶を思い出してしまったが今は忘れることにして、本題に入ることにする。

「お前、何者だ?」

その男は俺の質問を無視してそんな事を尋ねてくる。俺は「はぁ?そんなもん分かるわけねぇーだろ?てめぇーこそ誰だよ!」という感じで返事をしておいたのだが相手は俺のことを睨んでくるだけだ。そんな相手に痺れを切らしたので、もう用事は済んだだろうと俺は思ってその場を離れようとするが、今度は相手が俺の腕を掴んで引き止めようとしてきた為、『加速』を使う事にする。そしてそのまま振り払おうとしたのだが予想以上に力が強く中々外せないスキル複製で『筋力強化』のスキルを手に入れる。この能力を使ってようやく相手を離すことに成功してこの場を離れることに成功するのであった。

そして、この男がなんの為にこんな場所に来ているのかを考えていた。この部屋には俺以外に誰もいないはずだ。それなのにどうしてこの男がやって来たのかというと、どうやらこの男は奴隷商人を呼びに行ったようですぐにやってきた。それから俺はその商人の話を聞いて、自分のステータスカードに職業が表示されていないことに気がついて、ステータスを確認するために《鑑定眼》の固有スキルを使った。その結果、俺は職業が表示されるようになっていた。そして俺の新しい職業である『奴隷商人』が判明した。職業の欄に表示されたのは『奴隷商士』だった。

この職業に俺は少し不安になったのだが、俺は取り敢えず気を取り直してから商人に対して俺のステータスを見せびらかす。それから奴隷を買う為の金額を提示する。この国での平均的な収入の人間が月に金貨20枚ほどだと聞いて、俺はその額を提示した。しかし商人はそんな額では奴隷など売れる訳がないと言い始めた。

俺は取り敢えず『金』が無いことを告げてから取り敢えず奴隷契約の儀式の値段の相場だけ教えてくれと伝える。すると、奴隷商が俺に伝えた価格は月で大体300万円程度だと聞くことが出来たのでその半分くらいを提示してみる。しかしそれでも無理だと言われてしまう。

俺が困っている時に奴隷商がこの国の貴族にはもっと安い奴隷が居るからそちらの方を勧められた。そこで、俺はまだ自分の奴隷を持つ気が無いということをこの奴隷商に伝えると『なら俺と契約しないか?』と言ってきた。どうやら奴隷商は奴隷と契約する事によって主人が奴隷にした人間を支配することが出来るらしく、奴隷商に契約をしてもらうことで俺に奴隷の所有権が発生するようになるようだ。ただ奴隷の契約をするには俺と『奴隷』の両方が了承しなければならないという条件が存在するようだった。

そして俺は『奴隷』を1人持つことにしたのである。名前は『アリア』といって歳は14歳で性別は女だった。

「じゃあ、今すぐ奴隷にする儀式をしてくれ」俺は『奴隷』になる為に必要な事を教えてもらったので直ぐにお願いをする。すると『奴隷商人』に『奴隷』にするための『魔法』があるという。『奴隷』として登録されるとステータスの欄の『種族名』の所に【○○奴隷】と表示されるようになるので、この国の王や貴族達に自分が何処に所属しているのかバレてしまう可能性があるという。なのでこの『奴隷紋』と呼ばれるものを埋め込む必要があるという。そして『魔法陣』と呼ばれる物が床に描かれているという。そして『奴隷商人』は魔法陣の中央に立ち『血判状』というものに指を押し付ける事でこの魔法を発動させることが出来るという。

俺は魔法についての知識は無いので取り敢えずやってみる。

そして魔法陣の中心に立って俺は「『奴隷契約』を行う為に我が魔力を使用する。我が『血判』に従い我の命に従わぬ者を隷属せよ」と唱えると魔法が発動した。その魔法陣からは黒い鎖が飛び出て『奴隷』を包み込んでしまった。その光景を見ていた俺は、なんだかとても感動的な場面のように思えて、つい涙が出そうになったのだが我慢して『奴隷』となった彼女に『ステータスプレート』を渡す。

そして彼女の名前を確認すると『アリサ』という名前になっている事を確認した俺は少しの間放心状態になる。そんな様子を見ていた奴隷商人の彼は不思議そうな顔をしていたが、そんなことお構い無しに、俺と彼女は契約を交わしたのであった。

それから奴隷を購入した俺は、早速『勇者』としての行動を始める。それは先ず『勇者の証明』の入手である。これさえ有ればこの国を『魔王討伐の旅に出ても良いですよ』と言う許可書の様なものである。

そして次にこの国の中での資金集めの為だ。先程の奴隷商との契約で得たお金は全て俺が自由に使える資金なのだが、まだ使い切る訳にはいかないのだ。俺がこの国に来てから今までの時間で『この国には奴隷制度』が有るということは既に分かっている。しかし『奴隷』というのは基本的には『罪を犯した者が罰として強制的にならせる物』という存在であり、『この国の国民で犯罪歴が一切ない者』が奴隷となることはない。しかし『犯罪者』が奴隷になることも有り得る訳で、俺はそこを狙うつもりなのだ。その為にはこの国に存在する奴隷商人から『魔族』と呼ばれている人種の『少女』を手に入れなければならなくなってきたのだ。俺はその『魔族の少女』を捕まえる事を目的として行動を開始する。

それから、俺は取り敢えず『魔族の女の子』を探しに行こうと思って城を抜け出していく。

そんな事を考えながら歩いていくと俺は一人の人物と出会う事になる。その人物はこの世界に来て初めて会った日本人である佐藤雄二という男だ。彼はどうやら俺の目の前に居る美少女に興味があるみたいだ。そんな彼に俺は取り敢えず自己紹介と事情を説明する。すると彼女の名前を知ることができたので俺としては好都合だったのだが、その後俺は彼と行動を共にして『彼女』を探すことに決まったのだった。

俺達は、現在この国の中に存在する唯一の『冒険者ギルド』に訪れている。理由は簡単で『俺達の力』を見せつける為だ。

そして俺は『異世界転移』をした時と同様にステータスの能力を他人から認識されないようにするスキルを使っている。これは《気配感知》と《隠蔽》を合わせたようなスキルらしい。

この能力を使う事によって俺は、この世界の常識では考えられないほどの身体能力を手に入れる事が出来るし、更に《スキル》の効果をも上昇させる事が可能だった。つまり簡単に言えば、この世界ではかなり強い存在になった筈だったのだ。だから俺達なら大抵の問題は何とかなると考えていたのだ。それにしても俺は今『この世界の勇者』として召喚されているはずだ。なのにどうしてこの国に居ても特に怪しまれないどころか、むしろ『英雄扱い』され始めているのだろう。その理由は分からないのだが、俺はそのことについてはあまり気にせずに『依頼』を受ける事に決める。

まずは手頃そうな魔物退治を受けてみたのだがどうやらこの世界にも存在している『ゴブリン』という奴が現れた。俺は取り敢えず『剣技』と『スキル』の力をフル活用しながら『魔道具』で『剣技』を強化させて『一撃必殺の剣』という効果を生み出す。そして俺は『瞬歩』を使い、相手の後ろに回り込むようにして移動した後に、そのまま相手を斬り殺す。そして死体をアイテムボックスの中に収納した後は、この場を離れることにした。俺が『ゴブリン』を倒したのを見た二人は、少し引いているように見えて少しショックだった。

「さて、これからどうやって資金を調達するかな?」

「私達が『無職』だっていうのがやっぱりネックだと思うんです」俺の隣を歩いている少女がそんな風に俺の独り言に対して言葉を返してきた。俺達は取り敢えず、最初に俺が提案したように、『奴隷商』を目指そうとしているのだが、その途中で問題が起きた。なんと俺と『アリア』は道に迷ってしまったので現在位置を確認することが出来なくなってしまった。そして、その状況の中俺と『アリア』の二人で相談した結果、『冒険者として活動すれば良いのではないか?』という考えに至った。

それから『アリア』は《スキル複製》で手に入れた『弓術』のスキルと俺が《創造魔法》で創り出した『神眼の神杖』の力で作り出した『矢』と『魔導弾』を駆使して狩りを行いつつ、俺は、そのサポートをするという形にする事を決めた。

それから俺と『アリア』は順調に旅を続けていたが『魔の森』とでも呼ぶべき場所の近くを通ることになった時に『魔獣の大群』に襲われてしまったのだった。その数は数千体ほど存在し、俺達は苦戦を強いられていた。

「この『武器』を使ってくれ!」

俺はそう言うと同時に、大量の『神鋼鉱石』を出現させることに成功した俺はそれを全て使い切るつもりでこの『武器』を作り出すことにした。そして、俺は取り急ぎ作った物を2人に渡したのであった。この俺が作った武器は全部で『8種類』存在している。

一つ目はこの『剣』は刀身には『ミスリル合金』を使用し強度を最大まで引き上げている代物である。名前は俺が付けたのだが『聖騎士の双刃』と言う名前で見た目は『大太刀』に似せているが、『両刃』では無い『片刃』でしかもかなり短い『ショートソード』という物になるのだろうか?長さにして大体『70センチ』程しかない『片手用』で尚且つ『軽量』なので非常に使い勝手が良いと思うので『武器作成』で作り上げた物の中では自信作である。

二つ目の武器は『槍』のような形状だが、こちらは俺の趣味全開の代物だ!名前は俺的にかっこいい名前を付けようとした結果、この名前になったのである。そしてこちらもまた俺の趣味全開の出来となっている。この武器は『長柄の薙刀』に似せてあるが、少し長いのと持ち手に取っ手が付いていないのが特徴である。名前は俺的にはカッコ良くてお気に入りなのだがネーミングセンスが無いことは分かってはいるのだが、まぁそれはそれで置いといてこの武器も性能に関しては素晴らしいの一言に尽きる。何よりも、俺自身が気に入ってるのが大きいかもしれないな。これも、かなりの自信作だ。因みにこの二つは、この世界に存在する技術水準を遥かに超える様な『素材加工』が施されているのである。

三つ目はこの『ナックル』なのだが、これも俺が好きな漫画で見た『メリケンサック』に酷似している武器である。見た目のインパクトが強いのだが、俺自身で実際に試してみて、とても使い勝手が良く気に入っているのである。しかし残念なことに俺には戦闘中に『指先だけに集中する時間』が殆ど無いに等しいのだ。その為この『武器』に関しても俺自身の『魔法攻撃の威力を高めるための物』として考えているため、近接用の装備という訳ではない。

四つ目もこの武器になるのだが、この武器だけは少し特殊だった。『短めのトンファー』のような形をしており見た目もシンプルな作りになっているので、どんな相手にでも合わせやすくなっていると自負しているがこの世界でも『ボクシング』とかいう競技が存在するのであまり需要はないのかも知れない。この四つはあくまでも『俺の戦闘能力の向上』が目的であるため『実戦使用』を前提に考えた結果このような形になったのだ。五つ目は少し変則的ではあるが『銃』に似たような形状の武器になっている。そして『六つ目は』これと言って特筆すべき点がない『普通の杖』である。しかしこれはただの『棒』ではない『魔道具』なのだが、俺の能力により魔力を通すだけで『炎』と『氷』の攻撃属性を生み出すことができるという特殊な能力を持つ杖なのだ。そして、この六つの『魔道具』は俺のオリジナルとして作成したものであり、性能は保証されていると言える。

そんな感じで取り敢えず俺は二人に『この世界の武器』を渡したのであった。二人はこの世界の常識を知らない俺にはよくわからないのだがこの世界には『武器職人』と呼ばれる存在が存在していないらしく、『鍛冶屋』なども存在していないため武器を作成する場合には基本的に自分で材料から切り出し加工して仕上げをするという形が一般的であり、その為『鍛冶師』という職業も存在している。

そして俺が作った『聖魔銀』のインゴットも『武器屋』などで売ればそれなりの値段になりそうなので『冒険者ギルド』に行き登録をしてから売り払えば当面の生活はなんとかなりそうだ。

俺達は、この世界のお金を持っていない為『魔物討伐の依頼』を受けることも出来ずにどうしようか悩んでいる時に、俺の作った『ロングコート』がボロボロになってしまっていたのだ。それを見た『アリア』は、そのことについて心配してくれて服の修繕を行う事を申し出てくれたのである。俺達はそんな彼女に『感謝の気持ち』を込めて何かしらお礼が出来ないかと考えていた時、『魔獣の大群』に襲われたのだ。俺は取り敢えずこの場は俺一人で戦うことに決めたのである。

『俺と『神獣フェンリル』との激闘の結末について』

【あらすじ】

勇者パーティーの魔術師として召喚された『佐藤雄二』が突如召喚された際に、異世界へと転移してしまった。そこは人族による『魔族領への侵略』によって滅ぼされかけていた世界。雄二は『魔族』の少女に助けられた後、雄二自身も魔族の力を得てしまう。雄二は、その力を用いて仲間となった少女とともに王国の危機を救う為に行動を開始するのだった。しかしそこで雄二が目にしたのは『勇者』と崇められる一人の少年とそれに付き従う少女の姿だった。少女の名は《リリィ》。

《スキル》の能力を《スキル複製》によって他人にも使えるように出来るという力を持つ、元の世界では虐められっ子の高校生だったが、異世界ではその能力を活かすために勇者一行の『回復役』として活躍し、徐々に他のメンバーからも信頼を得るようになっていった。

しかし、ある日、勇者に想いを寄せていた『神官のアイシア』が『勇者のスキルを奪う』という禁呪を使い暴走してしまう事件が起こる。その事件は、勇者や仲間たちの活躍で収束し、アイシアと勇者は恋仲となり幸せに暮らしていたのだが――

俺は、この世界を救おうと思っているわけではない。俺にとっては今が『最高潮の状態』だからだ。これ以上高みを目指すためには更なる強敵の存在が必要だと考えているからである。そして俺が強くなるには『この世界には存在しない未知の存在』と出会う必要があるのだ。俺にはこの世界で生き抜く力が備わっていることは確認出来たのだからこの世界の脅威を取り除きながら旅を続けようと思っていたのである。

それから『ゴブリン』を倒し続けていた俺の前に巨大な生物が現れる。それは体長4メートル程の巨体に『鬼人族』に似た姿を持つ生物だった。この生物が『魔王』なのか? そう思ったが違ったようだ。しかし俺は何故かこいつに『勝てる』そう直感的に確信したのだった。その根拠は分からなかったが俺の本能が告げているのである。俺はこいつを倒さなければならないと! そう感じてからの俺の動きは早かった。『神眼の神杖』の力を解放して身体能力を爆発的に高めて『鬼人』と思わしき奴の身体に触れることさえなく俺は勝利を納めた。しかし、その直後に謎の声が響き渡った。

(貴様は何を望む?)

(えっ!?)俺の目の前に現れた光の柱のような物体。それはこの世界の神様だとでも言うのだろうか?いやまぁ俺は別に神様とか信じてはいないけど。しかし本当に神様だというなら聞いてみたい事がいくつかあるので質問をさせて貰うことにした。

俺は『神』と名乗る光の玉に対して、様々な疑問を投げかけたが答えてくれる気配が無かったので、少し強引な手段を取ることにした。俺としてはどうしてもこの機会を逃したくないと考えたからだ。そして俺は、先程倒した巨大生物の肉体に干渉をして俺の言うことを素直に聞かせる事に成功したのである。そう俺は『鬼神』を支配下に置いたのだった。

俺の『鬼神化』が成功して良かった。俺がこの『異世界』に転生した時に与えられたチートの一つが『超高速再生』というものだった。その効果によって失った左腕さえも俺は瞬時に再生させる事ができたのだが、これがこの世界に来たばかりの頃の俺ならばこの腕が元に戻るまでに1年近い月日を必要としたであろうことは簡単に予想できる。

俺が今回行ったことは『魂の支配』だ。これにより俺の命令に従う存在にしたのであるが、俺の持っている能力の一つである『スキル複写』により、この『魂』の支配権を奪えたので、結果的に俺に都合の良い存在を配下に加えることができた。

まずは、先程従わせた『魔獣鬼神王 魔獣鬼神の王の種』から得た情報によれば、あの魔物は元々『この世界』のものではなく『異世界』に存在する魔物だったのだ。『魔王城』の封印の間に居た魔物を偶然見つけた俺が『スキル複写』を使ってこの世界の魔物に上書きする形で従わせることに成功して俺の仲間になった魔物なのである。

次に『神獣白狼フェンリル』だが、彼女はこの『世界』で生まれ育った『亜人種』の『聖獣』と呼ばれる生き物なのだが、本来はもっと山奥に生息していて滅多に出会うことのない存在であるらしい。そんな彼女の種族特性だが、それは、《全属性の魔力と物理耐性の常時発動》という物であり、本来『神獣』と呼ばれる様な特別な個体は『全属性』に高い適性を持っているという特性があるそうなのである。これは俺の推測なのだが恐らく彼女が元々この世界に生息していたのではなく『別世界』から来たのではないかという事が考えられ、俺が『異世界』に来るときに一緒に付いてきたのかもしれないと思ったのである。何故付いて来れたのかと言えば『俺の願いが関係しているのではないか?』と思えるが詳しい事は分からないのである。しかし『彼女』の力は強力過ぎるため、俺に忠誠を誓ってくれたのは好都合である。これから俺の目的のためにも是非協力して貰わなければと考え『眷属』にすることを決めたのである。そして最後に『聖騎士』についてであるが、これは完全に予想外であるのだが、俺の目の前には《魔剣グランカリバーン》と呼ばれる武器が存在した。これは間違いなく『伝説の魔道具』であるのだが、この世界には既に存在しなくなったと言われている幻の魔道具であった。しかし、その刀身を見た瞬間俺の中に懐かしさがこみ上げてきたのだ。俺はこの魔道具を手放すことなど考えられなかった。俺は取り敢えずこの魔道具を手に入れることに決めたのである。そして俺は『魔道具鑑定』の力を魔剣に対して使ってみた。その結果は、この魔道具が『神具』と呼ばれる物であるということがわかったのである。この武器の凄さについては後で詳しく話すことにするが、この魔道具が有れば、今後この魔道具の所有者に認められた者しか使えなくなるということなのだが、俺の固有能力は全ての魔法を使う事ができる『魔法の才能』であるため、これに関してはあまり関係ないのかもしれないが。しかしこれがあれば今後『神獣フェンリル』や『魔獣鬼神王 魔獣鬼神の王種』などの強力な仲間に困ることは無さそうである。しかも『所有者限定』の魔道具という物は非常に貴重であり、『国宝』扱いになるくらいの代物のはずなのでかなりお得感を感じる。

そして、この魔道具を俺が持つことによって更に『ステータス上昇値』が大幅に上昇したのだ。俺は取り敢えず『聖剣』のほうも入手するべくこの魔獣たちを『魔王領』に送り届けて『魔王』を倒すように命じたのである。俺の予想通りならばこの『神獣フェンリル』を従えることができるのは『勇者の素質』を持つものだけだ。俺はこの世界の勇者ではない為『聖剣』が使える可能性は極めて低い。それ故にこの方法でいくしかなかったのである。

この世界には、人族の国と、魔族の国が存在しており、お互いに領土を巡って争いを繰り返している。俺は人族の国から攻め込まれた側だったので人族が魔族を滅ぼすべきだと考えているが、人族の中にも俺の考えと同じ者も存在するだろうし魔族にもそういう者がいる可能性もあるわけだ。だからと言ってお互いの領分を犯し合うような事をしていては、この先の未来には大きな障害となり得ると思う。だからといってどちらかに味方をするというのは危険だし面倒なことにもなりかねないのでどちらにも協力は出来ない。だからこそ俺の目標はあくまでも魔族を滅亡させてしまうことだと思っている。人族の国に滅ぼされるという最悪の事態を避けるために、魔族を滅ぼすのが理想ではあるが俺の力ではこの世界を支配できるだけの力は持っていないと思っている。だからこそ魔族は勿論、人間をも含めた全ての存在が脅威と感じずに済むような存在になりたいと思っているのである。

『魔石融合装置改 バージョン1〜2』について説明しよう。

この装置は以前作った魔道具を改良したものである。まずは魔核を取り込んだ場合の変化を確かめたいと思ったのである。この世界に来て以来俺の体内では《生命の源(ライフエッセンス)》の恩恵により俺の身体能力は飛躍的に上がっているのだが、この世界には存在しない『魔獣鬼神の種』と融合したことにより、さらに強くなっているのだ。そこで試しに魔石を融合して身体能力の上昇率を測定してみることにしようと思いついたのだった。

そして俺が『神眼の神杖』を地面に突いて魔石の『魔力吸収』『魔石解放』を発動すると俺の目の前に二つの球体が出現したので俺は『神眼の神杖』で『念動力』でそれを引き寄せる。俺の前に出現した球体のうち大きい方の球を右手に持った神杖に取り込みそのまま一体化させると俺の身体が一瞬光った。そしてその直後から明らかに俺の動きが良くなったのだ。

『ステータス確認』

佐藤雄二

(サトウユウジ)

17歳

男性 種族:人族

レベル6 状態:健康 ランクF−→E+(5UP!)

【HP】

1000/1500 →1200 /1800(10up↑)

【MP】

600/700(150Up!)

→1400/800

(500 UPDOWN!)→1600(400UPDOWN!)

《ユニークスキル》 《スキル一覧》 ◆物理攻撃力強化Lv.8 NEW《神杖 神眼の神杖Ver.2》New!『魔石統合』、『魔導機召喚』

◆魔力回復力向上Lv.3 NEW《神眼の神杖Ver.1》New!『魔石統合』、『スキル複写』

◆超再生能力 LUC超絶強運神眼の神杖Ver.1 《オリジナルスキル》 New《魔獣鬼神王 覇道の王》 《エクストラスキル》 《称号》 異界の使徒 異世界から降臨せし者 魔を統べるもの New『魔獣鬼神王 魔鬼の王の種』と『聖獣白狼フェンリル』と融合して誕生した新種の魔物 聖騎士 魔を統べるもの

(ええっ!?なんだこりゃ?)俺は自分のステータスに思わず驚きの声を上げてしまったのである。

そして気を取り直して俺は今度は左手で小さい球を取り出し『魔力吸収』を発動させるが、こちらはなんの反応も起こらなかった。しかし俺の身体から溢れ出すように現れた白いオーラのような光が左手の『聖魔玉』に取り込まれていく。どうやらこの黒い玉のほうが《魔獣鬼神王 覇道の王の種》であり、俺の体から出ていったのが恐らく先程の白い玉なのであろう。俺はその後この玉を使って『神獣フェンリル』や『魔獣鬼神王 魔鬼の王の種』を『聖魔鬼神王 聖鬼神の王種』へと変化させたのだった。

《スキル》と《称号》のところで何か表示されているものがあるが今は見る余裕はないようだ。そして俺は、新たに取得したスキルを確認しながら『神杖』を手元に戻し、次のスキルを使おうと『スキル複写』を起動しようとしたその時、急に意識を失い倒れた―――。

目が覚めると見慣れた光景が広がっていた。そこは俺の自宅にあるベッドの上で俺は今の状況を確認したのである。俺はどうやら寝ている最中に倒れていたらしく床に転がっている状態であったのだ。しかし俺には何故こうなったのかわからないので、俺は立ち上がって辺りを確認すると部屋の隅に『ステータス表示プレート』があった。俺はこの機械を見てある考えを思い浮かべたのである。もしかしたら、これはこの世界にやってきたときから俺の頭に思いついていたことである、この世界での新たな試みをやってみようと。それはこの世界に来る前から俺が望んでいた事であったからだ。それは『地球産の野菜と米の栽培』である。この世界には当然存在しない作物であり、この世界には存在しなくても地球上では存在する食べ物である。しかしこの世界の植物が地球上のものと同じような性質のものなのかどうかという事も重要な点であるのだが。そこで俺がまず最初に試したのは、『品種改良 成長速度アップ』の技能を使う事であった。そして俺は、地球の品種をこの世界に持ち込み栽培できるのかどうかを確かめる為に色々と試行錯誤を繰り返したのである。そして俺はその結果、俺自身が持っている農業の知識を活かして新しい種類の米を作ることにしたのである。

そして俺はこの世界に持ち込んだ苗を使い遂に念願の『日本式農法』の『稲作』に成功することが出来たのであった。俺はこの日のことを絶対に忘れることは無いだろうと思った。そう!ついに待ち望んだ成果が現れたのだから。俺が持ってきた稲穂には実が付いており早速味わってみようと思うのだったが、ここで問題が発生した。この『米』をどのように食べるべきかという問題にぶち当たったのである。取り敢えずおにぎりにして食べたのだがやはり普通の米とは違って少し硬くて水の量が多いような気がする。

この米が収穫できただけでも奇跡なのだ。この『日本式農法』によってこの世界では存在しなかった種籾からの収穫が可能になったのだ。しかもこの世界の一般的な種籾と比べてかなり良い品質で。しかし俺はどうしても『納豆』を作ってみたいと思ってしまった。これは俺の好物であるだけでなくこの世界の人にとっても食べれるものだし健康にもいいのだ。そして俺はその思いを形にするために行動を開始したのである。この世界の食材は、殆どが毒物でありとてもではないが食べられないような代物ばかりだった。そんな中俺は、色々な素材を手に入れてきてこの世界の調理方法を模索して行ったのである。そしてようやく完成したのが『大豆発酵食品シリーズ 醤油、味噌、チーズ、塩麹、納豆』である。この世界にはまだ無いはずの調味料も作ることができた。更にはこの世界の人には全く知られていない料理にも挑戦したのだった。この世界はとにかく生食文化が無いようで、基本的に保存食を食べる習慣しかなく、味付けといえば肉を煮込んだものにハーブのようなものを入れて香り付けをしているくらいで、香辛料は存在していなかった。そこで、俺は醤油や塩を自作しながら料理の幅を広げたのである。

そんなこんなで俺の毎日は非常に充実していた。今までとは打って変わって、俺の人生は薔薇色の輝きを放っている。そう俺には、もう怖いものはなくなった。『神眼の神杖』を俺が手に入れて以来俺に危害を加えることができるような存在などいなくなっていたのである。『魔獣鬼神王』になった時点で、この世界では最早最強といってもいいだろう。だからこそこの世界の脅威となりうる『魔王』と呼ばれる者を俺の手で始末したいと思っているのだ。そして『勇者』と呼ばれている少女とも是非話し合いたいと思っていた。あの時、俺は『勇者』と呼ばれた女性を助けた。そしてその女性と共にいたのがこの世界に来て初めて見た人間の姿だ。俺はこの世界で初めて出会った『人族』が彼女だった。だから彼女の事は放ってはおけないと思っていたのだ。

「おいお前達」

突如聞こえてきた声に対して俺以外の者は全員反応をしなかったがどうやら聞き取れなかったわけではないようだ。それならば何故返事を返さなかったかというと、答えは一つだ!無視しているだけに過ぎない。まあそれも仕方の無いことだと思うが、相手が悪かったようだ。俺もまさか『神杖』を持っているからと言っていきなり攻撃されるとは思っていなかった。相手は自分の仲間を殺したのは誰だとか言っていたのだが、そもそもそんな奴がいるなんて知らなかったわけだし、それに仮に知っていたとしても今の状態のこいつらを放置したら間違いなく死んでいた筈なので文句を言うのはおかしいだろうと心の中で思ったのである。しかしこいつらは何も理解できないらしいので仕方なくもう一度説明することにした。すると何故かこっちに近づいてきて俺に殴りかかってきた。

全く話を聞く気のないこいつらにイラつきながらも俺はとりあえずこいつも俺の奴隷にすることに決めたのである。俺は《聖魔の牙剣Ver.2》を右手に持って、相手の首を狙って斬りつけたが、避けられてしまった。しかし今度はちゃんと殺さずに気絶させた。しかしこいつの仲間の方は殺しても別に構わなかったのだけどね。

このあと俺が殺した者達の死体を全て回収してアイテムボックスに入れた後にその場を離れてから死体を出した。この世界に来た当初こそ驚いたものだったけど今はすっかり慣れてしまっていたのであまり驚かなくなってきている自分がいてそれがなんだか可笑しく感じられた。そして俺達が街を出てしばらく歩いてから俺の後ろの方から大きな爆発音が聞こえてきたのである。俺もラオイン達もこの世界の事を何も知らないので俺達の居場所を突き止められるようなことはないと思い、俺達はこの場を離れる事にしたのである。

「なああんた達は何者なんだ?」俺はさっき俺が助けた少女に話し掛けた。

この子にはどこか見覚えがあったので俺は確認する事にした。もしかするとこの子は以前会ったことのある『女神』と同一人物ではないかと思ったのである。俺がそんな事を考えていた矢先に彼女は突然、

『ステータス表示プレート』

『名前

アリス 性別 女 年齢 17歳 種族 人族 状態:普通』

俺は『鑑定眼の神杖』を使って彼女を詳しく見てみた。そこには、俺がよく知っている人物の名前が表示されていたのである。

「久しぶりですユウジ様!また会えて嬉しいですよ!実は私がこの世界を創造しました!そして今の世界を管理している者でもあるんです!だから私に任せてくれれば大丈夫です!」と嬉しそうな顔をしながら彼女は俺に話しかけてきたのであった。

(ん?今なんて言った?)俺は思わず自分の耳を疑ってしまった。

この人は、自分の事を知っているようだがどう見ても10歳程度にしか見えない子供なのだが本当にこの子が俺を召喚した女神なのか。

しかし俺は今の状況を理解しなければならなくなりそうだ。だって、 この世界が俺に用意された世界でありこの世界が創造されたのも俺の都合によるものだというのである。俺はこの事実を受け止めて今後の方針を考えなければいけないのだが、俺の頭の中は混乱状態だった。でも今は考えるのはやめておこうと俺は思ったのである。

まず俺は目の前にいる『自称女神』である彼女に事情を尋ねた。

まず彼女が言うには、この世界は前管理者であった女神の暴走により今のような状況に陥っているらしく、今現在のこの世界の状況は、本来の姿ではないとの事であった。そして本来この世界には存在しない魔物や魔法の存在については、女神である彼女によって創られたものである。この世界では本来存在しえない魔物や魔法をこの世界に転移する為には、俺の力が必要だったのだと言うのだった。そして俺は、彼女曰く『魔獣鬼神王』と化した俺と、俺と敵対する可能性のある存在を倒すことで、世界から魔素を少しずつ浄化していき最終的には魔族は滅びることになるのだというのだ。つまり魔獣達を倒し続けていればいずれはこの世界の生物も進化していくことになり、この世界の生命体にとって有害なものが徐々に減って行くことになるという事だった。更に彼女の話では、全ての元凶は前の女神なのだとか。彼女は、この世界に召喚された際に他の世界の『勇者候補』を殺して力を奪おうとしたりもしたのだそうだがそれは叶わずに結局は『魔王』になってしまったのだと言っていた。

確かに彼女のいう通り、彼女の言葉には嘘偽りはないような気がしたが俺はどうしても確かめておきたいことがあったのである。

それは『称号』欄にある「異世界からの来訪者」についてだ。これは間違いなく俺を指しているのだろう。そして「神器の所持者」これは、俺が持つ『神杖』のことだろうが問題は俺の持っている「神の使徒」やら「神の代理執行人」やらの『称号』である。これがある以上この世界で生きていくことが難しくなるのではないかと思ってしまうのだが一体どういう意味が込められて付けられているのだろうか。そういえば彼女は『神眼の神杖』についても知っていたがこれも何か関係があるのであろうか?そう思った俺は彼女に疑問をぶつけてみることにしたのである。そうして俺は、この世界における自分の役割について聞かされる事になったのである。

この世界が元々は別の神によって作られたものでその管理を任されていたのが女神で、この世界に存在する魔素は元々魔族のものではなく女神のものなのだが、魔族が増えすぎて困っている為なんとかしなければならないのだがその方法が分からず途方に暮れていてどうしようもない状態であったのだそうである。しかし俺をこの世界に送り込んで来たあの『神』によってこの世界のシステムに大幅な改変が成されてしまい俺が来てからは特に問題が起こっていないのだと言われた。それどころか俺が来るまでは、この世界は滅亡寸前の状態になっていたようでそれを救った俺に感謝しているのだと言い張っていたのだった。俺はそこまで聞いてなんとも言えない気分になったがそれと同時にこの世界の『管理者』は、彼女一人では大変だろうなと心配にもなっていたのである。そしてこれからどうするつもりなのか聞くことにし、今後どうするか聞いたところこの世界の各地に散らばった『魔核』と呼ばれる物を集めないといけないから手伝うように頼まれたのである。そこで俺は少し疑問を感じたのだがどうして彼女は、この世界にやって来てから間もない筈なのに、『称号』に書かれているようなことを把握できているのか不思議に思って彼女に尋ねてみると、

「私は『天啓の巫女』という『固有スキル』を所持しているので、様々な情報を瞬時に入手することができるのですよ。」

ということだったので俺はそれ以上突っ込まないでおくことにしたのである。しかし、よくよく考えてみると、何故彼女は俺がこの世界にやって来たことまで分かるのかということが凄く気になるところではあるが、そこは一旦置いとくとしてこの世界を良くしたいと思っている俺にとっては断る理由がなかったので了承することにした。俺はそれからこの世界で生活するための場所を探しに行くことにしたのである。すると『勇者アリス 』と名乗る少女と、その仲間達と共にこの国の城を目指すことになった。そして道中に立ち寄った村や町では何故か皆怯えた様子を見せながらこちらの様子をうかがっていた。しかしそんな事はお構いなしといった感じで勇者一行と共に俺は突き進んで行った。

暫くして城に辿り着くとそこでは戦闘が始まっていた。そして俺はそこに割って入って行き敵を蹂躙して見せたのである。すると俺を追っかけてきた兵士や騎士らしき人達も参戦してくるが、全員あっさりと返り討ちにしてあげた。そして兵士達や貴族達がいなくなった頃合を見計らって勇者一行に話をすることにし、彼女達にこの城の者達の事をどう思っているか尋ねる事にしたのであった。

「あなた達も、今のこの国の貴族達のやり方が間違っているということは、理解していますよね?」

「えぇもちろんです!そもそもおかしいと思ってましたよ!あんな非人道的な事をしていて国が豊かに発展できる筈が無いじゃないですか!それにあの男のせいで私の大事な仲間はみんな死んでしまったんです!だからこの国は絶対に救わなければダメなんですよ!」と彼女は言ってきた。しかし俺は、さっき戦った時に思ったがこの少女の強さは大したもので、もし本気で来られたとしたら俺は簡単に負けていたと思うし、何よりも俺は今までこんなに強い奴に会っていなかったので初めての経験だったのだが俺はワクワクしていたのである。そして俺はこの子に協力をすることに決めた。

するとそこへ現れたのは先程の俺が殺してしまった貴族達の息子であった。そして俺に向かって襲い掛かって来るが俺はこの子に対して、

「あんた達は今この国にどんな印象を持っていますか?例えばこの国の現状が異常だと感じたりしてませんか?それがこの世界の住人達の感覚であってそれがこの国の正常だと信じていますか?」「当たり前だろそんなの。俺はこの世界の為に戦うつもりだしな!そんな事よりさっきはよくも父さんや姉さん達をやってくれてくれたなおまえ!!覚悟しろ!」

すると俺の前にアリスが庇うように立ってくれた。「ちょっと!あんたなに勝手なこと言っているの!?ユウジ様を怒らせたりしたらこの国を滅ぼされてしまうんだからね!!」

そして勇者の少女にそう言われるとこの子は顔を青ざめさせていたのであった。そして俺はそんなこの子を見ながら思ったのである。

(こいつの『称号』を詳しく確認したら『正義』だったんだよな。『魔王』の次は『勇者』ってのは流石すぎるだろ)俺は心の中でツッコミを入れながらもこの子の仲間を殺したことは許せなかった。そして、こいつらの始末はアリスにやらせることにすると俺は宣言したのである。するとアリスは

「分かりました。私に任せてください。ユウジ様は後ろから見守っていてくれるだけでいいですから。」と言うと俺達は城の外に出てから『魔王』を倒した時と同じ様に合体魔法を使い俺達の姿を見えなくするのであった。俺はこの時既に、アリスの能力値を確認しており俺は彼女に任せることにしたのだった。

「じゃあ始めるから離れてて。巻き添え喰らうと危ないから。」「分かった」

「分かった。」

俺と聖女と剣士の三人は言われた通りに距離を開けて戦いの成り行きを見守る事にした。

そして次の瞬間、激しい光が溢れ出して視界を遮ってしまったが、それも一瞬の出来事であり俺が再び見た光景は、この城の半分が跡形もなく吹き飛ばされた悲惨な状態になっていたのであった。

(これは流石にやり過ぎじゃないか?)俺は思わず苦笑いを浮かべながらそう思ってしまうと『神杖シンギュラシオン』の力でこの城を『結界』の中に閉じ込めると俺は、勇者のところへ向かったのである。しかし、彼女は気絶しており他の二人は瀕死の状態になっていてもう意識を失っていたのだ。俺はこの子達を治療するために『治癒神の聖水』を使用すると同時に回復魔法の最高峰の『蘇生魔法』を使用したのだ そうして俺が『魔法』を行使した直後、辺り一面が光に包まれると同時にその場に存在したすべての人間がまるで最初からいなかったかの様に消え去ってしまい、そこには綺麗に浄化された大地が広がるだけとなっていたのだった。その後、俺はすぐに『空間収納』の中から最上級アイテムのテントを取り出して設置してその中に入ると俺達一行は『空間移動装置』を使用して俺の自宅に戻ってくることが出来たのである。そしてすぐに、俺の自宅から転送して『神の癒しの泉 』から出てきた『水の巫女』『光の巫女』である姉妹を呼んで二人の回復をしてあげてもらった。そうしてしばらく経つ頃には、完全に体力を回復させて傷を塞ぐことに成功したのである。しかし失った血や、精神的なショックから回復するまでは数日はかかるとの事なので俺の家で過ごすように指示をしたのだった。

そして俺は、彼女達には俺がここにいることについては秘密にしておくことにしてもらうと、とりあえず『勇者一行』を解散させ俺の方から『天の加護の指輪』を贈ってあげることにしたのである。この『天の加護の指輪』はその名の通り、俺が持っているのと似たような効果を持つ物なのだ。ただ俺の指輪の効果は、その所有者の周囲に味方を引き寄せ、敵対者に対してのダメージを増加させる効果がある。それともう一つ『神器』の所有者が、自分の所有する『神器』以外の装備を装着している場合にその装備に特殊効果を付与することができるのだ。ちなみに『魔族』に対しては『呪いの波動』という特殊能力が発現されるのだ。『神の力』によって『呪い』の状態異常を与えるのだ。そしてこの二つの能力は俺が持っているものと同様なのだ。しかしこれらの能力が発揮されるのは、この『神の加護の指輪』を身に付けた者同士のみなのだ。しかもこの指輪は、『魔王』を倒した後手に入れたもので俺が持つ指輪とはまた別のものであるのだ。

そして俺は勇者一行と別れて俺は家に帰ると妻に今回の出来事について話し始めたのである。そして彼女からの提案でこの国の王都にある学園に通うことになったのだった。それから一週間が経過し『王立アルクナ学院』に入学した俺は入学式を迎えたのであった。

「皆さんはじめまして私は理事長の『ミリア』と言います。今日はこの学園にご来場いただき誠にありがとうございます。これから三年間みなさんの成長を見守りサポートさせて頂きます。そして最後にもう一度この学校に入ってくれた事を歓迎します。」そう言うと、拍手が巻き起こった。俺はその様子を見ているうちに少し感動してしまい涙が出てしまいそうになる。しかし俺は慌てて我慢するとそのまま式典を終えて、自分のクラスの場所へと移動する事にしたのである。

そしてクラスに向かう間俺に絡んできた男子生徒がいたが軽くあしらってやると悔しそうな表情をしながら何処かへ去っていった。そうして俺が教室のドアを開けると俺を見て全員が固まってしまっていたのであった。すると一人の女の子が近寄って来たので声をかけてみると、彼女は『アリス 』と名乗りクラスメイトだという事が分かったのである。

俺は彼女の話を色々と聞いていると、どうやら俺がこの世界でやってきた事を彼女は知らないようだった。俺はそれを悟られるとややこしくなるので黙っておくことにしたのである。そうして自己紹介を終えた俺はアリスに「よろしくね」と笑顔で告げた。

俺は彼女との話が終わり一息ついてふと周りを見ると何故か女子達が集まって来ていたので、どうしたのかと思って尋ねると

「ねぇ君、名前なんていうの?教えてくれないかしら。」




と、一人の少女が尋ねて来たので俺は正直に

「え?俺の名前は

「私は『アリアス=レフィレット』といいます!あなたのお名前は何て言いうのですか?是非とも私とお友達になってください!あ!もちろん無理強いはしませんよ!だから私とあなただけのお友達になるのなら嬉しいのですがいかがでしょうか?」

すると俺の言葉を遮るようにもう一人の少女が割って入って来て突然そんな事を言ってきたのであった。そしてさらにもう一人の少女は

「あの〜私の事はお嫌いですか?私だって頑張りたいと思っているんですよ?」と泣きそうになりながら言ってきた。

すると、先程の子がいきなり怒った様子で「ちょっと待ちなさい!!ユウジ様は私と話している最中でしょうが!!邪魔をするんじゃありません!」と、怒鳴っていた。

(あれ?これってもしかしなくても修羅場なのか?)

「あの、すみませんでした。私は別に貴方の事を好きではありませんの。なのでどうか安心してくださいね。それで私もユウジ様にお願いがあるんです。実は私も貴方とのお友達になりたいので、是非ともこれからも仲良くしてください!」と言って来たのである。俺は思わず

「はい。こちらこそよろしくね」とつい答えてしまったのだった。それを見た二人は俺の返事を聞くなり喜んで飛び跳ねて喜んでいたのである。そんな様子を見ていた俺は「やっぱりこの世界は面白いな」と思わず笑ってしまった。

そうして俺はこの日のうちにこの二人と友人関係となるのであった。すると先程の三人の少女達が、

「ねぇねぇみんなでこの男の子と遊ばない?」と話しかけてきた。するとそれに便乗するように他の女子生徒も俺に声をかけて来て、結局俺達五人は一緒に行動するようになったのである。俺達は、この世界の事について色々な話を聞いてから、お互いに情報を交換し合ったりしていた。

そんな時俺に抱きついて来る少女がいたのだが俺がその子を離そうとした時に、他の女子生徒が俺の腕にしがみつき始めた。そんな状況がしばらくの間続いたが俺はなんだか楽しかった。そんな感じで俺達の仲は急速に進展していき、お互いの家にも遊びに行くような間柄になっていた。そんな日々を過ごしているうちに俺達六人はいつの間にか『幼馴染ズ』と呼ばれるようになるまで親密になっていったのである。そして、俺達の関係はこの日から急展開を迎え始める事になったのだった。俺はいつもの様に、朝の鍛錬をしているとその帰りに俺は『勇者アリス 』に呼び止められたのである。すると彼女からこの国で起きた事件について詳しい話をしたいので付いてきてくれないかと言われたのであった。俺はもちろん断る理由も無いのと、その『魔剣エクスカリバー』を持っている人物にも興味があったので、二つ返事で了承したのであった。

そして俺はアリスに連れられて『勇者』であるアリスと初めて会話した時と同じように俺と聖女は『空間移動装置』を使い俺の家へと戻るのであった。

そうして家に戻ると同時に、俺はすぐに『魔王城』を俺達の自宅の近くに転送するように指示を出したのである。俺は転移すると同時に聖女を呼び寄せると聖女と俺は家の外に出て周囲を警戒するのだった。しかししばらく待っていてもその『魔王』が現れることは無かったのである。俺は聖女と顔を見合わせてから家に戻ると俺は早速『勇者』と対面する事にした。俺は部屋に入るとそこには『魔王 』こと『リリィ』と勇者『ユイ』そして『光の巫女』こと『セリス』の三人が俺を出迎えてくれたのだ。そうして俺は勇者達に対して俺は、自己紹介となぜこの世界に来て間もない俺を勇者である彼女達は、助けようとしてくれたのかなどを聞いたのだ。

まず最初に彼女達三人とも最初は自分達と同じ境遇の者達を集めてこの世界で『勇者一行』を作りあげ、それから旅を始めて行ったのだというのだ。そしてその途中に出会った魔物を倒して回っている途中で、とある村の村人が助けを求める叫び声を聞いてその場所に向かいそこで、魔族の集団に襲撃されている現場を目撃して『魔族』に捕まりかけていた村人達を助けてからその村に立ち寄ったそうだ。しかし、そこで村娘に化けて近づいて来た魔族に襲われて彼女達は捕らえられて魔族の巣に連れて行かれそうになったところで、『魔王 』と勇者の力によって救出されたのだった。

俺はそんな話を彼女達から聞いていると『魔王』のリリイは、彼女達に俺の質問に答えた後にこう言ってきたのである。「この世界に召喚されてからは、もう『勇者』の力を使うことが怖くて仕方なかったのじゃ、しかし今こうして妾と再び会うことが出来、さらに勇者の力を取り戻してくれて感謝してもしきれないほどじゃ」と言うと涙を流しながら俺にそう言ったのだ。俺にはなんで彼女が俺の力を取り戻せた事にこんなに感謝しているのかが分からなかったので尋ねてみると彼女は「実はこの力は本来、人間族が所持出来るものではござらんのだよ。本来この力は神々の力によってこの世に具現されたものなのでな。しかしそれがどういうわけかこの世界の一部の人間がその『魔族』の力を借りてその力で『魔王 』を復活させたみたいなのじゃ。まぁ妾の場合は、この世界で生まれ育った『闇の民』という種族なので特に影響は無かったのだがな。だから魔王であるはずの妾でも、あの時勇者の力で一時的にしか『魔族』を倒す事が出来なかったからお主が居なければ、おそらく倒されてあの場所で死んでいたことだろう」

俺はそれを聞き納得して彼女に謝った。俺はその時彼女の言っていることを半分ぐらい信じていなかったのでそんな事を思っているとは考えつかなかったのだ。しかし今の話を聞いた上で俺は彼女に対する気持ちを改めることにしたのである。なぜなら俺にとっては、彼女達の力が戻らないのは困ることだし何よりこれから先も協力をしてもらうためには信用を得られないと思ったからだ。

それから俺が、彼女達が俺に協力しようと思ってくれた理由を教えて欲しいと頼むと「そういえばお主にはまだ話しておらなかったのう、それは妾とお主との約束でのお主がもし『魔獣使い』の能力を使うことが出来るようになった時に妾は全力をもって、お主の手助けをするという契約をしていたからなのじゃよ」と笑顔で彼女は言ってきていたのだった。

するとそれを聞いていたアリスがいきなり大声を出して驚いた表情で言ってきたのである。

「そ!そんな話一度も聞かされていないですよ!!そんなの私が『魔王』様を封印した時に聞いた記憶がないのですが!!」

すると、今度はセリスが不思議そうな表情をしてアリスに向かって「えっと、私も聞いていませんけど、アリスさんが知らないだけで実は昔『リリィ様』と会って契約を結んでいたんじゃないんですか?」と、問いかけるようにしてアリスに尋ねると彼女は「え?そうなの?」と言って困惑したような表情を浮かべていたのである。俺は、俺は二人に『勇者リリイ と 勇者 アリスが戦った時はどうなっていたのか?』と聞くと二人はその当時の事を思い出しながら話し始めてくれていた。

「確かに私と『リリィ 』との戦いでは私は勝ったけれどその後すぐに『勇者 アリス 』は私達と戦って私達が負けました。そして、私は気絶してしまった後すぐに誰かに介抱されていました。ですが気がついたら私の目の前に『リリィ 』がいたので驚いていましたよ。しかもその『リリィ 』は『魔剣エクスカリバー 』を持っていたから私達の方が危ない状況になりかけた時、突然私の前に謎の仮面を付けた男性が来てその方と二人で協力してなんとか『リリィ 』を倒せました」そうしてセリスが話を終えた直後に今度はアリスが思い出しながら話していた。

俺は話を聞きながらある事に気付いたのである。

そしてそのことを確かめるために俺は二人に尋ねてみる事にした。すると「俺の事は覚えているか?」と。

「は?当たり前だろ?あの時の少年がどうしてこの世界に?」「え?あの方の事は私、全く分からないんですけど」「おい!俺の顔を忘れたってのか?」と二人の反応を見た限り俺はこの世界に呼ばれたのが俺ではないのだろうか?そんな疑問を抱きながらも俺は『勇者 アリス 』と握手を交わすのであった。そして俺は彼女にこれからの事を少し話をする事にしたのである。まず俺はこの国で勇者としてではなくただの冒険者として『魔王軍』を相手にすることを決めたのだ。その理由は単純に『魔獣使い』の能力を使えば一人でもこの国を救う事が出来ると考えたからである。しかしそれだけではなく、この国に住んでいる住民達とも一緒に戦えるのではとも考えていたのだ。もちろんこれはあくまでも俺の考えであって彼女達が了承してくれない限り俺は何もすることは出来ないと思っている。そして俺はその事を三人に伝えた。すると三人はそれぞれに答えを出してくれていたのである。

アリスは「いいぜ、俺だってお前に協力すればそれだけ早くこの世界を救ってくれるんだろ?」と嬉しそうに言ってきて リリイ に関しては、俺の提案を受け入れてくれていた。

そして最後にリリイ だが、彼女は少しだけ考えてから答えを出していたのである。

俺がその答えを聞くと「妾は反対じゃな、勇者である以上この世界の人達を見捨てるなんて事出来ぬからのう。それにこの国に召喚されてしまった時点で妾はこの世界の為に戦うのが使命だと勝手に決めつけているのでな、しかしこのまま勇者の力を持って逃げ続けてしまえば勇者失格であろうな。だからこの力を有効に使っていけたら良いと考えておるのじゃ」そうして俺の出した提案に対して賛成とまではいかないものの受け入れてくれるという結論になったのだ。

俺はとりあえず、これでこの国の住民達と一緒に戦っていく決意をすることが出来た。そして俺達は明日の昼頃に出発する事になった。理由は俺達の存在に勘づいている『勇者一行』に見つかる可能性があるからだ。なので俺達は朝まで寝る事にした。しかし何故かリリイとアリスだけは眠ろうとしなかったのだ。

すると俺とリリイ そしてアリスが俺の部屋へとやってくると、リリイ と アリス はお互いに向き合う形で椅子に座って話し合いを始めたのである。そして俺とリリイはお互いの情報を整理することにしたのであった。そうしてリリイが「勇者殿の持っている『聖剣 アスカロン』の事で話がしたい」と真剣に言ってきたのである。俺は、彼女の言うことに疑問を覚えながらもリリイの話を聞くことにした。

「妾は、妾の持つこの力に気づいたのは勇者の力を使って魔物を倒し始めてしばらくしてからじゃ、しかしその時の妾にはこの力の使い方が理解できずにいたのじゃ。妾はなぜ『聖剣』が使えたのかもわからぬまま戦い続け遂には魔物に負けそうになったのじゃ、しかしその時じゃ。勇者であるはずのお主が現れ魔物を倒してくれた。しかし妾はすぐに気が付いたのじゃよ。お主が『魔獣使い』という存在なのだという事に、妾はそのあと勇者の力で倒した魔物の死体を調べているとその中に一つ小さな水晶のようなものを発見したのじゃ、それを拾い上げると急に光り出してそれが収まった後にはお主が現れたのだよ。しかし、その時にはすでに勇者の力を使った後の状態だったのでその力は発動していなかったようじゃがな。それと、その水晶は今どこにあるのかわからんが、妾の持っている『魔道具 』の一つの指輪の中にある。これならばいつでも取り出すことが出来るのじゃ」と彼女は説明をしてくれると今度は俺に向かって「妾に勇者の力を貸して欲しい」とお願いされたのだった。

しかし俺は彼女達に力を貸すことを断った。なぜかと言うとそれは俺にもわからないのだ。何故俺が選ばれたのか?俺の力には何の意味があったのかと?しかし俺に力を渡したのはこの国の王であるのは間違いなかった。そうでなければ俺が勇者になっていないからだ。

俺はそう考えるとあることを思い付いたのだ。俺が勇者にならなくてもこの力を別の人に使う事が出来ればこの国は救われると。しかしそれは、この国が魔王軍に負けることを意味しているのではないのか?俺はそんな風に考えているうちにいつの間にか眠りに落ちていたのである。しかしそこで夢の中に出てきたのは、この世界の俺だったのである。

そして、その世界の俺の体はまるで幽霊のように宙に浮かんでいた。しかしそこには確かに生きている人間が存在していてその人間こそが俺だったのである。その俺の姿を見るなりこの世界の俺は、その体を動かせるのにも関わらず俺に向かって言ってきたのである。

「君がここに居るという事は、僕と同じ考えに至ったみたいだね。だけどそんな事をすればこの国は滅びてしまうだろう。なぜなら、勇者の力を持つものは勇者にしか扱えないと言われているからね。しかしそれでも僕は諦められないんだよ、こんなに弱かった過去の自分を変えれるのならば変えたいとずっと思っていたからさ。

でも安心して欲しいのは、君はこれから起こる未来を変える事によって自分の望む未来の方を選ぶ事ができるようになると思うよ。

だから、この世界は大丈夫なんだ。君のような存在がいるからこそ、この世界ではまだ誰も死なないで済んでいるのだから」と そんな意味深な言葉を最後にして、彼は消えて行った。そしてそれと同時に、リリイが部屋にやって来て俺に「勇者殿が目覚められたぞ」と言ってきた。そして俺も目が覚めると、外はすでに夜になっていて俺はベッドから降りると部屋の扉を開けると、そこに立っていたアリスが俺に向かって飛び込んできてそのまま押し倒されてしまったのである。俺はその状況に焦っているとリリイが「勇者殿の事を本当に好きなんじゃのう。しかし今は二人っきりにしておいてやるかの。それよりも食事の準備が出来ているからこちらに来るのじゃ」と言ってきたので俺がその言葉に従うと、テーブルの上に豪華な食事が並べられていた。

俺が席に着こうとするとリリイが俺に向かって「今日はもう遅いのでこの城で過ごすといい。客室もあるのでそちらを使うのが良いじゃろう。アリスと一緒ならば安全であろうしのう」と言われた。俺はその事に関して何も言わずにリリイに感謝したのであった。そうして食事をしている時に俺はある疑問にぶつかったのである。

「そういえばどうして俺をこの城に招いてくれたのかをリリイに聞いていなかったな。何かあったのか?」

「あぁーそれなのじゃが、まずは『魔族狩り』を終わらせてこの国に平和を取り戻したいと思ったからの。そしてお主には色々と聞きたいことがあるのじゃ。『勇者』とは一体なんなのかをの」

「そうだよ。どうして俺に『魔剣エクスカリバー 』が反応したのか?それを知りたかったんだよね。そしてこの国の人達にこの世界についてとかも詳しく教えて欲しいんだけど良いかな?」

「もちろんじゃ。妾でわかる範囲の事であれば何でも答えるつもりじゃ」

俺は、まずこの世界の事とリリイがこの国でどんな役割をしていたのかという事を聞くことにしたのである。そして話を聞く限りでは、この国は他の国と比べてとても発展しており、また他の国との交流もそれなりに行われていたようだ。しかしある日突然と、魔物達が攻めてきたのである。それも今までこの世界にはいなかった種類の魔獣をたくさん従えて。しかしこの国はそんな敵を相手にしても決して負けることはなかったのである。そしてそれから数年たった頃、魔王を名乗る人物が現れると瞬く間に国を制圧してしまいその勢いのまま、この世界を手中に収めようと動き出してしまったのだ。しかしここで問題が起きた。そうこの世界は魔王軍との戦いに全ての国が参加するというルールが存在するのだ。しかしこの国だけは違った。何故この国だけが参加せずにすんでしまったのかはわからない。しかしそのせいもあってか他国に責められてこの国は滅ぼされてしまう一歩手前にまで追い込まれてしまった。しかしその時現れた一人の救世主。その名は『勇者』であった。彼女は、その力を持って次々と襲いくる敵を蹴散らしていった。そしていつしか彼女は勇者と呼ばれ皆に愛され、この国の守護神として敬われていくようになった。しかし、そんな時この国の運命は変わっていった。魔王は彼女に『勇者の称号』を奪い取ろうとしたのである。勇者の証は、魔王にとってこの世界を支配し続ける為に必要不可欠なものだったのである。そう。彼女の持っている力を手に入れるためにこの世界は滅ぼされようとしたのである。しかしその企みに気が付き勇者が魔王を倒し世界は救われる事になった。しかしその事が原因で、勇者の力はこの世から消えたはずなのだと、 そしてリリイの話によると、魔王軍の力はこの世界に存在する『神』の力を使って作り出されたものなので倒すのは簡単ではないが、勇者の力を持ってすれば可能だったのかもしれないらしい。そうして俺達は朝になると城を出発することにしたのである。

俺は、城から出て城下町の方に向かうとそこでリリイ と別れる事に決めた。そうして俺はリリイ と一緒に馬車に乗り込むとすぐに出発する事になった。そしてその道中では色々なことを質問していた。そしてその中で特に気になっていたのはやはり『魔剣 』についてとこの世界についてなどを教えてもらったのである。まずこの世界の仕組みだがこの世界は『創造主』と呼ばれる存在が作ったものである。その証拠の一つとして、リリイが俺に渡してくれた聖剣『アスカロン』が存在しているからだ。しかしこれは『魔剣 』であり、『聖剣 』ではないのだ。そしてその力は普通の剣とは違い、魔を宿らせた物にしか効果がなくその武器を持つ者は勇者にしか扱うことが出来ないとされている代物である。しかしそれは間違っているのだとリリイは言っていたのだ。

何故そう言えたのかを聞くと、リリイは『聖剣 アスカロン』を持っているからこそ、それがわかったと言うのだ。それはどういう意味なのかを聞いてみるとリリイが「聖剣アスカロン」の元々の持ち主であるリリイの祖先が使っていた時には、「聖剣 アスカロン」の力の源である聖石がこの剣に埋め込んでありそれを魔力によって維持するというものだったのだ。しかしある時から「聖剣 アスカロン」が力を使える者を選び出し力を授けるようになったのだという。

しかしそれは誰でも使えているというわけではないようで選ばれたのはほんの一握りの人間だけなのだと聞いた時は俺は驚いていたのである。

そうこうして俺はこの世界についての知識を深めていきながらも目的地まで辿り着くことが出来たのだった。

俺が今、目指しているのは隣国のアガル王国というところである。そしてこの国にたどり着くまでは、リリイ から話を聞かせて貰うとこの国の事についても少しは知ることが出来るのだが俺がどうしても気になっているのは、勇者がこの世界には存在しないという事実だ。そしてリリイが俺に教えてくれた勇者の存在。俺はそれに引っ掛かりを感じていたのだ。何故なら俺に勇者としての力が宿ったからにはその力を利用してこの世界の人達の力になりたいと思っていたから、俺はその答えが知りたくてこの世界の事が詳しく書かれていると言われている『歴史書 勇者編 』を読むことに決めていたのである。

しかしリリイの話ではこの国の図書館は俺が訪れる前に何者かによって破壊されており閲覧が不可能となっていた。そこで俺は諦めるしか無いと諦めたが、その帰りに俺とリリイ の前に現れた人物こそ、俺がこの世界で会ってみたいと望んでいた相手だったのである。

「やっと見つけましたわ。貴方を探していたんですのよ」と俺の前にいきなり姿を現したのは金髪の長い髪をした女性だった。

その容姿を見た時に俺の心の中に湧き上がった思いは驚きと感動の二種類が混ざったものだったということくらいだろう。俺は思わず声を上げて泣いてしまいそうになるが、なんとか堪えていたのだった。

そしてそんな俺に対してリリイ は「どうなされた?この方はどなたじゃ?勇者殿と随分親しいようじゃが、まさかお知り合いなのか?もし良ければ名前と年齢と性別を教えて欲しいのう」と言われてしまった。俺はその言葉を受けて我に返ると目の前にいるその女性がリリイの言葉に返事をしていなかった事に気がつき、俺は「あ、あのリリイ この人は」と言いかけた時に、

「私は勇者殿に助けていただいたのでございますわ」とその女性が口を開き俺に向かって言ってきたのである。

「私の名前は、『ルシア マリアージュ』年齢は23歳で、性別はもちろん女です」と言って自己紹介をしてくれた。そして俺はその名前に覚えがあった。それは、リリイの口から何度か出てきたことのある『勇者 』の名前と同じだからだ。そして俺は改めて『ルシア マリアージュ』という名前の人物を見てみるとどこか神秘的で、そしてこの人こそが『勇者』にふさわしい人物だという事を理解した。そして俺は『勇者』が俺のことを見ていた事を知って嬉しくなったのと同時にこの出会いに何か運命のようなものを感じた。

それから俺達はお互いに握手を交わしながらこれからも協力し合いましょうね。と約束をした。しかし俺が「そういえばどうしてここに?」と疑問をぶつけたところ

「実は私の国と隣の国との戦争で我が国が負けたのでこの国に逃げてきたのです」と聞いてリリイ の表情が曇っていくが俺は「それで?」と言って続きを促した。すると彼女は「私の国は魔族の国と同盟を結んでいたんですけど、魔族が突然裏切って我が国に攻めて来たのです。その時は何とかなったのだけど同盟国であるこの国が襲われたことで、魔族はさらに勢いを増し、この世界が魔王に支配される時が迫っている。だからお願いです、私たちの国を助けて欲しい。そのために、この国にある全ての文献を調べたい。と、私がそう思ったら突然意識が遠くなってしまって目が覚めたと思ったら、なぜかあなたの姿を見つけてしまった。そしてその時直感的に思ったの。勇者の生まれ変わりの貴方ならこの世界の未来を変えてくれるはずだ。って、でもその願いは叶わず貴方はこの国にたどり着いた。その瞬間、この世界は終わった。とそう確信してしまったんですよ」と悲痛な叫びを上げてしまったのである。その姿を見て俺は彼女が嘘を言っているとは思えないと判断を下すと

「わかりました。必ず魔王を打ち倒してこの世界を平和にして見せますよ。そうですよねぇ、この世界で一番強い存在である勇者の力を持つ者が仲間にいないとダメだって言うならば一緒に戦いましょ!」と元気づけるつもりで言ってみると彼女も笑顔を見せてくれ そして彼女は、自分の正体を明かす事を決め そして俺の目をしっかりと見つめて彼女は、自分の名前を名乗ったのである。

「はじめまして。私はこの世界を救い導く為に召喚された女神『リリア アルサーラ』

といいます」

俺はその事実を聞いた時一瞬思考停止に陥っていたが、そのおかげで少しだけ冷静になることが出来たのであった。そうこの世界に本当に『魔王 』と呼ばれる存在が現れたのだ。そしてその力を持ってこの世界を征服しようとしているのだ。そして『リリィ』はリリイに「この世界が救えるのは『魔剣エクスカリバー』に選ばれた者のみ」と言うのだ。そしてこの世界に存在する『魔剣 』は全部で5つ存在するのだと、リリイ が教えてくれたが俺の持つ『魔剣 』がどのような物かを知っているようで『勇者の証』だとわかっていたらしい。しかしリリは俺がその『魔剣 』の所有者になっていない事に驚いたらしい。しかしリリが調べてみた結果この世界の何処かにある『遺跡』を探し出せば手にすることが出来る可能性はあるのだとか。そして俺はその『魔剣 』を探す為にリリに協力をしてもらおうと思っていた。しかし彼女はその『遺跡』を見つける為の情報がないらしく、とりあえず情報収集から始めた方がいいかもしれないという結論になり、俺はこの世界で生きていく上での資金集めの為、まずは仕事を探さなければと考え そして俺がこの世界での暮らし方を考えて、お金の計算などをして頭を抱えていた。

俺がこの世界に転生してから3日が経過し、今は宿屋で寝泊まりしている。そしてこの宿の部屋の中には、

「リリイ が一緒の部屋になってくれている」と言うことだけは感謝しなければならないのだと思うが。そう。リリイ と一緒に行動する事になってから俺はこの宿の中で生活をしていたのだ。そして俺達はこの部屋から外に出ることなく毎日をダラダラと過ごしていたのである。俺達は『聖石』というアイテムを使って『魔剣 』を作り出すことに成功したのだが、その『魔剣 』の力を使いこなせるようになるまでにかなり時間を浪費するという結果に繋がってしまったのだった。その為俺達は未だに剣を使った訓練ができずにいたのだ。しかし俺としては別に剣の訓練をしなくてもいいと思っていた。なぜなら『聖石』を砕く事で剣を作り出せることが分かった時点で俺達に必要な剣を作る事は出来るのだからだ。しかし俺はそれとは別にこの世界にはまだ出回っていない技術があると知ったのである。

それは俺の持つスキルの中にある魔法陣作成のスキルと俺が『錬金術師』の称号を持つことにより手に入れる事が出来る特殊スキルの1つに錬金 があり俺が持つ素材を使えば俺自身が作り出したい武器を作り出すことが出来るのではないかと考えていたのである。俺はこの世界に来てから一度も街に出ていなかった事もあり、リリイと共に外に出かける事にした。

「しかしリリイと二人でこうして歩いていると思う事があるんだが、なんかデートをしているカップルに見えるんじゃないだろうか」と思ってしまう。しかし俺は前世の年齢を合わせると既に三十代後半を迎えているおっさんなのだから仕方ないと諦める事にした。そんな俺の思いを知ってかしらずかわりなのかはわからないが、リリイが話しかけてきたのである。

「勇者殿は何を考えておられたのかはわかりませんがそんなに難しく考えずにもう少し気楽に行きまひょ!」と笑いかけてきたのだ。そして俺とリリイ は市場に向かって歩きだしたのである。その途中俺はあることを思いついてリリイに頼みごとをすることにした。俺は「この世界のお金について詳しくないのですが」と言い、この世界のお金について詳しくない事をアピールしてみると、

「なぁに勇者殿。この世界の貨幣の価値については知っております。ただ私が心配しておりますのは、この世界の通貨の単位が日本で言う『円』じゃないのです。」と言われてしまったのである。俺とリリイ はこの世界では独自の単位でのやり取りを行っているのだということに驚いていたが 俺はふとリリイ の言葉の中に出てきた単位という言葉に引っかかったのである。その引っかかった原因とは俺の記憶にもある言葉だからだ。

「その、『この世界の通貨』って言いましたよね?この世界の他の国々にはそれぞれの国が発行している独自の通貨が使われているんですか?」

と質問をしたところ、この世界で流通している通貨は主にこの国で流通している通貨の金貨、銀貨、銅貨 と他国の紙幣が主に使用されているようだ。

俺のいた世界でも同じような通貨があったなと思いつつ、この世界での買い物が出来るのであればと俺は、この国の王都で商売をしようと考えていた。俺はリリイ と話をしていて、この国の現状や、隣国と戦争状態になっている事を知ることが出来たのである。その情報を得る為に俺はこの国の商人ギルドに向かうことに決め その道中、俺たちは人通りが多い場所を歩いていた。そして人の多さにも圧倒されているところだったが。俺は、今現在この国が置かれている状況についても考える事が出来たのだ。何故こんなに大勢の人達が暮らしているにもかかわらず活気に溢れているというわけではなく暗い雰囲気が漂っているのかというとやはり、隣にある国が攻めて来ていることにあるのではないかと考えたのだ。

そして俺はこの街がいつ戦火に巻き込まれてしまうかも分からないのだから何かしら対策を練る必要がありそうだと感じながらリリイの案に乗り俺達が泊まっている街の宿の近くで出店の準備を始めていた。そう俺達は屋台を開き商売を始めることにしたのである。するとその噂を聞きつけた客が集まり始めて、俺はその対応に追われる事になったのである。

俺はこの世界で使えるお金の持ち合わせが無い事を伝え、俺達の商品を買おうとしていた人が居たとしたならば、その人の為に少しだけお金を分けてあげて欲しい。と伝えると快く了承してくれたのである。

そしてリリイも自分の持っている『魔導士のローブ』を売りたいらしく、この国の商人である女性と話し始めてくれたのである。俺が「どうして売ろうと思ったんですか」と聞くとリリイは「私は魔導士なので戦闘には向いていませんし、何より私の持っている杖の方がこのローブよりも性能が良いんですよ。」と言ってきたので俺はその意見に同意するとリリイの商談が終わったみたいだった。そしてその女性はリリイの持っている服の買い取り金額を提示してくれていた。その値段を聞いた俺はリリイにお金を渡すと「えっ!!なんですかこの大金!!」と驚愕の表情を浮かべてはしゃぎはじめたのだ。

それからリリイが着ていた服を着替え、先程買い取った魔道士用の服装を試しに纏って見せてくれたのだがその姿はとてもよく似合っていてカッコよかった。そしてリリイはその服を着たまま冒険者として活動を始めようとしていたのだ。そして俺とリリイ は店を畳みリリイ の持っていたお金を受け取り俺の手持ちの金と合わせてリリイに渡そうとした時、リリイに止められてしまった。

「私達はまだ出会って日が浅い。それなのにいきなりお金をもらう訳に行かないよ」と断られてしまった。確かにそのとおりだと思い俺はリリイの好意を受け取ることをやめ、リリイの荷物を全て受け取り、リリイと別れることに決めたのである。そしてリリイ を見送った後、俺はリリイが身につけていた魔道士用の服を眺める。そう。この世界に召喚された時、俺に与えられた能力が

『解析 』というものでありこの世界に存在するあらゆるものの詳細を知る事ができる力なのだが 俺の持つ『鑑定 』とは違い相手のステータス画面などを確認することが出来ないが俺の持つ『解析』も俺にしか使用する事が出来ない固有 スキル でありその能力を俺は『全知』と呼んでいるのだ。そして俺はこの『リリイ の着ている魔道士の服装 』を鑑定してみることにする。

俺の視界には、『リリイ の装備 魔道士のローブ

(魔力耐性 自動修復機能付き)

製作品 製産者 製産者 製産者 製産者』と表示されている。しかし、俺は『魔剣 』を作り出すことに成功したが、それ以外の『魔法具 』を作り出す事は出来なかったのだ。だから『魔道具 』をこの目で見られるかもしれないと思うだけで興奮してしまったのだ。しかし冷静になりこの魔道士の格好をしていればこの世界の人々が俺に話しかけてくれるかもしれない。

そう考えた俺はその魔道士の服を『リリイ が身に着けていた物』ではなく『リリイ の装備品』として俺自身が作り出した魔剣と共にこの世界で生きていく為に必要だと思うものだけを残して後は売却することにしたのであった。ちなみにその時に『鑑定 』を使用し確認した所、俺が作り出した物は、『神石』『聖石 』

と言うらしい。

俺はリリイにもらった資金を元に商売を始めようと思い、まずは自分の店となる場所に移動を開始した。俺が自分の店を何処に置くかを考え始めた時 目の前から歩いて来た人にぶつかってしまったのである。そしてぶつかった相手は、リリイと話をしてくれてたあの女の子の母親だったのだ。

「すいません。大丈夫でしたか」と聞いてみたら俺のことを心配してくれたのか謝ってくれた後、「これからどちらにいかれるのでしょうか?」と言われたので、

「俺 はこの国に召喚されて魔王を倒す為に戦わないといけない存在なんだけど、その為に準備をしていたんですけど、お金を使いすぎてしまったのと、このままこの国で過ごしていても良い事は無いと思って、自分のお店の場所を決めようとした矢先、あなたに出会ったんです。」

と説明してみると、お母さんは納得していたみたいだったが、俺はこの時ある事に気が付いたのである。それはこの世界に来て俺以外の人間はみんなレベルが1だという事を思いだし この人の強さを見てみたいと思った俺はこの人に話しかける事にしたのだ。その人は ラオインという名前らしい。年齢は28歳との事だがとても若く見えた。彼女は冒険者でレベル30を超えていてかなり強い人だと分かるほどだった。

俺のレベルについて聞かれたので素直に答えたら何故か「貴方が異世界からの勇者様ですね?」と言われてしまい正直戸惑ったが

「はいそうです」と答えるとその女性は「やっぱり!勇者様なんだからそんな感じすると思ってた!」と言い「じゃあさっそく一緒に王城に行ってくれませんか?」と急にお願いをされ、困惑しながらもとりあえず王城に向かう事になったのだが、そこで俺はこの国で起こっている問題を知ることになる。その問題とは、王城の兵士が街に配備されていないということだった。しかもその兵士たちは今、隣の国と戦闘をしている最中だそうだ。

そして王城は街の中心にあり俺はその兵士に案内されるがまま リリイと話をした部屋とは違う部屋に連れて行かれた。俺はこの国の王が居るであろう部屋の前に連れてこられた。そして扉を開けるとそこには、リリイと会話をした際に俺の横に座っていた女騎士さんがいたのだ。俺は彼女に名前を尋ねると

『アネシス と申します。ガルバ様にお話がありお呼びしました』と言われてしまった。その言葉を聞くと王は俺に話しかけてきたのである。「お前は何が目的だ?我が国を助けに来た勇者ではないのだろ」と尋ねてきたのである。

俺はその質問に対して「俺の狙いは金儲けと、この国での生活の為の準備をする事です」と答えたところ王は 笑いながら「そうかそうか ワシはこの国が滅びると思っている。勇者殿もそう思っているようだしな」と呟いた後、俺に向かってこんな事を言ってきたのである。

『ワシの望みはこの国が戦争に巻き込まれることを避けたいと考えている。だからこそ君にもこの国が戦争に巻き込まれないようにしてほしい。その為にも まずはこの王都を救って欲しい』と言われてしまう。その言葉を聞いた俺は少し驚いたが「分かりました。この国を救います」と約束すると 俺を召喚したという王と握手をさせられた。

俺はこの王と会う前から既に、この国を見限ってしまってはいた。その理由とは王の言葉の中に出てきた戦争に巻き込まれてしまうという言葉だった。確かに戦争が起こってしまうのならば もうどうにもならない事になってしまう。だから俺は王の提案を受け入れて、この戦争を終わらせる為に動こうと考えていたのだ。そして俺に用意された客室へと戻ったのだった。そして次の日になると俺達は再び王様に謁見することになった。その謁見では リリイと話をした時よりも多くの兵士と貴族が居て、そしてその中にこの国の宰相らしき人物も立っていたのである。そして俺はこの場にいる人たちに、この国が抱え込んでいる問題を解決出来るかもしれないという事を話し、それを証明するために俺は行動に移す事を決めたのである。

俺は『神器』

『 魔道剣 グライト』を創り出した。この『神武器 』

は俺が作り出せる最強の装備の一つになるはずだった。そして俺はこの武器に

『光弾』というスキル を付与し、その力を解放させることにした。その力は俺のイメージ通り『光の矢』が敵を貫くというものだったのだ。

俺が『グライト』を振りかざすと空に向けて『光の槍』が出現し そして『魔獣 』を目がけて放たれたのである。『魔獣 』はその『光の矢』によって撃ち抜かれ消滅してしまった。この光景を見た人達からは歓声が上がり俺はこの国の英雄になった瞬間だったのだがここで俺に一つの問題点があったのだが それは 俺はどうやってここから逃げ出すかを必死になって考えなければいけないほど兵士達に囲まれていたのだ。そのせいで『転移門』を使う事もできず、逃げるのには時間が掛かりそうな状態だった。しかしその時、一人の少女が現れてくれたおかげで窮地を脱したのであった。しかし彼女も戦いの素人でありこの『神眼』で見ても彼女の戦闘能力はかなり低かったのである。俺は彼女を逃してあげる事にしたが、この騒動を収めるのにかなり時間を取られてしまい気がついた時には夜になっており結局宿屋で一泊してから出発する事になってしまった。

ただその後 宿屋に戻る前に俺はある出来事に遭遇してしまう事になる。そして、宿に戻るとそこには見覚えのある人がいて話しかけてくれたがすぐにどこかに行ってしまったのである。そして翌朝俺がギルドに顔を出そうかと迷った挙句 やはりこの国を離れる決断をし、この国に俺に用意されていた部屋に荷物を運び出し始める。俺はリリイの着ていた魔道士用のローブを着込みフードを被ってこの城を抜け出そうとしていたのだ。

俺はリリイの着ていたローブに着替えてからこの王城内に用意されている部屋を抜け出すことに成功した。この部屋を出る際に兵士に見つからずに出てこれた事は幸運であっただろう。

そして俺は、俺が所持しているお金を少しでもこの国から離れる為に使おうと思い この街を後にしようとした時に俺に声をかけてくる者が現れたのだ。その人物は 俺が昨日助けたはずの『 勇者リリイ』だったのだ。俺は彼女にどうして俺の前に現れたのかと問いかけると、彼女は

『私の命の恩人を放置するわけにはいかないでしょ』と返されてしまった。確かに俺は彼女が『魔族 』だというのに助けてしまっていたので仕方ないと言えば 仕方のない事なのだが。そして俺がリリイと二人で話しをしている所にやってきたのは この王国の第一王女であり、 リリイの妹の『リリア』と、第二王子の『ガリウス』

それにリリイの親友『アリナ』の三人組だった。

リリイは妹であるリリアに、俺がこの国を去ってしまう理由について問われ、リリィが俺のことを心配してこの国に残ろうと言ってくれているが、しかし この国で暮らしていくのは困難を極めることは間違いないと説明をするがリリィがこの国に留まるように強く言ってくるため、俺は困り果ててしまい俺は とりあえずこの国を出て他の場所を探索しようと考えていると告げると なぜか三人が急に慌てだして、「せめて明日までは待ってほしい そうしないと貴方と別れられなくなるから」と言われてしまう。しかし俺はこれ以上は無理だと思い三人に対して断りを入れると、彼女は

「分かった またいつか会いましょうね」と言いその場から去って行ってしまったのだ。そんなやり取りを終えた後は俺は リリィと話をしてこれから何処に向かえば良いかと相談をした。リリイの話ではリリイの故郷である村 があるという話で 俺はそこを目指す事を決めるのだった。ただ俺はまだ自分の能力に自信がなかったためリリイと共にこの王城にある訓練施設を借り、俺はこの国の騎士団の訓練教官を務めることになった。そして 俺は毎日のように朝早くから訓練に明け暮れる事になり俺はレベルを1つずつ上げながら訓練に励んでいた。

そして1年程が経った頃 俺はレベルが45に到達していた。

その頃になると、俺はこの国でもトップクラスの実力者となっていたのだ。その事に関してはリリイのおかげだと思う 俺のレベルを上げるにあたっての師匠として付き合ってくれていて 俺は彼女のレベルを100まで上げる事にしていたのである。ちなみに彼女は今レベル99となっている。この世界のレベルが50を超える人というのは本当に珍しい事で リリイと出会っていなければ 間違いなく俺は『勇者』と呼ばれていたことだろうと確信できるくらいである。

その証拠がこのステータスだ。

ガルバ Lv.105 HP 752/785(MAX)

MP 689,865

(MAX)

力 29,712(Max)

耐力 31,210 速度 20,080 思考 16,030 知力 45,615 【ユニークスキル】

神速再生 無限倉庫 鑑定眼 【スキル】

剣術Lv.2 / 格闘術Lv.3 投擲術Lv.4 体術Lv.1 / 火魔法LV.1 水魔法LV.1 土魔法LV.1 雷魔法LV.2 風魔法LV.2 無属性魔法Lv.2 闇魔法Lv.2 回復魔法Lv.2 補助魔法Lv.2 隠密行動Lv.2 魔力操作LV.3 【エクストラスキル】

武術の神 剣王神 戦鬼王 聖炎帝 真闘王 覇道皇帝 武神 【称号】

転移 転生 不老不死 武を極めし者 魔導を極めし者 神の域に達した者 リリイ Lv.9999+ HP 979,700(Max)

MP 1020,300(Max)

力 890,660 耐力 548,900 速度 202,640 思考 769,200 【固有ユニークスキル】全言語理解 アイテムボックス 完全隠蔽 真実の瞳 超解析 偽装 未来予測 神眼 千里眼 絶対切断EX 限界突破EX 【スキル】

杖術LV.4/短槍術LV4/長槍術 棒術 刀技 忍術 暗殺技術 弓術 槍術 双鞭 二丁拳銃術 銃剣 銃術 毒作成 料理 裁縫 調薬 薬草学 医術 馬術 農業 大工仕事 鍛冶 細工 陶芸 彫刻 etc 【加護】

異世界の主神の寵愛 剣王神の寵愛 魔道王神アルテミウスの寵愛 精霊王エレメンタルの加護 戦姫ヴァルキリーエクステリオンの祝福 武神リリスの寵愛 神獣フェンリルの誓い 魔王アルテマイオスの加護 女神ディアナの導き 神眼の勇者 英雄 神装者 戦乙女の主 剣聖の主 魔弾の王 龍殺しの英雄 【エクストラ職業】勇者兼 魔王 【称号】転移 転生 不滅の魂 剣豪 拳神 魔弾使い 神獣狩り 魔物の天敵 大魔道士 魔砲機神 魔弾の女神 勇者の友 神魔の討伐者武魔道の探求 戦乙女の契約 神魔契約 【リリイの年齢についてだが、 彼女から年齢は内緒にしておいてほしいと言われたのでここでは伏せておくことにする 】

さすがにリリイとずっと一緒に過ごして来たが、この1年間の間一度も歳を聞いた事がなかった為、見た目では分からないのが事実なのである。リリイと二人で話をしていたのだが俺は 彼女がなぜ勇者になったのかという事に興味があり、彼女にその経緯を聞いてみたのだ。リリイの話だと、 リリイの住む村で異変が起こり始めたのだという。そして、ある日突然に村の人達が消えて行ってしまったのだとリリイは悲しげに語ってくれたのだ。その事件が起こったのは3年前であり その時、リリイには婚約者がいたのだったがその人は、村が消えた後に行方不明になってしまったらしく、その事を悲しみ続けた結果、勇者としてこの世界に現れたのだったらしい。リリイが俺の方を真剣に見つめてくる。

「ガルさん 私はもう行かないといけないから 最後に私からお守りをあげるね これはね この世界で『リリイにしか』作れない代物でね 私が唯一使える 最高レベルの防御結界が付与されているものなんだ これを持っていればどんな攻撃を受けようとも傷つくことはないんだよ」

俺はそう言ってリリイが取り出したのは綺麗なネックレスでとても高価そうに思えた。そして彼女はそのネックレスをつけてくれて俺が何か言おうとしたらリリイの表情が少し寂し気になって行く

「これで安心だよね 私の事を守ってくれるんだもんね」

リリイが微笑んでくれているのだが俺はこの場を離れがたくなってしまい リリイの手を取り俺は彼女に自分の思いを告げようとした時に この王城の外から凄まじい爆発音が聞こえた為 俺は急いで窓から外の様子を見てみると巨大な火の柱が上がり、それが空高くまで立ち昇って行きやがて収まった。そしてそこに現れたのは大きな翼を持つ悪魔のような姿をした魔族だったのだ。そして俺はこの国の王城に向かい走るのだった。

(あの魔族は確かこの王城でリリイと会った時に来ていた服装だったよな。あいつまさかリリイをさらったやつか?)

そしてその推測が的中しており、リリイの気配が城の中心辺りにあるため、俺は『リリィが危ない』と判断し、全力で走りながら『加速』を使って、一気に駆け上がると、 この国の兵士が一人残らず死んでおりリリイが鎖に繋がれたままの状態で意識を失っていたのである。俺はリリイを抱き抱えようとすると彼女はゆっくりと目を覚まして俺を見てきたので

「リリイ!大丈夫か?今外すからもう少し待っていてくれ!」と叫ぶように言い 彼女を拘束している 魔法の縄を《無限収納》に入れ込みながらリリイに声を掛け続けると、彼女の様子がおかしかったのだ。リリイは自分の身に何が起きたのか分かっておらず 目の前にいるはずの俺を『認識できていない様子』だったので 俺は、《スキル複製》を使用し、リリィに 《全言語理解》を複製する事にしたのだ。俺はその作業を終えたあと 彼女に説明をした。するとすぐに彼女は納得してくれて俺は安堵の息を漏らしながら リリイを助け出すことに成功した。しかし 俺はこの時まだ気が付いていなかった。これからの運命が大きく変わり始めている事に。

俺はこの国を崩壊させてしまう程の大事件をたった一人で起こした悪魔の姿を見てしまったのだった。

(あれは明らかにヤバそうな奴じゃねぇーか)と思いながら俺はリリイを守れる位置に移動していく事にする。そして俺が移動すると同時にその男は喋り始めるのであった。

俺は その男が話を始める前に 先手を打って攻撃を仕掛ける事にしたのだ。まず最初にその男に向けて俺の最大威力を誇る『波動』を放ちダメージを与えようとしたがあっさりとその攻撃をいなされてしまう

『貴様なかなかやるようだな』と言い放ったその男の身体に一瞬だけ黒い霧がかかり直ぐにその男の体から離れて行く。

俺はそれを見てしまい その男が纏っていた黒装束が普通の布ではないと分かり俺は即座に鑑定眼を使用することにした 【鑑定】

*

* * *

鑑定不可能

【詳細】:この世界の住人。

全ての種族を敵に回してしまった人物 【固有スキル】

全言語翻訳可能 状態異常無効(精神攻撃含む)

アイテムボックス(制限あり)

時間停止機能付き空間魔法付与(容量制限有り)

**

(いやいやいやいや?おかしくないか?)と思いつつ、とりあえず今はこいつの能力を確認しなければならないと思ったので 鑑定をしてみる事にしたのだ すると、鑑定眼で確認出来た情報は以下の通りとなる 1つ目 この男は元人間であること ステータスの数値を見ると人間の数値とは到底かけ離れているのだがどう考えてもおかしいレベルだった 2つ目はステータスの表示が全て【】で書かれている事。ステータス表示は本来こんな事は起こらないのである 3つ目は 【状態異常】の項目の中に 魅了耐性【極】という表示があるにも関わらず俺には効果が出ていない事。そして4つ目は、俺がこいつを倒す事が出来る可能性が0に近いこと。

そして最後の項目なのだが 5つ目に表示されている文字を見た瞬間俺は固まってしまった。そこには、俺の思考回路を停止させる言葉が記載されていたからだ。

それは、 この世界の【管理者権限】

という表示がされている事 この世界を【改変出来る】権限を持っている事 【管理者】という称号は 創造主しか持つことが出来ない筈であり本来であればありえない称号だった。しかし俺の目に見えるのは紛れもなく その称号であり【神界からの来訪者】と言う文字が浮かび上がっており、更に 俺に『力を貸してくれてありがとう 君の名前は?私はリリスっていうの宜しくね』

そう言った声が脳内に響いてきたのである そんな状況の中でこの男が俺の方を見てきていたので、 俺は反射的に拳に力を込めた。すると相手は笑い始め、そしてこう言葉を続けてきた。

「ふむ 私を前にして恐怖心を抱かないのですか それに私の事を見てもなんの疑問すらも持たないのですから本当に驚きです。あなたからは【異世界の魔王】の称号が伝わってきましたが本当の魔王なのですね」

と俺の素性を言い当てたのである。そして、俺は魔王と呼ばれてから怒りを覚えてしまい、思わずその感情のままに相手に突っ込もうとしたのであるが 【神速】を使用してその一撃を回避されてしまい 【魔眼】を使用して俺の動きを読んでいるのかと思うような対応を取ってきた。そして俺に向かって話しかけてくる

「さすがは神界の魔王と呼ばれているだけの実力は持っているようですね しかし私はあなたの敵ではありません。むしろ仲間になりにやって来たんです。なので安心してください。私は魔王様の力を借りに来ただけで危害を加えるつもりは全く無いんですよ」とそう言ってきたのだ。

そして 俺と相手の会話に耳を傾けている存在を察知した俺はそっちにも意識を向けると 【精霊】の【精霊樹の精霊ドライアド】がこちらの様子を確認する為に俺の所に姿を現してきたのである。その光景を確認したその男、【魔導の王アルベリク】が、

『貴方の事を疑う訳では無いのだがその娘と契約をしてくれると私としては大変助かるのですよ』と いきなり意味の分からない事を言ってくる。

俺は警戒心を最大限にまで高めながらも話を聞き始めた。

俺がその話を聞こうとする姿勢を見せた事で安心してくれたのか彼は話を続ける。

(その言い方だとまるでこの娘の事を前から知っていたかのように聞こえたが何故だろうか?)

俺は、この少女、この世界で勇者と呼ばれていた存在であるリリイ=ルシアと契約したいと言っている事に対して疑問を感じ始めていたのだ。俺はその理由を聞いてみると この世界に勇者として召喚されていたリリイに頼まれていたのだという

『もしも私がピンチになった時には私の願い事を一つ聞いてほしいんだ。もしそのお願いを叶えてくれたのなら私と魂の契約を結び欲しいの』とそう告げられていたそうだ。そして彼の話を聞いた後で俺がこの子との契約の話をする為の条件を提示して契約を交わす為の話し合いを始めようと提案した。するとリリイは涙を流しながら喜んで承諾をしてきた。俺はそのリリイの姿を見れて嬉しかったのである。

そして俺は、この世界に来る前のリリイの事について詳しく話を聞くことにしたのだ。

そして、俺はこの国の王がリリイを奴隷商に売ろうとしていた事も伝えていくと彼から信じられない話が俺に伝えられる事になった。俺はこの事実を聞いた瞬間目の前にいた男を殴ってしまいそうになったがどうにか耐えたのだ。そして彼が語ったのはその先にある真実であり、 この国は実は『魔王軍』に支配されていてリリイも『人族至上主義派」と呼ばれる人間達の派閥に属する人間達に命を狙われており 彼女を守るためにもこの国から抜け出す必要があった。その為にどうしてもリリイと契約を結んで欲しいのだと言われてしまう。そしてリリイのステータスプレートを見せてもらい俺は驚愕する事になってしまう。リリイはレベル50でしかもこの世界の常識を覆している程の才能を秘めていることが分かったのである。

(まさかレベル1の状態でこれってどれだけの潜在能力を持ち合わせているんだ?)

俺はリリイのステータスを改めて確認している時にある事に気がついてしまい、リリイと契約をする前にある提案をしてみることにした。俺はリリイの身体に触れる事とリリイに何かあった場合俺がすぐに駆けつける事を条件として彼女の【魂の契約】を行いたいと伝えたのだ。しかしそれについては特に問題はなさそうだったのでリリイと契約を完了させる事に成功したのである。すると彼女のステータスに【絆値:10/100】と表示される事になる。俺はまだ自分の【絆値】がゼロだったのを確認していたのでその【絆値】を上げるべくリリイとのスキンシップを行っていったのだ。俺はまず彼女に【精神支配耐性】を付与してあげると、リリイは自分の中に暖かいものが入ってきた事に気付き感謝を伝えてくれる。それから俺は彼女と手を繋ぐとリリイのステータス画面に

『スキル【精神完全防御】を取得しました』

と表示される。

(やっぱりそうか 精神干渉系スキルは全て無効化できる筈だからね。でも俺が取得した【スキル複製】があればスキルの効果まではコピー出来なくてもスキルの詳細だけは見れるはずだ。そうすれば【複製】する事が可能だ。これでリリイに負担をかけなくて済む)

俺が考え込んでいる姿をみたのかリリイから話しかけられた。

「あの 私のステータスに新しいのが表示されてるんだけどこれは一体どういう事なのか教えてくれないかな?」と不安げに俺の顔を伺いながら話しかけて来ていた。

そこで俺が彼女の問い掛けに答えようとすると突然後ろの方で悲鳴が上がり俺はその声のした方に振り向く そこには 黒いオーラに包まれた女性が倒れ込み意識を失っている姿が目に入ってくるのであった。俺は直ぐに鑑定を行う すると彼女は状態が 【闇落ち】になっており 俺はその症状を【知識】の中に存在している 状態異常【呪い】によく似ていると思い 【聖属性付与】を使い 回復を試みようとしたが既に遅く俺は彼女が死ぬかもしれないと思った。そして俺は咄嵯に【状態異常耐性】の付与を行ったのだ。そのお陰もあり 俺が【状態異常耐性】を与えた事により状態異常の呪いは一時的に解け 俺とリリイは安堵のため息を吐いたのだがその直後 俺は 黒い波動を受けてしまったのだ!その波動を受けたことで俺は 【即死無効】が付与されてしまい俺が死んでいるにも関わらず動き出そうとしたのを見たのか男は 【転移門】を発動させて何処かに俺を連れて行こうとしたのが分かり その事に気がついた俺は、【空間認識】で【魔王の瞳】を使用して男の姿を確認していく。すると男の身体には無数の穴が開いており、俺と同じような感じで蘇生しようとしており、更に男は俺の【状態異常】が【自動復活】になっていることに驚いていたが俺に近寄ってくる その様子を確認した俺は、【魔王覇気】を使用し相手を牽制し、俺はその男に向けて攻撃を加えようと試みるが相手も俺の攻撃に対応し始める。しかし相手の動きに俺がついていけず徐々に追い詰められていっていると【神速】を使用したリリイの剣撃が相手に炸裂して相手は俺達二人から少しだけ距離を取ったのである。

しかしその直後に相手が放った攻撃をリリイはまともに受けてしまった。そして【神域の加護】の効果もあってダメージを軽減する事に成功し、何とか耐えきっていた。

俺もその光景を見て急いでリリイの傍に駆け寄る

「大丈夫だったかい リリィ」とそう言って俺はリリイに声を掛けると彼女は

『はい。ご主人様に守って頂けたので大丈夫です』と言って俺に感謝の意を向けてきたのである。

その言葉を聞いた俺は嬉しさのあまり彼女を力強く抱きしめてしまう そんな光景を見ていた男から『やはりあなたに私達が束になっても敵わないのでしょうね。なので今回は諦めましょう。また後日改めて挨拶に向かいます』そう告げられ俺と彼女はその場から姿を消してしまった。そして俺は男の目的が何なのかを考え始めていた。それは【リリイと魂の契約を結ぶこと】が目的で俺をその対象としてみているのではと そう思ったのである。

そしてその事を確認した俺はリリイが俺の元に残ってくれて本当に良かったと思うと同時に今後起こり得る可能性の事を考えている。それは【リリイの魂に刻まれた俺の呪印】と、リリイ自身の力があまりにも強大すぎてリリイに悪影響を及ぼすのではないかという事を考えてたのである。そして俺はリリイの力を封印する必要があると判断していたのだ。そうしなければ、この世界が滅んでしまうのではないかと危惧しているのである。

この世界が滅びてしまうような事を俺は絶対に許容できない リリイが望んだ世界はリリイと俺で創る世界なのだ。だからこそ 俺のやることは決まっているのである。俺の力でリリイの力を抑え込みながらこの世界で平和な生活をリリイに送らせてやる。俺の目的はそこでありそれ以外はどうでもいいのだと心に誓ったのである。

そして俺はこれからの行動指針を決めると リリイと一緒に買い物に向かうことにする。

リリイを俺の専属奴隷にした以上リリイが生活する上で必要となるものを購入する為であり そしてリリイのレベルをある程度上げる為の装備を買う為に そしてこの世界の常識について詳しく聞く必要があると判断した俺は リリイの手を引いて買い物に向かおうとしたのだが 俺の行動を見ていた店員の一人がリリイに商品を薦めてきていて、リリイはその商品を見つめたまま固まっている状態だった。(あれ?なんかおかしいぞ?)俺は不思議に思いその店主に何で俺じゃなくリリイに声をかけたのかを質問したところ、リリイが着ている服はこの世界で一般的に使用されている物ではないし、しかもこの世界では存在しないであろう服装をしており目を引くからだと言う事を教えてもらったのだ。

俺は

『リリイはこう見えても俺の大事な恋人なんだ』そう告げてこの店で扱っている衣服を全て買い取りたいと告げたら店主からとんでもない事を告げられる。その話によると この国の王都に行けば俺が欲していた品が売っているらしい そしてリリイを着替えさせたいという事も伝えると 俺の希望通りのサイズに合ったサイズのものを揃えてくれて代金を支払うと金貨300枚を支払ってしまったのである。

それからリリイに似合いそうなアクセサリー類を数点購入していた時にある少女が声をかけてきた。そして俺は少女と話す事になると俺の勘というか感覚が少女が只者じゃない事を告げるとリリイが心配そうに見ていたので安心させる為リリイの手をしっかりと握りしめていたのだった。

すると少女の方も自己紹介を始めてきた。

『私はルインと申します。あなた方の噂は既にこの国に広がっており 皆さま方が勇者様をお連れになったと噂されているのですがお二人はどういうご関係ですか?』そう聞かれた。

俺は正直この子に隠し事をする必要もないし嘘をついてもすぐにばれてしまうだろうと考え正直に伝えることにしたのだ。俺が魔王である事、そしてその魔王が何故人間の住む場所にいるのか? どうしてここにきたのかなどを包み隠さず伝えた。しかしリリイについては俺の眷属だと告げると、俺が異世界人だということは理解していても俺自身が【魔族の頂点に君臨する者】だと言われても実感がわかないらしく信じられない様子でいたので俺は【神速】を使い一瞬で彼女の目の前まで行くと彼女に【鑑定眼】を使うように促した。すると彼女から驚きの声が上がる 【名前】

【リリィ=レイム 種族】

【ヴァンパイアロード】

(えっ!!?なんでヴァンパイアの王様の名前がでも見た目は明らかに日本人だしそれに彼女はリリイと呼ばれていた)と俺は困惑してしまう そして彼女は俺に対して自分が知る情報を提供し始めたのだった。その話の中で俺は【神格化】と【魂の絆値】の2つの力を持っていることが分かっていたが、【魂の絆値】に至ってはリリイしか持っていなかった 俺はそこで初めて他の人は俺の事を知っているのかと思い聞いてみると俺のことを知っている人物は極わずかしかいないとの事だ 俺とリリイ以外の人物に関しては 勇者と呼ばれる存在が俺の存在を知っていたらしい。しかしその事を話す彼女は何故か怯えた表情になっていた。

「どうしたんだい?何かあるなら遠慮せずに教えて欲しいんだけど?」と優しく話しかけてみると、俺の予想を超える返事が返ってきた。その内容は【闇落ち】状態になってしまった俺の仲間が、俺のことを殺してしまったという事実を伝えて来たのであった。その言葉を聞いた瞬間俺は、怒りと絶望感に襲われていた。俺を【即死無効】にして生きながらえた俺を殺そうとしたのは誰なのかを俺は直ぐに考え始めて直ぐにその相手の正体に気づき 俺は自分の甘さに腹が立ち悔しさのあまり唇を噛み締めて血を流してしまう その光景を目の当たりにしたリリイは慌てた声を上げ俺の体を労り始めていた すると突然リリイは【闇落ち】状態の少女を【神域の加護】の効果を使って癒し始めると 【神速】を使用しその男の前に移動すると 俺がした事をそのままやり返す リリイに 男はなす術も無く【神速】の効果によりリリイの攻撃を喰らい 地面に叩きつけられてしまったのだった

「俺を殺しに来た奴がどんな奴かと思ってきてみれば あの時 リリイを助けようと思った時に 【魔王の覇気に抗った アイツじゃないか!!!! やっぱりお前だったのか!!ふざけるな!!!!」

俺は激怒していて 俺は自分では冷静なつもりだったが俺の口調に怒りを感じたのか、その男がいきなり攻撃を加えてくる 俺は【魔王覇気】でその攻撃を弾くと男に告げる

「おい、いい加減 人の話は聞けよ 俺はリリイのご主人様なんだぞ!!」と 俺の言葉を全く無視して男は攻撃を仕掛けてきた。

男は俺との距離が近かったので【転移門】で距離を取ろうとしたようだが 俺の方が【空間認識】の能力で先を読んでいるので【転移門】が出現すると同時にその場所に俺の剣撃を放つと男は咄嵯の判断で防御行動に移り直撃こそ免れたもののダメージを受けてしまい その場に崩れ落ちてしまう。しかし男はまだ戦える状態ではあるみたいだったので男に語りかける

「なあ もう一度言うけど もうやめろ そんな事をしても無駄なんだ そんなことをしても死んだ者は戻ってこないし 殺した者も報われない」俺は静かにそう告げるとリリイに治療された男がこちらを見て そして

「何を戯言を言っている 貴様を殺してこの国を取り戻すだけだ それに貴様も死ぬのだからそんな事を言っても無意味だ だが今すぐここで死ねるのだから感謝するんだな。この世界の為に この俺に殺されるのだからな!!!」と男はそう言ってまた襲いかかって来ようとした。

すると俺の横で聞いていたリリイが男に対して言葉を掛ける

『私はこの人に殺されません。私があなたの思い通りに動くと思うと間違いです。

それに私はこの人の恋人でこの人が死んでも私の思い通りになる訳ではありません 私が死んだら 私達の子供が生まれる事はなくなるのですよ』

と俺を援護してくれる発言をした 俺は心の中でリリイに感謝を捧げていた 俺の話をまったく聞かずに俺と殺し合うつもりでいたこの男の事を俺に殺された仲間と同じだと俺は感じていた なので 俺の目の前から消し去ろうと考えていたのだが その考えを変える事にしたのだ 俺は男を生かす事を決めたのである。俺はこの男の目を覚まさせる為の行動に出る

「リリイ 君の気持ちはよくわかった。

でも君はもう少しこの世界の事も知っておいた方がいいと俺は思うんだ。

そして俺はこの世界に君を連れてきた張本人だ そして君と出会えたことに凄く感謝している だからこそ君と俺の大切な者達の幸せを俺と一緒に守ってくれないか?」そう伝えると 俺の考えを理解してくれたリリイは『分かりました あなたが望む世界を一緒に作りましょう。でも約束して欲しい事があるのです 私と貴方の大事な人たちの住む場所は私の力で守ることが出来ます そして私はこれからもずっとあなたを愛していますしこれから生まれて来る子供も愛する事が出来ると思います ですからどうか私を大事にしてくださいね』

俺はその言葉を聞いてリリイが愛おしくなり 思わず抱きしめてしまった。するとリリイの方からも俺に抱きついて来てお互いにお互いを離さないように強く抱き合っていたのである。するとその状況に気づいたリリイの仲間たちが集まってきて俺達に祝福の言葉をかけてきた

「勇者様 お疲れ様でした これでやっと我々の願いが叶います。

お二人には感謝しかないです ありがとうございます。」と涙を流していた。

俺はリリイに この場に居るみんなに挨拶をする為に集まってもらうと自己紹介と事情を説明する この国の国王に頼まれて リリイを助ける為にこの国にやって来たと伝えて、そして【闇落ち】状態になっている人達も救いたいと伝えたのだ。しかし俺の力は知っているだろうから 俺はこの国の王様から信頼されている存在であると伝えると皆納得してくれたようで 俺の事を尊敬した目で見つめてくるようになっていた。しかし一人だけまだ俺を警戒している人物がいたのでそいつの警戒をとく為とリリイとの婚約発表を行うと俺はこの王城を出る事になったのであった。俺はこの国に滞在する事は出来ないとリリイに伝えた上で、俺とリリイがこの世界で生活するための拠点となる家を創造し俺とリリイが二人で住む事を許して貰うようにお願いしに行ったのだ。

俺はその家に居着いてしまわないようにする対策の為 リリイの婚約者としての立場を利用した。まずこの世界では一夫多妻が認められている事を皆に告げて、その上でリリイが俺の嫁になった事をこの場で発表する。

この国の住人からは歓声が上がり俺はそれに応えて手を振っていた そしてリリイが皆に 改めて自己紹介を行いこの国の皆の理解を得ようとしたのだ リリイも最初は俺を皆に紹介するのが照れくさかったようだが俺の紹介が上手く出来たのは【魔王覇気】で威嚇しながら 【魔王モード】を纏いリリイに近づいていったからなのだ。そして俺達はその家に向かって歩いて行くのだった。

俺は歩きながら周りを見渡していた。俺は異世界に来ている為、今までとは全く違う生活が始まると思っていたので期待と不安で一杯だったのであるが、リリイのおかげで何とかやっていけそうな気がして安心できたのだった。そして リリイは俺の少し前を歩き俺が道を覚えやすいように案内をしていってくれる すると前方に大きな建物が姿を現し始めたのである。そして建物にたどり着くとその大きさに驚いてしまった。それは巨大な石造りの建物であった。しかも壁は大理石のような白い素材を使って造られておりその白さが更に建物の高さを大きく見せていた。入り口まで辿り着くとリリイがその建物のドアを開く 俺は初めて訪れた場所だったので 中に入っても良いものか悩んでしまう すると突然後ろで俺に声がかけられた

「旦那 こんなところで何してるんだい?」俺はその声に反応し振り返るとそこには背の低いドワーフが立っていた。

(え?なんで俺の事 知ってるんだ?俺はリリイとここにくる前に一度来たことがあって、その時に顔を出した事があったけど覚えてくれていたのかな?)と思いその疑問を口に出したところその答えは違った その声に驚いた俺は後ろに振り向くと

「えっ!? あっ あの時の?」

その人物とはあの日リリイと買い物に出かけていた時に偶然出会った少女だった その女の子の名前はラピスと言うそうだ 俺はその人物について詳しく聞いてみたが やはりあの日のリリイと一緒にいた女性らしい 年齢はリリイよりも少し下らしいが身長が低く幼く見える為 もっと若くみえるのだ。その人は【錬金術師】でリリイの仲間の一人らしく俺に【錬金術】を教えてほしいとお願いしてきたのだ。その申し出をリリイが受け入れ この【工房】の師匠に決まったのである。しかし俺の頭の中には【空間収納】の中に入れてある物を思い出したのだ。俺の【アイテムボックス】の中の空間はかなりの広さがあるのでその空間の中でならいくらでも物を作れても良かったのだが俺が住んでいる家の空間の狭さのせいで俺は外に出た状態では 空間内に有るものを外に放出できないのだ。

そこで俺が考えた方法は 空間内で作れるだけ作る事にしたのだ その方法をラピスに教えようとしたのだけど俺は【鑑定眼】で調べてみるとその【錬金術】の技能を持っている人があまりいない事が分かったので俺はその技術を習得する方法を教えるだけにすることにした。そして俺は空間内に入っている材料を取り出し説明していく その工程を説明して行く中で俺は

「これは錬金釜だ これに色々な素材を入れると その中に入っている素材の特性に応じたものが出来るようになる」と説明し

「これを作って欲しい」そう伝えるとリリイも興味深そうにその光景をみていた。

すると彼女は【錬金魔法】の魔法陣を展開すると俺に問いかけて来たのである

「私にも使えるか試したいのですが どうすればいいですか?」俺は

「ちょっと待ってね」そう言いながらリリイの体を調べて見ると

魔力回路がリリイの体に流れている事を確認することが出来たのでリリイに俺が作った【魔力回復ポーション(改)】を渡すとそれを飲んだリリイの体内に俺の血液が入り込んで行き その血が体の隅々に行き渡るイメージをリリイは行った後、再び魔法陣を展開したのだった。そして 俺に【錬金魔法の使い手:Lv.1 経験値10獲得】と頭に情報が浮かんできたのでリリイの方に目をやると俺が思っていた以上にリリイが凄まじい速さで作業を進めていた 俺が

「もうそこまで出来るんだ凄いな でも無理はしないようにな あと何か分からないことがあったら俺に聞いてくれればいいからな それから俺が教える事が出来る事は俺の【鑑定スキル】で視る事が出来てしまうけど それじゃあ つまらなくなると思うから あえて自分の手で確かめて見たほうが色々と発見があると思うぞ。俺の持っている情報だけで満足するのはつまらないだろ?」と伝えると「分かりました。私はこの力であなたに少しでも恩返しができる事を嬉しく思っています ですからあなたの知識が足りない場合はどんどん質問しますのでその時はその事を考慮して私を助けてくださいね。

それに私だってこの国の住人に負けていませんから そのつもりでいてくださいね」そう言われてしまったので俺とリリイの仲の良さを見せつけられた気分になった。そしてリリイは自分のステータスを確認して【錬金術師 レベル30 熟練度315】と表示されている事を確認した後に【ステータスオープン】を発動させ俺に見せてくれた 俺はその数値を見て驚愕してしまう。俺の記憶の中では リリイのレベルが200以上だった事を記憶しているのだから当然である。そんな驚きを見せる俺に対してリリイの方は俺の態度に戸惑っている様子であった 俺はこの世界に来たばかりの頃は俺の知っているゲームの世界に近いものだと思っていたので、その世界でレベルが高い=強者だと勘違いしていたので俺はこの国の最強だと思われる国王ですらも俺が本気で戦えば余裕で勝利する事も可能だとこの時は確信していたのだ。俺はその思い違いをリリイに伝える事にする。俺は今の時点でもこの国の最強の人物には勝てると確信しているが 俺はリリイの師匠になる事を引き受けてしまっている為 この先俺が戦闘に参加する事はない事を伝えるとリリイの表情から緊張が取れたので安心させる為、リリイの頭を撫でていると

「あなたがその力を私の為に使ってくれようとしていることは分かりました あなたが戦う必要はないという事もよく分かりました でも あなたは本当にそれで良いのでしょうか?」

俺は

「確かに 俺はリリイの為になる事ならなんでもしてやりたいと思っているが この世界の事も何も分かっていない俺にはリリイを守る為の力が圧倒的に不足していて俺の大切な人たちも守れるような存在になれていないから俺は俺の知っている強さを手に入れようと思えて仕方がないんだ。俺がこの国の人達を救えなかった場合 それは俺の大事な存在が狙われた時 俺は俺の意思をねじ曲げられてでもそいつを倒さなくてはいけない事になる。その為にも俺は強くなくてはならないんだ。俺は自分が許せなくなりそうだ だからリリイに頼みたい事があるんだ もし リリイの力を借りる必要のある場面がやって来た時に俺はリリイの力が必要なんだ それでもしその俺の我を通した結果 リリイの命が失われる様な事があったとしたら俺は後悔してもしきれない程辛い思いをするだろう。そして その出来事はきっと忘れる事ができない 俺はこの異世界でこれから生きて行く事を心に決めた時に俺は自分に呪いをかける 俺は絶対に俺の大事な人を失う事が出来ない事を覚えておき リリイを守り抜く事を誓う為にこの指輪を身につけていてくれないだろうか?」

俺がそういうとリリイはその言葉を聞いて

泣き出しそうになっていた そして俺は左手をリリイに差し出すと 俺の意図に気が付いたリリイがその俺の差し出した手を優しく握り返してくれたので俺はリリイの手から伝わる体温を実感しながら【魔力譲渡】を行い【錬金】を行う為の錬成に必要な分の魔力をリリイの体の中に送り込みながら【錬金術師 錬成完了:【聖銀の指輪】】を作成したのである。その効果を説明する その効果はこの【錬金術師】の技能を使用する際 【アイテムボックス】に入っている物も使用できるようになり 【錬金術師】が使える技の数が5個追加され、また同じ物が作成できる数が増えていき、更に品質が最高の状態になりやすくなるのである。

そして俺が作成したこのリングは『神銀』と呼ばれている物質で出来ておりその特性として 【錬金の匠】の熟練度に応じてその力を増す効果があるのだ 俺はラピスが錬金を終えたタイミングを見計らい、その完成した錬金を渡そうとしたのだけどラピスが俺にこう言ったのだ

「私とリリイの師匠に名前をつけて欲しいんです。お願いできますか?」俺は少し考えてその言葉の意味を理解すると俺の心は喜びに打ち震えていた その俺の心をラピスに悟られまいと 平常心を保ちつつも俺はその名前を口に出していった

「お前の名は今日から 【錬金術師】だ」俺はリリイにその事を伝えた リリイは少し戸惑いを見せていたが すぐにその意味を理解してくれたようでラピスに向かって「よろしくね!お姉ちゃん!」と言って笑っていた その日からリリイとラピスは俺が与えた課題をこなして行き 錬金の基礎をしっかり学んでいてくれていたようだ。俺はリリイとラピスに【アイテムボックス】内の材料で作って欲しいものを告げた後 ラピスの作ったものを【鑑定眼】を使用し確認して見て欲しいと告げるとラピスは【鑑定】を使用したようだった。その結果をみてリリイが「これは一体何なんですか?こんなの見たことが無いですよ」と言い ラピスもその言葉を補足する形でリリイに説明している 俺がこの国を救う為に俺自身が強くなる必要がある事を伝え その目的を達するにはまだまだ俺に経験が足らない事を説明した上で、俺に足りない部分を補ってくれる事を期待していることを告げると2人とも

「分かりました 頑張ります」と答えてくれる その後ラピスはリリイの作成した物に俺の血液を流し込んだ後、俺とラピスの血を使い魔法陣を展開させるとそこには【賢者の石】が生成されたのであった 俺は【アイテムボックス】内に有る【魔鋼の杖(改)】を取りだし 錬金釜の中に投入すると錬金が開始され【賢者の石】が完成し【魔力回復ポーション】も完成した リリイが「これはいったいどうやって作ったものなのですか?」と聞いて来たので俺はこの世界に来た時から 持っていた事を話す 俺の言葉を信じられなかったのかラピスが俺に【錬金術師 鑑定 熟練度100 錬金術 錬成】を使ってみてほしいと言うので再び俺に錬金術を教えてくれるつもりなのだと解釈した俺は

「分かった やって見るよ」俺はその言葉に従い ラピスが【錬金術師】で作り出したであろう錬金台に錬金用の魔法陣を発動させ【魔鉄の指輪】と【聖銀の指輪】を作り出して見せてから、俺とリリイが血で繋いだ【魔力回復ポーション】と【賢者の石の粉】で【魔力回復ポーション】を作成して見せる そしてリリイに【魔力回復ポーション(改)】を渡し錬金して貰うように頼むと その錬金に俺は驚きを隠せなかった。リリイは錬金が終わって出来たポーションを見た際に 何か違和感を感じているような素振りを見せながらも俺が渡した そのポーションを飲む リリイの体の中にある魔力の流れを確認しながら魔力の循環具合を確認して行くと魔力回路が以前よりかなり広がっている事に驚いたのと同時に 俺の【鑑定】ではリリイのレベルが表示されなくなっている事を確認したのだ。俺の【鑑定眼】で確認できないレベルにまで達しているのだと感じた。

そして俺は 俺のこの世界の人達と関わる事で俺はこの世界で生きていると改めて感じたのであった。

俺はリリイとラピスを連れて王都の外へと出る事にしたのである。リリイが「どうしてこのタイミングで外に出ようとするのでしょうか?」と聞いてきたので俺は「まずはラピシリー リリイに【結界魔法の使い手】の使い方を教えて欲しい」と伝える ラピスは俺がリリイに【結界魔法の使い手】の熟練度をあげる為の指導を行う事とその理由を聞き納得してリリイに伝える 俺はその会話を邪魔しないように 俺のスキル【気配感知】と【マップ】を【錬金の匠】が使用可能にした事を【鑑定】を使用して【アイテムボックス】の中に入れていた 錬金道具の一式を取り出すと錬金を始める 【魔力変換 体力】を発動させつつ錬成を開始し 魔力をその練った状態にし続けている状態で俺が作りたかったものが出来上がった。俺はこの世界での初の【賢者の石 魔力回復】を作り終えると ラピスとリリイは俺が錬成している姿を見て驚いていた リリイはその作業をしている間 ずっと目を瞑っているのだがラピスは目を開き俺の方を見つめてくる 俺がリリイの為に作り上げた【魔鋼鉄の鎧】と 【錬金術師】が作った武器である

『錬成ナイフ』を手渡すとラピスには『魔導銃 火縄式』

リリイには俺の作った『神銀』製の武器をそれぞれ与え ラピスが俺にその事に対して感謝をしてくるのを 俺は「ありがとう」と返しリリイに その装備がどういう物なのかを説明すると

「リリイ あなたはこの世界の人間なのよね?」ラピスはそう言って俺が渡していた『神銀』の武器を指差す リリイも不思議に思ったのかラピスに尋ねると ラピスは自分が持っている剣と俺が錬成したばかりの【錬成ナイフ】と 【錬金の匠】で作成した武器である『神銀』の短刀を見て リリイにも分かる様に説明するのだった 俺達はこれからの目的地に向かい 俺はラピスとリリイを背中に抱え走り出した。ラピスは俺にしがみつきながら必死でリリイは俺が背負って移動している状況である 俺の走る速度は普通の人からしたら考えられない速度らしいのだが ラピスは俺が本気でない事を見抜いており 本気を出してもらえないかと頼まれてしまったのである。俺はそれについてラピスに理由を聞いた すると 俺には俺なりの目的があり、俺自身が強くなる必要のある事とラピスとリリイを強くしなくてはいけなくなる可能性があるので 俺自身が全力で戦えないので俺自身でその実力を上げる事と、この世界に居る限りはラピスやリリイを死の危険がある事から守らなければいけないと思っている その説明を聞くとラピスとリリイは 自分達の事を心配していてくれる事を嬉しく思っている様子でその事を話し出すとラピスが 俺が何故そんな事をする必要があるのかというと俺がラピスとリリイに 【錬金術師】の技能を教える時に俺は【魔力回復ポーション】の作り方をリリイに伝えた時と同じように この世界に伝わる 錬金に関する書物を読み込み【魔力錬金 熟練度100】という能力を得て【賢者の石】を作り出すことが出来るようになり【賢者の石】と【魔力回復ポーション】と【魔力吸収 極】の能力をリリイとラピスに教えた事 それにより【錬金の匠】の能力が解放された事を2人に教えてくれた そのラピスの言葉でリリイは俺がこの世界を救う為に来たのだと確信を持つに至ったらしく、リリイはその事を話しながら俺に付いて来てくれとだけ言い出した その言葉は何故かラピスが口にした その言葉で ラピスも自分の意思をしっかりと伝え始めた

「私は 貴方が この世界を救える存在 この世界を平和に導く為に遣わされた救世主であると確信しております。その使命を私達に このリリイに託して頂けないでしょうか?その為になら私の全てを使っても構わないのです。リリイに託せるものがあればそれを託したいです。そしてそれが リリイの為にもなると思うんです」

俺がその言葉をラピスに言う前に リリイが口を開くと俺に向かってこう言った

「私はこの世界に来るまで リリイはリリイの両親を亡くして天涯孤独になっています。ラピスは私が5歳くらいの頃に家族を失ったばかりなんです。リリイがこの世界に来る前からリリイは一人で頑張っていたの。ラピスは親を早くに失くしてしまいこの国の貴族に引き取られたんだけど そこで辛い経験をしていたの。この国は人族至上主義の国家だから亜人種であるエルフ達の扱いはとても悪いのよ それにあの子達には寿命が無い この国の貴族にとってはただの便利な奴隷にしか見えなかったみたいね」

リリイの口から語られるその言葉は、俺に衝撃を与えた 俺にリリイの言葉を否定する言葉は見つからない 俺はラピスの方を向き、俺の視線が自分に向いたことで覚悟が決まったとラピスが判断して俺にお願いを告げてきた

「私をリリイと同じ扱いをして下さい。この国の奴隷制度を改革するためにこの国に革命を起こすためにも力が必要なのは分かってるの。リリイの力になる為に私をこの子に預けて!この子の役に立ちたいの リリイを救いたいの もう この子を悲しませたくないの お願いします リリイと共に生きることをお許しください。

リリイに幸せを教えてあげたいの どうかリリイとこの世界で生きていくことを許してください この世界がどんなに酷い場所かは知っているつもりです それでも だからこそリリイとこの世界を変えて行きたいの」

俺はこの時【アイテムボックス】の中から錬金道具一式を取り出しラピスに 俺が作り出した武器と防具を渡すと 錬金釜と魔法陣を発動させ錬金を開始すると、俺は錬成を終えるとその作業が終わった錬金道具の魔法陣と魔法陣を入れ替え錬成を行いながら【アイテムボックス】の中に仕舞っていくのを繰り返していく ラピスとリリイが驚いている中で俺は【魔鉄の杖】と【錬成の手袋】を作成し終わると錬金を一旦止める。そしてラピスとリリイに声をかける ラピスとリリイは俺が【魔力回復ポーション(改)】を作り終えたと知ると 俺はリリイの装備としてリリイには『神鋼』で作られた鎧と錬金ナイフと錬成の手袋を与える リリイは自分の体の中にある【魔力】の量を気にしていた 俺はそれを見てリリィに『魔鋼鉄の指輪』を手渡し 【鑑定】を起動させ効果を説明するとラピスとリリイが驚きの表情で俺の方を見つめて来た。俺はその説明を終え 指輪を受け取り装備させるのだった 俺は二人を連れ街に戻りギルドに向かい 【結界魔法の使い手】で結界を作り出しその中に閉じ込めると 錬金台を出してから 俺は先ほど作り終えた 魔鋼鉄の盾と錬成の手袋と 【錬金の秘法】のスキルをラピスに見せて習得出来る事を伝える それから錬金釜に素材を入れ錬成を行っていき 俺は錬金のレシピを使い武器と防具を次々と作り出していくとラピスは その光景を見ながら俺の説明を聞きながらもラピスの表情には戸惑いの色が見えた

「どうしてそんな事が出来るの?錬金なんてそんな簡単に行える技術ではないのに その技術をなぜこんなにも軽々と使えるの?その 【錬金の秘術】の技能をどうしてこの人は使えるの?」と俺の【錬金の技】が使えていることに対して俺に疑問を抱いているのだろう。俺はその質問に対して錬金の技能を持っていることを説明する 俺は【鑑定】を発動させて【錬金の匠】の技能とラピスのステータスを表示させると 錬金の匠と鑑定の結果が 表示されると俺はそれを2人に説明する その事で2人の反応を見る限りでは納得してくれている様子ではあるのだが 2人とも錬金釜で作成している俺の姿が信じられないようで唖然としているようだ 錬金を行っている間2人に俺が【錬金の匠】の使い方を教えながらラピスには【賢者の石】

錬成の仕方 を リリイには【錬金術師】のスキルの使用のしかたを教えると 俺はこの世界での初の錬金術のレシピを完成させることが出来たのだった ラピスに ラピスの師匠である錬金術の匠が残した本に書かれていたレシピを見せて貰う事にするとラピスは嬉しそうにそのページを見せてくれた そこには 錬金の技法と呼ばれる物が記載されていた 【神鋼の錬金】という本があり その本に記載されている内容によると 錬金とは、物質の組成を変化させることによって、他の性質の物体を作り出す事である この錬成によって作られる物は全て同じ名称である これは、全ての物質の最小構成単位である「元素」の組み合わせ方で様々なものに変化させるためである この「元素の組み合わせを変える」という行為を、「魔法」や「奇跡」「呪いなどと同様に『魔術体系における基礎理論のひとつ』、『世界法則の一部であり構成要素である』とされている。

そしてこの錬金に必要なものは

『材料』『知識』である 錬金の過程において最も重要なのは「知力」である 錬金を行う際に、最も大切な要素は、使用する『触媒となる材料の種類の多さや量よりも、その質や性能が結果を左右する その点で、触媒となる物質の精製工程の精巧さが最も重要となり、それを極めることが、すなわち優れた錬金術士ということになる 錬金は その性質を熟知していないと、上手く行かない また錬金に失敗する原因は材料の性質を理解しないままで作業を進めることが多いのがその理由だ つまり材料の質が良くても その事を知らずにただただ作業をこなそうとすることが失敗に繋がる要因となっている 錬金の材料の品質が良いことは当たり前の事ではあるが良い品質の物を揃えることも大事である 例えば銅 錫 鉛 は融点が低く温度管理が難しく 水銀は加工が非常に困難であるがこれらの欠点を克服した 錬金術により生み出された最高級の合金を『賢者の石(アルケミストストーン)

賢者の石 とも呼ばれるそれは 魔力を通すと、その者の属性にあった魔法鉱石を生み出す 賢者の石(マジックストーン とも呼ばれる)を人工的に作ることが出来るようになる その作り方 錬金術 を使う事によりその石を作ることが可能なのだが 錬成は大変難易度が高く 熟練者でも成功率は1パーセント以下であると言われている そして錬金術師の熟練度が上がれば上がる程より高度な錬成が可能になり 成功の確率も上がりより良いものが作れる様になるが 同時にリスクも高くなる為 錬金術は 使用回数の制限が決められているのだ。

錬金釜は魔法で作られている物であるためこの世界の法則に従う必要がない 錬金窯の中に入れられる物質は 基本的に 純度の高いものだけであるが 魔法の力で物質を圧縮して作られた魔法道具 なので 錬成したい素材を入れるだけで錬成が可能になるので 手間をかけず楽に 錬成を行える ただし 魔法の発動条件を満たしていない場合 素材を釜の中に入れてから錬成が行われるまで時間がかかることがある。この釜は 錬成された素材を錬金炉の中に移動する仕組みがある そのため釜の中に 入れた 物質を、取り出すのは錬成が完了してからでないと出来ないのである 魔法陣は、魔法が使えない者でも存在することができる。魔法陣を介することで 錬金は可能であり この錬金を行う事ができる人間を

『魔導師 魔を練る者と書き、魔術師、魔導師、魔法使いなどと書かれる 錬金術は、その言葉の通り「錬成 をすることに長けている 魔を鍛え 練った 力 と、書いて 錬成の力と読む』

『魔を練る力』は 魔導師 にしか 使えない』

「神鋼 の錬金は この世界の錬金の中でも最難関の作業 であると言われ その作業は錬成釜の中で行われこの錬成に必要となるものは 全て『神鋼 』のみで

『魔鋼鉄 』は

『神鋼』の副産物として出来るもの

『魔銀 』も『神鋼』が変化した金属

『魔鉄 』も『神鋼』を特殊な方法で変化させることで この錬金を行うことが可能だが この錬金を行う為に 必要な道具は 錬金釜と錬金に使うための材料だけ なのだ」

俺は錬金の技法を二人に見せて説明すると ラピスが 俺が渡した錬金の本と【錬金の秘法】を真剣に読み込み始めてしまうのであった 俺は リリイの方を見てみるとラピスと同じ様な状態になっている ラピスは本を捲る手が止まらない 俺はラピスとリリイに錬金のコツを少しだけ教えると錬金についての説明を行い始めた

「いいか?錬金のスキルを会得する上で重要な事は、【鑑定】でアイテムの詳細を確認出来る事が大前提なんだ。

そしてそのアイテムがどの素材を使って錬成されるのかを確認しておく必要がある。

そうすれば どんな効果のある武器になるか分かるはずだ」

俺は【アイテムボックス】の中から神鋼の槍を取り出し リリィとラピスに説明を始めるのだった

「神鋼ってのは簡単に言えば鉄よりも遥かに硬く強い素材のことでこの世界では非常に貴重な鉱物だ。まぁ普通の鉄が錬金で作れるならそれに越したことは無いんだけどな」

俺は説明を続けていくと 神鋼の剣を取り出し

「神鋼っていうのは錬成の時に魔法的な要素を一切入れないで 純粋な鉄と錬成を行うことで錬金できるんだ だから 神鋼の装備には魔法の付与ができないんだ」俺はそう言ってから ラピスとリリイに錬金用の杖を手渡す 錬金をする時に必要な杖には特別な力が秘められておりその効果は 錬金の際に起こる事象を制御する能力 と その錬成によって作られる 武具の性能を強化する機能 が備わっていてその杖を使えば 錬成の失敗を防ぐことが可能であり錬金の際に失敗しないためには 必ず錬金に使った武器は手元に置いておくように そして 錬金釜の中の錬成が終わった際にその錬成された 物質を取り出すには 魔素の流れに干渉する能力を持った専用の器具を使用する事で魔道具錬成が出来るようになる事を教えていく 錬金の秘法では、魔鋼は【錬金術】で作らなければいけない事と錬金を行う際には 錬金釜の中にある神鋼と錬金に必要となる神鋼以外の素材を錬金釜から出してはならないと言う 注意点を教えるとラピスが本の内容を見ながらメモを取っていた。俺はそんなラピスの様子を見ながら錬金の手順を改めて説明する。

まず錬金を行う時は魔法が使えるならば 錬金の魔法を使いその魔法の威力で 神鋼製の品物を作り上げなければならないのだそうだしかし、その錬金の作業では魔力が強すぎてはいけなく 魔力を込める際に、魔力コントロールが出来ないと失敗の原因になるため注意が必要 なのだが俺は錬金を行う前に【アイテム収納】で保管してある 【錬金の器】

【錬金術の壺】

を取り出した この【錬金の箱】

には錬金釜と同じ効果が備わっているため錬金釜を使わなくても 錬成することが出来るのだ。

そして 俺はこの【錬金の匠(アルケミスト)】の能力を使う事にした。この能力は 俺の職業

『賢者(ソーサラー)』『鍛冶士』『薬師』『錬金術士』『調合士』『料理長』『料理人』『錬金術師』などの上位職である『賢者(ソーサラーマスター)』が覚える事が出来たスキルでそのスキルの効果は自分の作った物に錬金術による付加価値を付けることが出来、その錬金術で作った物にも他の物にはない効果を付与する事が可能になる 錬金術士が作る 錬金物 や 錬金道具などに錬成された時に他の錬金術の素材を使ったとしても錬成物の劣化防止の効果が発揮される事になり、更にその錬成物の持つ本来の価値以上の効果を付加することが可能なのだ。

そして その錬金術の 効果によって得られる特殊効果も、通常の錬金術とは比べ物にならないほど優れた効果があるのだった。例えば、錬金術で作られた 神鋼 の剣であれば魔法に対する防御性能が異常に高い剣を作ることも可能になり、魔法が使えない者がこの剣を持つことにより魔法が使えなくとも魔法が効かない状況でも戦闘を行えるのである この剣は錬金術で生み出された物であるため 魔法的な効果を発揮することもなければ、その刀身に魔法陣を描く必要も無い。そして、魔法で作り出した剣と違い魔法に対して耐性があるため魔法が通じにくい敵との戦闘であっても問題なく対応出来るという優れものだ。

俺はリリイにその神鋼の剣を渡すとリリイはその剣を持って感心しているようだったがラピスは錬金に使える材料の錬成を行っていたのである。俺は錬成の作業を眺めながら錬金術士の錬成の仕方を説明していた。

錬金術士の行う錬成の方法 まず最初に材料となる鉱石を 錬金窯の中に入れ魔力を込めて錬成をする必要があるのだが、その際に錬金窯の中に材料を入れるタイミングが一番重要である事をラピスに伝える。その素材は錬金を行う直前に錬金釜の中に入れる事が成功させる一番の鍵を握る。錬成をする前に錬金を行うと失敗する可能性があるので錬成をするときの材料の錬成は必ず錬成する直前に行い。

もし 錬成をする前に錬金の材料を入れても錬成をする際に 失敗 してしまい素材に本来あるべき効果が消えてしまったり 別の効果がついてしまい全く意味の無いものになってしまう為絶対にやってはいけない行為だと教えた。それだけでなく錬成の工程に入る前の事前の仕込みも錬成の成功の可否を分ける重要なファクターでありこの錬成のやり方が、最も重要になるのであった。

錬成する素材の素材は錬成を行う際 素材を入れる順番があり、それが全て上手くいくことによって最高の錬成が可能となるのである。

この素材を入れる順序を間違えてしまうだけで 錬成に失敗したり素材本来の力が出せない状態で出来上がってしまう場合がある。素材の順番が間違っているだけでも素材本来の力を発揮しないで出来上がった結果に満足がいかなくなり錬金に失敗してしまう。素材を入れる順番が狂う事でその素材が持つ本来持つはずの能力が全て引き出せなくなってしまうからだ。

ラピスに錬金を行う上での順番と手順を説明すると、錬金を行う時の手順として、先ず 錬金窯に錬成を行う素材を全部入れる これは全てのアイテムを一度に入れて混ぜることで 錬成の過程を全て終えることが出来るからであり、そしてその入れた素材を錬金窯の中で混ぜ合わせる ここで錬成を行う際の注意事項としては、必ず複数のアイテムを入れなければならない なぜなら、一つのアイテムだけを 錬成すると そのアイテムの中に元々存在している特性が失われる可能性があり、その結果そのアイテムの特性が弱まってしまうことがあるからである。そのため 錬成の際には素材の順番と投入する素材の数を考えながら行わなければならないのだ。

次に、錬成の際に必要な錬金の魔法を発動させなければならない。錬金を行う場合 錬成をする 道具 もしくは 自分自身に魔法をかけなくてはならない。

そして、錬成の際必要な道具の方は【魔法錬成台】

この錬金を行う際必要な魔法道具には、【錬成台】

【魔法釜】

の二種類が存在し、そのどちらかを選ぶことになるが、どちらを選んでもいいのだがその選び方で使う 魔素を練るための【魔素】の練り具合が大きく変わるため選ぶ際には慎重に選ぶべきである。

まずは魔素を練るために必要な魔導書と錬金のスキルをセットで持っていることが必須条件になる。そして錬金に使用するアイテムによって使用する【魔導本】

が変わり、そして錬金釜の形は 魔導本の形と同じで錬金用の魔道具が付いていない物が錬金の本で付いているものが錬金釜なのだ。この錬金釜の素材は特殊な金属を使用しており。その特殊な性質によって素材自体の錬成を行う錬金釜になっている。

この錬金釜は錬金に使う素材の種類と大きさで変化する 魔素の錬成は、錬金釜の中にある【魔導具】

と錬金する アイテムの大きさが 大きく影響してその効果に大きく関わってくるのだ。例えば錬金のスキルのレベルが高くても素材を細かく分解するような複雑な錬金の場合は、スキルの熟練度だけでは補い切れない部分が多く存在する。

その為、その錬金スキルを持っている者が、同じレベルの 錬金スキルを持っていない者より上質な 錬金が出来るという事ではないのだ しかし【錬金術師】

のような錬金を行う職業の者が、その職業に付くと錬金の作業の手順と手順の組み立て方が自動的に分かるようになっているのだ しかし その職業が錬金に関する職業 である場合は錬金を行う際に、自分の持つ 【魔法】

が錬金の手助けとなる場合もある。そしてその錬金の補助となる魔法を使うためには 【魔導士】

と 【魔術師】

が持っていれば、補助用の魔法の魔導書を 所持することでその魔法の発動が可能になる また 錬金の魔導書を錬金する道具に取り付けて、その魔道具を使って錬金する事で魔素が 錬金の際に、邪魔されることもなくスムーズに行えるようになる。そうすることによって 今までは、【魔術士】が行っていた 【魔術士】は、魔道具を用いて錬金をする場合 その道具自体に付与されている特殊効果により 効果を倍増させることや素材が持っている力を錬成の際に最大限に引き出すことが可能になる だがその道具が無ければ 効果が半減する恐れもあり、そして魔道具が無くなった場合どうなるかと言うと、魔道具が無くなっても錬金の作業をすることは可能だが 効果は著しく下がる その為その効果が下がらない為に 予備の錬金のアイテムを準備しておくことをお勧めする そしてこの 【錬金の匠(アルケミスト)】の職業は、職業 のスキルに『錬金術師の錬金釜作成(マジックウェポンクリエイト)』という効果を持ったスキルを覚え、錬金を行うために必要な道具である錬金窯を作る事ができるようになり。

その錬金窯の外見が普通の釜とは違い、見た目は釜の形ではあるが錬金釜の中には素材を入れる穴が有り、その素材の入れ方で性能が左右される。そしてその性能は錬金釜に施す装飾やデザインで大きく変わってくる俺が作った錬金用の道具は俺の職業『賢者(ソーサラーマスター)』の能力によって錬成されたものでありその性能は他の物と比べて圧倒的に優れた物になっていた。俺の錬金道具 それは『錬金箱』と呼ばれる物で

『神鋼(アダマント)』で作られた箱の中に、『ミスリル鉱石』

の錬成された物を入れて その中に、ラピスと アリア そして 錬金道具である 【魔法釜】

を入れた物を作った ラピスは、リリイの装備を修繕するための神鋼(アダマンタイト と オリハルコンの合金の武器 そして、リリイ用に ミスリル製の鎧を作り上げていたのだった。

俺は錬成した 魔法窯 の中に素材を入れて 魔力を込めて錬成を行う。錬成を行う素材はリリイが討伐したオークジェネラルの死体を使い 魔法で死体を分解する時に、 魔法を分解の呪文 に変換し錬成を行った。そして錬成が終わり完成した魔法釜 の見た目は銀色で所々金色に輝く 釜はまさに 伝説の聖剣といった印象を受け、更にその素材は魔法を弾き飛ばす性質を持つため魔法による攻撃にも強く防御力もある。

リリイにこの防具を渡したのだがリリイはそれを身に着けて大喜びしている

「主様!ありがとうございます!」と言って抱きついてきたので頭を優しく撫でてから 俺はその鎧の性能を説明すると それを聞いて感動している様子だったので 早速 この鎧をリリイに身に付けて貰うことにすると俺は ラピスとアリアとリリイに装備一式を手渡してから 三人は、受け取ったアイテムを試し着し始める 俺はラピス達を眺めているのだがラピスの服とスカートは錬金釜で錬成したので見た目も綺麗になり、その性能も上がっている筈だ。その ラピスとリリイの戦闘装束 には錬金術で作り出された錬金アイテムである事を分かりやすくする印を付けておりその証として錬金術で生み出した素材である事を表す模様を刻印してある アリアには その手に付けるグローブ型の魔法杖を錬金で造り上げたのと 戦闘の際に使える様に 動きやすいよう軽量で伸縮性を持たせた皮素材の靴も作った。

そして錬金で作り出した武具や防具は、 それぞれの名前が付いているので それを呼んであげないとダメなので教え込んだ ちなみに この 魔法釜 は錬金釜 と呼ぶことにしており、魔法釜 や 魔法鍋 と呼ばれる場合もある。この魔法釜にはその特性をわかりやすくするため錬成の時に付けた名前をそのままつけているが、魔法釜の名前は錬金する為の材料によって決まるので材料の錬成に使う道具が 違う場合はその名前が魔法釜に変わる事もあるのだ。だからといって、 その素材に使った素材の名前がそのまま付くとは限らないが。ラピスは この 【魔素の錬金釜】

という名前が気に入ったようでその魔法釜を 大切に使いたいと思っているようだ。

その錬金窯は、魔法窯と同じ様な効果を発揮する。

そしてその魔素が練れる量は錬金を行う時の道具によって変わりその道具を 錬成する際に、錬金道具に入れる魔素の量に比例して 魔素が練る事が出来る。

例えば魔導本を使った時の錬金のやり方は 【錬金術師】

の職業に就いている者で、【魔導士】

もしくは【魔術師】

が居なければ、 錬金の魔法を使う事が出来ず、その魔導本を 魔法釜 として使用する事もできないが、錬金に必要な素材 アイテム と 魔導本の二つを用意することで、錬金道具にセットして使う ことが出来る つまり錬金道具 と 魔道具は別でも問題はないのだ。だがその場合魔道具にセットできる魔法が限られているので錬金の作業がやりづらくなることもある。そのため錬金を行う際には 魔法道具が必ず必要となり、魔法を使う職業の者が錬金の作業を行ってもその道具が無ければ 錬金の道具を錬成することができないのである。

またその錬金を行う道具の魔法道具の外見は錬金をする際の魔素を練る作業に大きく影響を与える。その為錬金を行う時には 必ず魔法を錬金の魔道具がセット出来るような形状をしている道具を使わないと上手く出来ない事がある。

その魔法道具は【錬金釜】と呼ばれているが【魔素練釜】と錬金のスキルを持つものならば、その道具が魔法を錬金の素材である魔素が練る際に邪魔される事無く円滑に行うことがでるのである。

この【魔素練釜】を作る際に使用する素材を錬成して出来た 【錬金の魔道具】

も、錬金道具と同じく素材の種類とその大きさや形で性能が決まるのだ だがその錬金の道具の外見が普通とは大きく違い 俺が今錬成で作った魔道具の形は釜なのだ。この形こそが錬金術の作業を行うのに向いているからだ。

俺の 【錬金術師】

の職のスキル『魔道具作成(マジカルクリエイト)』の効果によって、錬金の作業を行い錬金釜の見た目を作り変える事で錬金の作業をしやすくなっているのだ。その効果は、【錬金の魔道具】の見た目を変えるだけに留まらず その錬金の魔道具の形状を変化させることも出来るのである。

俺が、リリイの鎧に付与する機能としては、鎧に 自動で 攻撃を避けられる

『回避盾(シールドディフェンダー)』

というスキルを付与し、 鎧の外側に装備させる、魔装という装備を付ける事で鎧が自動的に攻撃を無効化する防御性能を持っているので防御力をかなり上げていた。その 魔武装は、見た目は魔道具の様なデザインで見た目ではわからないが、その能力は凄いものだ。

『神鋼(アダマンタイト)』の硬さで、魔法の攻撃にもある程度の耐性を持っている上にその 重さが、普通の金属鎧と比べものにならないくらいに軽くて動きやすく作られているのでリリイの素早い反応に対応出来るようにしていた。

俺達は ラピスの造った鎧を装備したリリイに案内されて街から出ようとした時だった。門の近くまで来た所で兵士がこちらに向かって来るが、どうやら何かを叫んでいるようだ。だが何を言っているのか分からないので俺達は兵士達を無視して街の外に向かおうとしたのだが兵士の一人が突然槍を構え俺達に向けて突き出すと同時に、魔法を放とうとする仕草を見せたが俺はその槍を指先でつまみ、そしてその穂先を折るとそいつは驚いていたがすぐに他の兵士は俺に襲い掛かって来た。

だが俺はそんな兵士達の攻撃を全て受け止め、そしてその武器を破壊するかへし折り無力化させていく その様子を見ながらリリイは「おぉ!すごいぞ主様!流石は我らの 御主人さま!」と言って俺に飛び付いて来たので俺は頭を優しく撫でてあげる するとリリイは嬉しそうに笑顔を見せてくるのだが俺達のやり取りを見ていて他の奴らが騒ぎ始めた。その連中も ラピスが装備している武器で黙らせる そして俺達が街の外に出ようとして歩いて行くと門の近くにいた兵士のリーダーが、 俺達の前に立ちふさがり

「この街を出ることは許されない。大人しく我々の指示に従うんだ」と言うと、その男は腰の剣を抜き放ち構えるが 俺は その男の持つ剣を素手でつかむ すると、剣を持つ手が徐々に凍っていく。剣は剣身の半分ほどが凍っているのを見たその男は悲鳴を上げて手を離し その剣を落とす それを見ていた リリイ が剣を奪い取ってその剣をリリイの装備する防具の武器スロットに差し込み収納する

「あー この人達 なんで 僕達に 襲いかかってきたんですかね? 説明してくれませんか?」と俺が言うと その男は慌てて答えようとしたが言葉を発することができなかった。それはリリイが剣で斬り付けていたのだ。

俺はそれを見ていても特に止める気は無かったのだが、周りの野次馬は止めに入る しかし、 ラピスが【魔刃】で作り出した大剣を振り回すと野次馬の者達は皆地面に転がっていった それを見たラピスが「うるさいお前たちは 私の主に 傷をつけた 殺すよ 私もリリイも主を馬鹿にされ怒らない訳が無い 次は本当に斬る!」と怒鳴ると全員顔を真っ青にしながら土下座をし始めた。俺はその姿を見てため息をつきラピスにもうやめろと合図をする そのラピスも納得していない感じだったが、リリイに抱き付かれて困った顔をしながら俺を見つめるので仕方がなくやめることにすると ラピスは渋々といった感じで、リリイと一緒にそのリーダーらしき男の所に歩み寄っていき、ラピスはリーダーの耳を掴み引きずる様に連行する リリイも同じようにそのあとに続く そしてラピスは男の顔を見ながら話しかける そのラピスが話す前にリリイが先に話を始めると

「この人は 私が倒すと約束しました そしてその機会が訪れましたので倒してやりました 文句あるなら 今度は私に言ってください」

その話を聞いていた男は怯えた様子でラピスを見るが、そこにリリイが続けて話し出した。

そのラピスの話を要約する つまり、リリイに勝負を挑んできたが 負けてしまい その後 俺に対して無礼な事を口にして 怒ったリリイに返り討ちにされた そういう事になる つまり、 その事を わざわざ俺の目の前で、その無謀さに気付かずにやったらしいのだ。

だが それでもその無謀さを指摘する事はしなかった。

俺にとってその行動の是非など興味が無く ただ 面倒だと思ったからだ。なのでその事をラピスに言わせる事にした。ラピスがリリイの行動を説明してくれたおかげでそのリーダーは泣きそうな顔になっている。その光景を見た俺以外の者は 呆れたような目で見つめていた。そんな中、一人の女性がこちらに向かって近づいてくる。

俺は嫌な雰囲気を感じていたが無視することに決めていたが、女性はその横を通り過ぎて行くがリリイは女性の方に視線を移して警戒していた 女性はリリイに気がついていないような素振りを見せていたので、俺も気にしないでいようと考えていた しかし、 その女が通り過ぎた後リリイはいきなり 【魔刃】を使いラピスが使っている【魔爪】よりも大きな【魔刃】を作り出すとそのまま女性の腕を切り落とそうとした が、 その リリイが切りつけようとする直前になってその女性が急に止まると後ろへと下がりその攻撃を回避してしまった 俺もその行動に驚いたが リリイが追撃しようと動こうとした時に俺がその行動を静止させた。

その女の態度が俺の直感に触ったから止めたのだ。その女の 俺の知っている知識では、今のリリイの実力ならば問題なく殺せたはずなのだ。それに あの女は俺の事を知っている そんな気配を感じるので 俺の記憶の中にある【魔人】と呼ばれる種族の女の匂いと同じ雰囲気を感じたからだ。俺は【魔力感知】のスキルを発動させると 俺には見えない だが確実にその場所にその【魔族】は存在していた

「お初にお目に掛かる 我の名は『サテラ』と申すそちらのリリイ殿と少し手合わせをしてみたいのだが よろしいかな?」その【魔族】はそう口にするがリリイが【魔刃】を使って威嚇を行うと【魔族】はそれを避けるが、ラピスが持っている【魔刀】を見て「ほう 貴様の持っている剣に我が同族の力が混ざっているな だがその力は封印されていて本来発揮される力を発揮できないようだな 」と口にする その言葉でラピスの雰囲気が変わるが俺はそれを制止して話を聞くことにした ラピスを後ろに下げ 俺は【魔眼】と【魔力制御】を同時に発動させる。

この二つのスキルは【魔素練釜】を作ったときに錬金道具として追加する事によって使えるようになった。この【魔素練釜】で錬成を行った際に出た 素材の種類やその大きさなどによって スキルの効果の増減が起きるのだ。だが俺が新たに 錬成をした 【錬金の道具】

の場合はその素材の種類に関係なく錬金道具の能力としての効果が現れるのである。【神鋼(アダマンタイト)】や神獣の素材を使った武具や装備に関しては 素材の質や大きさで効果が増減するという事はなく、その能力自体が大幅に変わる そして 錬金道具は錬金道具の見た目を変化させる事でその効果を変化させる事ができるのである だが見た目を変えなければ見た目はそのままで変化がないのだ だがこの効果は普通の武器や防具では見た目を変えることしか出来ず、効果は見た目だけのものなのだ。その見た目を変える事で本来の性能が出せるようになるのだが見た目を変えるという事が出来ないので見た目を変えると性能が上がると言うよりか見た目を変えるだけで性能が変化すると言う感覚が正しいと思う。

俺は その【魔眼 魔視の目(アナライズサイト)】の鑑定系最上位魔法 【魔解析の真理眼(まかいふくつのめ)】を使うとその女を視界に入れて確認する すると俺の知識の中にその 魔族の女の名前が表示されて

『名前:サナティア=サーペント/サテラークス/ザデレス/アルティマ

性別:メス

年齢:1524才

Lv.239 職業;龍使い 称号;魔族最強種の末裔 性格;戦闘好きの戦闘狂、魔人族の中では最強の存在だが他の魔人に舐められたくないがために強敵と出合う度に戦いを挑む 備考:自分の主人に忠実であり常に全力で戦いたいと思っているが主人の前で本気になる訳にもいかないといつも我慢しているのだが今回もリリイと戦いたかったが諦めて帰ろうとしていたが、その主人が自分の前に立ち塞がった為戦える喜びから興奮を抑えきれなかった。また、魔族は基本的に自分勝手で他の種族を虫けら同然のように見下しているのだがその魔族のプライドの高さから自分が認めた相手には決して歯向かわず忠誠を誓うと言われている。そしてリリイを一目見てその強さを認めた事からその忠誠を示す為に主と仰ぐことに決め、主の為なら死ねと言われれば死ぬだろう。だが主の命令が無ければ殺しをすることはしない。ちなみに魔人は寿命が存在しない代わりに生殖能力は低く 子供は生まれにくく数が少ない。その代わり 身体能力が高いのが特徴で寿命が極端に短い。』

どう考えても 今戦うべきではないと判断した俺はその女のステータスを確認することを諦めたのであった すると ラピスは

「主よ この サナティーナと申す者とは一度真剣勝負を行います」と言い出す 俺は慌ててラピスを止めるが「何故です?私も この 女と戦って見たかったのですが」と言って 食い下がる 俺は「俺達がここで お前たちが争うと周りに迷惑をかける可能性があるだろ?」と諭すと リリイも「ラピス姉さんの気持ちは分かりましたけど、今回は私に任してくれませんか?」と言うとラピスは何も言えなくなり渋々ながら納得するしかなかった そして、ラピスが折れると同時に リリイに攻撃を仕掛けてきたのは リリイも同じように感じていたのであろうか、 二人はお互いの顔を見ると同時に笑みを浮かべる。そして お互いに武器を構えると、リリイは【聖剣 アスカロン】を構え、サナティーは武器を持たず構えるといきなり動き出したのである。まず先に仕掛けたのはサナティーの方でいきなり懐に入ると拳を振り上げると、そのまま振り下ろし リリイはそれを剣の柄で受けるとそのまま力を受け流すと剣の峰で殴りかかる その一撃が当たろうとしたその時に その攻撃を防御もせず受け流そうともしなかった。そのまままともにくらってしまったが、まるで効いていないように平然としており逆に反撃の右フックを叩き込んだ。そしてリリイはその衝撃で吹き飛ばされるが空中で回転し体勢を整えると地面を足で蹴って勢いを止め着地する

「やっぱり思ったとおり 強いですね 」リリイが嬉しそうにそう口にした時だった

「貴様 私の攻撃を喰らってその程度とはな、なかなかやるではないか」サナティーナは余裕たっぷりな態度で口を開く その言葉を気にしたリリイはサナティーの攻撃を受けてしまった場所を触りダメージを確認していたが特に異常が無い事を知るとすぐに攻撃に意識を向けたが、そこでリリイが見たのは先ほどと同じ攻撃を行うサナティーの姿で今度は剣でその攻撃を防いだが、その一撃は今までに受けたどの攻撃よりも重くその一撃がリリイを襲った。リリイはすぐに距離を取ろうとしたが、それを予測したかのように詰め寄り再びリリイに拳を放つ それを見たリリイは【魔刃】を作りその拳に向かって斬りつけるが、その刃は弾かれてしまう。そしてその腕がリリイに向かって放たれ、それを何とか避けたが地面に叩きつけられたその衝撃で砂埃が舞う だがその煙が収まる前に その視界が悪い状態でリリイの背後に回り込むとその頭上へと回し蹴りを放ったのであった。リリイはその攻撃を避けれずに直撃してしまうとそのまま壁を突き抜けて外へと飛んでいってしまう その光景にラピスは怒りの表情を露わにするが「ラピス殿 落ち着くのじゃ」という声を聞き後ろを振り返るとそこには国王の姿がありラピスを制止させていた。

ラピスが振り向いた際にサナティーナに隙が出来ていた がその一瞬の内に攻撃を加えようとしたがサナティーナに防がれてしまう。

その攻防でリリイの攻撃がサナティーナに届かなかった理由を知った。サナティーナの体は光に包まれていてリリイが斬っても、打撃を与えても全くの無意味で攻撃が通らなかったのだ その事に気が付きラピスは一旦後ろに下がった。そのタイミングで国王が俺に近づいてきたので話しかけられた。俺としてはこの国の連中は信用出来ないと思っている。なので、俺から話すことは殆ど無かった。その事を察していたのか国王がこちらに話しかけてきて俺はその内容を聞いてみた その内容は 俺が【鑑定のスキル】を使って確認してもいいか との事だったので 別にいいだろうと承諾をするのだった。

「ふむ これは驚いたのう。こんなスキルを持っている者は初めて見るわい

『解析』と『神速』と『神剛』のスキルが混ざっていると そして そのスキルは神族や魔王と呼ばれる者達が持つとされる スキルのはずじゃが お主が持っておるのはどういう訳か まぁそれは後で聞けばよい それにしてもこれ程のスキルがあれば どんなスキルでも使えるのではないのかな?例えば その神族の固有技能などな」

「確かに 俺もそんなに 詳しくは無いが、神族や魔族はそれぞれの固有の能力を 使う事ができると聞いたことがあるな 確か『鑑定』、『転移』、『共有』、『スキルコピー』『ステータス偽造』

とかは聞いたことがあるが、『スキル解析』は知らなかったな」俺はこの世界の人間の持っている スキルは全て使えると思っていたのだが実際はそうでは無いようであった。

「やはり そう言う事なのですか 勇者召喚の際に、何故かこの世界に居るのでは無かったスキルを持ってしまった人が現れるらしいのです。それでこの『解析鑑定』のスキルを持った人物が勇者として呼ばれてその力をこの世界に役立ててくれたと聞いています。そして、貴方の持つその『神の魔眼(ゴッドアイ)の神級スキル』がそれにあたるのだと思われます。しかし、それがどうして神族や魔王族だけが持つとされる固有スキルなのかはわかりませんが」

俺は、自分の知らない知識を得ることができた。この国で生活していく上で情報は大切である。だからこうして 色々と質問したり教えてもらったりする事でこれからの生活も過ごしやすくなるかもしれないと思ったのである。そして国王との話は終わった後に俺は この国にある 図書館に行くことにしたのだった。

ラピス達を連れて行くか迷ったが、一応俺の護衛も兼ねているため連れて行くことになった。俺はラピスとサナティーを連れて図書館へと向かうと、受付にいる人間を見て驚いた。なんと見た目から明らかに老人に見える男でありその男が 俺の方に視線を向けるとニヤッと笑って見せた その笑顔が不気味に見えたのと この男の放つ魔力量が桁違いであることを感じた。俺の目の前には見た目こそ年老いているように見えるもののその男は見た目からは想像できないほどの強大な魔力を持っていた 俺はすぐに ラピスに警戒するように伝えたがラピスは特に気になる所がないと言うような感じであり俺は気のせいだったのだろうかと不思議に思いながらも 本を探すため受付へと向かった すると ラピスは俺の袖を引っ張ると自分の方を向かせると何かを言おうとしたが、それを遮るように受付の男の声が響く

「あんたは こっちの人間じゃないみたいだが この図書館は初めてだね 何を探しているんだ?」

「はい ここにしかない本を読みに来たんですけど」

その言葉を聞いた その 老人がまたニヤリと笑うと その瞬間 俺の中で警告音が響き渡る その感覚の正体を確かめるべく 周りを見渡すが何も無く、ただ周りを観察しても何もない事からあの感覚は気のせいだと思い直そうとした時である 急に身体の自由を奪われてしまう だが抵抗する間もなく今度は強烈な眠気に意識が飛びそうになる。

(一体何をされた?このままだとまずいな。仕方無い少し危険だが試してみるか。まずはこれからだ。『解析鑑定』!)心のなかで叫ぶと同時に頭の中に大量の文字と数字が流れてくる

(え?まさか失敗?)そう思うのも束の間意識を失ったのであった。

***ラピスside.ラピス達はサナティーナとの闘いから一旦距離を取り作戦会議をすることにした。リリイの実力を疑う訳ではないのだが相手はかなりの強さだと感じたからなのだ その為リリイの事はラピスに一任する事にしたのである

「ラピスさん どうしますか?」リリイがラピスに尋ねると ラピスが「どうしようかしら」と言って考えている時 ラピス達の後ろから声をかけられたのである その人物は見た目20代前半の優しそうな印象を持つ青年でありリリイと顔を合わせると軽く会釈をした それを見たサナティーが反応を示し、攻撃を仕掛けようとしたところで、ラピスは慌てて止めるとサナティーも冷静になり攻撃する意思が無い事を確認すると リリイが「この人は私の仲間よ 私達を助けてくれた人でもあるんだけど 今は敵対の意思はないから大丈夫よ」と言って落ち着かせたのだ それを聞くと その男はラピスに近づき話しかけた

「私は『佐藤雄二』と言います。よろしくお願いします。私としてはあなた方二人に興味があるんですよ。私も自己紹介させていただきましょう。私は異世界からやって来た存在です。簡単に言えば『勇者』と呼ばれているものなのですよ。私のいた世界ではこの世界の勇者と魔王が争い合う世界だったのですが、私が召喚され勇者となってこの世界を救いました。しかし 今いる魔王は偽物で本来の魔王ではないのです。本来であれば勇者は『神王』と呼ばれる神の一族と共に戦うものでしてね しかし今回の魔王は、勇者を裏切り悪の手先に堕ちてしまったようでした。なので 魔王を正す為 私は戦っている最中でした。そこに 現れたのが、この国の王女様とその仲間達です。最初は敵同士だったのに今では協力しているのは素晴らしい事ですね それと さっきの攻撃を受けて無傷なのは流石に驚きましたよ その力の秘密を知りたいですね まぁでもとりあえずはラピスさんの知り合いならば問題ないでしょう ラピスさんに攻撃を加えようとしていたようですしね。それでは」そう言ってその男性はその場を離れていくのであった。

それを見送った後 ラピスがリリイの方を向いて話し出す その会話に出てきたのは ラピスの夫『佐藤和真』のことであった。

「ねぇ リリイ あそこで見た男性って貴方と同じ異世界の人でしょ 確か名前は確か『佐藤雄二』と名乗っていたと思うのだけど。

あの人のステータスは凄かったわよね。あれ程強力な能力値を持つ人間は珍しいわ。しかも そのスキルもかなりのものだわ。

それに彼の能力は固有スキルも混ざっているようだわ。もしかしたら貴方よりも強いかもしれないわね」ラピスの言葉を聞いて、

「はい 彼はこの国に来て、王様と面会したあとに この国に滞在することになったんです。それで彼が 私たちと一緒に行動する事になったのでこれから ラピスさんが彼と話をしてくれませんか?」リリイの頼みを断るラピスではなく 快く了承してくれたのであった。そしてラピスが、リリイとの話を終えて戻って来ると、先程の青年と話をしたいので案内して欲しいと頼まれるのであった。ラピスが承諾してその青年に声を掛けると「いいですよ」と言ってラピスについてくるよう言ったので その通りにラピスはついて行く事にした。

そして たどり着いた場所はラピス達が最初に目覚めた場所である。そしてラピスは彼に名前を名乗り、そして何故この場所に呼ばれたのかを聞いてみると それは ここなら 誰にも聞かれることは無いと思ったからだと答えるのであった。それを聞いた ラピスが「そう わかったわ」と返事をして、ラピスは彼に自分が持っている 固有技能の事を話して 彼に対しての敵意がないことを告げて、これから一緒に旅をしようと誘うと 青年も自分の正体と目的を教えて、これからよろしくと挨拶をすると、その言葉を聞いたラピスは嬉しそうな顔をすると、その笑顔を見たその青年が、ラピスを自分の仲間に加えることにした。

その後 二人はお互いに情報交換をした後に ラピスは仲間に報告をするためにラピスと別れることになった そして 残された 青年は そのあと 一人考えごとをしながら街へと歩いていくのであった。そして その光景を眺めていた者がいるとは気が付かずに、そしてその様子を ある者が確認していることに その者は気づいてなかったのであった。

***ラピスが その場を去った後 リリイ達と連絡をとり終えたラピスの元に一人の女性が姿を現した。それはラピスの姉である。『クレア』である。

その女性を一目見て その女性は普通の人とは違うことを感じると、リリイに ラピスを守れるように命じ 自分はこの女性と闘うために身構えると、相手の女性はそんなことは関係無いと言うように攻撃をしてきたのでそれを難なく避け、ラピスが 相手の女性に向かい攻撃を仕掛けたのだが、それも避けられて しまい そのまま反撃を受けてしまいそうになったので 慌てて助けに入ると ラピスがその一撃を避けたことで助かるのだがラピスがラピスの身体を受け止めることでラピスが怪我をしてしまうことになったのである。そしてそのラピスに攻撃を仕掛けて来た人物の名前は ラピスの義理の妹である『ミレーユ』である。そしてミレーユの攻撃によって、意識を失ってしまったラピスとラピスを守るために 闘おうとしている姉の姿を目にすると、自分も加勢することにする。

ラピスに攻撃を加えた人物の名は『クレア』ラピスの実の姉のラピスに襲いかかった。それを見て慌てるラピスであったが ミレーユとリリイに守られると すぐに態勢を立て直すと ラピスも戦闘に参加する為に 行動を開始した。

「ラピスちゃんが危ない!ここは私に任せて!」そう言うと ミレーユに向かって駆け出していくのだった。

***その頃リリイ達はラピスから得た情報を他のみんなにも伝えるべく ラピスと別れた場所に来ていた。

ラピスが去った後のことを説明するとラミルは悔しそうにしていたのだが すぐに気持ちを切り替えると ラピスを助けるため 行動をする事を決めたのだった

「私は どうしたらいいですか?」ラピスとラミルの様子を見たミレーアは二人に声をかける その声かけを聞いたラピがミレイナの方を見ると、どうするか考えるのだった

「私は まず情報収集をするべきだと思うんだけど、私も賛成だよ」ラミリスが発言すると

「じゃあ私とリリィとクロネでラピスちゃんの後を追います。残りのメンバーは ラピスの救出の準備をお願いね。それからこの事については 他言無用よ 良いかしら?」と、いうラピスの問いに全員が同意をすると リリイ達が それぞれ分かれて ラピスを探しに行くことに決まった。

だが、その時に突然地面が揺れ出したのでリリイが ラピスとラピス達を連れて 急いで建物の中に入るのだったがラピス達の目の前には、大きな化け物の姿が現れて その魔物はラピス達を発見すると その鋭い目つきで 見つめるといきなり 飛び掛かってきた。それに気付いたラピスが間一髪で避けると、ラピス達を追いかけてきたのだ。ラピスが追いかけてくる魔物を見つめ どうしようか考えているとラピスの耳にリリイの声が届く

「ラピスちゃん!無事?良かった」と、リリイが声をかけるとラピスが「私は大丈夫だけど リリイ達こそ平気?」と聞くと

「うん 私は大丈夫だけどラピスちゃんが狙われたのを見た瞬間 頭に血が上って攻撃しようとしたんだけど 攻撃が全然当たらないの だからリリイがラピスちゃんを守ってと 頼んできたの リリイの奴本当に怒りっぽくなって困るわ」と、苦笑いしながら答えるとラピスに ラピスに「ごめんなさい」と謝るのだった。

****その魔物の正体とは一体何か?それはドラゴンなのだ。このドラゴンは実は偽物で魔王の手下の一人であるのだ。魔王の部下であり『暗黒騎士団副団長』『邪竜ファフニール」と名乗る男はこの世界に来た際に偶然この世界の人間と出会い配下にすることに成功する。それがこの男なのである。この男は、元々いた世界では この世界で言うところの冒険者であり勇者と呼ばれていた存在である。そして、魔王を裏切りこの世界で好き勝手しようと 暗躍している魔王軍の中でもかなりの強者であると言えるだろう。その男が何故、ラピス達に襲いかかってくるのか、それはその答えは単純なものであった。「ラピス殿 私は貴方様の事を大変お慕い申し上げておりました。しかし 私は貴方様を愛しておりましたが あの女に奪われたのです その屈辱を晴らしたかったのです ですがあの女は 私の事など眼中に無いという風に振る舞っておりまして ですが 今こうして私の事を思い出してくれたようで、とても嬉しい限りです。どうか 私のモノになってくださいませ」そう言うとラピスに向かい襲い掛かる。

「誰があんたなんかに!」そう言ってリリイが 攻撃を仕掛けるが やはり攻撃は当たらず 逆にその腕を掴み取られてしまったので

「やめて!リリイに手を出すのは許さないわよ 早く放してください さもなければ」と言ったが、その時

「その娘に触るのはそこまでにして貰おうかな?」と言い放つと同時に剣で切りつけるが その一撃で あっさり倒せるはずもなく反撃を受ける。その攻撃を受け止めて

「これは、ちょっと厳しいかもしれないね」と言うと、すぐに体制を整える。そして

「ラミル!私が時間を稼ぐ だからその間にリリイの傷を回復して」と言うと「分かりました」と答え すぐに行動を開始すると ラミルの手に握られている武器は ラミルの魔力を宿した杖で、その杖からラミルが使える魔法の属性に合わせた色の光が発せられてリリイを包む そしてその魔法により 怪我が回復し ラミルとラミルは すぐに攻撃を開始し始める。そんな光景を見たラピスは

(ラミル 成長したんだ)と思うのだった。

そんな時ラピスの元にリリイの攻撃を 受け止めていた人物が話しかけてきた。

ラピスに 自分の気持ちを告げ リリアを攻撃していたのだった。そしてその言葉を聞いた ラピスの顔には嫌悪感が現れていたのである。ラピスはその事に気づくとすぐさまその場を離れることにしたのだが その前にリリイの攻撃を受けていた相手が攻撃をしてくる。それは ラピスが思っていたよりも早い動きであったのでラピスは それを避けることができず そのままダメージを受けてしまい地面に叩きつけられると、その衝撃でラピスが気絶してしまう それを見て 相手は再び攻撃を仕掛けようとするが、ラミアが素早く駆けつけてきてラミスを回収される そしてラミスを回収すると同時にラミスに治癒のスキルを使い怪我を回復させていくのだった。

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「うっ」と言って意識を取り戻すラピス するとラミーが「ラピス 目を覚ましたのね もう心配したんだよ〜」と ラリスが抱きついてくる それを見ている周りの皆も 嬉しそうな顔をしていた。そんな中リリイだけは 少し離れた所から見ていて その様子を見たリリィが近づいていき ラリスに「リリイの事も抱きしめてあげて欲しいの リリイも頑張っているんだもん お願いしますラピスさん」そう言われるとラピスは立ち上がり

「わかったわ」とラリスを抱き締める。

その後 すぐにラピス達はラピスのいる部屋から外に出る事にすると、先程の化け物が また出現しており、ラピスに向かって攻撃を仕掛けてきた。その攻撃を慌てて避けようとしたのだが間に合わずに直撃を受けてしまう。そしてそのまま吹き飛ばされると ラピスは壁にぶつかり 気を失うと そのまま倒れそうになるがそれをラリスとラミルが支えると リリイとミレイナが化け物に向かい攻撃を仕掛けると、二人はラピスの傍に寄り添いながら化け物と戦うことになった。


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その頃別の場所にてラピスに攻撃を仕掛けてきた人物はラピス達がいた建物に攻撃を仕掛けたのだがその建物が破壊されることはなかったのである。その理由はリリス達が建物の外にいたためであった。リリスとアイリはリリイとミレイナを守る為に防御のスキルを使った為 攻撃を防ぐことができたのである。その事実を知らないラピス達はその攻撃を防ぎ切ったと思っていたのだがその攻撃を防いだ建物は簡単に破壊され 崩れ落ちると、瓦礫と共に 建物の中へと侵入されてしまった。その出来事を知らなかったラピスは意識を取り戻し ラミルに抱えられながら移動している途中だった。

「リリス 私達がラピスの傍にいても足手まといになるだけだから 私達も戦うよ!」そう言うとリリイがリリス達に加勢すべく ラピスから離れ 化け物に向かって走っていく。

リリスはそんなリリイの姿を見てラピスに「今は 私とリリイを信じて下さい 必ず守り抜いてみせますから」と話すと ラピスが「お願い リリィの事はリリスに任せるけど絶対に無理しないでね」と言うと リリスが「わかっていますよ それにラミルちゃんと リリも付いてきてくれていますから 安心していて大丈夫ですよ」

ラリスはそう答えるとリリスは、ラピスに向かって微笑むと、すぐに戦闘態勢を整え ラピスを守れるような位置につくと、化け物に攻撃を繰り出すのである。


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ラピスがリリス達を 見つめる頃、ラミルは ラミルで化け物と激戦を繰り広げていた。

そしてその激闘を目にしているリリスとアイリは、リリィの様子がいつもと違う事に気づくのだった。普段であればリリイと互角の攻防を見せるはずのリリイだったが 今日に限っては明らかに様子が異なる。

そして、それはラミル達だけではなく、リリイも同じ様に様子が違っていることをラミルとリリは 同時に気がついていた。その事を不思議に思いながらも 目の前にいる敵に 警戒する二人だが リリ達を逃がすまいとしているのか敵の行動が素早いのと、敵の数が多いせいもあって思うように身動きが取れず 防戦一方になっていたのである。だが その時 突然敵の攻撃に隙が出来るとリリスがそこに攻撃を放つが攻撃は当たらない しかしリリとリリイが化け物の懐に潜り込み連携技を発動させると 二人の息のあった攻撃が命中する。それによりダメージを食らった敵は、反撃としてリリスとアイリにも攻撃を仕掛けるが、ラミルとリリイの攻撃を受け止めたリリがその攻撃を受け止める事に成功すると、そのままラリスの元へと走り出したのだった。

その光景を見たラピス達は、その事に驚きラリシアの様子を見ていたが、ラミルがラリスを呼び寄せラピス達の方に向かせるのだった。


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それから数分間の戦いの末、ラミアとミレイナはラピスの傍につきながら、ラティスは、一人で戦い続けているのである。

そんな光景を見ながら リリアが「私 この人達を守りたい!」と言うとラミアが「わかりました ならリリアは、リリイと一緒にリニスとラミレスの方へ」と言うと ラミルは、「では私は、ラリスとアイリの方へ向かいますのでラリシアは 私の方へ向かって来て貰えませんか?」と言い放つとラリスが

「ラミルの頼みなら聞いてあげる ただし、その分だけ 後でいっぱい遊んでよね 約束だからね」

ラミルは 笑顔を浮かべ その言葉に対して

「わかりました」

と答えるとすぐにその場を離れて ラミルはリリの援護に向かうのである。

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そして、ラリスとラミリが ラリスの所にたどり着いた時には 既にリリスとリリイは体力の限界を迎えようとしていたのである。それを見て ラミーが リリに向かって言う「もういいでしょう? そろそろ限界なはずよ 後は任せて休んでいなさい」そう言われ 渋々その場から離れるラリリイだった。それを確認したラミルは、ラミネスに リリとラリスを治療するように言うと、ラミネスはすぐに行動に移すとリリとリリスを魔法で癒し始めるのである。

ラミルが化け物を倒し ラリスがラリリイに話しかける そして ラミアとミレアに リリを任せるとリリの傍に行きリリスに攻撃していた相手と戦闘を開始しようとするのだが そんなラミルを化け物が止めようと仕掛けてくる。それを阻止しようとラミルは、リリに ラミルと化け物の戦闘を見ていてほしいと言うとリリに向かって話した するとラミルに攻撃をしてきた化け物は、ラミルの攻撃を受ける事になるのだが、それでもラミルの攻撃に耐え抜くとラミルに向かって攻撃を仕掛けようとした瞬間その攻撃を受け止められたのである その後 すぐにリリが動き 化け物を追い詰めていく そしてとどめの一撃を放ち勝負を決めるのだった。その一撃を受けてしまった化け物は倒れ その後動こうとしなかったのだった。その様子を見ていた ラミーがラリルとラミリスに声をかけたのだ そしてラミルに向かって

「その強さだと、まだまだ本気を出してないわね さっきまでは本気でなかったでしょ?」と言うと ラリスが「それは 確かにそうかも知れませんね」と話す ラピスはその会話を聞き不安を感じていたのだが そんな事は気にせず ラミーは話しを続ける「どうやらあなたは まだ本気を出していないようねなら今のうちに 倒しておかないと危険かも知れないから」と話すとラミーが 攻撃をしかける それをラリスがラミーの攻撃を受けて立つのだが その動きを見てリリスが驚いていたのだった。そしてそのリリスにラリリイが近づいてきて「どうかしたのですか?」と問いかけるとリリスはラリスにラミルが今までとは違う事を話すのだった。そしてその様子を見ているラミルは、化け物との戦闘を再開する。

ラミルが 化け物との戦いを再開しようとするのを見つめるリリスは「ラリスさんは、あの子が今までと全く違う動きをしている事に 疑問を抱いていましたが 今のは何かわかったんですか?」と話すとラリリイが ラリスに質問をしたのである ラリスが「うん 私達が知らない内に ラミルちゃんに新しい力を手に入れたのだと思う ラミルちゃんには、私達には分からない何かが眠っているから」

とラリリイの問いかけに 答えていると そのラリスの言葉を聞いたラリスが驚いた表情をしていた 何故ならリリスとラリスは、今までも二人で戦ってきたのだが一度も負ける事はなかった。その事をラミルの強さだと感じている二人だったが 今回の戦いではラリスタが圧倒し始めていたのだった。

だが化け物が最後の力で攻撃を繰り出したのと同時に ラミルの動きも止まった それを見たラリリスがすぐにラミルのところに向かおうとするのだが ラミルは、その化け物に向かって ラリスを庇うかのように攻撃を放つと 化け物は完全に沈黙してしまう それを見届けたラミルは、化け物を倒した事により緊張から解放されその場で意識を失うのであった。


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化け物を倒してから数時間が経過してからラミルは目を覚ます するとそこは見覚えのない場所であった

「ここ どこなんだろう?あれ リリスがいない?ラピスは?どこにいるのかなぁ」

周りをきょろきょろと確認しながらラミルがつぶやくとそこに一人の人物が現れたのである。その人物は黒い髪をしており身長は高く180センチ程度であり整った顔をしている。服装も黒のローブを着ていたがラピスのような魔法使いではなく僧侶のような雰囲気を出しているのである。

その男性に話しかけるラミルだったが 男は「大丈夫ですよ」と言いながらラミルの頭に触れながら話す「あなたのお友達は無事でいますから心配しないで下さい それにここは安全な場所ですから」

その男性は、ラリスが助けに来た時に見た青年と瓜二つで違いと言えば髪の長さが違うだけであった。

ラミルがどうして自分がここにいるのか分からず困惑している事を察知したのか男性が説明を始める その男性は、『ルイン=ルークス』と名乗り自分の正体を明かすとこの場所の事を説明し始める。

この部屋が、化け物に攻撃されて倒れていた者達を保護している事とラリス達を助けてくれたことを告げるとその事に礼を言うラミルだったが、その時ふと思った事が一つだけあった

『俺の仲間を化け物と呼んでいなかったか?』と。そして ルインが言う「先ほどの戦いは拝見させていただきました とても素晴らしかったと思いますよ そしてラミル様が戦った相手は、人族が魔物と呼ぶものになります あのように見た目は、人間そのもので言葉を発していましたが、それは全て偽りで その中身は魔石で動く人形でしかありません まぁ中には例外も存在していますが ラピス殿達はご無事に保護させていただいてますので安心してください」

そう言いながら にっこりと笑うルインに対してラミルが ラピス達が 保護されている事を 知ると少しホッとした様子を見せていた。それからしばらくの間 ルインと会話をしたラミルだった そしてその会話の中で化け物がなぜ急に倒れたのかについて聞いてみるとその理由について説明してくれた。化け物は突然発生したわけではなく、最初から存在しており、ラミア達が その事実を知っており化け物の退治を依頼されたそうだが結局の所ラミルが戦っていた相手を倒さない事には、問題の解決は無理だろうと判断をしてラリシアが攻撃する事なくラミアとラミネスを先に行かせたらしい。それを聞くとラミルは自分のせいだと感じてしまい、その場にいる皆の前で謝りたいと言ったのだがその事にルミルは、「あなたが謝るべき事ではないのです」と言ってくれたのだ「もしあなたがこの世界に来ていなかった場合私達の誰かが死んでいたでしょうからね だからそんな顔はしないでください」と言われたのだが、やはり自分のせいで仲間が傷ついてしまったと思う気持ちがありその事でラミルは悩んでいたのだが、リリスの事もありラミルはこれ以上迷惑をかけたくないのですぐにその事を伝えるのだった。

その後、ラミル達はリリスと合流するためにラリシアとリリイとリリスの元に向かう そこではすでに回復が完了しており 全員が揃っていた そしてその後、全員の自己紹介を行い 改めて今回の依頼内容の確認と作戦の立案を行うのである。

そしてその話をする為に、全員を一室に集めるのである。そして、ラミルは、まず最初に リリス達にラリティアが言おうとしている事を止めようとすると ラミルが「待ってリリス!リリ姉が言おうとしてる事を邪魔するのは止めて欲しいのだけど!」と言うとラミルの言葉に驚きを隠せないリリスだったが ラミルの話に納得して 話を止めるのだった。

そして、ラミルがラリリスの代わりに説明をするのだった その内容とは 自分達を呼び出したのは

『勇者を名乗る存在』がリリスの命を狙ってきていて、それを討伐して欲しいと言う事である。それを説明するとラリネスが「なるほどね」と言い ミレアも「確かにそれならリリが狙われる理由になるかもね」と言うとリリリスは、ラミルの説明に補足を加えると その理由を説明したのである。それは、ラリシアがラミルと一緒に召喚された事である リリスとリリスの姉妹が召喚されていたならラミルはラリスに ラミーはリリリスになっていたはずなのだ。しかし実際はそうならなかった為ラリスはラミリに、リリはラリスになった これはラミルの実力によるものだったのだが、それを知らずに勇者は ラミルを始末しようと考えた結果、リリスを狙うという手段に辿り着いたらしい そうラミルに説明した。それを聞いていたリリスとリリスは複雑な表情をしながら黙っていたが、ここでラリスは、ラミルがラリスを庇った時の事をラリシアとラミリスに伝えるのである そしてそれを聞いたラミルは、二人の会話からラミルと同じような事をしていたと言う事は分かっていた だがラミルの場合は、それが理由でラミルを殺そうとは考えないでくれるかもしれないが、勇者は、その逆の行動に出る可能性があったのだ そう考えると、どうしても不安になってしまいラリスが二人に伝えようとした事を代わりに伝えるとラミルは二人に これからどうするか尋ねるのだった。

その質問に対しリリスとリリスがどうしたいのかを確認する ラリスだったのだがラリスとリリスの意見は同じらしく二人ともラミルと同じ意見でこれからの事はラミルに任せるという事になるのだが、その事を告げた後リリスはラミルに頼みごとがあったのだ それは、もしもリリリスやリリスが命の危険にさらされたらラミルの力で助けてほしいと頼むのだった。

ラミルは、それを受けるとリリスは、ほっとしたように笑顔を見せてくれたのである。そして、それから今後の打ち合わせを始める するとそこに一人の少女が現れてラリリスとリリスを見て驚いた声をあげるのである。

そして その人物こそ『アリス=レフィーレット 17歳 女性』でありこの国の第二王女であり その少女はラミルを見るとすぐに近づき ラミルの手を握りしめるといきなり「お待ちしておりました ラミルさん私は あなたをお迎えするためにここに来ました」と告げるとラミルに「私のお婿さんになってくれませんか?」とプロポーズをするのである。

いきなりの告白を受けラミルは混乱してしまっていると ラリスは、慌ててその事に異議を唱えるのだが それを止めたのが なんとアリスの妹のリリス=レオ=ルクレシア 18歳だった。彼女は姉のアリスが 結婚相手を探していた事を知りラミルを気に入ったようだ しかも自分の好みの男だという事も伝えてくる すると今度はラミルを気に入った リリリスが名乗り出るのである そしてラリネスが「ラミルを勝手に渡すわけにはいかないわよ!」と怒るのであった そしてこの騒ぎを聞き付けた国王の『ガイル』が現れると事態は収拾がつかなくなりそうになるが、ラリシアがその場を納めるために提案をする その提案とはラミルに、婚約者を決めるのではなく『仮の婚約期間』を設けてその間にラミル自身が選ぶ事で決着がついたのだ そして、それを聞いたガイル王は、「うーむ その方法が妥当か」といいながらラリシア達の提案を受け入れる事にしたのである こうして 仮とはいえ正式にラリルが『リリシス ラピス』と結婚する事が決められた。その後話し合いが終わり それぞれの行動を開始することになった。

ラミル達は一度拠点に帰ることにしそこで一旦休息を取ることになったのだった。それからしばらくした後 再び出発する事になった 今回は 馬車を使っての移動になり、馬車の中で休憩をしている時にリリスが「ねぇねぇ、ラミルに聞きたい事があるんだけど 良いかな?」と聞かれたので了承の返事を返した。すると

「えっとね私ね実はリリスの体にラリスとリリがいるんだよね。それで 二人は、元の世界ではラリリスとリリシアだったんだけどね どうしてこっちの世界でラリシアとリリリスって名前になっているの? それにラリネスもリリも名前が似てるけど姉妹なの?それとラリシアはラリネスなんだ」と聞くのでそれにラミルは 答え始める まずリリについてだが、ラリネスと姉妹なのは確かだが本当の名前は

『ライネリア』だ ラミルは、リリスにリリリスとラリシアは姉妹だと教えたのだが なぜか その呼び方が気に入ったようでそのまま使っているのだ ちなみにラリシアは、双子だからかラミルとラリスの名前を足した感じで名乗っているのだ 次にラリリについて ラミルは、その事をラリス達に説明をし、三人で話をして決めたことをラリスとリリスに伝えたのである。それからラミル達はラピスの所まで向かうことにした。

その頃ラリリスは、一人でラピスの元に向っていた。ラリリスとしてはラミルについて行きたかったのだが、リリスとして生きていくことを決心してたこともあり、自分が表に出ずにサポートする事にしたのだ。そして今まさに魔王城に乗り込まんとする時を迎えた。その時だった

「お前を殺せばあの勇者様は俺を認めてくれるはずだ!」と言い切り襲い掛かってきた男がいたのだった。それに対して、攻撃態勢に入った瞬間に、目の前に立っていたラリスことラミリが攻撃を防いだのだった。そして攻撃を防がれた男の隙を突き攻撃を仕掛けると男は逃げていったのだった。その後ラミリはすぐに隠れてたラリシアと合流すると二人は先に進んで行ったのだった。

その出来事からしばらく進むとそこにはラミアの姿があったのだ その事を確認したラミリはそのまま先に進むことにすると

「あれ?ラリリスとリリスちゃんじゃん」と言ってくるラリティアと ラミアが姿を見せるが

「あなた達はいったいなんでここに居るんですか?」とラリスが聞く

「そんな事よりさっきそいつに襲われたみたいだけど無事?」と言ってきたのである。その言葉を聞いて驚く二人 だがすぐに落ち着きを取り戻して説明をした それを聞くと納得してくれたラリス

「まぁその事は、置いておくにしてもこれからどうするつもりですか?まさかラミルと一緒に戦う気じゃ無いですよね?もしそうなら私が相手をしても良いんですよ 私は、あいつらに用があるだけなので、そこだけは理解しておいて下さい。後私に勝つことが出来れば私達がラミルに力を貸しましょう。でも負ければ諦めて引き下がりなさい!良いですね」

とラリスは言い切ると二人を残して奥に行こうとすると ラリティアが

「ちょ、待って それはずるいんじゃないの」と言うと

「あなたは、何を言ってるの?あなたは リリスの肉体を持っていますが今は、私の体ですから。私の体の所有権が優先に決まってるでしょうが。あなたは引っ込んでいて 邪魔するなら容赦しないよ。本気で殺しちゃうかも知れませんよ!」と脅しを掛けると ラリリスに言われラリニアも大人しくしているしかなかった。そしてラリシアとラミリの二人が戻ってくるとラリスはラリシア達と合流し、さらに奥に進んでいくのである。

それからしばらくして、ついに最深部にたどり着くと ラリニス そして リリスの本体が待ち構えていた。ラリシスとラリスは、二人で戦い始めるのだが、二人のコンビネーションに翻弄されていると ラリニスがラリスを殴り飛ばしてから 蹴り飛ばすとラリスに止めを刺そうとしたが、ラリスに憑依していたラリティスはラリニスに不意打ちの雷魔法を放ち動きを止める ラリスは、それを利用してラリシア達の援護に向かいラリシアが斬りかかるのと同時に魔法を放つとリリスに憑依したラリリスの分身も同時に動きだし二人同時にラリニアとラミアに向かって攻撃を始めるのである。ラリシアの攻撃を避けながらラリネスは、自分の体を操り リリスとラリリスを追い詰めようとするが、ラリティスも ラリスの体を自分の物かのように扱いながらリリスを追い込もうとするがそこにリリスが割り込み自分の体に傷を負わせながらも二対一の互角の攻防を繰り返す そこにラリシアがラリニアの剣を抑えラリリスが魔法を放とうと詠唱を開始したが、リリアは

「させるわけないでしょう」と言いラリスを攻撃してくると リリスは、「ちっ 面倒ね リミィあんたちょっと手伝いしな」と言うと リリスは「うん分かった。ラリルの敵をとる」と言ってリリスの分身の方に突っ込みラリシアとリリシアの2人がかりでリリスに襲い掛かると ラリリがラリシスの動きを止めようとしたが ラリスが「ラリスがやるのにラリリスは手出しをしなくてもいい」といいながら ラリリの手を掴みラリスに攻撃をしようとしたのである。それを見ていたラリリスが怒りの感情をあらわにして「ラリシアは 私をバカにしてるの?」と怒るとラリリに攻撃を仕掛けようとした。すると

「待ちなさーーーーーーい!」という叫び声と共にリリリスの前に立ち塞がった人物が現れたのである。その人物とは『ルリス=レイナータ 16歳 女性』であった。

そしてルリスがリリスを守るとラリリスがラリリに攻撃を開始しようとするが

「リリス落ち着いて」とルリスが言うと、その言葉で冷静になったラリリスが ラリリスを止めた するとラリリスの体は動かせなくなり仕方なくリリスは、その場に留まることになったのである。そしてラリスがラリリに対して質問をしていく するとラリリが

「ごめんね 私がもっとしっかりしていれば ラリスがこんな目に合う事もなかったんだし本当に悪かったと思ってるよ」と言うとラリスは

「もう終わったことだから別に気にしなくて良いわ それより私達の仲間にならなかったのはどうしてなの?それにリリスの事だって あの時は、助けられなかったんだし どうしてそこまでするの?ラリリがどうして魔王軍に居たか知りたかったのよ」と言うと ラリリは、「ラリルに頼んだって 魔王軍を倒せなんて言えないでしょ?それにリリスを助ける事ができなかったってのは、リリシスと相談したのもあるけど、実はリリシスはあの時既に死んでたんだと思うの だから私が出来る事ってラリネスの肉体を使って リリスやラリニアを助けに行くことくらいしか思い付かなかったんだよ だから、リリスを責める事は出来ないの。ラリリはラリリスが幸せに生きていてくれれば良かったんだけど、それが出来なかったのでね 後は 私が魔王軍にいるのは単純にお金のためかな」

ラリリがそう話すとその話を黙って聞いていたリリスが

「じゃあ、魔王を倒して欲しいとお願いすれば仲間になってくれたの? ラリリスに会える機会が増えるかもしれないって考えたけどダメなのかな?それに 私は今度こそ守りたかった人を守るために戦おうと思うのだけどラリリは一緒に来てくれないの?ラリリの気持ちは嬉しいんだけど 私としてはラリリにそばに居て欲しいの でも今すぐ決める必要も無いかもね これからゆっくり決めればいいもんね」

ラリリスの言葉を聞いたラリリがラリスを見て ラティリの顔を笑顔にし「そうだよね ゆっくり考えれば良いだけだよね ラリスとラリスリスが決めたことなら 私が文句を言える立場じゃないしね」と言うとラリスも

「そうだよ ラリリはいつも自分の意見を言うんじゃなく ラリシアとリリシアの意見を考えてたでしょ? 今度は ちゃんと考えて答えを出してあげて それで魔王を倒してくれるなら 私も全力で戦うよ だからラリリ 一緒に魔王と戦って ラリスが魔王と戦う前に魔王の配下を全て倒すの手伝ってくれるかしら?」と真剣にラリリに頼むと ラリリも

「もちろんだよ 任せてラリリス 絶対にラリリスに魔王を倒す手助けをするって約束するから」と言ってラリリスと握手を交わすのだった。それから二人はお互いに笑い合うと ラリリスも ラミリ達に加勢することにしたのである。

それからはリリシアとリリリスの二人がかりでも ラリネスには、かなわず 二人はリリスに憑依していたラリリとラリスが加勢したことによりようやく形勢逆転することができたのである。そしてラリリとラリスがラリネスを押さえつけると リリリスがリリスに止めを刺そうとしたが その時に、

「待ちなさい!」と叫んだのである。その声を聞いて振り返るラリスとラリリそしてリリスはラリスの分身に向かって「あなたは リリスちゃんの肉体を借りてるだけの 偽者です!早く消えてください」と怒鳴り付けるとリリスが、その人物に向けて攻撃を放つがラリシスの盾によって阻まれた。それを見たリリスはラリティスが居る事に驚き動揺している間に ラリシアの斬撃をくらうがラリニスの体を操作しラリスがラリシアの腕を切り落とした後に蹴り飛ばすとリリスはリリシアをラリリに向かわせるとラリリが「あなたに恨みは無いんですが少し眠っていてください」と言って雷魔法を放った。雷魔法を受けたリリスの体とラリリの体が離れていく リリスは「ラリリは なんで私の邪魔ばかりするのよ」と泣きながら訴えるとラリリが

「私はラリスリスの友達ですから。ラリスを不幸にする存在を許しません。そして何より 私は あなたが好きだったんですよ」と答えるとリリスの肉体から離れたラリシスの体を ラリシスが斬り殺したのである。それから リリシアとラリシアとリリリスの戦いが始まったが やはり三人は強いらしく徐々に押されていったが そこにリリニスの体にラリシアが入り込むとリリシアが

「この体はラリシスのもので 私達の物じゃない そんな物に乗り移る意味が分からないの 私達は 自分達の力で戦いたいの」と言って攻撃を開始したのである。ラリシアとリリスとリリスは、お互いが協力して戦い始めた事で、一気に形勢逆転されラリティシアはリシアの攻撃で気絶させられたのである。だがそこで、ラリシアは最後の力で、ラリサとリリスを分離させようとしたが、リリスが リリシスの体をラリニアとリリスに預けた後は 自分の本体に戻って 二人を助けた。その後 ラリシスは ラリリスが魔法で作り出した結界の中で眠り続けることになる。そして ラリスは、リリスの肉体に戻りラリティアスを拘束して連れ帰ったのである。そしてリリスとラリリスとリリシアとリリスの四人で話し合った結果、魔王軍の討伐に協力する代わりに 魔族の国を解放するという条件を出してきたのである。

そして魔王軍は、勇者一行と協力することになったのであった しかし、ラリスの体はラリリスが乗っ取っていたために、魔力が切れかけていたのでラリリスは、リリスをリリリスの中に戻したのである。こうして 魔王軍幹部である、ラリリリスとの戦いが終わり 俺とルリスとルリアリスと魔王軍が、リリス達と協力して戦う事になり ルリリス達が魔王軍と戦っている間は、俺は、魔王軍に捕らえられていた奴隷の人達を開放する事にしたのだった。

「ルリアさんとルリルリスとリリスは、リリリス達と共に魔王軍と戦ってくれているので 俺は ルリアスやルルアと一緒に囚われていた人を助けることにしました。」

そう言ってから俺はまずは最初に捕らえられていた人の所に行き全員のステータスを確認したが誰も死んでいなかった。

「よかった。

誰も死んでない」そう思いながらも 一人ひとり鑑定を使って状態を確認する。そして一通りの事を済ませると 次に他の場所で捕まっていた人に、状態の確認を行い。問題がなければその人たちを転移させる準備をすることにしたのである。そして全ての事を終えると俺は ルリスと、魔王軍が戦っている場所に行くのであった。

俺が戦場に到着すると、そこにはラリリスと、ルリスと、ラリスがいた。どうやら魔王軍とルリアリスは交戦中だったようで魔王軍の幹部が4人と あと2人は知らない顔だったので確認すると 1人は『ラリリリス』で、もう一人が、初めて見る女の子が1人居たので恐らく彼女がラリシスだと思うのだが 何故かリリスの姿がなかったのである

「え? リリスがいないんだけど どこに行ったの?」と思っていると、ラリスリスがこちらに気づいたらしく「あら? リリスは?一緒じゃないの?それにその子は誰なの?ラリラスの仲間なの? まあとりあえず、この子だけじゃなくって、ラリリも助けてくれたのね ありがとう」と言って頭を下げて来たので、俺も慌てて

「いえいえ 別に助けようとした訳ではないんですけどね 成り行き上そうなっただけですから 気にしないでください」と言うとラリスリスは 微笑んでから、「じゃあ またね」と言い残してからラリスと二人でどこかに行ってしまったので、俺は残りの二人の元へ向かうことにしたのである。

「さて 後はラミリ達と合流しようかと思ってるけど そっちの戦況は大丈夫なのか?」と尋ねると

「はい 私達は今 勇者様達から少し離れた場所にいる魔王軍を倒しているところです 私は、今はラリリスと一緒に行動しています ちなみに 今戦ってる相手は 魔王四天王の一人らしいですよ」

と ルアリが答えると ルリスが「今戦ってるのは『ガゼルド』っていう魔王軍の幹部なのよ。あいつはかなり強くって、リリスの体を使っていたラリリスが、やっと倒せるぐらい強かったのよ。でも ラリスはラリリとリリスに自分の体を預けたみたいだから、もう負けることは無いと思うわ」と答えた それを聞いた俺は、少し考えてみたが 確かに、ラリスの体の中にいる方がラリリの体を使うより ずっと力を発揮する事が出来るはずだ。なので ラリスとリリスの力を合わせれば、ラリシアよりも、強くなるはずなのだ だから魔王軍の戦力を削るという意味も含めて俺は

「わかった 魔王四天王を倒したら一旦こっちに来て欲しい それからラティアスの方で何か変わった事はなかったのか?」と聞くと ルリスが困った顔をした

「それが、特になかったんですよ。私達がここに到着した時には 既にラティシスは封印された後だったし ただラティシスには憑依されていたはずの、ルティシスの遺体が無くなっていたのが気になったくらいですね」とルアリが言った それから俺とルシアスの二人も合流する事に決めた ラリスとリリスとリリスと、ラスティリスの4人が、協力してラリリスを倒すために魔王四天王のラザリスと戦っていたが その途中でラリシスの体を魔王四天王のラミリが乗っ取り ラリスの体を乗っ取った ラミレスが リリスとリリスの中に入ったリリスの肉体を借りてラミリと戦う事になった そしてラミリとラミリスの戦いは激しく続いていたが、やはり実力の差があり徐々に押されていったのである そして最後にラミリの放った雷魔法でリリスが倒れると、ラミリスが、リリスの肉体を乗っ取っていた、ラミリを雷魔法によって、完全に消し去ることに成功した だがラミリは最後の足掻きと言わんばかりに 自分ごとラミリスを巻き込んで 自爆しようとした。その光景を見てラリリスが咄嵯に魔法で防御しようとしたが、その前にラリスは自分が魔法で作った魔法防壁の外に、リリスとリリスの中のリリスとリリスを外に出していた。ラリシスが リリスの体から出た後に爆発が起きる直前に、ラミリスがラリシスを抱え込み その場を離れた。その時にラリスとラミリスの意識は完全に無くなったのである リリスはラミリが自爆をする前にリリシスがリリスの体を魔法障壁で守りラリシアの体にラリリとラリスの二人が乗り移っていた為 ラミリスが、ラリリの体に入る事で 二人は目を覚ました。その後ラリシア達は、魔導王国を制圧する為に行動を開始する そして魔導王国にて魔王軍の魔獣達との戦いが始まったのだが魔王軍は 魔王軍が使役している 魔物達を召喚して応戦してきたのである しかし、それはラリス達の敵ではなく、ラリス達は ラリリスの魔力で作り出した 異空間の中で 自分達が召喚した魔獣を狩り続けていたのである ラリスは、魔王軍に捕まっていた奴隷達に奴隷紋を解除してから魔王軍との戦闘に参加できる様にしたのである 魔王軍に捕らわれていた奴隷達のほとんどは、魔王軍によって洗脳されて 無理矢理戦わせられていたため戦う事を怖がっている者も多く居たため まずは戦う意志がある者を 魔王軍が用意していた訓練施設に送り込むことにした

「これから君たちに この国の勇者様達が 教えてくれていた戦いの技術を教えたいと思います。まずは戦闘技術の基本である素手の戦闘を練習したいのですが あなた方は剣の扱い方を習いたいですか?それと槍を使いたい人 はどちらを希望しますか?」と俺が尋ねると何人かが「自分は剣が使いたいです」と言ってきたので俺は 剣の指導をすることにして、俺は

「まずは基礎となる 体力と身体能力を上げるために 毎日30分走ってもらいたいのと、腕立て伏せなどの筋トレを行って下さい。そのあとは武器を使った稽古になるので それまでに体を鍛えておいてください」と言うと皆真剣に取り組んでいた。その後、剣の持ち方や使い方を教えて、そのあとに、基本的な剣術の基礎を教える事にした。その次に、ラリスが 魔力操作について教える事になり魔力の放出の仕方から、魔法の種類や、威力を増幅させる方法などを全員に伝えた。そして全員が習得した後、俺とルリスが それぞれの適性にあった、魔力制御の特訓を行い、ラリスとラリリスとリリスが、それぞれ属性ごとに 指導を行ったのである。

こうして ラリスが捕まっている間に魔王軍との決戦に向けて準備をしていたラピス達であったが ある日の夕方、俺とルリアリスが、街で買い物をしている最中 突然魔王軍の幹部の一人が現れた。俺とルリアリスが、その幹部と相対すると、幹部の男が俺をみて「貴様が ルリアリスだな?お前は俺とこい ラリスが待ってるぜ それにしてもお前 面白いなぁ」と言うなり俺の腹に拳を打ち込んできた。俺は 痛みに耐えながらもなんとか反撃の糸口を探していたが 俺は攻撃を受けてから幹部の動きが読めなくなった。幹部は俺に攻撃を仕掛けてくる。俺は必死に攻撃をかわすのだが、そのせいで周りにいる人達が巻き込まれてしまい被害が増えてしまった。そして俺とルリアリスは 魔王軍の男に連れられて魔王城の方に強制的に連れて行かれたのである。その途中で俺は「お前が俺を呼び出したのか?」と尋ねたが、男はニヤっと笑った後何も答えずにそのまま歩いて行った。そして城の前につくとそこには魔王四天王のガゼルドと もう一人 知らない顔の女性がいて その女性は「ガゼルド様と 貴方に 私も連れていってもらえるなんて光栄よ。

ラリリスは私に任せてね」

と言い残してから姿を消した。俺はその女性のステータスを確認すると、なんと『大賢者リリシス』と表示されていた。すると ガゼルドが「ふはははははははは よくここまでたどり着いたな」と笑うと リリスは「あら?リリシスさん?あなたも来たの? じゃあラリスの体を乗っ取ってた魔王は倒したみたいね」と言う リリスの言葉を聞いて俺の顔色が変わり ガゼルドが 笑いながら 魔王がすでに死んでしまった事を伝えた

「なんだと!?どういう事だよ 説明しろ!!」と叫ぶとガゼルドが

「まあ落ち着けよ。お前はここで死ぬんだから関係ないだろうが。それよりお前が持ってる ラリリスを返せ」と言って俺に襲い掛かってきたが その動きが見えたので俺はガゼルドの攻撃を避けて 顔面に蹴りを入れてやった。だが 魔王の体は硬かったのだろう ほとんどダメージを与えた様子がなかった ガゼルドも驚いた顔をしていて、それから再び襲いかかってくるのだったがやはり先程と同じように攻撃を避けると 今度は、ガゼルドが

「なっ!!まさか!そのスピードと反応速度もラリリスの力なのか? ならこれでどうだ!!!!」と叫び、俺が避けると同時に 魔法で雷を落としてきたのである。

その魔法に、ラリスが使った時と同じ魔法だと分かったので俺は ラリリスの力を使う事で魔法を無力化することに成功するが、ラリスが言っていた リリスとリリスの中の肉体は別だという話を思い出し ラリスの力で自分の体を強化すると俺は、魔法を発動した本人でもあるリリスに殴りかかる だが それをリリスは 難なく避けてから 俺に向かって雷撃を放ったので俺はそれを避けたが、避雷針として放った雷は、地面に当たることなく空中に留まり続けていた。俺は 地面に当たらなかったのは 自分の体を雷に変えることで回避に成功したが、もしあれが俺に当たっていればかなりのダメージを受けていたことは間違いないと感じた。その後 何度か魔法を使ってきていたリリスが急に立ち止まると こちらを睨んできた 俺には その理由がわかっている なぜならリリスの体の中にいるリリスとリリスの中の二人は今 お互いに入れ替わっているはずだからだ。リリスの体がリリスの体に そしてリリスの中身がリリスの中に入っているはずのリリスの中に入るために入れ替わりを始めていたのである そして入れ替わるのは時間がかかるのは分かっていたが、このまま時間が経てば、ラリシスは、完全に乗っ取られるだろうと予想していたら、ラリリスと リリスの二人が入れ替わろうとしていたので、俺は、リリスとラリリスの二人が入れ替わる前にリリスの体を 魔法で作った壁で囲み閉じ込めてしまう リリスが 閉じ込められた事で 二人の人格は入れ替わったが、二人ともリリスの意識はあるらしく 二人で話し合いをしていた その間に リリスに変わっていた リリスとラリスがラリスの体の主導権を取り戻すとラリスに化けていたリリシアが 俺に襲いかかってくる そのリリスとそっくりの容姿をしたリリシアに対して、ラリスが 怒りの表情で殴りかかりに行く そして激しい殴り合いが続いていく リリスに変身していたリリシアは魔法を使っていたようだが、リリスの リリシスとリリスの能力により 魔法の無効化に成功していたので、リリスが、ラリシスに負けることは無くリリスが 優勢のまま戦いが続き、ついにリリスは、魔剣で相手の体を切り裂くと、相手は 体が崩れ始め 砂のようになっていきやがて消滅したのである そして その場に残されたのは、一人の人間だけだった そしてその人間が「おのれえー!ラリス!!!必ず この恨み晴らさせてもらうからな」と捨て台詞を言うと、その人間の魂が、ラリスの方に向かったため、ラリスは、その隙をついて、ラリスに化けていたリリシスの腹にラリスが持っていた杖を突き刺し、体内にある魔力を奪う事にした。その結果 ラリシスは死んだが リリシスとラリスは元通りになった リリスとラリスの二人が無事だったのを確認してから ラリスの体をラリシスに任せると 俺は、俺の方に突っ込んで来ていた魔王四天王のガゼルドと戦う事になる。その攻撃を回避しながら、隙を見て蹴りを放つが その足を掴み投げ飛ばしてくる その瞬間 ルリアリスが、ラリリスの魔力を利用して魔法を発動して 炎の壁を作る ガゼルドはその炎に、飲まれ苦しんでいた 俺は、その一瞬の間に スキル『魔力強奪』を使いガゼルドの 魔力を 俺の物にすることに成功する。

するとガゼルドは俺に向けて魔法を放ち始めた その攻撃を全てかわし、俺は ガゼルドの懐に潜り込み、思いっきり腹に拳を叩きつけると、 その一撃がガゼルドに致命的なダメージを与えることに成功した。だがそれでも ガゼルドはまだ生きていたが、ガゼルドの動きはかなり鈍くなり俺はそのチャンスを見計らい、一気に間合いを詰めてガゼルドの顎を蹴ることでガゼルドの頭を粉々にした。

ガゼルドを倒したあと ガゼルドを『空間収納の腕輪』に回収してからラピスの元に向かうと、リリスが、リリスの体の中で眠っているラリスを起こそうとしていた。

俺も手伝う為にリリスの肩に手を置いてリリスの魔力を流そうとするとリリスの目が見開かれ ラリスに何かを伝えるようにラリスの頬に触れながら話していた。そしてラリスも リリスが言いたい事が伝わったのか涙を流しながら、リリスを抱きしめて泣き始める そしてしばらくすると 落ち着いたのか リリスとリリスは、俺の方に視線を向けると、まずはリリスが「私のために本当にありがとう。そして私の事を 救ってくれたのは、ラリスじゃなくて 私だったんですね」と感謝してきたので 俺も「ラリスを助けに来てくれて ありがとな。それに お前はラリスの大切な友達なんだろ?助けるのは当然だ。それに 俺はお前の事を信じていた。だから お前の事は絶対にラリスの元に返してくれると信じていたからな」

と俺の言葉にリリスが 涙を流す

「ありがとうございます」とだけ 言ってから「私達のせいで、ラリリスを魔王の手下達に奪われてしまいました。それでラリスを取り戻そうとしたんだけど、あの男の強さは異常で、とても勝てる気がしなかったのよ。そんな時ラリスが突然、貴方の名前を呼んだの それから、私達の体は光に包まれ始めて気が付いた時には、私は、ラリスの身体の中にいたのよ」と言うので俺は「ラリスが俺の名前を呼んでくれたんだな。ラリスに、そこまで信用されているんだな リリス」と言うとリリスが 少し顔を赤らめて「はい 私もラリスの事が好きなんですよ。だからこそ今回の件は 私が自分で決着をつけたかったんです。でもラリスが、どうしても一人でやると言って譲らなかったので 私が表に出て戦う事になったという訳です」と言ってきたのである。

そしてリリスがラリスに「ごめんね 勝手に体を使っちゃって 本当は ラリスと一緒に戦えたらと心の底から思っていたんだけれど ラリスは頑張り屋さんだもの きっと ラリスにお願いしたら一緒に戦おうなんて言ってくると思うけど それではダメなんだと思ったから。ラリスには、ラリスの戦いがある そして私には ラリスを守る義務と責任が有るの」と言ってラリスの体を抱きしめたのであった。その後ラリスもリリスに抱きつくとリリスに「私も、もう二度とリリスを一人にはさせない 絶対に守り抜く だって、リリスも、リリスの中の人達も、リリスが守るべき人達で、私の仲間でもある そしてラリシスは 私が守るべき家族でもあるから もう離れないよ」と言って再び二人は抱き合って泣いていた。俺とルリリスは 二人の気持ちがよく分かるからこそ邪魔しないように静かに見守るだけにしていたのである。

俺達が二人に近づこうとすると、リリスは、俺に微笑みかけてきてくれてからラリスを連れてラリスに化けている リリシアに近づいて行く ラリシスも、こちらをチラッと見ると小さく会釈してくれてからラリスと共にラリシアの元に向かったのである。そしてラリスに化けているリリシスに、リリスは 優しく問いかけていた。

ラリシスは、まだ 意識を取り戻したばかりなのか少し混乱しているようで、上手く言葉を喋れずにいた。だが、それも数秒だけで次第に 状況を把握したらしくラリスに向かって謝り始めたのだった。それを見てリリスは リリスの姿に戻ってラリシスに近づきラリシスの頭をそっと撫でていたのだった。それを見た俺は 安心した表情で その様子を眺めていたのである。するとリリスとラリスの二人がこちらを向くと俺に「ラリスを守ってくれて そして助けようとしてくれた事本当にありがとう」とお礼を伝えてきた。そして二人からラリシスが、俺が倒した後どうなったかを聞くと俺が想像した通りの出来事が起きていたのだと知る 俺とリリスとリリスの中に入っていた三人とでラリシスとリリシアを元の場所に連れて行くために『空間移動』の魔法を発動してその場所に移動をする。だが俺はラリシアの体が心配だった事もあり急いで元の場所に戻るとリリシアの死体に、取り付いていたラリシスが消えていたのである 俺は『ラリシスはどこに行った』と慌てて探し回っていると、俺とリリスの目の前にリリシアが現れて「ラリシスなら私と一緒に眠らせてあげました。ラリシアが目を覚ます前にラリシスの記憶を全て消さないとね それとリリスは、ラリシスが目覚める前にラリシスに変身して貰うわよ 大丈夫よね?」と聞かれてリリスが戸惑いつつも答えるとリリシアは満足そうな表情をして ラリスを抱きしめると そのまま姿を消したのである。

ラリスをラリシスと入れ換えるためにラリシスの肉体が保管してある部屋に行こうとすると、そこに、魔王四天王のバラムがいたのである。

俺は『お前に用はない ラリスは 何処だ』と尋ねると 魔王四天王の一人のバラムが答えた「お前達はここで死んでもらうぞ!ラリスとかいう小娘は、既に俺の部下が捕まえている」と言われてしまったのである。だがラリスが、捕まったという報告は聞いていなかったが俺は「おい ふざけんな ラリスを返せ」と叫ぶと魔王四天者の一人が、ニヤリと笑うと、「今から、この部屋に入るが良い」と言って 扉を開くと、その奥にはラリスを羽交い締めにしている男とその男の横に居る男が居た。

ラリスを人質に取られている為 迂闊な事が出来ない状態になっていた俺にリリスが言う「私達に任せて」と言うので ラリスが無事なのを確認してから リリスの体に戻るように頼むとリリスが「分かりました」と返事をしてから リリスの体に入って行った そしてリリスが、男とラリスを睨むと男とラリスが怯え始める 俺は ラリシスを取り返しに来ただけだと言うが男達からは何も聞けず仕方なく男達を倒す事にしたのである。

俺は、男達の首筋を手刀で叩いて気絶させると同時にリリスにラリスに化けて貰う ラリスをラリシスの体に戻したところで俺が男達に『催眠暗示 精神誘導』を使ってラリシスに何が有ったのか そして何をしようとしていたのかなどを聞こうと思ったのだが俺が質問する前にラリシスが「貴方は、一体誰なんですか?私の記憶が無いみたいなんですが」と尋ねてくる。そしてリリスに 事情を話してもらってようやく理解することが出来たのである。その後、ラリシスとラリスの二人が、バアルと アスタに事情を話すと、俺に「助けてくれてありがとう」と言ってから、お辞儀をしてから、俺の方に歩いてきたのである。

俺の前にやって来た ラリシスとラリスに対して、俺は 二人の頭の上に手を乗せて ラリシアにやった様に魔力を流し込み ラリリスの人格だけを表に出してから二人に話しかけたのである。そして俺は、ラリシリアに今までの事を説明を始めたのであった。俺の説明を聞き終えるとラリシリアは、俺に抱きついてきて泣き出した。そんなラリシアの頭を撫でながら俺はラリシスの事を見ていたのだった。

しばらくしてラリシアは泣き止んでから ラリスにラティシアを任せてラリスの姿で、リリスの中に入ると ラリスがルリリスの事を気にかけていたのを思い出してリリスに相談をしたのだ。だが流石に俺とリリスでもラティスの中に入り込んで ラティスとして過ごすのは難しいという事で、俺がラリシアと話をすることにしたのだ。すると 案の定ラティスに変身していた俺の事について話したいことがあるらしい なので俺は

『私も聞きたい事があるんだけれど良いかな?』と言ってから、この世界のことについて色々と尋ねたりしながら、自分の世界や家族のことや学校のこと等について色々と話し合ったのである。それからしばらく経って落ち着いた様子で話し始めた ラティシアの話を聞いてみるとやはり前管理者の事は覚えていないらしく。自分がどうして勇者ではないというのに疑問を感じないのかと聞くと彼女は首を傾げてから俺の顔を見つめ始めたので「どうかしたのか?」ときいてみる俺が尋ねると 彼女から「私は、どうしてこんなに強いんですか?私、ラティスみたいに戦えませんし、そもそも武器を使ったことだってありません」と言うので俺は彼女に「確かにラティスは、元々 戦士でもなければ、戦う事だって苦手で戦いの術を知らない女の子だったんだよ それに、俺が、この世界を救ってくれないかって言った時 君は戦う覚悟があるって言っていただろ だから君が強くなって欲しいって願ったからじゃないかと思うんだ そしてラティシス 君の持っている能力の中で戦闘系の能力は ラティスの物をそのまま引き継いでいるはずだからね」と説明したら 彼女は、少し考える仕草をしながら「やっぱりラティスは、私の憧れの人だわ あの人に会えて本当によかった」と言っていたのである。それを聞いた俺は ラティシスに、これから先ラリシアに迷惑をかけてしまうかも知れないが許してやってくれるかどうかお願いしたら、俺の話を聞いたラティシスは 優しい笑顔で微笑みかけてくれたのであった。

その後 ラリスはラティシアに別れを告げた。俺は、最後に二人に《転移》の固有スキルを渡してからラリスと二人きりになり今後の事を話し合う事にする ラリスから、今後どうするつもりか聞かれたので俺は とりあえず仲間を集めつつ旅を続けるつもりだと伝えた だが、今の所は当ても無くて行き先すらも分からない状況だがと伝えてから これからの目標を改めて確認するために俺はラリスに伝えた すると ラリスは「そうですね 当面は仲間を集めて 色々な国を見て回れるようにしないといけませんね それと、魔王が居る場所を探し出す事も必要ですよ」と言ったので俺はラリスの言葉に同意したのである。そこで俺が「魔王が居るとしたら まずどこの国なんだ?」と訪ねるとラリスが 考え始めて「うーん、難しいところですよね」と言うので俺が「ラリシスは、何処か知らないか?」と尋ねるとラリスが「魔王城がある場所は大体が 魔王の魔力の影響で、他の魔族達が近寄れないような場所に作られているので 普通の人間じゃ入れないと思いますよ」と 言われてしまったので、どうしたものかと考えていたが その時俺にラリスが ある提案を持ちかけて来た。

それは ラリシスと俺を二人を『転移』させ その場所に『ゲート』を開き『ワープ』を付与させる事だった。俺はその方法なら魔王城に簡単に辿り着けそうだと思った。俺はラリスに頼み ラリスが俺達の目の前に現れる その『魔法』を発動させる準備をする為の時間を利用して、ラリスは、自分の体に戻った。俺はラリスに「俺の仲間は、お前だけだから、ラリシスには悪いが一緒に行動してもらうぞ」と伝えるとラリスは、微笑み「任せて下さい。それと私達の世界に帰れるまでは私に遠慮なんていらないんですよ だって貴方の本当の妻になれる日が来るのは まだ先でしょ」と言ってきたので 俺は照れ臭くなり顔を背けながら「分かったよ」とだけ答えるのであった。その後、俺はラリスと会話を楽しんでいた。

暫くして ラリスが俺に言う「では いきますよ」

俺達二人は、『魔法陣』の中に足を踏み入れると同時に意識が薄れていったのである。

次に目が覚めた時、俺は真っ白な世界に居た。俺の横で寝ているラリスを起こすと 彼女は俺に抱きついて「ごめんなさい もう二度と離れないで 」と言われてしまったのである。

俺はラリスを抱き締めて落ち着かせると俺は辺りを見渡す そこは何も無いただの白い空間が広がっているだけだったのである。俺が、この景色についてラリスに質問すると

「ここは、神域と言って 全ての神の住まう地と言われている場所です 」と教えてくれ 俺達はここで何をするべきかと悩んでいるとラリスが何かを見つけ指を差したので俺はそちらに視線を向けると、そこには俺と瓜二つの男が立っていたのである。

俺は、驚きを隠せない状態で立ち尽くしていると男は俺達に気が付き話しかけてきた。

ラリスが男を睨むと ラリスは、「あなた 私に黙って勝手にラティス様を連れて行くとは どういう了見なのですか」

と言い始めるとラリスに怒りをぶつけられた男性はラリスに謝っていたのであった。俺は二人に、ラリスがラリスの中に入る前の姿と性格と 俺との約束を守れなかった事で怒った事を説明し、ラリシスが俺の妻になる為に頑張っていることをラリスに話す それを聞いていた男性の顔は、段々と穏やかな顔に変わっていった。ラリスと話をした後 ラリスと二人で男から色々話を聞けば、彼は神様の中でも上位の存在であり 創造の神と呼ばれている存在なのだと 俺は男と 話をしている最中 気になっていたことを聞いてみた。「ところであんたは何て名前なんだ?それと俺は一体どうなったんだ?」と俺が聞くと男は、俺に『精神操作 精神干渉』を使い俺に真実を伝えて来たのだ その内容は俺の魂の状態について 俺が死んだ理由だったのだ。そしてこの世界に来た時に 俺に何が起こったのかについての説明を受けるのであった。

俺がこの世界に来る直前に死んでいた事について聞いた俺が 俺の身体に魂を移した事で生きていると聞かされた俺は、死んだはずの人間が生きている事が そもそもおかしいと思いそのことを尋ねると

「実は貴方が転生してくる前 私の妹に頼まれまして 私は、貴方の運命を変えてほしいと そして、妹の加護を貴方に渡して欲しいと言われたので私は、貴女に貴方が死ぬはずが無いと伝えました だから 私は、私の持つ権限を使って貴方を救い そして私が預かっている妹が作った世界で貴方を救ってほしいと言う願いを叶えるためにこの場に呼び出させて頂きました しかし、まさか 貴方自身がこの世界の管理者だったとは思いもしませんでした だから貴方は管理者でありながらこの世界の人間ではない そして管理者の役目も果たしている状態になっているのです 」

そう言われてから俺は、今までの出来事や これから先俺がしなければならない使命の事を聞いてから俺に課せられた使命の事についての説明を受けたのである。

それからしばらくしてから俺達は『精神世界』と呼ばれる場所に移動したのである。そこでは俺の身体から ラリシスが出て来ており俺の事をラティスと呼ぶのはラリスから事情を聴いて知っていたのだが俺の呼び方を変えるのが嫌らしく俺のことを『ラティス様 ラティス君 旦那様 ラティス君様』と呼んでくる始末 ラリシスは、何故かラリスから この世界について説明を受けているようだったが しばらくするとラリシスが俺の方を見て微笑みを浮かべてから俺に抱きついてきて 俺が、ラリシスに どうしたのか聞くと 俺が死んでしまったので 俺が生き返って良かったと言っていた ラリスはラティスが生きていたことが嬉しかったのであろうラリスにお礼を言い ラリスは、ラティスが生きて戻って来た事に涙を流していたのである。その後 ラリスに俺のスキルを渡してラリスと俺の二人の旅が始まった。

そして ラティスがラリスと旅に出て どれくらい時間が経っただろうか?ある日ラティスはラリスにラティスの世界にある国で 魔王の城に近い場所にある国に行くために転移が出来る能力がある場所に連れて行って欲しいと言われ 俺はその場所を知っているため、俺はラリシスと一緒に そこに転移するのであった。

◆転移能力Lv.5 NEW《転移門(仮)》《転移石(仮)》New!《魔導式ゲート》《空間庫》《空間収納》《転移魔法》New!《転移門》《転送ゲート:移動可能場所限定型空間庫 》 俺はラリシアの目の前に現れた ラリスとラリスとラリスにラリスが抱きつき泣きながら俺に「ラティス君は、私の大事な もう一人の奥さんでラリシスちゃんもラティス君の大事な家族ですから」と言うとラリスが「そうよ でも私達の大事なラティス様だから、これからは私達二人でラティスを守るわよ」

ラリスとラリスが話を終えると ラリスの体に戻っていた。俺は そのあとラリスの転移により ラリスと俺が出会った国に転移してラリスの知り合いだという冒険者に頼んでラリシスと俺の三人で その国の国王の元を訪れ俺達を雇ってくれるようにお願いをした。その国は 王制ではなく民主制で国を運営しているようだ。その国が発行している紙幣に俺は、俺の持っていた紙幣と同じ物があったので確認してみると同じ物だったので驚いたのである。

俺は、この世界のお金について詳しく聞いてみることにした。

通貨単位は『Z 』であり1円=100ゼニーとなっていると聞き俺は、俺の持っていた金や宝飾品の素材になりそうな物と 売ればかなりの金額になると思われる宝石などをいくつか出した それを見た王様が「この魔獣の皮と魔石 この牙に鱗に爪と宝石 そして これは、なんという武器じゃ!」と興奮気味に喋っていた。ラリスは「それは、多分 ラティス様のアイテムボックスに入っていたものですね」と教えてくれたので俺は、その事を王に話し宝物蔵に入れないようにしてほしいと頼み 了承して貰えたのである。俺達が謁見の間に案内されてしばらくするとラリスが部屋に入ってきて 王様の前に歩いていく そしてラリスは、自分が聖女ラリスであることを明かすと 俺は『神眼』を発動させる。すると そこにはラリスのステータス画面が表示されるのであった。そしてラリスのステータスを俺は見てしまったのだ。その結果 俺は、あることをラリシスに伝えラリシスと共に その場を離れ この国から出て行こうと決断したのである。俺は二人を城の外に出してから『ゲート』を開くのだった。俺達は自分達の世界に戻るのである。しかし戻る場所が違うので、また一からやり直さないといけないので、まずはラリスとラリスの両親が住んでいる家に戻りそこでラリスの両親と話をすることになった。ラリリスは自分の父親である勇者パーティーのメンバーでもある元Aランクの冒険者で現在は王国の騎士をしている人物に 会いに行った 俺が今度こそ自分の生まれた村に帰ろうと思いラリスとラリスの両親の家で お茶を飲んでくつろいでいると、家の扉が開く音が聞こえたのでラリスの父親だと思って振り返ったらラリスの母親だった。俺は、ラリスの母親と話すことになり ラリスに何が起きたのかを聞き出すのであった。ラリスの母親は、最初はラリスの事をラリスと呼ばずに「貴様」とか「そこの娘」などとしか呼んでいなかったが ラリスと打ち解けて会話が出来るようになると「貴女がラティスさんの婚約者ね 私はラリスの母のレイラよ」と言われ 俺が 俺はラリシスとラリスを二人まとめて幸せにすると宣言し ラリスには、ラリリスを嫁に迎えると伝えた それを聞いていたラリスは顔を赤く染め 俺のプロポーズに対して「私はラティス君の奥さんとして そしてラリスの友達として一緒に居たいと思っているからよろしくね」と言いながらラリスのお母さんと抱き合うのだった。

それからしばらくしてから ラリスのお父さんのルーカスが帰ってきたので 挨拶をする事になった ラリスのお父さんとラリスは どうやら俺がラリスを救おうとしていた事を知っていて、俺がラリシスを救いこの世界に来た事について話すと二人は涙を流しながら感謝の言葉を言っていた。

俺はラリスのお父さんに俺の正体は言わなかったが 俺はラティスだと そして俺のスキルでラリスとラリシスを こちらの世界に来た時の姿で呼び出せるが 俺は 今はそんな力を持っていないと言うと

「娘を救ってくれた恩人を このまま帰すわけにはいかないのだよ それに君は私達の娘の旦那さんになってくれるのだろう?」と聞かれたので、ラリシスに聞いたところ 俺とラリスの関係を認めてくれて、俺はラリシスと結婚を前提に付き合い始めたのだ。しかし ここで問題が発生する 実はこの国に来てからの数日間 ずっと城に泊まり続けてしまっていたのである。そのせいか 俺は もうすぐ王都を出発しないと魔王討伐の旅に出れなくなるかもしれない状態になっていたのだった そこで俺はラリスの両親にお願いをして この国を出る前に少しだけ時間を作り 俺の力の一部を見せてほしいと言われたので 見せることにした。俺は ラリスとラリシスと三人で 転移で移動する 俺は まずは一番近い街に行き冒険者登録を行う事にする。受付嬢が話しかけてきたのである。

その時に俺がラリスと結婚していることを告げると、なぜか俺が既婚者である事を知らなかったらしい受付の女性の人達が一斉に俺の方を見て何か言っているのを見かけたのである。そしてギルドマスターの部屋に連れてこられて、俺は この世界に召喚される前に起きた事を話して それから俺は魔王を討伐するまで 王都に帰る事が出来ないので冒険者を続けてもいいか尋ねたところ許しが出た 俺は受付のお姉さんからギルドカードを受け取り名前と職業 性別 年齢 レベル等を記載していた用紙を受け取る 俺が受付から立ち去ろうとしたとき

「待って下さい」

と言われ呼び止められる 振り向いた俺に向かって ギルドのギルドマスターから伝言を伝えられる

「魔王が動き出した」と言われ俺は 慌ててこの国を出たのであった それからしばらくしてから俺はラリスにラリシスに俺の妻達に『俺のステータス』を見せるようにお願いをしたのであった 俺は、ラリスにラリシスのステータスを見てもらうように頼んだのである

「わかりました ではラリスに私のステータスを見させます」

ラリスがラリシスにそう言うとラリスは俺に抱きついてくる 俺はラリスの頭を優しく撫でながら抱きしめ返すのである ラリシスが俺から離れたところでラリシスの体に戻るとラリシスがラリスに近づき ラリシスがラリスに抱きつき しばらくするとラリシスが俺の方を見ながら微笑むので俺も微笑み返しながら 二人の様子を見守るのであった。すると突然俺の頭の中に こんな声が響き渡ったので俺は その声の方に視線を向けると そこには俺が持っているスキルで呼び出していた神様の一人 女神様が現れて 俺に微笑みかけてきていたのである。その光景を見てラリスもラリシスも驚いて固まっていた 俺がこの世界に来たのには理由があり その理由を話し始めるのであった。

俺はこの世界に来る前から異世界の地球に住んでいた事と 地球の人間ではないと言うと

「なるほど それで私の事も知っていたというわけですね ラティスさんは」と納得していた。そして、俺の話を聞き終わった後 ラリスとラリシアとラリスの両親が俺の事について聞いてきたので俺は、俺が地球での出来事をみんなに話しラリスの両親の質問にも答えた後 ラリスとラリスの両親のステータスを見るため ラリスのお母さんに俺のステータスを見せてもらったのである。

俺の固有スキル 《アイテム収納空間》を使えるようになるスキルをラリスの両親に渡し 俺は 自分の妻達が待つ自分の家に向かうのであった。そしてラリシスとラリスに 二人共とても可愛いし綺麗だから二人には 今のままでいて欲しいので、俺は二人に何もしないと伝える するとラリスは 嬉しそうな顔でありがとうございますと ラリシスは頬を染めて恥ずかしそうな表情を浮かべながら俺に感謝の気持ちを伝えるのである。その後ラリスとラリスの両親は この国の宿屋に向かい俺は一人寂しく家に帰って 風呂に入り 眠りにつくのだった。そして朝になると 俺は この世界の魔王が俺の世界の日本に出現する可能性が有る事を伝えに俺の生まれ育った町に戻るために『ゲート』を開き ラリシスとラリスと一緒にこの国を離れるのであった。

俺はラリシスとラリスと 俺の故郷である日本に戻る為、俺はゲートを使い ラリスの故郷に向かったのである。そして俺達が辿り着いたのは『神木』と呼ばれる大きな樹が存在する山の麓にある村である。そして俺は、村に入るとすぐに俺の実家に向かおうとしたがラリスとラリスの家族は俺を村の中にあるラリシスの家に案内した。俺はラリスの両親とラリスが入れてくれたお茶を飲み一息ついていたがラリスは、俺がラリシスと結婚しラリスがラリシスの妹になるという話を聞いて驚いていたが、喜んでくれたのだ。それからラリスとラリスのお母さんが、俺がラリシスと結婚して俺の義妹になるという事を村の人達に伝えに行くと言って出ていったので俺はラリシスと二人っきりになるのである。ラリシスに俺は、今度 俺の世界で結婚するという事を伝えた。するとラリシスは 自分の両親や村に報告するのが楽しみだという感じだった。そんな話をしている時 一人の女性が俺に近づいて来て

「あなたが 勇者様を倒せるくらい強いお方なんですか?」と話しかける その女性の名前はリリシスといって、俺の幼馴染だった 彼女は勇者に憧れていたらしく いつかは自分もなりたいと言っていたが 結局彼女は俺と結婚することになってしまったのだが彼女は俺の事が大好きでいつも 一緒にいる時は 甘えてくる そしてリリシスに俺が勇者リリイ を倒したと話すと 俺に握手を求めてきて俺に惚れているような態度をとっていた そして俺とラリシスの婚約関係を聞いたリリシスは涙を流しながら俺の胸に顔を押し付けて「良かったね ラティス君」と呟くのであった。

そして 俺達はリリシスの家の居間に戻り 俺はラリスにこの村の村長をしているリリシスの父親に話があるからラリスはラリシスと一緒にラリシスの両親の帰りを待ってほしいと言い、俺はリリシスのお父さんの所までラリスとラリシスの事をお願いしに行った。

俺がリリシスの父親に俺の妻達と俺の子供達を一緒に暮らしたい事をお願いすると快く了承してくれた 俺はリリシスの父親に俺がラリスとラリスの父親を助けたことを話して俺の感謝の印にこの国で一番良い宿の予約を取り俺を招待すると言い ラリシスはラリシスのお父さんとラリスは ラリシスとラリスの姉妹と俺の娘の三人と仲良くなれるはずだと言ったら リリシスは凄く興奮していて そしてリリシスが俺に告白してきた時に俺とリリシスの子供ができて、そして俺はこの世界から旅立ってこの村で子供と暮らしていたのだと話してから ラリシスにリリシスの母親と娘を紹介するように頼むのであった。

俺はリリシスを連れて、この村で最も高級と言われるホテルの一室に 向かうのであった。俺はラリスにリリシスをこの部屋に入れるのを許可してもらい、そしてリリシスと娘に部屋の中を好きに見て回っていて構わないと言うと娘であるアメリが嬉しそうにしながら、リリシスに抱きついて、俺の服を掴んで付いていくリリシスの後ろ姿を微笑みながら見送るのであった。俺はラリスと一緒に部屋に残っていたのだが俺はラリシスに 俺達の出会いについて語り 俺の妻達にリリシスの事を紹介する事をラリスに伝えるのである。

ラリスが俺の話を笑顔で聞いてくれていて、俺は話を終えてラリスを見ると俺の話を聞いている途中で涙を浮かべていたので、俺はどうしたのか尋ねるとラリスが「幸せだった頃の記憶を思い出していたの」と答えてくれた。それからしばらくしてラリスと俺はベッドの中で抱きしめ合っていたが俺はラリシアからもらった あの指輪の力を使ってみる事にしたのである。俺は指輪の力を使う前にラリスに俺が持っているスキルを見せてあげる事にしたのだった。俺は自分の固有スキルである

『アイテム収納空間』

を発動させ その効果の一つである《亜空間作成》の力を 発動させると俺は自分だけの亜空間を作り出しそこに ラリスと一緒に入る そこで俺は 自分が持っているアイテムの中から一つだけ取り出して見せる すると俺は 俺の指にはめられている指輪に魔力を込めて それを《鑑定》で確認してみると そこには、こう書かれていたのである。

『神魔石』と。それを見たラリスが とても喜んでいたのである。

そして俺は 自分の固有スキルについて ラリスと俺の娘であるラリアに教えると 二人は凄く喜んでいて俺は自分の家族を愛おしく思うのであった。そして俺は、ラリスと俺の娘であるラリアの固有スキルについても教え それからラリシアとラリシスとラリシアの娘の 三人の娘のステータスを見せてほしいと言われ 俺はラリスとラリスの娘ラリシアにステータスを見せるのである。ラリスとラリスの娘 ラリシアにステータスを見せたところ ラリシスは、ステータスが低すぎる事と 固有スキルを持っていなくて悩んでいたらしい。俺は 俺はこの世界に転生する前にこの世界の女神であるラリシスをこの世界で俺を助けてくれたラリスの生まれ変わりであるラリシスをラリスに重ねてラリスがラリシアと この世界を救う存在だと信じている。

だからラリシスとラリシスの娘ラリシは俺と俺の子供であるラリスの固有スキルを持つラリシアに力を貸してくれることを願うのである。そして俺のスキル

『アイテム収納空間』を使えるようにするスキル そして俺のスキルである『創造』の力を授け 俺の持っているスキルである

『アイテム複製』と『アイテム召喚』

そして俺がこの世界に来るときに持っていた 全てのアイテムが使えるようにし、俺の能力の一つのアイテム収納空間に俺の作った物ならなんでも入れられ そして俺の作り出したアイテムや武器や魔法は自由に呼び出しができる そして俺はラリスに『神の加護』と 俺が作ったアイテムと武器を全て与えてからラリスにラリシアを託して この世界でラリシアを守って欲しいと伝えて ラリスとラリスの娘 ラリシスと共に俺は、ラリスの世界に向かったのである。

俺はラリスの故郷にゲートを開いて、ラリスとラリスの家族とラリスの妹 ラリスの娘と俺の子供たちがいる家に帰ることにした。

俺はゲートを潜り抜け 俺の家の前に着く するとすぐに俺は家のドアを開けるのである。すると俺の妻達と俺の息子と娘の四人と 何故かリリスと 俺の妻であるリリシスとラリスとラリシスの妹のラリシスとラリスの妹である リリアとラリシアとラリスの両親とラリスの父親が待っていたのである。俺は皆の所に近づきラリシスとリリシスを紹介し ラリシスがこの世界の魔王を倒すために俺達の世界から来た事をみんなに説明した。俺の妻達やリリスとリリシスも魔王の存在については知っているらしく 特に驚かなかったが ラリスの両親とラリスは驚いていたのだ。俺はこの世界の魔王の事はラリスに任せるのがいいと思ってラリスには 魔王退治を任せたのであった。そして 俺がこの家に戻ってきた理由を 妻であるラリスに説明すると、俺がこの家でこれから一緒に暮らしたい事を伝え ラリスとリリシスに改めてお礼を言いラリシスのお父さんは涙を流しながら

「私に出来ることは 精一杯やらせていただきます。」と言ってくれたのである。そして俺達はこの家にある家具などは全てラリスが 持ってきた物なので俺の持ち物をしまうための ラリス専用の異空間を作りラリスの専用スペースにしてそこに俺の持ち込んだものを全てしまい込むと ラリスが「私は、ラティス君と一緒に住むために来たんです。そして私がここにいるのは この村の村長さんとして 村の発展のためですので 村長さんの お手伝いをさせてください」と 言ってきた。そして俺のお母さんがラリシスが俺の家に一緒に住むことを快諾し ラリシスの両親もそれに賛成してくれたのだ。

それからリリスはラリシスの事を気に入ったみたいで 何かと話しかけるようになっていたのであった。俺がこの世界で ラリスと過ごし始めて数日が経った。俺は今この世界の魔獣討伐依頼を受けて魔の森にいるのだが

「やっぱりおかしい」俺は呟き 目の前に広がっている魔物の死骸を見て呟いていた。この数日間 俺とリリスと俺の子供達の四人は リリスの故郷であるこの魔族の大陸に 来ていたのだが 俺は毎日 この大陸を巡回していたのだが この一週間程の間で 魔族が住んでいる街は襲われている形跡はなく しかも どの街にも 人間と魔族は仲良く暮らしていて 平和な日常を過ごしていたのである。

そんな時リリスの幼馴染で親友である この国の姫でもあるリリスの親友 この世界で一番強いとされているリリスと互角に戦える数少ない実力者のリリスと同じ勇者の力を持つ男とリリスの妹の ラリスとその妹であり俺の娘の一人であるラリシア そして俺の子供達であるリリシア と俺の義理の息子である俺と俺の子供の女の子である俺の嫁と俺の嫁である俺の娘 リリシスの娘であるラリスと俺の嫁の一人であるリリシスの娘で俺とリリスの子であるラリシス そして俺の娘の一人であるリリシアと一緒にこの国に来ていた。そしてリリスはこの世界で俺達が暮らす場所を作るのを手伝ってもらっている。そしてこの世界の魔王についての情報を集めるのに協力してもらう為に来てもらったのである。

この国はリリスの故郷のこの国では一番栄えている街である。この街の名前は ラピスラシルと言う名前なのだが、その昔 ラリスの母のラリシスが住んでいた家の名前がこの国にあったらしい。そして この国に住んでいる人達には リリスの母親が元々ラリシスという魔族の少女だったが、魔族でありながらもこの国の王女であるラリスの母親のリリスの父親と恋に落ち結婚をしてリリスを産んだと伝わっている そしてラリスの母親はそのラリシスという名前を捨てて ラリスという名前に変わったのである。

しかし俺の妻の一人のラリシスの本名はラリスではなく ラリスの母は元からラリシスという名前ではないのだ。

この世界に転生した俺の妻であるラリシスと 俺の娘の一人であるリリシアの本名がラリスなのは 俺の妻であるリリスと俺の娘であるラリシアは俺の本当の娘ではないが、ラリシスは元々はラリシアという名前であった そして俺の娘であるラリシアは俺とリリスの子供であるが俺の娘でないが俺の嫁であるリリシスと俺の子供達の中で唯一の例外である俺とリリスの子供なのだ。俺はその事をラリシスに話したが、それでも構わないと言っていた ラリスの両親がその事を知っているかどうかは分からない。

それにしてもこの世界に来て俺はこの世界について色々と調べていたが、リリスの話を聞いて俺はこの世界の歴史に矛盾を感じたのである。

この魔導の大陸と呼ばれるこの世界の中央に位置するこの国は初代のこの世界を救ってくれた異世界人『神原光』と『神川 聖』の二人とその子孫たちがこの国に建国したと言われているのは分かっているが、俺がリリスと出会った時は『神』という言葉や神に対する信仰はなかったのにも関わらず今は神の存在を当たり前に信じており『教会』、『ギルド』が存在するし、『神聖国家アルスラン』というこの世界最大の国が宗教の中心となっていて 多くの人々が敬虔な信徒として暮らしているのに、この国の王族は何故か代々この国の国王となる者しか この世界に降臨してこの世界の救世主になってくれるであろう ラリスの母親のリリスと、この世界での俺のもう一人の奥さんだった俺の妻のラリスとラリシスの事を崇めているのだ。それなのに何故この世界の人々は魔王を敵視しているのだろう。この世界がこんな状態ならこの世界の人々を救うために ラリスとラリスの両親は魔王を倒しに行かなければならないと思うのだが。俺は魔王を倒してラリスの両親の魂を解放させなければと思っていた。俺はこの世界の魔獣の異常行動の原因を調べようと色々な人に話を聞いたりしていたのだが結局分からず この世界の各地に存在するダンジョンの探索を始めようとしていたのだ。俺の妻や俺の息子達はそれぞれ別の依頼を受けて出掛けていて 俺だけが 暇をしていた時にこの依頼を受けたのである。

俺達が今向っている場所は『魔獣の森』と呼ばれている森で魔獣が多く生息している場所だ。魔素の量が異常なほど多いこの森は普通に考えれば人間にとっては非常に危険な森である。しかし俺は魔道具を使って俺達の周囲に結界を張っていたのだ。この魔道の大陸に住む人々が魔導と呼んでいる魔力を使い発動させる魔法の中には俺の使う魔法も幾つか存在しているのである。この大陸の多くの者が魔法を使えるのだが魔法を使えない者もいる。それは魔法を使える者と使えぬ者に違いがあるからだ。魔法の威力や精度を上げるためには魔法を扱える者の体内で生成される魔力の質を高める必要がある。これは生まれつき持っている素質と努力によって変わるものだ。だからと言って 誰でも魔法使いになる事が出来るわけではない。魔石に溜められた大量の魔力を身体に取り込んで体中に流し込める事ができるほどの量の魔力を持ち合わせていないと魔導を使う事が出来ないのである。そして魔石に魔力をためることが出来る量の上限が決まっているために魔石を複数持つことによって、その容量以上の数の魔法を発動する事ができる者は限られている。この世界で確認されている魔法を扱える者は全体の数パーセント程度しかいないが俺のように 体内に膨大な魔力量を保有しているものは全体からすれば非常に少ないのだ。この世界にある俺の知らないスキルをコピー出来る能力とこの 魔石の無限の魔力を取り出せる能力は 俺にしかできない特殊なものである。

この世界に俺達が来た時に最初に俺が居た村がある大陸には魔王は居なかった しかしこの世界でラリスの生まれ故郷であり ラリスの母の故郷でもあり ラリスと俺の故郷でもある日本が有る 日ノ本と呼ばれていたあの島が 実は日本と呼ばれていた国で その国の最後の王様が俺達が来る前に既に亡くなっていた。俺達が訪れる前の世界で 日本の魔獣が突然狂暴化したのだ。俺はこの世界に転移してきた際にこの大陸に居る魔物と俺達の世界に現れた 魔物とでは大きな違いが有った事に気が付いていた。俺が最初に出会った魔族は普通の動物や鳥などとは違い、俺に襲い掛かってきた魔族も他の生き物とは違う 独特の気迫を持っていたのだ。魔族の大陸は人間以外の種族が数多く存在していたのだが魔族は その魔族の中でも特に優れた魔族が魔族の頂点に立っているらしい。この魔族の王と呼ばれる存在こそ 魔獣の魔族の頂点である魔王であった。しかし 俺が倒した魔物の最上位であるSSS級のオーガエンペラーよりも格上の存在のはずの魔王を俺達は一瞬にして倒してしまっていた。俺はこの世界の常識というものが全く無かったので、そんな俺にリリスのお母さんが説明をしてくれた。魔族の王である魔王が倒され、魔獣の王の魔物の長でもある魔物の魔王が魔獣の大陸に存在する魔物の全てを纏め上げていたのだが、魔王を失ったことで魔物の魔物の統率力が失われ、その魔物達に蹂躙された結果 人間や他の魔族の住処にまで 魔獣が押し寄せてきて 魔族の街は滅ぼされてしまったのである。その結果この世界の全ての人間とその他の亜人族は滅亡寸前の状況になってしまったのである。人間以外の種族が生き残る為に、人間は人間同士で殺し合いをしたのだった。

しかしそんな中で一人の勇者が現れ たった一ヶ月の間にこの世界を平和に導いたらしいのだ。この勇者はリリスの母の親友で 勇者の力で人々を守りながら戦ったが 最後には自分の身を捧げる事を選んだらしく この勇者の力は子孫へと引き継がれ 今では世界中に勇者の血を引いた一族が存在し、人々を救い続けてくれているという話なのである。俺には理解が出来なかったのは俺の妻であり 俺のもう一人の妻でもあるラリスと俺の子供の一人である俺の孫娘のラリナも同じ名前なのだ。俺はそのことを不思議に思って聞いてみたのだがリリスの母親はこう答えてくれた。

俺の妻のリリスの父親は異世界からやってきた『神原光』である。

神は『神界』と言う神の領域で暮らしていると言われていて 俺が神域と呼んでいるこの世界には存在しない領域に住んでいるとされている神界の存在である神原光もこの世界で生きていた事があるのだそうだ。その神原光の遠い子孫が俺の一族という事なのだ。そして俺の義理の息子で俺の娘のラリスと俺の子供の娘であるリリシアの本名は『神川聖』と

『神原美』という名前なのだが 神原 聖は俺の祖父に当たる人物で この世界を救う為に命を落としたのである。

リリスの母親が俺に話してくれている時に、リリスの母親がラリスの母であるリリシスは『ラリシス リリス』と言う名前だが 本当は『ラリシス』ではなくて『ラリシス アリス』という名前で、元々はこのラリスの母の『リリス』という名前ではなかったのだ。

そしてこの世界のラリスの両親はこの世界に俺達と一緒にやって来た『異世界からの神人族 日本人』だったのである。

俺達が神祖と呼ばれている 俺の義娘でリリスの双子の姉であるリリシアとリリスの両親は俺が この世界に来た時は既に亡くなっていたが、彼等の残した研究データにより俺とリリスはこの世界で魔法を扱えるようになったのだ。俺が元々持っていたこの世界の言葉を理解するスキルとリリスのお父さんが作った魔道翻訳の魔道具を融合させることで 俺とリリスはこの世界でも俺達の世界と同じように魔法を使えるようになる事が出来たのだ。この世界の言語は日本語とは全然違う言葉だったので 最初は苦労をしたのである。リリスのお父さんの遺した資料を元にリリスのお母さんに通訳してもらって リリスのお父さんとお母さんの研究成果である この魔道の翻訳魔道具にこの世界の言葉をインプットしてもらい、俺はこの魔道具を使って魔法を扱う事が出来るようになったのだ。そしてこの魔道翻訳の魔道具を使えば俺は俺達がもともと住んでいた地球の言葉で話すことができるのである。リリスのお母さんはリリシスという名前だが、元々はラリシスという名前であり、この世界にやって来る前の名前なのだ。しかしリリスの母親の本当の名前は『リリ』と言う名だそうでこの世界に来た時に、リリスの母親とこの世界に来る前に一緒だったリリスのお婆さんにあたる女性の名前がリリシスだったために、リリスのお母さんはリリスのお母さんになったのだ。リリスの両親が使っていた研究室もリリスの両親がこの世界に来ている時にこのラリスのお母さんがこの部屋を貸してくれていて ラリスの家族やこの世界の人々を助けたいという思いでこのラリスの家に住み着いてこの魔導の大陸の人達の為にこの部屋の工房を改造して、様々な魔道具を作り出していった。それが今の魔導の大陸の人々を救ったのだというのだった。リリスの両親は自分達の作った物を使いこなし この世界で生きていけるようになったラリスや俺達のことを本当に喜んでくれたのだと俺はリリスのお母さんに聞いた。ラリスとラリスの両親に命を救われたのは俺やラリスやラリサだけではなく リリスやその妹である 俺の息子夫婦の子供達全員と俺のもう一人の奥さんのラリサと俺達の息子である 俺の息子や孫達だけじゃなくて俺やリリスのお父さんとお母さん それにリリスの父親の弟 つまりリリスのおじさんに当たる人や、この魔導の大陸に移住してきた日本人の家族や親戚の皆 更に俺とラリシアやリリスの旦那である『剣の神様』の師匠 俺の義理兄でもある大叔父 それにこの魔導の大陸の村長とリリスと俺が結婚する事によって リリスや俺に義理の兄弟になる事になるリリスの甥姪やその子供なども、この魔道の大陸の人々にとても感謝をされていたのであった。この魔導の大陸の人々はリリスと俺とラリリス親子とリリスのご両親の力がなければこの世界は今のような状態にはなっていなかったかもしれないと言ってくれる人も居たくらいなのである。

俺達はそんな事を思いながらも市場に向かって歩き続けていたのであった。すると目の前に市場が見えてきたのである。俺達はリリスの先導の元この魔獣の森と呼ばれる場所を抜けようとしていたのだった。しかし俺とラリス は気づいていなかったのである。その俺達のすぐ近くまで近づいていた邪悪な気配に。

「この森のこの辺のはずなのですが、このあたりには魔獣があまりいないみたいです。どうしまひょうか?」とリリスは言ってきた。すると俺の義理の息子でもある俺の孫娘のリリスの双子でもある姉のリリスの妹のラリシアが何かに反応を示した。

俺達がそんなラリスに視線を向けると、ラリスはその方角を見ながら こんな事を言ったのだ。

「あちらのほうに魔獣が沢山います。この魔獣の森でも魔獣のレベルが上のレベルの強い魔獣が大量にいるようで このまま進むのは危ないと思います」と、 その言葉にリリスはラリシアの意見を聞いて、「確かにこの先に行くのは危険なようですね」

その言葉を聞いた俺もラリスもラリシアが示す方に足を向けたのである。

しかし その時 突如空から現れた存在を見て 俺達は絶句してしまった。何故ならその魔獣はこの世界で見たことも無いような異様な姿形をした 巨大な鳥の姿をしていたからだ。しかし俺達はそんな異常な光景よりも遥かに驚くべきものを目にしてしまうのである。この世界には本来この世界に居るはずのない 異世界から来た勇者である神原光が倒したはずの魔獣の王である魔王 その魔王にそっくりの 魔獣がいたのだから しかもその魔獣は俺達が倒した魔王と同じような威圧を放っていたのである。

この世界で魔王を倒した後で、魔王城にあった魔族の王の印である宝玉を回収しようとした時に俺とラリスの二人だけで魔王城に侵入をして、魔王の私室に忍び込み魔王を殺した後に 俺は魔王の胸を切り開き 心臓の代わりとなる この魔石を探し出し、この世界の脅威となっていた魔物を殲滅した後 ラリスと一緒に元の世界に帰ったはずだったのだ。それなのに なぜここにその魔獣がいるのか?そしてなんでラリスの両親と俺の両親はこの世界の人々の前から姿を消したのかは 分からなかった。俺とラリスは、リリスと俺の孫娘のラリシアと共にこの世界を旅することにしているのは俺の義娘であるラリスの娘で俺の娘でもあって俺とラリシアの孫でもあるリリシアがラリスの両親が生きている事を教えてくれたからである。

俺が神祖の勇者と呼ばれた俺の祖先でもある神原光から引き継いだこの世界を守る為に作り出す事の出来る俺の能力。俺はこの力を利用してラリスが暮らしていたこの世界を魔獣の恐怖から解放するために、ラリスが暮らしやすくて住みやすい世界にするために、俺とラリスは旅に出たのだ。

俺はラリスとラリスが暮らしている村とこの魔道の大陸の交流ができるように魔道通信機を改良した装置を使って俺の義理兄でもある大叔父さんに手紙を送って 大叔父さん達に魔道の大陸に来てもらって俺達が滞在することになる家を確保しておいて貰う事とラリシアのお母さんであるリリスのお父さんに俺達の旅に同行して欲しいと言う願いを書いた手紙を送った。

この世界の人族が魔族と呼んでいる人種以外の種族はこの魔道の大陸に暮らす人々だけではない。この魔道の大陸にも人族と呼ばれている人型の知的生命体が暮らしており人族と亜人族と呼ばれている者達と魔人族と妖精族と精霊族と呼ばれている人型ではなくても、この世界のどこかでひっそりと暮らしてこの世界と自分達の世界の関わり合いを持たないようにして生きていた。

人族はこの魔導の大陸の他にも人が住む事ができる世界がいくつもあると言われている。それは神祖が俺の先祖でもあるこの世界の神原光に伝えたらしいのだが、人族は他の世界に自分達の知らない他の人が住んでいたとしても特に関心を持たずに関わろうとしなかった。しかし、人族はこの世界で自分達の生活を脅かす 一部の強欲で凶暴な人間や、自分の欲望を満たすために自分にとって都合の悪い人達を排除しようとする 悪徳商人などが現れてしまうと自分達の持っている力を存分に発揮し それを成敗する。

そして 自分達の利益の為だけに動く貴族が居たらその権力で自分達に刃向かうもの達や 気に入らないものは自分達の力で排除しようとするのだ。

自分達の世界は自分達の好きなように支配し自分達を敬わずに反抗するような奴らは力で捻じ伏せて従わせてきたのだろう。しかし 他の世界ではそれが通用しない事を理解していないのだろうか。俺の先祖の神原光も俺と同じように この魔導の大地と呼ばれる世界の外は、 俺達が住んでいた地球に酷似していて、そこでもこの世界の人達と変わらない生活をしている者が多くいて 彼等は自分達の世界と この世界は似ているという事もあり、この世界と同じように魔導科学が進歩したこの世界でも俺の住んでいる地球の科学技術と同等の魔導技術が存在しているのである。しかし彼等は自分達の常識を超えるものが世界に存在しているということを知らなかったし知ろうとしもしなかったのだ。

だからこの魔導の大陸の外には自分達とは違う別の人達が存在するということは分かっていたけど、この世界の住人は自分達とは異なった価値観や倫理観や正義感を持つ者達を 魔導の大陸の人々以外は全て同じだと思って自分達が絶対的な支配者であり絶対なのだと思っていたのである。

しかし神祖と俺はその事に気づいた。俺の先祖である神原光の両親は魔族と呼ばれて迫害されていた人達が魔道具を作って生活できる場所を作ろうとしていたのである。しかし神原光がこの世界に降り立つ前に住んでいた世界も、俺の先祖である神原光が生まれ 育った時代よりもっと昔は、俺の住んでいた地球でも人種差別が行われていた。そして白人至上主義みたいな考えをする者もいれば、肌の色で差別をする者もいるのだ。更に俺の先祖である神様が降り立ったとされる世界には魔素が存在しないため魔獣がいないと言われていた。

魔素がない世界に魔獣は存在しないと言われ、この世界に元々存在していた生物だけが魔獣に変貌してしまったのだと俺は思っている。

それに、魔導士と呼ばれる魔獣の魔石を体内に宿して魔獣を従えている者がいるのだ。そんな者は普通にいるのだ!俺だって俺の仲間の皆の中には普通の人が絶対に使えない魔法を使うことが出来るんだぞ!! そしてそんな者がこの魔道の大陸にいたのである。そんな者達が自分達の世界を好き勝手に暴れまわったらこの世界はどうなる?この世界は 魔導師によって滅ぼされるのである。

そんな事をさせるわけにはいかない。そんなことを許すつもりはない。

俺は俺の家族が、大切な存在の住む俺が守りたいと思った家族が生きることができるこの魔道の大陸を守るために俺は旅に出たのだ。この世界で、魔獣を操る力を持つ 邪悪な魔導師の魔の手から この世界を救うために。

俺の愛する妻達と子供達が笑顔で過ごすことのできる 優しい世界の為に俺は旅立つことを決めたのだ。

だから、 俺の妻で、この魔道の大陸の村長で、俺の幼馴染でもあるこの魔導の大陸を守護する者 聖女で、そして 元俺と勇者と魔族の王であった魔王との間にできた子で俺の愛娘で 今は魔道の都のギルドマスターとして活躍しているラリシアとラリシアの娘である双子の姉妹のリリスとリリスの妹で俺の娘で 現在はこの国の国王をしている この世界でたった一人の魔族の王 リリシアを俺が必ず守って見せる!!! そしてこの世界に暮らす全ての人達も俺と俺が選んだ仲間達が 守るから。俺の事をずっと支え続けてくれるこのラリシアと一緒に 必ず守ってみせる。

そしてこの世界で生まれ育った俺の子孫でもあるこの魔道の大陸の住民と俺が選んだ仲間のみんなと この世界で出会った者達と そしてこの世界の神々が、これから先の未来で幸せに過ごせるようにする。

そのために、俺は この魔導の大陸の人々を虐げていた元凶だった神原光から受け継いだ能力で俺とラリシアが この世界に来る前から旅を共にしてきた仲間たちと俺の子供たちが、安心して暮らせるような世界をこの魔道の大陸にも作り出す為に再び旅を始めたのである。

俺達はこの森の奥の魔獣の森の中心で この世界を支配する悪しき存在と対面していた。それはこの魔族の大陸に巣食う元魔王の魔王と 魔王の眷属達であった。俺と俺の娘でこの世界で俺と同じ元魔獣の魔王だったラリスとの愛の結晶のリリスと俺の息子達と、この魔道の大陸を魔獣の王となったリリスの祖父である魔族から解放するために、リリスの息子である俺の義理の息子のリリシアと 魔族の国を解放した時 この世界でリリスの母親である俺の大叔母さんに頼まれてリリスの娘で 俺とリリスの娘のラリシアとラリシアの孫のラリシアがこの魔獣の魔王になったリリスのお母さんを開放するために共に戦ってくれる頼もしい味方と俺達家族は魔族にこの魔獣の大陸を支配していた元魔王の配下たちと対峙しているのである。

そしてこの世界の平和を脅かす魔族と呼ばれる人型の知的生命体の生き残りである 魔族たちは自分達の同胞を殺した神祖と神原光の子孫であるこの世界の英雄と魔族の間に生まれた リリスとリリスの孫娘である俺の娘と俺の孫娘でリリスの孫のラリシアと俺の娘のリリシアとリリスの孫娘のラリシアと共に魔族と戦う為に旅に出て魔獣が支配する世界を解放する戦いが始まった。

俺とこの世界で最強の魔獣の魔王の魔石を融合させたことによって生まれた神杖でこの魔獣の大陸に封印されている邪神の本体を倒すための旅が幕を開けたのである。

俺はこの世界で魔獣の王の魔石を吸収したことにより 新たな力を手に入れた。それは『魔眼の神眼』と『スキル一覧』と言う二つが使えるようになっていたのである。

そしてリリイは自分の本当の名前である「リュシア」と言う名を名乗る事を決意してくれて俺がこの世界を救う英雄で俺達の義理叔父さんになる事を決意したのである。

それから俺はこの世界に存在する七体の魔獣の頂点に立つ最強種の魔獣 六魔将軍の一人である暗黒将軍のクロミオンが俺とリリイに自分の命と引き替えにして発動する究極奥儀である大破壊 アルティメットエンドを発動する準備をしているのを見た時に俺はリリイの制止の言葉を振り切ってこの世界の救世主で、この世界で最強の男である俺はその技を止めようと全力で走り出して この世界に来たときに俺の身体を乗っ取っていた悪しき神祖 光原一樹の力の一部を手に入れてから使えるようになったスキルの一つである

『瞬歩』、『縮地』の二つの高速移動系スキルを 俺が元々使っていたオリジナル魔法のスキルの一つで習得した『魔剣召喚 千本桜斬 千本斬り 千本突』『魔法剣 千手殺 ちじゅさつ殺し 』と合わせて 更にこの魔道具

『聖魔鬼神王 魔剣王覇 マオウノオハ マオウキングソード』

を右手に呼び出し、左手に神具である神魔滅装の装備の右腕部分と、 左腕部分に装着している神装武具の装備の腕部分を外し、両腕の籠手の部分を外し 両足の足に履いていた靴も外して、神気を宿した白銀の刀身の武器を 魔獣の魔石を吸収したことと、俺の体内の魔獣の力が強すぎた為なのか、魔素が存在しないこの世界の人間には使うことが出来ない 魔素が存在する世界で魔獣と戦った経験がある俺は魔素があるこの世界でも俺の持つ魔力は無限に回復するのだが魔素が一切存在しないこの世界では、この魔道兵器の最大の利点が生かせない状態なのだ。そして俺はこの世界でも使えそうなこの魔剣王と魔剣の力を融合させたこの世界で新しく開発したこの世界でだけ使うことができる 俺だけのオリジナルの魔法である。この世界でだけしか使えない。俺の魔法

『魔剣合体魔法』を使うことにしたのだ。

この魔法は魔道兵器の剣をこの世界に存在してる様々な武器をこの世界にある材料だけで再現することが出来る。そして、俺はこの世界に存在していた全ての聖魔器の全ての能力をこの世界で再現できるのである。そしてその能力は、俺が持つ神格の武器と融合することで更なる強化が出来る。

俺はこの世界に降り立ってすぐにこの世界で戦うことになるとは全く予想していなかったから、神原光の遺産の殆どは この世界に降り立った際に この世界に存在しなかった魔道文明のアイテムを複製した時にこの世界には存在しない魔道科学のアイテムは、複製する事が出来なくなっていた。だがこの世界に存在する聖魔道具の武器は複製することが可能だったので、俺の仲間である魔道士で、今はギルド職員をやっている俺の妻で魔道国家 ラピスの王女の この魔道の大陸で一番強いと言われるギルドのS級冒険者で魔導士の リリシアの師匠で この世界に魔道士の常識を変えた魔道の革命児で魔導の大陸を治める魔導の国の王様でもある俺の祖母 聖女様であるラリシアがこの世界で最初に訪れた場所で俺の仲間となり、俺がラリシアにあげた この魔道の大陸に伝わる伝承の宝である魔道書『天雷の書 テンライノウ 』に記録された、俺とラリシアの祖先がこの世界に来る前に住んでいた地球にあったとされる伝説級のアーティファクトである。この世界の全ての魔法が記録された魔道書なのである。この『天雷の書 』に記された魔法がこの世界で使用できれば 俺もこの世界で魔獣に勝つ事が出来る。そう思って俺は魔道の国でリリシアにこの魔道書を貰いこの世界に来て初めてこの世界で魔獣と戦闘を行ったのである。俺にはリリシアがこの魔道の世界の全てを記したとされる魔道の大陸の書物であるこの魔道書を渡され俺はこの世界にやってきた直後にこの世界でこの世界で生き残る為に、魔獣と戦っている中でこの魔道の大陸でこの大陸の住民が使っている攻撃手段の魔道と 俺の故郷の世界で魔獣と闘う術として使われている武器で魔獣と闘う事になり、この世界での戦い方を学ぶ為に 魔獣と戦い、この魔導の大陸の住民の攻撃方法をこの魔道兵器で魔道兵器でこの世界に存在していなかった魔道科学の武器で魔獣を倒すことで魔獣と闘いこの世界の魔道とこの世界の魔道の技術の最高峰を極めた魔道技術を学び、俺の持っている魔道兵器の力を魔道の国の王族として受け継いでいた俺とラリシアの娘である魔道の国の現王リリスが この世界の人間の魔道士として最高の存在である ラリシアからこの世界に存在する全ての魔法の知識とこの世界独自の魔導科学を習ってこの世界の全ての知識を習得したのである。この魔道の世界はラリシアがこの世界を訪れて俺と出会いこの世界に訪れた時はまだ未開の地であり、この魔道の大陸はこの世界で唯一この大陸にしかいない

『精霊魔獣 エレメントビースト 』

と呼ばれる魔獣によって侵略されていた土地であった。

この世界で確認されているのは俺とリリイが初めて出会った

『暗黒竜』と呼ばれるこの世界で最強種である暗黒の力を持つ暗黒竜の上位種

『ダークネスドラゴン』と

『暗黒騎士』と呼ばれたこの魔獣の大陸を支配している 暗黒大将軍 暗黒将軍の 配下の一人で俺の義理の息子の

『黒闇騎士 コクワンキシト 』である そして俺はリリイと一緒に この暗黒大陸の支配している暗黒大将軍を倒すためにこの大陸の支配者である 暗黒大将軍 暗黒将軍である暗黒将軍が従えている暗黒騎士団長と 暗黒魔道軍団団長の二人の配下と魔道国家ラピスの現国王である俺の義理の弟のリリスとリリシアと俺の四人で魔族と人間が仲良く暮らすことが出来るように、魔族が支配するこの世界を この魔獣の大陸から解放しようと 旅をしていたのである。

しかし俺は魔獣の王国で元魔王の配下で、元魔王の眷属の一人 六魔将の 魔道の国の六人の魔道士の一人の『六賢帝 クロウケツ 』が俺達が旅の途中で立ち寄った魔獣の森の中で

『聖魔の牙剣』と呼ばれる剣を手にしていた時だった

『勇者』である 元魔族の魔王で俺の義理の息子で俺の娘婿で俺の息子でもあるこの魔獣の王国の魔獣の王で元魔獣王であるリリスが持っていた

『魔王の爪』が反応したのである。俺はこの世界で最強である魔獣の魔王と神祖の血を引き、俺の本当の娘でリリイの母親のリリスの子孫でもある俺の孫娘のリリシアの 父親で俺の本当の娘であるリリシアにこの世界に俺達が来る前に生きていた 神祖の始祖である 神原光一樹の力の一部をこの魔獣の世界の悪しき神の邪神の魂が乗り移った状態のこの世界で悪しき力を使い この世界の平和を脅かしていた魔人族を滅ぼす為に作られた 七本の内の一本で、リリイの祖父でリリスの父で俺が異世界から来た時から一緒に暮らしていた。そしてリリスの母のリリシアと その妹のラリイシアの 三人と そして、俺の妹のリリィが使っていた神具でもありこの世界でリリシアに渡してリリシアの娘のリリイにも受け継がれた。俺のこの世界に来たときの姿

『光魔の神祖 コウノシンゾ』

この世界で最強の魔獣 六体の六大魔王の一つでもある

『暴虐 ボウギャク 』と同じ六大魔将の一人である。

俺達の家族が愛用していた武器が俺達の家族の魔力に共鳴したのだ。そして俺の目の前に現れた。『魔剣王』という称号の 魔剣王と魔剣王の力を併せ持つ

『魔剣 セイリュウ 』

この魔剣の力は『神祖の加護』と言う 俺の一族が持つ特殊な能力 そして、この『魔剣 セイリュウ』を この世界に降り立った時に手にし、この魔道兵器の装備と この魔道の国で習得した俺が作り出した。

この世界だけにしか使うことができない この世界で魔道科学で作られた武器で俺が生み出した魔獣に効く この世界での魔素が存在すれば使う事が出来る魔道具と、俺が リリシアから受け取った。この世界の魔道の知識とこの世界の人間に 魔獣と対抗できる攻撃力の高いこの魔道の世界では当たり前のように使われている攻撃魔法を解析することで生み出されたこの魔道具を使う事ができるのだ。

俺は この世界でリリシアから貰った この世界だけの魔道書である。この魔道の大陸では伝説級と言われている。天雷の書に記録されていても魔道の世界では 魔法として再現不可能な魔法。『天雷魔法 』の全てを扱える魔法書である。そして この魔法書の全ての魔法が記された魔道の大陸に伝わる この世界でこの大陸に伝わる全ての魔法を使えるようになった

『天雷の聖女 テンライノヒジョ 』であるラリシアは この世界での魔法を全て使えただけでなく、この世界の魔道文明の発展に貢献した偉人であり 魔導士としてのラリシアの才能と努力を認め、俺がこの世界で初めてラリシアを自分の娘として受け入れてリリシアの双子の妹にした。俺の妻リリシアと 魔道の天才リリシアの母親であるラリシアは この魔道の大陸で最高の魔法使いである魔導士になったのだ。この魔道の大陸には俺が複製していないこの魔道の大陸のアーティファクトが幾つも存在していて、その中でも『天雷の書』は俺の『アイテムボックス』の中にある。そしてこの『天雷の書』に記されている全ての魔法は、魔道の大陸に伝わるこの世界の全ての知識を俺が魔導士になりリリシアから学んだこの世界の全てが記されている書物で、この世界に来る前から俺は知っていたがこの世界の人間が扱う魔法の詠唱や魔道具で再現可能なものだけをこの世界に存在しない魔道科学の力で 魔道科学と俺がいた地球の科学技術の最先端の魔道技術を使って、リリスがこの魔道の大陸に訪れてから俺の仲間になりこの世界を救った際に手に入れた

『聖魔の爪』に記録されている全ての魔法の呪文とその効果や魔法を発動させる魔方陣を魔道科学で解析することに成功し、『聖魔の爪』にこの世界に存在する魔法を全てこの魔道の大陸の言葉に翻訳し魔法書の形式で記録されたものがこの『天雷の書』であり 俺がこの世界で魔獣と戦う時は必ずこの『魔道の大魔道 』に記されたこの世界でのみ使用可能なこの魔道大陸でしか使用できないオリジナルの魔法を使用しているのである。そしてこの『聖魔の牙剣』に刻まれた この世界で俺が使うことのできるオリジナル魔法の『光の剣』は この魔道の大陸でのみ使えるオリジナルの技である。この『魔道の書』とこの魔道の世界にあるこの世界でしか使用することのできないオリジナル魔法を使用する為にはこの魔道の世界の言語の読み書きと 魔道科学による分析ができる必要がある為に 俺は魔道の世界で ラリシアが書き残した魔道の世界の文字で書かれた 魔道の書を読めるようにするためにラリシアから魔道の世界の言葉を学んだのであった。俺はラリシアが俺の為に残してくれた魔道の世界で使用できるこの世界の言葉で記されている 魔道の技術と知識が書かれてあり、この世界の言語で書かれているこの世界の技術が書かれている書物 ラリシアが俺の為に書き残してくれたこの魔道の技術が書かれていた。俺がこの世界に訪れるまでラリシアがこの世界の人間に教えたり、俺がこの世界にやって来るまでの間に俺の魔道の世界での弟子である。リリシアがこの世界を訪れて俺がラリシアに教わったこの世界で使われている魔道科学の知識をこの世界の魔道科学のレベルに合わせてラリシアと 俺がこの魔道の世界で弟子にして、魔道士としても 研究者としても活躍してくれていたリリイと一緒に魔道の科学を発展させてくれたのであった。その研究成果である。

『光属性魔法』と ラリシアの『光属性』と『闇属性魔法』

リリスの『風水属性』

『土石属性』

『雷光属性』

『聖炎属性』

の魔法と リリイの

『木花属性』の『木』の力と リリシアの『光聖』の魔法を合わせた『光聖の木花』の力を使い俺の『神威』で作り出された。神樹から作り出した『光神樹』にリリイが その神木に宿っている精霊 神祖の神樹の妖精『神祖の神樹のエルフ シルフ シンソノノキエノエルフル』のリリイに協力して貰い『生命の木花』という

『生命の力』『自然の加護の力』『癒しの力』が詰まった神具を作り出すことができた。

この力を使った攻撃と回復の力が込められた。リリスの風の力を宿した杖

『光弓』の弓矢の攻撃とリリスの使う風魔法で発動する『神威』を纏った弓矢で放つことができるこの世界での俺専用の必殺技である。そして この『神威』と『神聖力』によって俺が作り出した『聖剣』の魔法剣

『神威魔法剣 セイリュウセイケン 』で俺は魔獣を倒していくのだ。俺はリリスと二人で リリスの母のラリシアが残した魔道科学とこの世界でラリシアが教えているリリスの双子の妹のラリイシアの母のリリイが作った 魔道の世界でこの世界に伝わる魔道の科学の力を利用して作られたこの魔道の世界の武器と防具を俺とリリシアが使って、俺がこの世界に来たときに手に入れた魔獣の王である。

六体の魔獣王の一匹である この魔獣の世界で最強と呼ばれる魔獣である。魔獣の頂点に君臨している魔獣王の一角である

『魔狼王』を倒したことで手に入った魔素を吸収したことで俺は俺がもともと持っていた固有スキルの『天雷魔法拳術 』に加えて新たに習得した魔法である。『魔法強化 マホウカキョウ 』、『聖魔闘法』を習得した。『天雷魔法剣 セイリュウセイケン』と『魔法強化』の二つの能力で 俺自身の身体能力を上げ、そして『聖魔魔法剣』という魔道の大陸の魔導士が扱えるような魔道具の魔法ではない 魔道科学の力により魔法を扱えるようになって魔導の世界でも魔道の武器と併用すればこの世界にいる魔獣を倒すことに特化した『魔導戦士』になれるように改良された。この俺専用に作った武器と魔道具で この世界で戦っていたのだ。そして、この世界の武器と俺が作り出したこの世界限定の魔法とこの世界でのみ使用が可能な魔道の武器と防具を駆使して俺は魔獣を狩って行き、この世界の全ての種類の魔獣を倒して行ったのだった。

俺はこの世界で俺と家族が住んでいた国の周辺にある森やダンジョンなどの探索を続けていたのだが俺は

『光槍』と『聖火球』で倒せる程度の魔獣は簡単に倒してしまっていた。俺がこの世界に持ち込んだ俺が元々持っている魔道の大陸でしか使用することのできない。『魔法大全』に記載されていた全ての魔法とこの世界でラリシアから学んだこの世界の言語で記されている魔道の書を俺は読み進めて俺は自分の使う魔法とこの世界でリリス達と一緒に俺が創った『光魔導剣』と『聖魔剣銃 』

『光魔法 コウノツバサ』で魔獣を倒していき。俺はこの魔導の大陸に来ている時に この世界で俺に襲い掛かってくる。

この世界に存在するこの世界で最強の生物と言われている。

『魔導虎 エンシェントタイガー 』と『魔竜人族 』

この魔導の大陸に生息している全ての魔獣の中で魔導の世界で確認されている。全ての魔獣の中で最強の個体である。『魔王級』の強さを誇る。

魔獣の頂点に立つ『魔導の大陸の覇王 テイムマスター エンペラースレイヤー エンペリオンスレイヤー』

の一体である。『真魔竜帝グランドカイザードラコン ロード カイザードラゴン エンペラースレイヤー』と 俺達がこの世界に訪れる前に存在した魔道の世界の大陸にいた最後の『魔王』である。『終焉の魔神 デスサタンキングダークネス』を倒したことによって得た

『闇の極致魔法 闇極魔術 』で召喚できる。俺のオリジナルの魔法である。『闇属性魔法』

の最上級魔法で闇の力で相手を侵食しながら消滅させる魔法だ。この『闇属性』と俺が使える魔法は俺の仲間になっているラリシアの娘である。ラリイシアの属性でもある。『風水属性』の魔法で俺が新たに生み出した。『魔導木華属性 木魔導剣 キバチクウケン 』と リリイの持つ属性とこの魔導の大陸で見つけた素材を組み合わせて開発したこの世界での俺専用の『聖魔導剣銃 』

で戦う。そして『聖魔法 ホーリー』や

『聖なる魔法 セイクリッドヒール』を使って仲間を回復させながら、敵を倒すことが出来るようになる為に作られた俺専用の武器と装備なのである。俺の扱う。この世界には存在しないオリジナル魔法である。

リリイとリリスは リリスの母親のリリイの故郷であったこの世界で生まれた。リリイがこの世界に住んでいた時は この世界に存在していた魔獣の中でも魔道の世界の魔獣の中では弱い部類に入るこの魔道の世界にしか生息する事のない。普通の魔獣であり。俺のいた世界では リリイの故郷であるこの世界の『光神樹』が生み出している。魔素で魔物を作り出しているのである。

俺の『天雷魔法剣 セイリュウセイケン 』と

『魔聖木花属性 シンソノキシッカノウ』で作った。俺の必殺技である。『聖魔魔道剣 ヒコノミツルギ』を使うこともできる。

この『光魔導剣 セイリュウセイケン』は魔導の剣技で魔導の剣士が使用する。魔法を発動させるためだけの魔法の発動体としての剣ではなくて魔道の大陸の魔道の剣技で戦う者の為に生み出された。魔導の剣である。

そして『魔法強化 マジックカキョウ 』で魔力を強化する。この世界の剣に魔導の技術を組み込んで魔法剣にして剣と魔法の力を合わせた俺の必殺技

『光雷魔導剣 ライコウマドウケン 』を放つことができるようになっている。

『聖魔木花属性 木魔導剣 モクコノハナノウ 』の方は『魔法増幅魔法 マグマチキュウシヤ 』によって攻撃力が二倍になった『光魔法』で俺自身が発動することができるのだ。

『木魔導魔法 モチキバチクウマ 』も同じように木魔の力を纏う事が出来るのと。木魔法による魔法を使用することができる魔法なのだ。リリイの『風木魔法 フウキクウザン 』と合わせれば

『植物魔法 プラントメイズ 』が発動できるようになるのだ。そしてこの『聖魔木花属性 モクコノハナノウ 』と『光魔導木魔魔法 セイクリッドライト』を合わせて使うことにより。リリイが持っている杖が『光神樹』から作った。『神聖杖セイクリッドロッド』

に変化するようにしている。俺はこの杖にリリスと俺が使っている魔道の木花属性の力を込めたのである。この『神聖杖セイクリッドロッド』の特殊能力には俺のステータスのステータスアップの能力と状態異常耐性のスキルが付与される。俺専用の武器となっているのである。

『神聖力』の力がこの武器の特殊能力の『神聖化 セイクリッシュナイズ』と合わさり俺自身の身体と精神を強化し、この杖と『聖魔魔道杖 ヒコトリコウリ 』で放つ俺の攻撃とリリイとリリスの攻撃の威力を上げることができる。またこの武器は俺が作り出した杖だが。リリイが持っていた杖が進化したのである。

そして『光神木 コウノトキ』を素材としてこの世界に来て、リリイの母親のラリシアとリリイの双子の妹のラリイシアのお母さんであるリリイとラリイシアにリリイの祖父に当たるラリシアの父親であるラリイシアの両親にも手伝ってもらい。俺は俺の家族全員の想いが込められている武器を作り出したのだ。この武器と防具と魔道具はラリィシアがリリイに教えていたこの世界に伝わる。魔法や魔道の武器に付与された力を引き出して、更に強力な力を与える力のある魔法石 この世界の宝石でこの世界の魔道具に付与されている。『魔道具 マジュナスアスタシア』に込められた魔法を使うことができる魔法石に、リリイの母親が使っていた魔道科学の力とこの世界の素材で俺が作り出し。

俺がラリイシアのお父さんが教えていた。この世界での錬金術を使い。『錬金魔法』でこの世界の魔獣の皮と鱗 魔道獣と魔竜人の角と爪の粉末とこの世界で採れる鉱石

『精霊銀 スピリットシルバー』と『ミスリル鉱ミスリルコウ』とリリイがラリシアと一緒に研究して開発した

『魔法金属魔法合金 マナマシナニウム』という特殊な金属を素材にして、この世界でしかできない特別な方法で作り出したこの世界にしかない。この世界での最強の装備なのである。

この世界では最強の魔獣の魔獣王の一角

『魔竜人族』から手に入れた『魔導の結晶 マジックエレメント』

と魔道の世界にだけ生息している『魔導樹 エンブノキ』の魔素がこの魔道の大陸の土に吸い込まれていき魔道の大樹となり『エンプノ』と呼ばれる魔道樹と化した『魔木の根 魔木 エント エントゥ』と言う。『魔法樹エンプティ 』となった『魔木』の枝を切り出した。その素材で出来た。魔獣の牙で形作られた『牙剣 キシガタナ 』でこの世界最強の魔導の剣である『魔法剣 セイリュウセイケン』と。この世界で俺が初めて創った魔道の杖である『魔聖杖セイクリッドボウ ヒコノミツルギ』がこの武器だ。この武器には全てリリイとリリスが使える。俺が開発したオリジナルの魔法とこの世界に存在している『闇魔法』

が組み合わされている魔法を使うことが出来る魔導の指輪

『魔法増幅リング』の機能を組み込み全ての魔法攻撃が。この二つの杖で放つ。『聖なる魔法の力を帯びた『神聖杖セイクリッドソード 』』

と『闇属性の力を宿した『暗黒杖ダークネツキ ダークネスツヨシ』

で放つ。『魔聖弓 セイクリッッドライフル』の二つで戦うのがこの世界に来る前から。魔族の国との戦争が終わったら。俺の『闇属性の極致魔法 闇極魔術』の魔法を使うために。そして魔導の国と戦争が始まるまでは、ラリイシアが魔導科学の研究していたので。俺もこの世界の魔獣が体内に溜め込んでいる。魔石を解析しこの世界に存在していない素材を作り出し。ラリイシアと共に俺の独自の製法で作り上げた。俺の『聖属性』の力を最大限にまで高めてくれる魔導の薬『魔法増強 マジックポーション』を作るために必要な素材で俺専用に開発された『魔道錬金術 魔錬成師 メイレナルシスト 』で。『神聖魔導錬金術師 セイントメイレニスト』に俺はなっているのである。その力で俺はこの杖を作り上げた。

俺はこの世界に来たときに。リリイが持っていたこの世界で一番の魔法の杖と俺が作った魔法の杖を融合させたのだ。そして俺が持つ武器と装備はこの世界で作っているのだが。俺の仲間であるこの世界の人々も使えるようにこの杖を作ったのである。そしてリリイが持っていた杖は。この世界に存在しない俺の世界の武器とこの世界にもともと存在する魔導の力で魔法を生み出すことが出来る。俺達の世界の魔法技術である『魔導木花属性 シンソノキクウザン 』がこの世界にある魔法の源となる『精霊の力』と融合した。魔法を生み出しているのだ。そしてリリイの杖はその杖に俺の作った杖が合わさりこの世界の武器と魔法で戦う事が出来るようになっているのだ。この『聖魔杖 ホーリーワンド』はリリイの母のリリイやリリイの妹であるリリイの師匠であるリリイの祖母に当たる。リリイの祖母である。ラリイシアの師匠でもある。リリイの母親で俺の妻の一人リリイの姉に当たるリリが持っていた。リリイにあげた『聖魔杖 セイクリッドマジカルワンド』と同じ性能を持っている杖なのだ。そしてリリイも持っている『神聖杖セイクリッドフォース ヒコノミツルギ 』も同じような性能をしている杖なのである。そして俺はこのリリイが使っている杖とリリスが使っている魔導の杖『魔道の杖』を改良を加えてリリイに渡すのである。俺は『神聖杖 セイクリッドフォース ヒコトリコウリ 』を俺の武器として。リリイには、リリスが使ったのと同じように、魔導の杖

『魔道の杖 マジュナスアスタシア』を渡したのである。そして俺はリリイには、この世界で手に入れた素材を使って新しく作り出した『魔道強化シリーズ マジックアップ ヒノモリヨウスイ』と言う強化アイテムを、俺の武器にもリリイの武器でも装備することができるようにしてから俺のリリイ専用の新しい『魔聖弓銃剣 ませいきゅうけんしんけん』を作りあげて。リリイの専用の魔法と魔道と剣を組み合わせた複合武装魔道具にしたのだ。そしてこの武器にさらに魔道の強化と剣の増幅をするように俺のオリジナルで開発した魔道具も取り付けるようにしたのである。

この武器は、リリイが持っている。『神聖杖セイクリッドマジカルロッド ヒコノミつるぎ 』『魔法武器 マナマグニチュレーション マジックアタックロッド 』と俺の武器と融合できるようにしてある。そしてこの武器にも、俺の持つ『魔聖銃剣 マホトジュウケン 』『魔法剣 セイクリッドライフル』の二つの魔道の杖の武器が融合してリリイの杖のようになるのである。

『神聖杖 セイクリッドマジカルロッド』はリリイ専用の武器なのだ。リリイは『光神樹 コウジンキ 』を材料にして俺が作り出した。この世界でただ一つの特別な杖 俺とリリイしか持っていない武器である。この武器には『光神杖 ヒカリノツルギ』と同じく。この世界で俺達が最初に作った。『魔法増幅 マジカルアップ ヒコノミユズチ』

『魔導具 マナマシナニウム』

この二つの機能が組み込まれているのである。この『神聖杖 ホーリーマジカルロッド』は。杖としてだけでなく、剣としても扱う事ができる機能を備えている。リリイとリリスは杖として使っているのであるが、俺は状況に応じて。『魔導刀 マホウトウ マジックソード 』と『魔導拳銃 マナドウガン マジックピストル 』の二つの武器として使うことできるのだ。そしてリリイがこの武器に魔力を流し込むとリリイは。『魔聖剣士』という職業になるのである。これはこの世界の人間にだけある特殊職だ。

この世界での俺達は、リリイとリリスの武器と防具に魔道具で俺が作る武器とリリイとリリスに合う防具を身に着けることが出来るように、改造をしたのでこの世界に来てすぐに旅に出て。隣国アガル王国を目指して、ここまでたどり着いたのであった。

俺がこの世界に来てまだ二日目なのにもう、リリイがこの世界にいた時の事を思い出そうとしても、記憶がない。それほど俺の記憶の中では時間が経ってなかったからだ。

俺がこの世界に召喚されて。ラリィシアが亡くなっていて。俺とリリイが結婚していて。そして俺とリリイの間に子供が居て。

「パパ、私ね。お姉ちゃんみたいになりたいの」と言って。俺に抱きついてきた女の子が。この世界で初めてできた娘だったのだ。

この子の父親が誰なのか分からないが。俺の事は『お父さん』と呼んでいるし。

この子の名前は俺の娘のラリサという名前なのだろうと思う。この子は、生まれた時から『魔獣使い テイマー 』という特殊なスキルを持っていたので、リリイは、ラリシアの時と同様に、自分が育ててこの子を立派な大人にするんだ。そう言って俺とラリイシアに話してくれたのである。だからラリイシアはこの子にリリスの名前と『闇』

と言う意味の言葉である『闇属魔道師』という言葉から取って『闇属性魔法を極めるもの 闇の魔法を極めるもの ダークマスター』という呼び名を付けたのである。

この世界には『闇属性魔法』が存在しないので。この世界の人達は闇属性の存在を知らないのだが。闇魔法と対になっている光の属性がこの世界には存在しないため『光魔法』も存在していない。そして闇属性の極致魔法の『極致魔術』と闇属性極致魔法の『闇極魔術』の二つがあるのも知らないのである。そして闇魔法と対になって光魔法も存在しないのである。

俺が今居る場所は。この国『アルスラーン聖王国』の首都『アルサラーム』でリリイが住んでいた家なのだ。そしてこの国で最強の存在である聖騎士団長リリイと。この国最強で最強の魔法騎士であり魔導の勇者と呼ばれるリリイの妹リリスが住んでいる場所でもあるのだ。

ちなみにだがこの国は俺の妻の一人である。俺のこの世界に最初に来た時に初めて出会った。リリイとリリイの母親であるリリの娘であるリリイの祖母のリリイが。『聖属性』の魔法を使うことが出来たのは『光魔法 ライトヒール』という魔法で。『聖魔導戦士 ホーリーファイター』になったリリイは、この魔法を使うことができたのだ。

『魔聖魔導師 ませいましゆう 』という職業になっていたリリイはこの国の人々に慕われていた。リリイの父親は俺が知っている人では無いような気がしている。しかしこのリリイの母で俺の妻の一人リリにそっくりな人がこの世界に来ていたので俺はもしかするとその人かもしれいないと思えているのだ。

そのリリとリリに似た人は俺に優しく接してくれていて。俺の事も気に入ってくれている。俺がこの世界でリリイと出会った時には。俺はまだこの世界に召喚されてから、一か月ほどしかいなかったので。俺はこのリリイの家で暮らすことになったのである。そして俺はリリイの家族とも仲良くなっていったのである。

リリイがこの世界に来たときこの国に俺がいたのも偶然ではないのかもしれないと思えるようになってきた。俺は『神聖杖 セイクリッドフォース ヒコトリコウリ 』と『魔道の杖 マジュナスアスタシア 』を使いこなせるように修行しながらリリイのお母さんのリリイと俺の妻の一人で魔導の王と呼ばれていたリリイの母親である。俺がこの世界で最初に出会った。リリイの母親である。俺の妻の一人でもある。リリから、魔法の使い方を教えてもらったのである。リリイが俺と一緒にこの世界に来るためにリリは亡くなったのかもしれないと思える。

『魔道士 マドウシ 』

『魔法戦士 マジックファイター 』の職業を持つ者が俺の世界では珍しい存在なのだが。俺がこの世界にきてから三日後にリリイの母リリと会ったときは『魔道士 マドウシ 』

ではなく『魔導王 マジカルキング 』に俺が勝手に変えたのである。リリイとリリスには『魔法騎士 マジックナイト 』と

『魔導騎士 マジックロード 』の

『魔道の鎧 マジュナアーマー マジックウエポン』と『魔法剣 マナマグニフィケーション』の二つの魔道の武器を俺が新たに作り出して装備させている。

リリイの専用装備をリリイの祖母リリイに作ってもらい。俺専用の装備は俺自身が作ることになったのだ。そしてこの武器にさらにリリイとリリス専用の新しい『魔導強化シリーズ マジックアピアランスシリーズ マジックエンハンスシリーズ』を作りあげて俺のリリィとリリに渡すことにしたのだ。リリイとリリスの二人の『魔法剣』もリリイとリリスが使えるようにある機能をつけた。この魔道具で二人は。『魔法剣』を更に強力な物に進化させることが可能になる。『神聖杖 セイクリッドマジカルロッド 』は。『魔杖』なので。俺と俺の娘のラリサがこの杖に魔力を込めて杖の先端を向けると。ラリサの『闇属性の魔道の力』と俺の『神聖力の聖なる波動』の二つの力を同時に放てるようにする為に俺はリリイの為に、二つの素材を集めて。俺と俺の妻で俺が最初に異世界転移をしたこの世界の俺が初めて出会った女性である。リリイとリリスの姉妹のために。俺が作った『神聖杖』のヒコノミツルギを加工した杖を作ってやった。俺とリリイとリリスの武器はこれで完成である。

それと俺専用の武器には。『魔法銃 マジカルピストル』の武器にはある機能を付け足して。『魔法拳銃 マジカルマグナム』を作った。そして、リリイにはこの武器に『神聖魔導 ヒコノミユズチ』を組み込むように頼んで、この二つの武器に俺が、新しく開発した。俺の持つ『マナマナストーン マナマナクリスタル マナムマジックジュエル マナムエレメント 』

を組み合わせて作った『魔装 マドウソウ 』を使って『魔銃剣 マナジカンヨウ マジックライフル 』を作ることに成功したのである。『魔装 マドウソウ』と

『魔聖弓 マセンキュウ』の二種類の武器に。『マナマナクリスタル マナマナメタル』で。新たに作った武器に、この世界で手に入る最強の鉱石『聖結晶石 ホーリープリズム』で作り出した魔道具『魔力増幅装置 マジックパワーアップユニット マジカルブーストパーツ』を取り付けた。そして『魔聖弓 マジカルガンボウ』の『魔銃』の部分である。この武器に魔力を流し込むと俺が考えた技を出せるようになる機能をこの武器に追加させた。俺が考えた魔法でこの武器で発動可能な物は、全てこの武器の中に記録してある。この武器で、攻撃すると『神聖術 ヒコノチカラ 神聖魔術 ヒコノタマシイ』を発動することができるようになった。しかし、これはあくまでもこの世界に無いオリジナルのスキルだ。俺のオリジナルスキルと言ってもいいのだが、俺はこの世界に来ている時はいつも使っていた。そしてラリィシアはこのスキルを使ったのだと思ったのであった。ちなみにだが、『光盾』『闇弾』『聖炎球』はリリィとリリスは覚えているはずだ。リリイとリリスが使っているところを俺は一度も見たことがないが俺のイメージ通りの物を作り出してくれたのだ。そしてその魔道杖と魔銃剣は見た目は普通の杖とハンドガンに見えるが中身が違っている特別製なのである。それからこの世界で最強クラスである聖騎士団長である『剣聖 ケンセイ』、『拳闘士王 ナックルオウ」、「賢者王けんじゃおう」、「魔導王マジカルキング 」「聖騎士王 せいきしおう」である。リリスは『聖戦士王』なのだ。

リリから魔法剣士になるならこれを装備しろと言われた。『魔法戦士の衣』と『魔法騎士の鎧兜』。この二つを装備した。リリイは魔法戦をするときには必ず使うと言っていたのは。魔法戦士が扱う魔法には魔法陣がないからだ。その代わりに杖に刻まれた文字や模様によって様々な効果が発揮できるという特徴があるので。俺がこの世界に来るときに初めて手に入れた魔法である『聖火球』が込められた『魔杖 まじょう マジカルロッド』に魔法を込めたりして使う事ができるのだが。この世界の住人でその事をしる者は殆ど居ないだろうと思っている。なぜなら、その『聖火の魔法陣が刻まれていた魔法の杖』を作れる職人自体が数少ないからである。そしてこの『魔杖 マジカルロッド』で『聖火球』を使うと、かなりの高威力なのである。この魔法の属性である。聖属性の光の攻撃を放つ魔法がこの杖を使うと聖属性の光の玉となって現れるのだ。だからこの世界の住民では。魔法の効果の違いなどわかる筈が無い。

ちなみにだが『神聖魔法 ホーリーヒーリング ヒコノヒーリング ヒコノ治癒 ヒコノミユズチ 』と『神聖魔術 ヒコイリュウ ヒコネの祈り ひこいのいのりと ひこねのみこと ヒコノミツハミ』という魔法は俺だけが使える魔法なのだ。俺がリリイ達に渡したのはこの『魔導具 マジカルグッズ』である。『魔杖 マジカルロッド』に『魔聖の杖 マジカルマジックステッキ マジックロッド』を俺がリリイにリリスに渡し、二人の『魔法剣 マジカルブレード マジックブレイド』は魔銃剣と同じような改造を施した。この魔銃剣も俺が作らせた物である。

俺がこの世界に来て一か月ほどしか経過していないので俺のこの世界に来る以前のレベルとこの世界での強さが違い過ぎている。そのおかげで、俺が持っている全ての魔道の武器を俺専用の装備にする事ができた。俺が元々使っていた。魔道の武具は俺専用にして。この世界のリリイ達用の装備は全て新しく作り直したのである。リリイ達の武器と俺の装備の見た目は全く変わらないのでリリイ達がこの武器を使っても特に不自然だと思わなくなるので大丈夫だと思う。

そして、この『魔装』と魔杖の『魔銃』と魔杖の『魔銃剣』の三つの魔道の武器の装備している時に俺が『神聖剣 ヒコウノツルギ』を装備している状態で、リリイは『神聖魔導剣ヒコトリコウリ セイクリッドフォースソード 』。

リリスが『神聖魔導剣マコトリコウリ セイクリッドフォースブレイド 』

この二人の魔剣も、この世界には存在しないオリジナルなのである。この三人は『神聖力の聖なる波動』の使い方も完璧にマスターしているので『魔道の力』との相乗効果により『魔装 マドウソウ』を装備していない時より、遥かに高い能力を持っているのだ。しかもリリイのお母さんリリイはリリイより『神聖魔導剣 ヒコトリノヤリトオリ』の方が得意だという事で。リリイには『神聖魔導剣ヒコカトリの導き セイクリッドフォーサー 』の魔道の剣の方を渡す事にした。この魔道の杖をリリイが使った時の魔法攻撃の攻撃力は相当なものだ。そして魔剣と『魔導強化シリーズ』の武器を持つ三人がいれば大抵の敵には負けることは無いと思える。それに『魔法銃』とリリイとリリスと俺が持つこの杖を組み合わせれば『闇弾』を撃てる武器が完成する。俺とラリィが持っている銃の武器と俺が新しく開発した魔法が合体した。

「魔弾 ダークボール」の魔銃。これの試作品を作ったのだ。これはこの『魔銃』の『マナジカジュウ マジックショット マジックウェポン マジックガン』を使って撃ちだすことができるのだ。ちなみにこの弾丸は魔力を込めてから発動するまで時間が掛かる上に、魔力消費が大きい。そして威力は普通の拳銃の弾程度のものである。この『闇弾』は、闇属性の魔石を加工することで作ることができたので俺は、ラリィに頼んで、闇属性の高い魔石の調達を行ってもらった。そして俺はリリイとリリスにこの『闇弾 ダークボム』の魔銃を渡しておいた。二人もこの魔銃の性能は知っていたので。この武器を使う事は出来るので、この『闇魔道士 ダークマジシャン』に変身すればこの武器の『闇属性魔法』を使うことができるようになるのでリリイとリリスはこの武器を使う事もできるようになった。俺がこの世界にきて最初に持っていた魔法は。俺の世界で一般的に使われている魔法なのだ。その魔法の名前は、この世界にも存在するらしく。『魔法 まほう』と呼ばれている。この魔法は。俺が元の世界に帰る前にラリィと別れて。『聖魔道士 ヒジリの杖 セイマダチのツバサ』を手に入れた後に作った杖に。魔法を込めている。なので俺の持つ『魔杖 マジカルステッキ』にも『神聖術 ヒコノミのチカラ 神聖魔術 ヒコノミコウリ 』が込められているので俺の持つ杖で『神聖術 ヒコノミコウシ ヒコノミコミコミウジ ヒコネノミコシコモリ』の魔法が発動する。

この神聖術を使う為に必要な詠唱文は。『聖光球ホーリーシャイン』『聖癒回復ヒール』『聖火球ファイア』の三つがこの神聖魔法の発動の為に必要である。ちなみにだが。この世界の住人で。この魔法の存在を知っている者は殆ど居ないと思われる。なぜなら、この世界で魔法を使う場合、呪文は、『聖火球ファイアー セイカキュウ』『神聖術ヒコノチカラ ヒコイリュウ ヒコネノイノチ ヒコンノメイイ 』だけを唱える。つまり、神聖魔法を発動する場合は。『神聖術 ヒコノチカラ ヒコリノチカラ 』を唱えなければならないからだ。そして俺は、『魔聖魔道杖 マジカルマジカルロッド 』を使った時は。『聖光球ホーリーライト』『聖癒再生ヒール』『聖火球ファイア』をこの『魔杖 マジカルステッキ』を使った時は、『神聖術 ヒコモリヒコウシ ヒコレリノヒトトモノチ ヒコノリのヒトノトキ ヒコレノトキ』の魔法のどれか一つの神聖魔術を使用できるのだ。これは『聖杖 マジュゥマジカルスティック マジックスティック 』も同じ事が出来ている。これはこの杖が特別製なだけである。この魔道の武器を作る際にリリイとリリスのお母さんリリイのお母さんリリからアドバイスを受けた。

魔道具 製産者 製製造作職人

『神聖魔道師』のスキルと。『神聖魔術』の『神聖文字 ヒコノミモジ 神聖言語』という。二つの言葉を刻むことで神聖力の波動を持った魔道杖ができるのでそれを組み合わせるようにと言われた。俺が作る魔法銃と杖には必ず『神聖力の波動を宿らせる言葉』という物が必ずあると教えてもらった。この杖の場合はそれが、この『神聖文字 ヒコイミミジ 神聖言語』という言葉である。

この『魔聖魔道杖 マジカルマジカルロッド 』にはその『神聖魔道杖 ヒココウリの杖』と同じように。その『神聖魔道杖 マジカルマジカルロッド 』を作り出した。製造者は。『神聖魔法 ヒコイノユズリハミ』の魔法で。この魔杖に神聖力を込められるのだ。そして、この杖にはこの魔杖と同じ性能を持たせながら、見た目は違う魔道の杖を作ることに成功している。それは。『魔道武器 マジックアイテム マジックアームズ 魔道兵器』と呼ばれる物だ。この『魔杖 マジカルマジカルロッド 』と見た目は全く変わらないのだが。この『魔杖 マジックアームズ マジックアームズ』を作れる職人は少ないだろう。この杖と同じような物は沢山作れるのだが、見た目が変わらないだけで中身は全然違うものができてしまう。そして、俺の持っている『神聖杖 マジカルマジカルロッド マジカルマジカルスティック』だが。この武器に『聖なる武器 ホーリーウエポン』の『聖光力の波動』が刻まれていたのは俺が作った『魔道杖 マジカルマジカルロッド マジカルマジカルスティック』に俺が『聖なる力』を込めた事で出来たものだった。俺とこの『魔道武具シリーズ』を作った人達だけが知っている事実である。そしてこの杖と『神聖杖 マジカルマジカルマジカルスティック マジカルマジカルステック』と見た目が一緒なのも、俺達が『魔道武具 マジカルマジックアイテム マジカルウェポン 魔道武器』に神聖力を込める時に同じ事をしているからである。そしてこの武器をこの『魔杖 マドウソウ』と『魔杖 マドウスティック』の二種類を『魔装 マジカルソウドウ マドウソウドウ』の武器にする事が出来る。

この『魔装』とは。『マドウウェポン マジックウエポン マジックウェポン 魔道武器』の略称であり。この『魔道武器 マジカルソウドウ マジカルソウドウ』の事をいう。『マドウソウトウ』や『マジカルマジカル』ではなく。『マドウウェポンマジカルウェポン マドウウェポン』と呼ばなければいけないらしいのだ。この二種類の杖とこの武器をセットで装備した時に発動される『神聖魔法』は。この世界に無い特別な魔法になる。

この魔道の力によって発動できるこの魔法の名は『神聖魔導槍 ヒコトリコウリ セイクリッドフォースランス 聖なるチカラの輝き』という名前になった。この魔道の力で発動出来る魔法も、神聖力と魔導力を合わせて使う必要があるため、普通の魔法よりも威力が高い上にこの魔導の力による強化の効果で普通の魔法使いが唱える魔法より強力な魔法を放つことが出来るのだ。

そして俺は『神聖剣 ヒコウケン』を使い戦う時は。この魔導の力を持つ剣の力を最大限まで引き出す事が可能な状態にして戦いに挑む事になる。さらに言えば俺は『聖光盾 ヒコミナデシヨ』の特殊効果も使えるようになるので。

どんな攻撃も防ぐ事ができる。しかも防御力も普通の攻撃ならダメージを一切受けなくなるので防御面でも最強の剣になる。

そして『神聖剣 ヒコウケン』を使う時にはこの剣で敵を斬る事ができるのは俺の攻撃手段の中でも攻撃に特化した剣になっていると言えるかもしれない。俺は今からリリイのお母さんリリイがこの部屋に戻ってくるまでの間にこの魔杖の『魔装 マドウソウドウ マドゥウドウド』を改造して武器を作るつもりだ。そして、俺が考えたオリジナルの魔銃とこの杖を合体させて。新しい魔杖を作る事にした。この武器は見た目こそ今まで使っていた武器とほとんど変わらないが性能は大幅に変わるはずだ。

「よし!!できた!!」

俺が完成した杖を見るとこの杖は今までの杖とは違う雰囲気を持っていた。

その杖の名は『魔道魔杖 マジカルマジカルスティック』という。そしてその杖に新しく作り変えた魔法は。この杖が放つことのできる『神聖魔道 ヒコノチカラ ヒコノミチカラ ヒコノミのチカラ ヒコネのチカラ ヒコノミチカラ ヒコノミのチカラ ヒコネのチカラ 』の魔法の内の三つである。その神聖魔法の三つの内の一つが、この魔杖の杖と、この魔杖を一体化させる事で使用可能となる。俺の考えでは『魔杖』としての性能を『聖杖』に匹敵するほどにまで引き上げられたと俺は思っている。なぜならこの魔杖にはこの『魔杖』を起動させるための呪文の他にも、『聖杖』と同じ様な呪文が杖本体に刻み込まれているのだ。それはリリイのお母さんリリイから聞いた話によると。リリイのお母さんの『聖女 セイント』はこの魔杖を使って『神聖魔道士 ヒコノミコウシ ヒコネノコモリ』を発動する事ができるらしい。つまり『魔杖 マジカルマジカルスティック マジックスティック 』とこの『魔道魔杖マジカルマジカルスティック 』を合わせることで。リリイの母親の使ったと言われている。『神聖魔道 ヒコネノコリトヒノチカラ ヒコンノスガリトヒコンノコマリ 』の神聖魔法の『神聖文字 ヒコノイラミ 神聖言語』を刻む事ができる。『魔杖 マジカルマジカルロッド マジックスティック 』にはその呪文を刻んでいるのだ。この魔杖をリリスに渡したら喜んでもらえるに違いないと、そして、その『魔道魔杖 マジカルマジカルスティック マジックスティック 』を使った時に出てくる武器がまた凄い物が出来るのだと確信をしている。俺は今この『魔道魔杖 マジカルマジカルスティックマジックスティック 』に何を彫るか悩んでいてなかなか決まらないのだ、そんな悩みを抱えながらもこの杖には、魔杖としての使い方と、神聖魔法の力を最大限発揮するために二つの機能が組み込んである。

この杖には。この神聖魔法を二つ発動できるのだ。

『聖杖 マジカルマジカルマジカルスティック マジカルマジカルステッィク』の時は『神聖魔法 ヒコンノスガリヒコイノコマリ 神聖魔術 ヒコノイリノコトリ』を発動することが出来る。つまり。その神聖術の発動体でもある『神聖杖 マジカルマジカルマジカルスティック マジカルマジカルステッイ』の神聖力を発動させた状態のまま、魔道武器 マジックウエポン マジックアームズ に、魔力を流すことによって『神聖術 ヒコンノスガルコマイ』という二つの魔法を同時に発動する事ができるという事なのだ。そしてもう一つの魔法は。

この神聖武器に神聖力を宿らせる『聖具 ヒコトツヌ ヒコレノチ ヒコシのチ」』の魔法で、その効果によって『聖光力 ホーリーライトパワー ヒコウリョウリヨウチ』が発動できるようになるというわけだ、ちなみに『聖弓 マジカルマジックマジカルボウ マジカルマジカルアロー 』の場合は『神聖弓聖光弾ホーリーアローホーリーミサイル 聖矢 ホーリーアローホーリーミサイルホーリーレーザー』の神聖魔術を扱えるようになるのだ。さらに言えばもう一つあるのだが今回はそれを説明しなかったが、もし、俺が他の魔道具を作ったとしてもそれが、魔杖とセットで使用することが出来る神聖魔法になると言うことなのだった。

しかし俺は。杖は一つしか作っていないので魔杖とセットで使用することはできない。そして杖をもう一つ作るにしても『マジカルスティック』は簡単に作れる物だが、この杖を作るために『マジカルロッド』と杖のパーツの素材を全て取り出してしまって、今この部屋の中にある物は、『マジカルロッド』と『マジカルスティック』だけしかないのである。そこでこの杖は俺の『マジックボックス』の中に収納してしまおうと思ったのだが、その前に俺は気になっていたことがあったので。この『マジカルスティック』に神聖力を込めれるのか実験をしてみようと思っていたのだ。その結果。

「おぉ!?なんか勝手に杖が光ったぞ!!」と、俺が杖を手に取った時に、突然『魔道魔杖マジカルマジカルスティック

マジカルマジカルスッティ』が光出したのである。そして俺が手に持った杖が変形し始めたので。俺は慌てて手を引っ込めると杖はそのまま元に戻っていった。どうやら『魔道魔杖マジカルマジカルスティック マジカルマジカルスッティ』は。杖に刻まれている神聖文字の呪文を解読したようで、俺は杖に刻まれた文章を読むと神聖文字の意味を理解できる事がわかったのだ。その呪文の内容は 【魔杖】『マジカルスティック』【名称: 聖杖 ヒコノチカラ ヒコノチカラ】『魔道魔道杖マジカルマジカルマジカルマジックスティック ヒコネノミチカラ』この魔法は『ヒコンノスカリ』の呪文の発動媒体になり、そして神聖力によって、神聖力が使えるようになる杖。神聖力は聖武器か聖防具で無ければ使うことができないため。聖武器でも神鎧でもない普通の武器や普通の武器に加工してある杖や装飾品で神聖魔法を使えるようになる。この神聖力は使用者本人の意思の力に反応する魔法で、所有者の意志が強ければ強い程に強力な魔法が使用可能。そしてこの神聖武器に秘められている魔法の数は『5個』までで、使用者本人が『魔法が使えたら良いな』とか、そういう意識があれば。杖は所有者の想いをくみ取って魔法を発動させるのだ。つまり杖に魔法を使わせたいなら『使いたく無いなぁ』なんて気持ちは捨てろという事だ。この魔道杖は神聖力とは関係無く。この世界に存在しないはずの魔法の『魔道魔道杖マジカルマジカルマジカルスティック マジックマジカル』を使用する事が可能になる。使用者の魔力を増幅させ、その増幅された力で魔法を使うことができるようになる。この魔道杖の特殊能力としてこの神聖魔法の威力を上げる能力がある。この杖には使用者の精神を落ち着かせる効果があるので。精神が落ち着くので集中して呪文を詠唱すればするほどに威力が跳ね上がる杖になっている。

使用者の心に安らぎを与えると同時に攻撃時には敵を混乱状態にすることができる。敵を攻撃すると敵の防御力を下げることができるので攻撃力が上がる、この魔杖を使う事で、魔杖を使う者は攻撃特化の戦闘をする事が可能となるだろう。『マジカルスティック』の魔法は魔杖と併用で発動させることで。この『魔道魔杖マジカルマジカルマジカルスティック マジカルマジカルスッティ』は『魔道杖 マジカルマジカルスッテイル マジックマジカルスティック』に変化をする。

俺が今考えたこの杖の説明は、この杖の本来の用途は魔道杖のようだ。この神聖魔法の杖を魔道杖にして使う事は出来ないみたいだ、だから魔道杖の時は『魔道魔道杖マジカルマジカルマジカルスッティ マジカルマジカルスティック』の時と同じで『マジカルマジカルスティック』を使えば魔道杖と同じように使えるかもしれないのだ。そして、俺は杖を分解すると今度は、この魔道杖の魔道杖に刻み込むための呪文の『神聖言語 ヒコイノイロ 神聖言語』の神聖魔法文字を彫り始めた。そしてこの魔道杖には。『魔道魔杖マジカルマジカルマジカルスティックマジックスティック マジカルマジカルステッイ』と同じような呪文が刻み込まれていて神聖魔法が使用可能になったのだ。俺はこの『魔道杖 マジカルマジカルマジカルスティック マジカルマジカルステッィ』に神聖力を込めてみた。

『魔道魔道杖マジカルマジカルマジカルスティックマジックスティック マジカルマジカルスッティ』を杖の形に整えると俺が持っている杖と同じ様な姿に変化したのだ。それを見たラピス達は。

「わっ!! この魔道杖、凄いですよ ラピス」

「うん 私もこの杖は初めて見るけど、とても綺麗ね」

リリイは。

「この杖って本当に凄いんですね。私はこの杖に魔法を教えてもらおうと思います。この杖にはきっと素晴らしい魔法が込められているんですよ。私がもっと成長した時に使える魔法を沢山教えてもらいます。」

そう言って、リリイは自分の魔道杖の杖に魔力を流すと

「凄い 杖から魔法が出てきました。これは何という魔法なんですか?」と リリイに聞かれたので。俺は杖に刻み込んだ『神聖文字 ヒコイノスカリ 神聖言語』の魔法を説明しながらリリイに見せたのだ。

この『魔道杖 マジカルマジカルマジカルスティックマジックスティック マジカルマジカルスッティ』には『神聖魔術 ヒコトツヌ ヒコトツヌ』を魔法で覚える事が出来るようになる。この杖に『神聖文字 ヒコノイラミ 神聖言語』を刻んだ杖は神聖武器になる。この武器に神聖力を送り込めば、この杖に神聖術の神聖力を送ることで。杖は『神聖武器 ヒコイノカミ ヒコイノカミ』となり。この武器が魔法で強化される。この神聖武器を装備をしている人は神聖力を纏った状態なので魔法での攻撃のダメージが通常より増加する効果を持っているので、武器自体が強くなるのではなく、神聖力を使った魔法でダメージを与えることが可能になるという武器なのだ。

そして神聖武器を装備している状態で魔法を使おうとすると、神聖武器の効果で魔法が発動するので、この杖は杖としての使い方の他に魔法を使う時に使用することも可能という優れものになっていた。杖としても、魔法が使えない人で神聖術を覚えたいという人のためにも杖と神聖魔法が同時に使用できる杖にしたかったのだ。俺の考え通りに杖と魔法が一緒に使えるようになっていた。しかし杖は一つしか作っていなかったので。この魔道杖マジカルマジカルスティックマジックスティックの魔杖は俺が持っている『魔道杖 マジカルマジカルマジカルスティック マジカルマジカルステッイ』と『魔道魔道杖マジカルマジカルマジカルスティック マジカルマジカルスッティ』を合わせて五つ作った。

俺が作った『魔道杖マジカルマジカルマジカルスティックマジックスティック マジカルマジカルスッティ』の魔法を覚えることのできる杖はリリイにプレゼントすることにしたのだった。俺としては、まだ【錬金術師】を弟子にもしてないし、魔道具を作る時も師匠になってもらう為に色々とお願いしたいことが有ったのだ。俺は【空間収納】の中にしまってあった、杖に使っていた金属を加工して『聖具 ヒコノイカガチ ヒコノイミカタ』という『魔道具 マドウマシン』を俺と、リリイ用に作成したのだ。

俺の魔杖に刻まれた呪文を読めるように神聖文字の呪文が刻み込まれているのだが、この杖にはその神聖文字の解読した神聖魔法の呪文が刻まれているので神聖魔法を簡単に使うことができるようになっている。この杖は神聖武器でもあるので、俺が使っている武器の神聖武器化も可能だということがわかった。

俺は魔道杖マジカルマジカルマジカルスティックマジックスティックをリリイと俺が所持している『マジカルスティック』に魔道杖を神聖化した杖が俺とリリイの武器になり、そして俺は『マジカルスティック』の杖の先端に魔道杖の神聖魔法の『神聖文字 ヒコトツヌ 神聖言語』の神聖魔法を刻むと。

「マジカルスティック」の魔法を魔道杖で神聖魔法が使用可能になる 魔道杖 マジカルマジカルマジカルスティックマジックスティックに進化した。俺は杖が完成したので、リリイが神聖力を込めると、魔道杖マジカルマジカルマジカルマジカルスティックマジックスティック が杖に変化して。そして杖をリリイに渡した。

杖を渡すときに俺は『リリイの修行の時には杖の神聖魔法を使えるようになっておいてくれよ』と頼んだら。

「分かりました。頑張ります。でも私は、ガルさんの神聖文字で神聖魔法を使えるようにして下さい。そしたら、私は杖が無くても神聖力を扱えるようになります。」と言ってきたので。

『分かった。これから、杖の神聖魔法を使っていくので神聖文字の解読をしていってくれ』と言うと。

「はい、よろしくお願いします。ガルさん、私は今この杖を見て、神聖魔法の杖が欲しいなぁと思ったんです。だから神聖魔法の杖は私の分だけ作ってもらえませんか? それとこの杖に神聖力を込めてみます。そうしたら。この杖が魔道杖に変化して魔法が使えるようになるはずです。やってみてください」と言われて、俺は神聖力を込めてみた。杖は光輝くと、魔道杖マジカルマジカルマジカルスティックマジックスティック に変化した。そして俺はその杖をラピスに手渡すと

「ラピス、これをあげる。その杖の神聖文字を読めるようになれば神聖魔法が使いこなせるようになるはずだから頑張って欲しい。それと、俺の武器に神聖文字を刻み込んでくれたので、お礼として杖を作っておいたので持っていてくれ。それと神聖魔法の杖がもう一本欲しかったら言ってね。作るようにするから。それじゃあ俺は、まだ、やる事があるので、ラピスには悪いけどリリイと一緒に行動してくれないか。ラピス、申し訳ないんだけど。この子はまだ未熟者なので。しばらくリリイに神聖魔法を習いたいと思うので頼むぞ。この神聖杖があればすぐに神聖魔法が習得できると思うから、俺が戻るまでは二人に面倒を看ていてほしいんだ。俺は、神聖力の制御の仕方とか、魔力の効率的な扱い方などをリリイに教えたいし、神聖力の応用について教えることもできるかもしれないので。俺は神聖力の研究や実験を行いたいと思っているんだよ。それに、俺には、この杖に刻んだ神聖言語を読む事が出来ないので、俺に神聖力を流し込んで読んでほしい。リリイには読めなくても理解する事ができるから。この杖と、魔道杖に刻まれた呪文が理解できるような神聖力が込められるかもしれないから。それで神聖文字を読んでくれ。この神聖文字は神聖武器になる可能性が高いと俺は思う。そして俺は、その杖に刻んだ呪文と、この神聖剣を魔道具化する方法を考えておきたいので少し離れるが何かあった時は直ぐに連絡を入れろよ。俺はこの宿に泊まっているから」と、俺が言うと

『わかりました。では、リリイに色々と説明してきまーす。リリイちゃん行こうか』と、ラピスがリリイに声をかけると

「はい 行きましょう」といってラピスと、どこかに行ってしまったのだった。

(リリイは、俺の事を慕っている感じだし、リリイの師匠を誰かにしてもらわないと駄目だろうな。この魔道杖を師匠にしてもらった方が、この魔道杖を神聖武器化できる可能性が高そうだし、神聖力の流し方を教えてくれる人に教えてもらった方が良いかな)と思いながら。リリイに神聖武器が作り出せたら。この杖の魔法文字が読み取れる可能性が高くなるし。俺には無理だと思うけど、この魔道杖に刻み込まれた神聖文字を解読できれば俺も神聖魔法が使いやすくなるかもしれない。リリイに、この杖の魔法文字を読み取ることができるまで神聖力を流す事を繰り返してもらう事で神聖武器化してくれないかなと期待していた。リリイがこの杖の魔法文字を理解することができた時 神聖文字を解析する事ができれば俺に魔法を神聖力を流す事だけで教えて貰う事が出来るかもしれいない。神聖力の流れを理解していれば。俺の神聖武器を作る時に参考に出来るかもと思っての事なのだ。神聖武器の素材は神聖武器としての能力を発揮する為には神聖金属を使う必要が無いので、神銀のようなミスリルなどではなく他の鉱石を使うことが出来るので、神聖力を通すだけの魔力の塊である神聖結晶を使うこともできるようになるからだ。この杖に魔石を取り付けることが出来れば。魔法を発動させる事が可能になる杖が完成するのだ。魔道具も作れるようになるのだ。杖を魔道具化しなくても神聖魔法が使用できる武器も作れるので。俺の武器の改造に使えるのではないかと考えたのだった。神聖金属が手に入ればいいのにと思っていたので。この杖を材料に神聖武器を作れるのではないかと考えていた。

リリイ達も旅の準備をしているようで俺達は、この王都で準備が整うまで待機することになった。俺とリリイとラピスは宿に戻り部屋に戻っていた 俺はリリイの武器の神聖武器化と、この神聖武器を魔道具化するための実験を考えていたのだった。俺は【錬金工房】で【神聖武器 セイコウブシ 神聖武装】を作成した。

この【魔道弓 マドウボウ】に神聖力を込めた【神聖矢】を装填しておくことで神聖武器の効果を発揮させることが可能になっている この魔道武器を【アイテムボックス】にしまってある『魔導杖』と交換するようにセットすることで、神聖魔法の魔道杖の効果を使用でき 神聖魔法が使用不可能だった場合、この『神聖弓』の魔道具を使うと、神聖魔法が発動するようになるのだ。

この魔道武器を魔道具化する方法が思いつかなかったのだ。どうしようも無かったのだが、 神聖武具を作れないかなと考えてみると、リリイに渡した『魔道弓マジカルマジカルマジカルスッティマジックスティックマジカルマジカルスッティ』は神聖力を通せば魔法が発動するようになったから同じようにすればできるんじゃないだろうかという疑問に行きついた。俺は

『マジカルステッキ マジョマジカルマジカルスッテティマジカルマジカルステッティマジカルステティック』を作成しようと心に思ったときにふと俺にはこの杖の魔法文字が全く理解できないことを思い出した。

そして【ステータスプレート】を確認するとこの杖に神聖力が通せるようになるという項目が増えていた そしてその部分に、杖の魔法言語の文字に触れることによってその魔法が行使可能になるという説明が書かれてあった 俺は、杖の魔法言語に触れてから。杖を俺の手の中に戻すと

「マジカルスティック」と唱えると 杖の先端部分が変形して魔道杖に変化したのだった

「これでリリイに神聖力の使い方を教えることが容易になったぞ」と思った そしてリリイは『マジカルスティック』で、ラピスに魔法の基礎知識について色々と質問していた 俺が、魔道杖と神聖弓の交換方法をリリイに説明していると、リリイは、神聖武器を神聖弓と交換できないかと言い出したので、神聖武器同士を交換できることを説明した そして俺は『マジカルスティック』と魔道弓をラピスに手渡した。リリイは神聖杖を受け取ると神聖力を流し込み始め。杖が光輝いていくと

「マジカルスティック」とリリイが叫ぶと杖がマジカルスティックに変化して

『魔道杖』とマジカルスティックを交換することに成功したのであった。リリイの神聖力は、杖を介してしか魔法が使えなくなっていた。なのでリリイには杖と、マジカルスティックを神聖力を込めている状態のままで持ち歩くようにとリリイに話した。リリイが

「私はこの杖を使って魔法を使っても良いのですか?」と聞いてきたので俺は

「この杖はラピスに神聖力を通して神聖武器化することができるようになってもらったから。ラピスと一緒に行動するならその杖を使い続けてくれたら良いからね。リリイも神聖武器が使えるようになったら、マジカルスティックに神聖力を流し込んで使ってみて、もし神聖力の制御ができるようになったら。杖に神聖力を流すことも忘れないようにしないと杖が無くても魔法が使えない状態にしてしまうと大変なことになるからね。リリイも、ラピスのように神聖文字を読めるようになると、マジカルスティックと杖の2つを使わなくて済むんだけどな。ラピス、その杖は俺に返してくれないか? 俺の方で神聖文字が読み込めるようになるように神聖武器を作ってみるからさ」と俺が言うと リリイは「この杖の魔法文字が理解できたら私でも、神聖力が扱えるようになるのですね」と言って杖を俺に返した

「杖はラピスの分とリリイの分を作る事にするから。ラピスにも杖を渡しておくよ。杖と杖が共鳴するようにするから 神聖文字の理解度が高ければ、杖同士で意思の疎通が可能だからね。それとラピスには魔道弓も渡しておくね。この弓に神聖力を込めてくれてもいいから、そうすると俺の方に魔力を流せるようになるはずなんだ。

リリイも神聖杖を持っておくか、神聖武器を持っているといいんだけどな それと杖や弓の素材の金属が手に入れられたらリリイの神聖武器に加工できるかもしれないな。神聖武器化できるのは武器と杖だけなんだよ。この魔道杖を神聖武器化できる可能性もあるからやってみようと思うんだ。神聖武器に改造できれば神聖弓を作れるはずだから。それで神聖弓を魔道具化してしまえばいいんじゃないかな。杖と魔道具の二つが手に入るから、便利になるよね」と、俺が言うと

「えっ!? 私が神聖武器を持てるようになるんですか。私の神聖力が少しでも増えるならうれしいです。是非神聖武器にしてほしいです。それに杖を魔法道具化する事が出来るなんてすごいと思います。杖に、この杖の神聖力を通したら、この杖は杖と魔法道具の両方の機能を発揮することができる杖になるんですよね」と、リリイは興奮気味に言ってくれたのだった。

「そうだよ。リリイ、よかったじゃん」ラピスは喜んでリリイに声をかけていた。

「そうなると杖で魔力も使えるのかな。神聖武器にすれば杖としての性能が上がるのにな~残念だわ。ラピス、魔道具化する事は出来ないのか?」と俺が聞くと。ラピスが杖を俺に渡して来たので。杖を受け取り魔道具化しようとすると。杖に魔力を通すことが出来るようになり。神聖弓に改造することに成功したのだ。魔道具化した杖に神聖武器化をさせようと試みると。神聖武器にする事ができた 俺が魔道具化しなくても魔道武器にできることが分かったのだった。リリイは魔道杖に神聖武器化をしようと何度も試したが神聖武器には出来なかったようで 杖の方は魔道具化してもらえば良かったのにと思っていたようだ そしてリリイ達は旅に出る前に俺の所に顔を出してくれた そして俺に挨拶に来たと言う

「師匠! 今日は本当にありがとうございました。この恩は決してわすれる事はないでしょう。私達がこの王都を出ていくときには 私達の見送りに王城へ来て頂けますでしょうか? 王都の民の皆さんに師匠のお顔を見せてあげたいのです。

この国の王として感謝をこの国に生きている全ての人に知ってもらいたいと思っているので」と王自ら言い出し。

リリイとラピスは「そんなことはしないでください」と言っていたが。

この王都に住む人々の心も変えないといけないだろう。この王がどれだけ慕われていて信頼されていたかを知ることができたのだ。リリイは自分がこの国でどのように過ごしてきていたかを俺に話して この杖と杖を交換して欲しいと言われ 俺は杖を受け取って。杖に神聖武器化してみると神聖弓に作り替える事が出来たので リリイは大喜びをしていた リリイとラピスがこの杖を神聖武器化しようと試みたが杖は変化しなかったようで。俺の武器が神聖武器化できるようになったので 神聖弓と神聖杖は俺が保管することに 俺はこの王城の一室にある。俺が使っていた武器などを【収納】し この部屋を出ることにした リリイは、王である兄に別れを告げに行くようで、俺達と共に王城内にある部屋に向かった 俺達はリリイに、王の間ではなくてリリイの部屋に向かっているようなので。俺がリリイ達に話しかけようとした時に この王城に異変が起こったのだ。それはこの国の宰相がリリイの兄である国王に対して反逆を起こしたのだ。そしてリリイとラピスを連れていこうとしたのだが。ラピスもリリイと同じ思いを持っていたらしく。二人に

「私は、今ここにおられる陛下の側から離れる気はありません。あなた方はここから脱出してください。私は大丈夫なので心配せずに逃げ延びてください。この場では戦っても勝てる気がしないのです。早く行ってください。私はもう覚悟ができていますから。そしてこの国が滅びるのならば 私も共に死にましょう。お願いします」と言って、この部屋の外にいた兵たちと一緒に、リリイ達を逃がそうとしたのだが 宰相は「その必要はなくなった。そいつらもまとめて殺す」と言い放ち。

そして、この国を滅ぼすと宣言し。魔法陣を発動させた。

俺はこの事態を引き起こした元凶を始末しようと思った 俺は、魔法陣を起動した宰相を始末するために魔法を放った

「死ねえー!!」と叫んだと同時に その声は突然発生した爆音によって掻き消された リリイとラピスが驚きの表情をうかべて固まっていた。

「あれは誰なんだ」と俺がラピスに聞くと

「わからないです。でも師匠 どうして、あんな強力な魔道武器が使えるのですか?」と聞いてきたので

「あぁ、ラピスの神聖武器を魔道武器に変えてしまったんだ」と答えた リリイは、何が何だか理解できないといった感じだったので、 リリイにも魔道弓を手渡してラピスと一緒に、その場から移動してもらうように言った。俺は魔道弓で、宰相と対峙することにした 俺は、この世界に来る前から魔道弓を使って戦うスタイルだった 俺が魔道弓を使いこなす事ができるかは、実際に試してみないと分からなかったのだが なぜか、魔道弓を使った方が効率よく魔道武器に神聖力を流せるのが分かっていた 俺は魔道弓を構える 俺は宰相の事を見ていたが。宰相の魔法発動までの速度が尋常ではないぐらい速かった そのせいで、リリイが巻き込まれて死ぬ可能性が非常に高い リリイを巻き込んで殺させるわけにはいかないので。俺は、魔法が発動される寸前に魔法で魔法を撃ち消すことを試みた 俺は魔法が撃たれたタイミングで 魔法を放ち、その魔法が撃ち抜かれる前に次の魔法を連続で放つことで 連続的に魔法が発射され続ける現象を起こすことができるようになっていたので それを行い。リリイを護りきった。その事に安心している暇は無かった。

この王城を包み込むほど広範囲に魔法陣が展開されていて、俺の方に魔法が飛んできたからだ。俺は、この魔法を魔道弓で迎撃することを諦め、魔法を斬り捨てることに専念する事に決めた

「斬撃!」と叫んで俺の周りに魔力の壁を展開させたのだったが 魔法の数が多すぎるのと魔法自体がかなりの強度を誇っているのか 全く効果がない状況になっていた この状態のまま魔法を防ぎ続けることは無意味だと悟り。

俺は剣に持ちかえ、攻撃に転じて行った だが、いくら攻撃をしても意味がなかった 宰相には物理ダメージは一切効かず。

魔道武器の特殊武器でしかダメージを与えることが出来ないようだ

(この魔法陣を展開している魔法を解除しなければ。勝ち目が無いぞ)と思っていてあることに 気づいたのであった。

そのことに気づいた俺は、魔導本を取り出し 神聖武器を神聖武器にする為の魔道具を作成することにした。

俺はこの国に存在する全ての杖の神聖武器にするため魔道具を作り終えて。

魔道具を発動させると魔道具が光だし杖に埋め込まれていくと 俺が作り出した杖全てが神聖武器へと変化させる事が出来た。

その事に気づき。この魔道杖と魔道弓も、神聖弓に変化させようとしたが 出来なかった。この神聖武器は、神聖武器を神聖武器に加工するための物であって 神聖武器に変化するための道具ではなかった。俺は神聖武器を神聖武器に変える魔道具を、もう一度作るしかないと思い魔道本を眺めながら作っていた。

魔道具が完成するまで少し時間がかかりそうだった その間、リリイ達は宰相と対峙していたが。

「貴方達は一体何をやっているのかしら。私が王都を滅ぼします。さようなら」と。

そう言うと。宰相は転移して消えたのだった 俺は急いでこの王城の中を走り回っていたが。宰相の気配が全く無かったのだった 俺の【感知スキル】でこの王城内の全てを調べることができるのだが どこにも反応が無かったのだ。そして俺はこの王城の全ての場所を調べ尽くしていたのに。何も発見することが出来なかった リリイとラピスとリリイの護衛の人がいる所に戻ると ラピスのステータスを確認してみると。ラピスのレベルが200を超えている事が確認できた。

「あれ? レベルが200を超えてるけど。何かあったの?」とラピスに質問すると

「いえ、師匠。私もラピスさんも。リリイさんの部屋に集まって、師匠が戻って来るのを待って居たら。急に宰相と名乗る男が部屋に入ってきて。私たちを人質にして

「お前らが、こいつらの知り合いなのか?」と言ってきたので。

その男は、リリイ様の命と引き換えに、リリイ様に自分の娘を差し出す事を提案してきて リリイ様に、「この女が大事なのであれば。俺が指定した場所に、その女を連れてこい。もし俺に逆らうというなら。この女を今ここで殺す」と言ったので。

私は迷わずこの男に着いて行くことを決めて。この部屋を出て行こうとすると。ラピスさんに、私達も連れて行ってくださいと言われたので。私は、二人を連れていく事にしました」と言っていたので

「リリイが、今から行く場所は危険なところなんだ。リリイが俺と一緒に行かない限り。俺もリリイがそこに行く事は許可できないよ」と言うと。リリイは

「分かりました。私の覚悟も出来ていますので。私はこれから師匠と一緒にその国に行きたいと思います」と決意の眼差しで言って来たので。俺は

「ありがとう。リリイが一緒に来てくれると心強い」と言い。ラピスにリリイの事を任せることにした 俺はラピス達と別れてから、すぐにリリイが居る部屋に向かうと。俺がリリイに渡しておいた。魔道杖は神聖武器に姿を変えていて。俺が与えた杖が、神杖に変化したようだ

「この杖の効果がすごいな」と俺が驚いていると。ラピスがリリイに、ラピスの持つ魔杖と杖を交換してくれと言われ。俺はリリイに杖を渡し。ラピスに魔導杖と神聖弓とラピスが持っていた杖を交換することにした 俺がリリイとラピスに渡し、交換が終わったので 俺はこの王城の中を調べて回り始めた。俺は、この国の宰相を必ずこの王城にいると確信していたので。【感知】と【鑑定】と【複製】のスキルで、王城の全ての人間を探し出し【収納】していった この王城の中で、【状態異常耐性】が付与されていない人間がいなかったため。この王城にいた全員に、付与をして。王城の中を見て回った この王城の一番上階に王の間が有るようで。そこには宰相の姿が有った そして、宰相の隣には、宰相の妻と思われる人物もいた。そしてその近くには 護衛として、宰相が呼び寄せたと思われる騎士達がいた そして俺は宰相と対峙することにした。俺と対峙をした時に宰相が「どうしてこの場所に来た。そして貴様は何者だ」と尋ねてきたので

「俺はただの冒険者で。俺はリリイを救いに来て。そして俺を裏切った元仲間を殺すためにここに来ただけだ」と答えると。

「なぜその事を!それに冒険者であるはずのお前がここに来れるはずが無いだろう。何が目的なんだ!」と宰相が言ってきたので。

俺は「それは俺にも分からないが。あんたが、ここにいることはわかってるんだ。だから。俺の仲間に手を出した報いを受けてもらう」と答えると。宰相が「はっはは。そんな戯れ言は信じないぞ。俺は忙しい身でな。そろそろ帰らせてもらう。じゃあな」と言い。俺が、目の前から姿を消したのを見逃さずに俺は宰相に攻撃を仕掛けた 宰相を殴ろうとした時、リリイが止めに入ってきて。俺と宰相の間に入り「待って下さい」と言い。

俺は、その行動に疑問を抱き。攻撃をやめる事にした

「どうして俺を止める?」俺は、リリイにそう聞くと

「あなたが、宰相を攻撃する前に話したい事があるのです」と リリイはそう答えて来たので 俺は、この宰相に用は無いし。時間も無いので。リリイの話を聞いてみることに決め 俺と宰相の前にはリリイだけを残した状態で、俺と宰相の話は続く事になった 宰相は、その事に焦りを感じたのか 急に、宰相の顔色が変わった

「お前、何でリリイを一人にしてんだ。俺との話し合いが終わって無いだろ。まだリリイを人質の代わりとして使おうと思ってたんだぞ」と言うので

「リリイには、魔道弓を持たせたから大丈夫だと思うぞ。それに俺もここに残らせて貰ってるし、心配する事は無くなったはずだ。それで? 早く本題に入ってくれ。時間があまりないのでな。俺は急いで王城に居た人達のスキルを元に戻さないといけないんでね」

俺はそう言うと宰相は

「まぁ。良いか、リリイさえ手に戻れば。もうこの国に居る意味もなくなった。では。本題に入ろうか」と。そして、この宰相が、王都に結界を張った事と この国を侵略しようとしていて、リリイの命を狙っている事と リリイの婚約者になり。この国からリリイを奪う計画をしていた事が明かされた

「リリイ、お前も大変だったんだな」と俺はリリイに話しかけ 俺はこの王都でやるべき事が、リリイを守ることに変わった リリイが「いえ、この国の皆さんが悪いわけではありませんので。私がいけないんです」と言っていたので。俺はこの王都で起きている事件と、宰相の狙いをリリイに伝えると。

「その話が本当だとしたら。私もその事件の犯人と。私の命を狙っている奴の所に、案内する事が出来るかもしれない。でも、今は。その宰相を殺さないで欲しいのだけど、いいかしら?」と聞いてきたので

「ああ、分かった。だが、リリイ。もしこの国の人達に危害を加えるつもりなら。俺は容赦無く殺すからそのつもりでいておいて欲しい」と俺が答えると

「うん、分かってるわ。私の事も助けて貰ったのにごめんなさい。本当に助かりました。私の気持ちが少し楽になった気がします」

俺は、この時初めてこのリリイが奴隷契約をしている事を知った このリリイが持っている杖は、リリイを救ってくれたという杖らしく。この杖のおかげなのか、リリイの感情が少し落ち着いているような感じがした リリイの話を聞いていた俺は

「その宰相を殺した場合。俺達は、この国を侵略しようとしてるように思われるか?」と。

俺はそう尋ねると

「えっと。どうでしょう。私が、リリイがこの国に来るまでの経緯を説明します。それと、私とラピスさんが一緒に行動すると。私とラピスさんの知り合いであるリリイとラピスが一緒の行動をするのも自然なことだから、私が、リリイを連れて行っても何も問題は起こらないとおもいますよ。私が連れていかれた時は私が攫われて。リリイは、リリイを助けようと、私の後を追いかけていたけど。途中で見失ってしまった。と言う事にすれば、リリイとラピスさんが知り合いだと思われているのも、不自然には思わないはずですよ」と リリイはそう言い、俺達に事情を話してくれた 俺はこの国の現状を知ることができて良かったと思う 宰相がこの国を乗っ取ろうとしていた理由が分かり。宰相と宰相の家族が全員死んだという事を 俺は宰相が殺された事は、隠さず。この場で皆に伝えたのだった そして俺は、リリイに リリイをこの国に呼び出したのは誰なのかを聞くと この国は、『アルフスナーダ公国』という国名らしい その国の国王は、リリイの父親の兄の息子がなったようで。その息子の名前が、リリイをこの国に呼び出すことを依頼した人物という事になる。そしてリリイを呼び出す時に、リリイに渡して欲しいと言われたものがあると言って俺に手紙を渡してきた。そこには リリイへ お前はこの王国にいる事で。幸せに暮らしていると思っている。私は、リリイの事を常に考えています。私には何もできないかもしれませんが。私はずっとリリイを見守り続けて行きたいと思っており。お前に私の家族になるよう伝えてくださいと、書いてあったのだ そしてその紙にはもう一つ もし私の家族にならないと言われた時には。私は死を選ぶから 私の娘の事はよろしく頼みますと書かれていた そして、俺と宰相はお互いの話を終えたのだが 宰相から俺の実力を見せてほしいと 俺と戦うように頼まれてしまったのだ 俺としては面倒なのが

「わかった」と言うしかなかったのだ 俺は宰相の依頼を受けることになった

「なら俺の部下に相手をさせても良いが。それだと面白く無いだろう。俺は冒険者の相手は慣れてるが。戦いに関しては、部下の方が上だ。だから俺がお前と戦ってみようじゃないか」と言われ

「俺はあんたとの戦いを望んでいないんだけど。俺はこの国に長居するつもりはないんだ」

「そんなに嫌なのか? 俺は戦うのは好きだが。戦意がない相手の攻撃は当たらないんだ」と俺に言ってきたので「ならあんたを倒せば。俺はこの王城から出て行くって約束するか?あんたに勝ったら。あんたの妻とその娘が無事な姿でいる保証が出来るのか?」

俺が、その質問を投げかけると

「当たり前ではないか、リリイを無傷で手に入れるためなら。俺は何だってしてやるぞ」と そう答えたので 俺は宰相と戦いをする事に決めた

「俺が勝つことは目に見えてるからな」と宰相は言って。

俺と宰相の戦いが始まった そして俺は宰相の攻撃をかわしながら反撃を行い、宰相と俺の攻防が始まっていた。そして、リリイは俺が心配な様で

「あの、リリイもお手伝いしても宜しいでしょうか? リリイも何かしたいのですが。ラピスさん一人じゃ大変そうなので」と言って来たので 俺は「なら。俺が宰相を倒すのを待っててくれ」と言い。リリイに俺の後ろに隠れるように命じると。

リリイは素直に俺の指示に従ってくれて。リリイは俺の後ろから矢を飛ばし始めた 俺は、それを気にせずに宰相との戦闘を続けた。俺はリリイの方を確認することなく そして俺は宰相に攻撃を仕掛け。宰相が剣を俺に向かって振り下ろすと 俺は宰相の攻撃を軽く避けたつもりだったが。

「俺の攻撃を避けれる奴なんざ。ほとんどいねぇんだぞ。まぁいいや。さっきよりは強くなったがまだまだ足りねーんだよ。俺が本気でやってやった方が良さそうだな」

そう言うと宰相が動き出し。今までにない速度で俺に攻撃を仕掛けて来た。俺はその攻撃を回避したが

「はっはっはっ、俺の攻撃をギリギリで避けるとは。なかなか面白いなお前」と そう言うと宰相は俺への攻撃の手を止めなかった 俺は攻撃を避け続け。宰相は、段々と俺の反応速度が上がっている事に気付いたのか俺の動きを見ながら。俺は俺が、スキルを使って、【回避 熟練度301】を起動し。

そして俺と宰相の攻防戦が続き 俺の意識が遠のく寸前に宰相に「俺の負けで良いから、これ以上はもうやめろ」と言われ。俺が降参した事で決着が付いた リリイは俺の側に近寄ってきて 俺に

「ありがとうございます。この人を倒したのは私達の為に戦ってくれたからなんですよね。リリイにはとても嬉しかったです」

と。

俺は

「俺もこの国の人たちの為じゃない。リリイを守りたかっただけなんだ。この宰相は悪い人間ではないが。少しは懲らしめておいた方がいいと思っただけなんだ」と。俺はそう言うとリリイに俺のステータスを見せて。俺は俺が、スキルの事を隠さないと、この宰相は、何を仕出かすか分からないと。このスキルの事を知ってもらう事に決め。俺はリリイに『ステータス偽造』を使い。偽装する事にした

「リリイ、この事は誰にも言わないようにして欲しい」と俺は言うと リリイは、「リリイも、この国に来て。リリイを守ってくれる人を、探すために。自分の能力を偽装する事にしているんです。私も同じことをお願いできますでしょうか?」と

「リリイも能力を隠したいと願っている事を教えてくれたからな。俺は別に構わんよ。でも。今、リリイの持っている武器の力を封印してしまうけど。それでも構わないかな?」と聞くと リリイは問題無いと言ってくれたので。リリイに俺の作った指輪を嵌めると。俺が【錬金の秘法】で作成するアイテムを、鑑定できるようになり。

更にリリイの能力が上がってしまった。

「リリイ。その能力は少しやり過ぎだ。リリイは俺と一緒のパーティーになるんだから。その能力だと、狙われやすい事になるから、リリイの力を隠す方法を考えないと駄目だな」と リリイにそう話すと

「ごめんなさい」と謝っていたのだった 俺が、ラピスとリリイを連れて。この国を後にしようとした時に。

リリイの従者がリリイの元に戻って来て。リリイの従者が、俺達に話しかけてきて。俺はこの国の現状について知り。リリイをこの国に呼び寄せるように命じた人物が分かった。そして俺に「宰相の暴走を止める為。力を貸して欲しい」と言ってきたのだ。そして、俺にその事に協力してほしいと言ってきたので

「協力するのはいいが。俺は俺の目的のために動くが。俺の仲間の安全が守られる事が条件だ。この国の者達に俺が不利益になる事をしたら、容赦なく殺すからな。そのつもりでいておいて欲しいと伝えるようにしてくれ」と言うと。リリイは俺に「ありがとうございます。ラピスさんはどうしますか?」とラピスにも声をかけると ラピスはリリイと一緒に俺の所に付いてくる事になり。俺の作るアイテムを見たいと言っていたので ラピスはラピスの分も含めて俺達は家を作り。その家で寝泊りをして。リリイが持っているこの国の地図を頼りにこの国から出ることにしたのであった。俺達は、ラピスとリリイが仲間に加わり。この国を脱出する為に 俺の所有する船がある場所に。転移する事に決めると。

ラピスとリリイには、これから起きる出来事には驚かないで欲しいと念を押し。俺は、リリイとこの国を出る準備を始めるのだった。ラピスもリリイに俺に言われたとおりに。

ラピスはリリイを連れて。この国を出るための道具の準備をするのだった。そして俺はこの国を離れる際に必要なものを作成する事にした

「俺の作る船で、移動する事になると思う。リリイとラピスの分の船は作れないのが申し訳ないが、俺とリリイとこの国の人達に迷惑をかけようとする人間は。容赦無く殺しても良いから、俺の指示通りに動けば安全だと思うが。それでいいか?」と俺は、二人に聞いてみると。

「私は、この世界の事を知らないから。あなたの指示に従うしかないの。それに、私の身が安全なら私は、文句はないわ。リリイちゃんだって。あなたの事信用しているから、何も問題はないの」とラピスが言い リリイは

「私もこの国の人のせいで、この世界に連れてこられてから。ずっと閉じ込められていたんだから。私は、私の身の回りの安全を確保出来れば良いの」と 二人がそういうと 俺はリリイの持っていた杖の加工を行って、リリイが、魔道具の発動に使用していた魔法を発動するための宝石を外し。その宝石を船の動力炉に使う事にして。

それからは、俺が船を修理しながら作成を進めていったので。この世界では見たこともない様な船が完成をしていたので、俺自身も、自分の腕が上がったものだと感心したのだった。そして俺の作り出した船の形は潜水艦の形をしており。

そして俺の作った潜水艦の甲板部分に出る入り口の部分は 潜水艦の中に入る為の入り口になっており。中は居住区と。俺が、リリイとラピス用に作り出し部屋を作るための部屋になっているのだ。そして その部屋は水の上に浮くような形になっているのだ 俺はリリイとラピスを連れ。この王都を後にしたのだった。そして 俺達が、船に乗り込み そして、移動を始めた。そして、リリイとラピスの二人に船内にある部屋に案内をした。

俺は、俺の作成したアイテムで、二人と話をしていて

「まずは。君達の住む場所を作ろうと思う。俺の作るアイテムを使えば、君たちの安全も保証が出来るだろうし。俺が作った家は、快適な空間が約束されているはずだから。心配はいらない。ただ俺の家まで一緒に行かないと。家を建てることが出来ないから」と言いながら。

そして俺の家に転移するために必要な 転送装置を作成した。

俺はこの船に転送用の転送石を設置し。そしてリリイとラピスが、転送先に登録出来るようにして リリイとラピスを俺の自宅に連れていく事にしたのだった。俺は二人の住居を作る前に 二人に確認した。

「俺の家には。亜人に対する扱いの悪い人間がいる。そんな奴らは俺が殺した方が良いと思うんだが。二人はそれでも大丈夫かな?」

と俺は、リリイとラピスに聞くと

「私もラピスもこの国にいたら危険だから。リリイちゃんに頼んでこの国に私達を受け入れてくれる国を探してもらったんだけど。受け入れてくれない国が沢山あったんだ」と

「そうなのよ でもこの国は、私がいた頃よりも、亜人に優しくない国に変わってたみたいで。この国にいる限り私もリリイちゃんも危険だと感じたんです」

そう話してくれたので。

俺は

「俺の国は俺の仲間は。俺の家族も同然なんだ。家族を害しようとする奴がいた場合は。容赦無く俺の手で始末をつけるから。安心してくれ」と。俺は リリイに、「その、俺が造った家だけど。俺はリリイの住んでいた場所と同じぐらいの安全な生活が送れる家を作れるから。リリイの住んでいた場所は、もうすぐ取り壊されると聞いたけど、あの場所で暮らしたいの?」と聞くと

「うん。あの家が大好きで。私、リリイとして暮らしていた時が楽しかったんだ。この世界でのリリイの記憶は全然無いから、思い出とかは無いんだけど。私が住んでいたあの街が好きになったんだ。私が生きていた頃に住んでいた家にそっくりで、お兄さんの事を信じていなかったのに。

ごめんなさい。今は、信じているから。

リリイとして、過ごした街が、とても懐かしく感じるんだ。

あの家で暮らせるのなら。私は幸せだよ」

と そう言うと ラピスがリリイに近づいて

「リリイちゃんは、今まで。奴隷のような扱いを受けていたのよね。

あなたを酷い目に遭わせた人間は、絶対に許せないのよ」と

「リリイをこの世界に呼んだ奴等は 俺は許す事が出来ない。この国の王族もだ。俺はこの国を滅ぼす気でいる。その時にリリイとラピスにはこの国から避難しても構わないと思っているが。この国の人間がどんな仕打ちをしているかを知っているだろ?。俺はこの国の奴等が嫌いなんだ。リリイは。自分のいた国の現状を見てきたのであれば、自分の生まれた国の事を忘れていないはずなんだ。それなのに自分の生まれ育った国を滅ぼしたいだなんて、普通思わないんだよ。リリイはこの国の人達に騙されていただけで本当は優しい子なんだ」と俺は話すと ラピスが、「私は。リリイちゃんの味方ですからね」と リリイの肩に手を置いて。

「この子の故郷が滅びるのは私としても避けて欲しいのです。私達はこの国の人たちに復讐するべきだとは思っていますが。この子は、まだ若いんですよ。この子にはまだ時間が必要なんです。」と言うのだった。

「リリイが望むのなら。俺はこの国を滅ぼそうと本気で考えていた。しかし俺が手を下さなくても勝手に自壊していくかもしれないな」と俺は呟きながら この世界は、やはりおかしいと実感するのだった。

そして俺は ラピスにこの世界には奴隷制度が存在している事を聞いた。そして俺の世界には存在していなかったが。この世界では存在する事を知ったのだった。この国の人間に苦しめられる人々を救う為に俺は行動しようと考えていた。

俺の仲間のエルフ族の女性が。リリイを元の姿に戻す薬を作ったので。俺がその女性の家に向かう事になったのだが。俺は、仲間の女性の所に行くまでに、俺に敵対する人間の排除を行い。

俺の仲間のエルフの女性に敵対行動をする者は全て抹殺して 俺と、その仲間が泊まっている家に着くと。その家の中に入って 女性を探すが、俺の仲間になってくれるような エルフの女性はいなかった。俺はこの家の中の様子を見る事にすると その家は俺達が暮らしている屋敷よりも はるかに広い 建物でその屋敷の中に 複数の男女と子供が住んで居たので その住人達は、この国の人達が暮らす場所とは別の場所に暮らしている人達なのではないかと思う。俺がこの家の中を観察していると リリイが俺に声をかけてきたので 俺がリリイの方を向くと。リリイが俺を見ていて リリイの身体には変化が訪れていた。俺は、リリイの身体に起きた現象を確認しようと思い。リリイに、この世界に来た時の状態に戻るのかを確認した。

「リリイは元の年齢の状態まで、戻れるの?」と俺が聞くと

「私もよくわからないんだ。ラピスちゃんが言うに、私の身体が、若返ってから、歳を取るのがゆっくりになっているようなの。ラピスちゃんが言ってくれたんだが、私はこの世界の住人ではないので、ラピスちゃんより長くこの世界にいられないらしいんだ」と そう話してくれたので 俺はラピスが俺に嘘をつくとは思えないので、本当にリリイは、元から、この世界の人ではない可能性があると理解したのだった。

「俺が造ったアイテムで、君の容姿を変化させる事は可能なんだ。君に渡したのは、君をこの世界での成人した大人の姿で。君に渡した指輪は、君がこの世界で生きていくために必要な力が備わるように作っているんだ。」

「えっ。私は、この姿のまま。お兄さんと一緒にこの世界で生きていけるようになるの」

と驚いていたが

「そうだよ。この指輪は、俺と君がこの世界に存在するための力を与える事が出来る。

そして俺が、君の事をこの世界に存在させるための力を 付与する事で。君は、この世界にいる事を認められるんだ」と説明した。

リリイは「じゃあ。ラピスちゃんも一緒にいられるの?」

と聞いてきたので

「それは無理だな。この世界で俺が、リリイをこの世界で生活させるのに必要だと認識できる人物がいれば、俺の作った道具を使ってリリイをこの世界にいる事ができる。その条件に、ラピスが入る事は不可能だから、リリイだけを連れてくる事になる」と答えた。

「そっか。残念だね。お姉ちゃんとも一緒に暮らしたいと思ったのに。お兄さんは、私にお兄さんの作ったこの世界を好きになれるようにして欲しいと言っていたのは。この事だったの」

「ラピスが、君と離れることに悲しんでいたのでね。リリイにこの国を旅立ってもらう事にはなったけれど、ラピスに別れを惜しむ時間は作れるようにしようと思ってな」と 俺は話すと。

「お兄さんありがとう」と リリイがお礼を言ってきた。そしてリリイが、俺の仲間になるために、この家にやってくる人達を俺が選別しているのに気づいたようで。リリイは、自分の種族である『亜神』の事を詳しく俺に説明を始めた。

「私はこの世界の人間じゃないので。私をこの世界に連れて来てくれたのが、『亜神様』っていうんだけど。亜神の種族は、元々人間と変わらないんだけど。亜神になった人間は特別な能力が与えられるんだよ。そしてこの世界にいる亜人の多くは。元々は、人間だったりもしたんだ。ただこの世界に居る亜人は、全員亜神として生まれ変わった人ばかりだけどね。亜人の寿命は長くても150年ほどしか生きることが出来ないので。みんな人間から、亜神になったんだけど。亜人になったら、それまでに得た記憶を全て失ってしまうの」

そう説明すると

「お兄さんは。この国を滅ぼそうとしているんでしょ。この国は、私達、亜人を蔑んで奴隷のように扱うので、亜人のほとんどは。この国を嫌っているんだけど。この国で産まれ育った人でも、この国の王族や、この国の貴族達を嫌わない亜人もいないことはないんだ。私だって王族を尊敬していた時もあったけど、今の王族達は。私達、亜人に対して差別意識が強いので、私もこの国に未練はないから」とリリイは、そう答えた。俺はこの国の王族が亜人達に、行った仕打ちがどれだけ酷いかを知っているので。そんな国など滅びてもいいと本気で思っていた。俺とリリイが話し合っている間ラピスがお茶を入れてくれていた。俺はラピスにお礼を言うと

「お口に合うかどうか分かりませんが」と言ってラピスは俺とリリイの前に紅茶を出してくれる。

「ありがとう」と俺がラピスに返事を返すと ラピスに抱かれていた赤ん坊が泣き出す。するとラピスがリリイに近づき

「その子を抱いてみてください」と言ってリリイに手渡し。リリイは

「ラピスちゃんが育てているの?こんな小さい赤ちゃんなのに。もう歩けるのね」

と驚くと

「この子は私が面倒を見ているのです。この子は 私が、リリイちゃんを元の世界に連れ帰って来た後に生まれた子供なので。私が育てるつもりでしたが。この子の親の代わりをしてくれている人がいますので。その方も一緒に暮らせればと思っているんですが。リリイちゃんと仲良くなって貰えると良いのですが」と心配しながら ラピスが答えると リリイはラピスが言っている事の意味が分かるのか分からないが 赤ん坊がラピスの言葉を聞いて笑っていた。そして赤ん坊がリリイに話しかけたのだ。

「ママ~だっこ」とリリイに向かって言うので 俺は慌てて

「待ってくれ。リリイが母親に見えるのか。俺の娘だよな」と言うと リリイが

「ラピスちゃんと私の子なんだから。私の子よ」と言いながら、俺にリリイの事を自分の母親だと言ったので 俺は

「この子は、俺がこの子の母親になっていいんだよな」と言うと

「うん。お願い」と答え

「私、この子を産んですぐに、病気になって。それからこの子と会うことが、できなくて。ごめんね」と言うので

「謝る必要はないよ。ラピスとリリイがこの世界から去った後のことは俺に任せて欲しい。この子が幸せに過せるようにするから」と俺がリリイに言うと。

リリイは

「この子には。幸せに生きて欲しいの。私のわがままかもしれないけれど。私と同じような辛い目にあって欲しくないから。私はお兄さんを信じています。だから、私の子供をどうか。幸せにしてあげてください」とリリイは俺に言った。俺は

「分かった。約束する。リリイの子供達は必ず守ると誓う」

そう俺がリリイに言うと リリイが俺の方を向いて俺の事を抱き締めてきて 俺はリリイに抱きつかれて動揺して「おい」

と俺が焦っている事に気づかず リリイが

「この世界は、この世界に住む人を大切にしてくれる。お兄さんみたいな人と、この国に生まれていけた事が。私にとって幸せなことなの」

と涙を浮かべて

「私は、これからどうしたらいいですか」

「ラピスとこの世界で暮らしてほしい」と俺が答えると

「はい」と涙を流しながら。

ラピスの腕の中にいた赤ん坊に、俺の顔に近付けてきた。

そしてリリイが俺に キスをして俺から離れていった。俺がリリイを見つめていると ラピスはリリイが、この世界に来て。初めて見た笑顔だった。

俺は、俺にリリイがキスをした後、この世界では成人とされる年齢の外見に変化してからラピスの家に転移の魔道具を使い移動すると

「おかえりなさい」と出迎えてくれている 女性に挨拶をする。

俺に

『亜神』になったリリイをラピスに渡した後に 俺は、ラピスの家で留守番をさせていた。

その女性が

「はじめまして、私は、リリスです。よろしくお願いします。あなたの名前は、リリイですね」

「そう、私の名前は、リリイ」とリリイは答え

「私には、あなたの記憶がないけど。私とお姉ちゃんの子なら。お姉ちゃんの子供だから。私はお姉ちゃんを守るわ」と話すと

「私は、ラミルよ、リリイさん、この世界に来る前は、この世界でリリイさんを生んで育てたお母さんの、友達だったんだよ。私に娘はいないけど。リリイさんが、お姉ちゃんの大事な人だったから、私も大切にしたいと思うので。私をリリイさんのお母さんだと思って欲しいの」

と話し、そして「あなたの事は、リリイと呼びますね」と話されたので

「はい」とリリイが返事をした。

***リリスが

「リリイは、これからどこに行くつもりなんだい?」と質問をすると

「ラピスが教えてくれたんだけど。ラピスはこの国の人達を騙してるらしいから。ラピスを助ける為にラピスの国に行こうと思ってるの。私はこの国の事を知らないから」

「ラピスが言っていたのだけど。リリイにその指輪を渡す前に、ラピスからその指輪の使い方を教えてもらったんだってね。それでリリイは

『錬金の匠』の能力を得ているんだよね」

とリリスがリリイに尋ねると

「そうなの。この世界で生きるためにラピスが授けてくれたの」

「そうだったんだ。リリイの能力は凄く強いんだよ。だからリリイは、お姉ちゃんが助けたいと言っている。ラピスさんを助けられるだけの力があるんだと思うんだ。でもリリイには 私達と同じように、この世界で生きて行くための武器が足りないから。私達がリリイにこの国で暮らしていくのに必要な力を今のうちに 身につけようと思っているんだけど。いいかな」と リリスがリリイに問いかけると

「うん。わかった。私に何が出来るのか、分からないけど。お姉ちゃん達のために出来ることをやりたいから。お姉ちゃんに迷惑を掛けたくないから。早く強くなりたいの」

とリリイは、自分がこの世界に来れた理由をまだ分かっていないようだが。この世界を、救えるのは俺だとラピスが思ってくれていたから。この世界に来れる事になったんだと考えているので。

俺は、この世界を救う使命を持ってこの世界にやってきた。それは間違いではないと 俺自身がそう感じていたので。俺は

「俺達は、この国を滅ぼすために来たんだ」と言うと

「そうだったんだね。お兄さんは、私や、リリイにこの国で暮らすために必要な、力と技をくれるんだね」とリリイは答えた。

俺はリリイが

『錬金釜』

を使う事が出来るようになっている事を説明する。リリイは、その『錬金釜』の使い道を理解していて

「私は リリィとして生きるのだから。そのリリイに 必要なものは ラピスとリリスが作ってくれた この体に備わっているもので、全て補えるはずだから」と言うと。

俺はリリイのその言葉を聞くまで

『錬金窯』は『錬金釜』と同じものだと思っていたが リリイは、自分の体内に備わるもので、『錬金窯』を使用する事で この世界にいる間は。この世界にある物を使って、色々な物を創造する能力を得るという事も説明したのだ。そして俺は ラピスの所に連れて行く事にする。

俺はラピスの家に移動する。ラピスは、リリイを俺の娘だと思っているので。俺は、今までに見たことがないほど嬉しそうな表情をしているラピスに ラピスがリリイの母親であることを告げる。リリイが母親であるラピスに近づき抱きついて 涙を流し始めると。ラピスはリリイの事を抱き締めていた。俺の娘でラピスの妹だという事は理解したのだが。なぜラリシスに この世界でラミルと名付けたかの説明をラリスから聞いていたので、

「私は、ラミルなの。よろしくお願いいたします」とリリイが言うと。ラピスはリリイを、ぎゅっと力強く抱きしめて泣き続けていたので ラリスが俺に「私も、同じ様に抱きしめても、いいですか」と言うので 俺は、どうしようもない気持ちになり「ああ、ラピスが納得するまで 抱かせてやれ」と俺が許可を出し、それから少し経ってラリシスが 自分の体を俺の前に差し出してきた。俺はラティに頼んで。リリシアとラミリスを呼びにいかせる。ラリクスとルミリスの兄妹は ラピスが

『アイテムボックスの鞄』

を持っている事を教えた時に。ラピスに預けたので ラリスとリリイがラピスの家で留守番をしてくれていたのである。

それからリリスとラミアとラミルを連れて俺がラピスに、

「ラピスは、ラピスの世界でのラリシアという女性の娘で。ラピスがこの世界に戻ってくる時についてきてしまったそうだ。俺はリリスとリミルを、ラピスに紹介した。ラピスが俺の妻になる事を伝え

「この2人は、俺の妻の1人だ。俺の大事な女性でもあるから 大切にするように」

「ラリシアと私の娘の、娘。そうラリシスのお母さんなの。

だから、娘に会えて良かった」

と俺の言葉を聞いてから ラリシスを抱き締めた。

俺が

『鑑定解析装置(ステータスアナライザー)』

と唱える前に。俺の心を読み取っている リリイが「この人がお姉ちゃんが、愛しているラリシだよ」と言うと。ラリシアが驚いた顔で

「私が愛してやまなかった。ラリシアなの?」

「えっ、私の名前が聞こえたんだけど。お母さん」と

「ラリシよ。ラリシス」

と言い

「ラリシ、私はこの人の子供を産むために。あなたのお母さんに会いに行ったら、この世界に一緒に来て欲しいと頼まれて、ここにいるのよ」とラピスは言い

「お母さんが?どうして」と困惑していたので 俺が「ラリシス、俺と一緒にラピスに、この世界に来てもらったんだ。俺には、この世界に来た目的がある。この世界の人を苦しめている者達を許せないから。この世界を救うために。俺には、俺の世界からこの世界に来てくれた妻が沢山いるんだ」

と俺が言うと。ラピスが「あなたは、世界救済のためにやってきたんだね。でも。そんなに大勢の人をこの世界に呼び寄せて。その人たちは 大丈夫なんでしょうか?」と心配してくれた。

俺が「問題ない。みんな俺の家族みたいな人達なんだ。この世界に来てもらってから その家族も増やしている。俺はこれからこの世界を、救いに行こうと思う」と

「私はどうすればいいですか?」

「まずはラリリスが、リリイにこの国の事を説明している間に。俺はこの国の王に挨拶に行くので 一緒に来てくれ。その後はラリリスに任せよう」と話すと。

俺は転移の魔道具を使って この国の城に行く。

***ラリシスとラリスとリリイを転移の魔道具で ラリシアの家に転送した後に、俺はこの国の城に転移をする ラリスとリリスがラリシアとラリシスをこの国の王の所に連れてくると

「はじめまして。あなた方が 我が妻の 大切なお友達をこちらに送らせていただきました」と俺が話を始めると 王の側近らしき人物が現れ

「この国の危機を 助けてくれるという事で。誠に感謝しております。どうか我が国の民を。お救い下さい」と頭を下げられたので 俺は「この国が危機だと言っている。何かあったのか?」

「はい。この国では 数年前より、魔物の襲撃が増えてきております。最近では 隣国の国々からも襲撃が多くなってきまして。我が国も他国からの侵入を防ぐ事が精一杯なのです」

と話をすると 俺の隣にいたリリスが

「私も リリイから聞きましたが。その襲撃の犯人がラピスとラリシスだと。この国を騙していたと言っていましたが。この国の人々は、ラピス達の本当の姿を知らなかっただけなのか。本当に知らないのか教えて頂けませんか」

と言うと。王は

「実は私も。リリスさんが言われていることが、信じられなかったので。ラピスさんやラリシアさんやラリシスさんの本当の姿を見させて頂いております」

と話すと。俺は「リリスがこの世界でラリシア達と暮らしていたのに、何故。この国の人間が、ラピス達が姿を変える事ができたことを。知らなかったんだ」と聞くと 側近の者が答えてくれた この国には昔から『精霊神教』が信仰されており この『大神殿』がある国こそが

『神聖聖国』と呼ばれ この『大聖域』こそ この世界の中心であると考えられていて。

その『大聖域』を護っている 聖なる存在が 【光の妖精女神 アルリス様】である。その神の加護を受ける者のみが

『精霊神様の巫女』となり。その力を授かり『聖魔法』を行使する事ができるとされていて。

この国を建国した初代の王は、その『聖魔法』を使い。この国の人々を導き。この国を作り上げたのだと伝承で伝えられていたのだ。

その為この国は 【神聖聖国】と呼ばれるようになったのだ。しかし。いつの頃からか『闇の力』を操る者たちが『闇ギルド』を作り この国に暗躍し始めた。最初は国に対して攻撃を加えてきたが この国の軍隊により『黒の軍勢』と呼ばれる奴らを全滅させたと伝わっているのだが。その後も『暗黒の力』の者は現れるようになり。この国を襲うようになっていった。

その『邪悪の使徒』が、ラピスやリリスを『精霊使いの姫』だと嘘の噂を流した為に この国の人々はラピス達に騙されて この国を騙して陥れようと画策していると思うようにまでなっていったのだという

「この『聖魔法』を使うためには、魔力と祈りが必要になる。だからこの国の多くの人々が、魔力の高い『魔術師』が選ばれ ラピスさん達を討伐するためにこの『精霊使いの村』まで派遣されてきたんです」

と話し始めたので。俺の質問に対する答えとしては ラピスの言ったことが事実であり、この世界の住人を、この世界を救う『正義の使者』である事は分かったのだ。

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それから俺達は ラピスの家に戻ってきて。そこで 俺は、『創造の神(最高神のゼウス)』を呼び出すと。『光の塔』に封印されていたので。俺は呼び出そうとしたのだが、「ちょっと待ってください。あの時、ラミルとリリスから聞いたのですけど。私が創った世界なのに。私を呼び出せるようにできないとか言っていたからなんだけど。どういうことなの?ラミル」と言うとリリスも

「あぁ、私も聞いてるぞ。お前は神として。ちゃんと機能していなかったらしいじゃないか。それで私や兄貴が呼ばれているんじゃなかったのか」と言うと。俺の妻達にも責められると。「私は『天の声』に頼んで。あなたたちを召喚するように指示をしたんですよ」

と言うと。リリスとラミルが「それは知っています。あなたが、その声が聞こえたと言っていたじゃないですか」と言うと ラピスが「そうなのよねぇ~

ラリシアの魂は、この世界のどこかで眠っているはずなんだよね。私はラピスが『魔素溜まり』に飲まれたのを確認した時に、一緒にラピスの体から抜け出してしまったんだよ。でも。『アイテムボックスの鞄』の中に入っているラリシアの体が、私の体を再構築してくれてるんだ」

俺が「そういえば。さっき。俺の世界から来たラミルは、この世界に戻ってきた時には、ラミルは女性だったんだが。どうして元に戻っているんだ?」と尋ねると。リリスが

「それなら

『鑑定解析装置(ステータスアナライザー)』の鑑定結果を見てくれれば分かるんじゃないかな。鑑定してもらえば」

とリリスが言うと。リリイは慌てて俺の方に駆け寄ってきて。俺の腕を掴み「マスター 今 なんて言いました?」

俺は「えっ、だから 鑑定解析装置(ステータスアナライザー)の鑑定結果は、見れないのか?」

「違います。その前に『アイテムボックスの鞄』の中身を確認してください。そこに私が入っているかもしれません」と急かすリリイだが 俺が『アイテムバッグ』を確認すると。『収納空間の指輪(マジックポケット)』が消えており。そこには、 俺がこの世界に召喚する前までの装備が入っていた。

俺は「あっ、これ。君達の装備は回収させてもらった。ごめん。俺はこれから妻達全員を迎えに行くので もう行くな。ラリス」と俺は話かけると

「わかった。ラミルと一緒に待っている」

俺は「うん、じゃ行って来る」と言って。リリシアの転移で俺は 妻の皆がいる所に飛んだ

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転移が終わると。そこはライルのいる村の宿屋の一室だ。俺は妻達の姿を見つけてから「みんな 待たせたね」と言うと。俺はすぐに妻達との再会の抱擁を交わしてから、事情を説明してから妻達と共に、ライザの元に向かった。

俺達が到着すると ラピスがラリシアから降りて 俺の元に走ってきた。ラピスは、ラミアの姿では無く、人間の姿で現れた。

ラリシスやリリスやラミルと同じ容姿の美少女が現れたのだ。その姿を見ていたリリスが。「ラピス姉 可愛い その姿のラピスは、本当にいい感じだよ。私も その姿にしてもらいたい」と言うと ラリシスも「確かにその通りですね」と同意すると。ラリネスが

「私は別に今の姿が嫌いではありませんから 私は、ラピスと違う姿のままでも良いと思いますよ」と話す。俺は、自分の力でラピスに好きなように姿形を変化できる能力を与えることにした。

俺は「ラピス 君は、ラリシスにリリスのように人間の姿をとれるような能力を付与したから。

今後は、自由に好きな姿に変わって良いけど。その時は必ず俺に報告するようにして欲しい。

そして この世界を、一緒に救う事を忘れないように頼む。」と話かけた。ラピスが「はい。解りました。この姿の時は 必ず旦那様のお側にいます。それと。この姿を気に入ったらラリスも、同じ能力をもらっても良いのですよ。あなたにはその能力は、付与されているはずだから」

ラリリスは 少し考え込むと

「確かにそうだが。しかし この力は 俺に与えられた物だし。ラリシアをこの姿で蘇らせる事ができれば、そのままの方がいいのではないかと思っているんだ。だから。俺もしばらくは、このままで居させて欲しいのだ」と言ったのだ。


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俺がこの世界に来た時も、俺をラリシアの身体から出したのも、ラピスなのだ。

だからラリシスが言っている事も正しいと思うのだ。俺は念のために確認を取る事にした。

ラリシスも、ラピスの『聖魔法』を使える可能性を考慮して。

ラシスにも同じ力を授ける事が出来るか聞くと、出来るが俺が 許可を出すまでは使う事は禁止だと伝えた ラリシスもラピスと同じように 神界に住む神族の一柱である事を説明をしておいた

「ラリシアの蘇生については、もう少し時間が欲しい」と言うとラミルが、俺の手を握ってきて「マスターお願いします。母をどうか助けてあげてください。マスターが私を、この姿に変えてくださったのです。今度は、私が母を、生き返らせてあげる事ができるようにしていただきたいと心より願っているんです」

と言ってきた

「解った。しかし ラリシアの蘇生は、神の領域の問題でもあるんだ。俺がラピスを呼べるようになったのも、ラピスが『神の導きの書』という本を俺にくれて。その本が読めるようになったからだ。だからラミル 焦る事はない。それに今は

『大聖域の巫女』の力は必要が無いので。ゆっくり休ませてやって欲しい。俺は お前の母が眠る『大聖域』の守護を『光の精霊女神 アルリス』様に頼んでくるから」と言いながら。俺はリリスの転移を使って、『大聖域』まで移動をした。


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「私は、ラピスの姉で。神族の一柱 ラミルです。私は、神界の神殿の管理をしていたのよ」と言うと

『光の精霊女神 アルリス』も自己紹介を済ませた後

「私は、この世界の最高神である。最高神神ゼウスの妻で 最高神の位を持つ存在なのよ」とラミルに告げたのだった。


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俺は ラミルが ラピスの眷属になったと聞いて驚いてしまったのだが このラミルは、元々が 最高神であった。ラピスとは同格の存在であり。

その姉妹にあたるラリシアの眷属になる為に。その力を失ったのだが。ラリシアはラミルの事をラミルの事を

『我が眷属の巫女として迎え入れます』と伝えると。

その瞬間

『魔道具の宝珠』が光を放ち。新たな力がラミルの体内に取り込まれていったのだった。そして、ラミルに新しい『名前』が与えられると同時に 新たなスキルと能力が付与されたのである。

その後。俺の加護と 神からの祝福を与えられた

『天命の聖乙女 ラミール』が誕生したのである そして、俺が妻達を迎えに行った後に、 俺は リリシアの案内で、ラリシアが眠っている『神の塔』に到着したので、俺はリリシアに ラリシアを起こす準備をするように指示を出し。リリスとラリスを連れて、俺がこの世界に来る前の状況の説明を行った。俺がリリスやラリス達を召喚して来たのは『魔素溜まり』の発生が原因だと。それから 俺は、リリスに、ライル達の元に戻って ラリシアの目覚めに備えて 必要な物資の調達などを指示してから、俺は『精霊の森 精霊樹の間』に 向かったのだった。

そこで俺が見た光景は凄いものだった

『光の妖精女王』が作り出した結界が、完全に崩壊してしまっていて、『風の精霊女神 シルフィード』の姿が無くなっているのを確認したのだ。

俺は慌てて周りを確認したが『闇の妖精女帝 ネレイス』の姿も無くなっていた。


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俺はリリスに連絡を取り『水の精霊女神 ウンディーネ』が俺の元にやって来るようにと 連絡を取ってもらうことにした 俺はその間に ライザの元に行き 俺のこの世界での記憶の事を話すと。俺とライルの二人で この世界を救う旅に出たのだった。


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俺は、ラリスとライリスがライル達の元へ戻るのを確認すると。

俺は

『時の宝玉』の力で『時渡りの扉』を開き。その先にあった 過去の世界にやって来たのだ。その先に見えた風景があまりにも悲惨な物だったので俺は慌てて駆け寄ると そこには血だらけで倒れていたラリシアを発見したので慌てて『治癒回復(ヒール)』を使い傷の治療を行って。意識を取り戻してもらって事情を聞いてみると。やはり俺が 過去に飛ばした時間の中に居たのはラリシアだけだったようだ。そして『勇者』の称号を得たラリシアは、仲間を引き連れて俺の世界に乗り込んで来たらしいのだ。

「私も最初はラミル姉さんと一緒に戦うつもりだったが。私が目覚めた時には、すでに 私の目の前には もうこの惨状しか無かった。私の仲間は、皆、殺されてしまった。」と言ってラリシアは泣き出してしまったのである。


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「俺は、リリスとライリと このラミルの4人で 俺が今住んでいる所に向かう事にした。俺はラリシアをこのまま置いておく事が出来ず連れてくる事にした。そしてライル達に事情を説明して、ここに来るようにと伝えたらすぐにここへ来ると連絡があった。俺は、すぐにラリシアを俺の屋敷で預かると伝えると、ライザは「ラピスは、ラティ様の元にいると伝えてくれ」と言ってくれたので俺はリリス達と屋敷に戻り。

すぐにリティスを呼び出し ライル達を屋敷に連れて来るように言ってから。リリシア達を、客間に集めてから俺が、過去に戻った経緯を話したのであった。

そして、俺がこの世界の未来を変えてやると言うと。ラリスとライリスは、「お兄ちゃんは すごいね」「マスター 私も一緒に行きたい」と二人は興奮しながら話すので 二人を連れて行く事にしたのだったが。その時に

「リリス。君が俺に最初に話しかけてきた時の言葉を覚えているかい?」と尋ねると。リリスはすぐに思い当たったのか。少し頬を赤く染めながら「あの時、お兄さんの身体から溢れた。眩いばかりの光が、リリスの心に語りかけて来たのです。その時に『この人こそ 私達が探し求めて やっと見つけた人だと確信をしたのです」と言っていたんだよ」と言うと。俺がリリスの頭を撫でてあげると。嬉しそうに目を細めていたのである。

そんな会話をしている最中 突然俺の前にリリスが現れて「マスター 緊急事態が発生しました。」と俺に告げたので。詳しく説明を求めると、どうも俺がいない間に発生した ラリシスの蘇生と、リリスの転生について『闇』の神々の使徒と思われる人物が俺に接触しようとしていて。それを察知してリリスに、知らせるように『闇の神獣 ダークネスドラゴンロード』に指示を出したので、その情報を聞きつけた『闇の女神の神』が、この世界に来たようなのだ。俺達はその情報をすぐに共有する為に俺とリリスだけで話せる空間を造り出し、俺は

『光の精霊女神 アルリス』からの情報を伝えたのである。そして リリスに『闇の精霊女神 ブラックローズ』に念話で俺とリリスが『神域』に移動した事を伝えるように指示を出すと。リリスがすぐに行動に移ってくれ、俺とリリスも俺が『精霊の塔』と呼んでいる。精霊神が作り出す塔に、移動する事になった。俺も急いで『神域』に戻ると。俺の分身でもある 神使人形の白狐 ハクキチと、神獣の麒麟である。コウリュウを連れてきて欲しいと言うので俺は、『神の導きの書(仮)』を開くように指示を出し、そこに書いてある場所に行くように指示を出し、ラミルは ラリシアを連れて 神の塔に避難して貰ったのだった。

ラミルとラリシアは俺の妻達と顔見知りなので そのほうが 安全だと判断をして。俺とリリスがラピスと『神の導きの書(仮)』で指示された場所に転移すると。そこはなんと!俺が、俺が、異世界に飛ばされる前に通っていた。学校の教室だったのである!俺がその教室に入ると、一人の男が「久しいな 我が愛よ」と言って俺に近寄って来たのだが その男は紛れもなく俺の前世の俺だったのである。

そこで俺は

『闇の神獣 黒竜王 ドラコニール』を召喚すると。この世界に現れたもう一人の『神』と戦うように指示を出し 自分は『光の聖剣』を手に取ると。『神域』に姿を現した

『闇を司る神 シュンヒム』と相対したのである。俺はリリスに「君は、他の人達を守ってあげてくれるか?『神の守り人』達やラリシア達が居る所に。それとラリシアには『治癒回復魔法』をかけてやってくれると助かるんだ。頼むよ」と言うと 俺のそばに控えていた。『精霊女王 ハイスピリット』である。

『精霊女王』こと

『シルフィード』が俺と『光の精霊女神 アルリス』の護衛の為に側にいたのだが。俺はシルフィードにも護衛を任せることにしたのだった。

俺と『闇の神 シュンヒム』が対峙する事になったが。

『光の精霊女神 アルリス』は俺の隣に立ち。俺の事を援護するように 俺に光の精霊魔法の攻撃と。俺の強化をしてくれたのだった。

その光の魔力で俺は、身体能力を上昇させ。『光の魔刀 ライキリ 』を抜き放つと、俺は『魔素纏衣 神速』を発動したのだ。俺が『神域』に入った時。すでに『闇の神』は俺の存在に気づいており。俺は『闇の神獣 ダークネスライガー』に襲わせるように命令を出していたのだ。だが、俺をその神が創り出した『神獣』如きが殺せようはずがなかったのである。俺は、その『ダークネスライガー』を一太刀の元に切り伏せたのである。

『闇の神』は俺に「ふはははははは さすがだな。貴様だけは、我が殺す!」と言って『闇魔法』を使って、無数の黒い刃が 俺目掛けて放たれてきたので。俺はそれを回避するのではなく。あえて受け止める事にして その黒い塊を受け止めるとその力を利用して俺は『光の精霊女神 アルリス』が放った光の魔力を その手に持っている。『聖槍 ロンギヌス』で弾き飛ばしたのだった。そしてその弾かれた光の力を受けた『闇の神』が一瞬だが動きが鈍ったその隙を突いて。俺は『神魔解放 限界突破』を発動したのだった。


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その瞬間『神』と人が融合した姿になった俺の姿を見た『闇の女神の神』は。慌てふためき始め。「なぜここに!?まさか!『神殺し』の力を持つ者まで現れてしまったと言うのか!私は

『闇の女神の神』だ。それ以上も以下もない」と叫んでいる『神』に対して

「残念ながら もうお前は、終わりだよ。今から 本当の意味で死ぬんだよ」と言って。

「さあ 俺の世界に干渉するんじゃねぇー」と俺は言うと。『闇』を司る 神を『闇の宝玉』に封印したのだった。『闇の宝玉』に封印した事でこの世界の理から外れてしまいこの世界で もう生きては行けなくなるだろうが知ったこっちゃ無いと思った。そして『光の精霊女神 アルリス』は俺と合体していたのだが。『光の宝玉』を体内に取り込み。光の魔力を大量に放出し始めたので俺は危険を感じて離れるようにと合図を出したのだ。そして、その力を開放すると『神域』の空間が歪み始めて崩壊を始めたのである。それを見ていた『神獣』達は驚き逃げ惑っていたのである。しかし リリスとラリスが「マスター。リリス達は大丈夫ですよ」と言ったので。「じゃぁ。このまま帰るか」と言って『神の門(ゲート)』を使い、俺達が『光と闇の聖域の塔』と呼んでいた塔へ転移し。『神域』が崩壊している事を知った俺とリリスと『神使人形』達だけで。崩壊した『神域』の修復を済ませることにしたのであった。俺の意識が戻った時には、俺の屋敷の部屋のベッドで寝ていて周りには、リリスと白狐がいたのだ そして俺はリリスから詳しい事情を聞いて。その話を信じられないと思いながらも事実として受け止める事になったのである。

リリスが俺と融合して戦っている間に リリスの中の『光属性の魂』に『聖女 アリシア』を『憑依』させてリリスを蘇生したそうだ。そのお陰もあってリリスが蘇生出来たのだが。問題はリリスの中にあった。『闇の魔素』を完全に取り除けなかったらしく。まだリリスの中に

『闇の魔物の魔核の欠片』があるらしいのである。なので俺の力でも『浄化』する事が出来なくて、リリスが『魔王化』してしまったら リリスを殺すしかなかったのである。そうしなければ 俺が殺される可能性があったからである。リリスは、俺の分身でもある『神使人形』達の命を助けてくれた恩人であると共に。ラリスとラリシアの母親代わりになってくれた人なのだ。そのリリスを殺してでも『闇の魔獣 暗黒龍』を倒していた方が、良いとの判断でリリスを殺した事を聞かされて、複雑な気持ちになっていたのである。だから この『闇の迷宮』に居た『闇を司る神』を倒した時に。『神獣 ダークネスドラゴンロード』を、呼び出して。『闇を司る女神の神』を倒そうとしたのだった。

だが『闇の迷宮』で手に入れた『闇の宝珠』とリリスから回収した『闇の魔核』を俺が、取り込んだせいもあり。俺自身が『闇の眷属』に近い存在に変化しており『闇』を操る力が格段に上がっていた為。俺は、『神域』を再構築できる程の力と膨大な量の闇魔力を得る事が出来たので。俺達は『闇を司る神』が作り出した『闇の世界樹』と呼ばれる物と

『神域』に出現した 巨大な『闇世界』と呼ばれている物を『光の精霊女神 アルリス』の協力で破壊したのである。そして『闇』の神の作りだした 神界に存在していなかった。俺の知っている神である『光の精霊女神 アルリス』は俺の『妻』となり。『神獣』達と一緒になって神の世界に戻って行ったのだった。リリスがラリシスに会ってみたいと言うのでラリシアにお願いしたら ラリシアは、リリスが生きていた事に泣いて喜んでリリスの胸に飛び込み ラリシアをラリリスは、愛おしそうな目で優しく抱き留めていたのだった。

リリスとラリシアを 屋敷に送ってから リリイと俺だけになり 二人で『光の聖域の塔』に行くと。

そこには、すでに『光の精霊女神 アルリス』が待っていたのである。

そこで俺は『光の精霊女神 アルリス』に

「『闇の神域』と『闇の世界樹』と この世界を創った『神』を封じた。『闇を司る神 シュンヒム』を『闇の宝玉』に封印した」と言うと

「『闇を司る神 シュンヒム』を封印しただと!それは本当なのか!?信じられんが それが本当なら お前に聞きたい事がある」と言って来たので。「答えられる事は答える」と言うと。「では聞くが なぜ『闇を司る女神』と敵対したのだ?それに、どうして奴らを封印した? 私にも分からないが 教えて欲しいのだ。お願いだ 頼む!」と言われて

『光の精霊女神 アルリス』から この世界に起こっている現状を 聞かされるのであった。

まずこの『神』の世界を創った『神』は。俺がこの世界で初めて召喚されて

『勇者 ユージリオン』を『光の精霊女神 アルリス』と仲間達の手助けをして倒し。俺と『光の精霊女神 アルリス』が融合した姿になる前の『光の宝玉』から俺と分離した『光の精霊女神 アルリス』と俺と『神』は 一緒に旅をする事にした。『神』と俺の目的は 元の世界に帰る手段を見つけるために。俺達が出会った『光』の神から 他の神に俺がこの世界で起こした『光と闇の戦い 神殺し』を知らせない為に俺達は、他の神々から 姿を隠さなければいけなくなり。その『神殺し』で死んだ俺を『光』の神と『闇の神』が 生き返らせたのだが

『闇の宝玉』と俺を分離するために 封印した事を。『光の精霊女神 アルリス』は、話してくれたのだった。

その『闇の宝玉』の事を『光の精霊女神 アルリス』が調べてくれて『闇の宝玉』に封印した 俺に『闇司る神 シュテンゲルト』が 再び『神域』に出現しようとしている事と。『闇の世界樹』をこの世界の全ての『人間』達の中から『選ばれし者』を選び出すように『光の精霊女神 アルリス』が 仕組んだ事を教えられたのだった。そして俺は 俺の知る限りで

『光の精霊女神 アルリス』の協力者である。神を何人か呼ぶことにした。そして、俺はこの世界で起きる戦いに備える為に 神を降臨させ。神に頼んでこの世界で『勇者 ユウスケ』の生まれ変わりとして 俺の記憶を引き継いだまま『異世界』から来た『ユージ』を鍛えてもらうようにした。そして、その記憶を受け継いだ。『ユージ』が この世界で俺と出会ってしまった時に 俺は、この『ユージ』は この世界を救う事になるかもしれないと、感じて。俺はこの『ユージ』を守る事を決め。『闇の眷属』と戦う覚悟をしたのだが。結局『闇』の神と『光の神』との戦いに俺が巻き込まれ。俺の魂は 神界に戻れなくなってしまい。この世界にとどまる事になったのだ。それからも、何度も転生を繰り返し やっと俺が 俺のままいられるようになったのである。その俺にこの世界で『光の眷属』として選ばれた少女『リリイ』との出会いからこの世界での俺が今まで何回も

『闇を司る女神の神』と戦ったことを説明したのである。俺の話を聞いて

『光の精霊女神 アルリス』は驚きと悲しみが入り混じったような複雑な顔をしていたのである。俺は、『闇の精霊女神 シュテル』に呼び出される前に起こったことを全て話し。俺に頼みたい事も聞いたのでそれを引き受けた。その後 リリイと俺は リリイの仲間達に会う為に。ラリスとリリがいる。俺の屋敷に向かったのであった。そして、リリスに頼まれた通り リリスの『魔獣化』している『闇の宝珠』を俺は取り込んで。この世界に『闇』をばらまく存在が これ以上増えないようにするのだった。

この『リリの森』の 領主の館の客間で ラリシスが、目を覚ますのを待っていた。俺とラミルが話をしていると、突然俺達が泊まっている部屋の扉を激しく叩く音がして。ラミルと俺は警戒して 武器を構えようとした時 部屋に入ってきたリリスが ラミルを見て「お母さん!!」と叫びリリに向かって走ってきたので。リリは慌てて受け止めたのである。

俺は、リリスを抱き抱えたリリの頭を優しく撫でながら「よく頑張ったな。偉かったぞ」と言い。「リリ。お疲れ様。リリスの意識が戻るまで ゆっくり休むといいよ」と言ってリリスと俺とリリと白狐と黒狐を残し 部屋を出たのであった。

その後、リリスと白狐が屋敷で暮らしている事を伝える為ラミルとリリスのところに戻るとラリシアが二人に、抱きついて泣いていたので。リリスとラリシアとラミルとラリシアを落ち着かせて、リリスとリリスを治療をしてくれた『リリの森の民』の少女に会わせて事情を聞く事にした。

すると

「私は、この『森の聖域』の主をしている『妖精族の長老 リリス』の娘で、『精霊姫の癒し手(せいれいきゆのいやし)

アスタリール』と申します。私がこの『森の聖域』に戻って来た時には。すでに、この館は無く。『聖騎士の騎士団』とこの村の者達によって。壊滅状態にされていました。私には、この村に 私の主である『闇精霊使い ダークマスター』リリスと 私を治してくれましたリリシア様が残られていますので、なんとか命を繋ぐ事が出来たのですが。多くの仲間が殺され。『闇眷属』達に囚われている状態でした。そこに貴方達が来てくれたおかげで。仲間達は救われ。『闇精霊使い ブラックメイル』殿は、私に回復魔法を使い 私を回復させてください。そして、『闇精霊使いの剣王』殿に『精霊の泉』に運ばれ

『精霊神龍 ラティアス』様に 助けられて ここに戻って参りました。ありがとうございます」

そう言うので俺が。このリリスの『闇の宝玉』を取り込むと リリスの身体に変化が起こり。俺とリリスは一つになった。リリシアは 自分の母親を俺の所に連れて行くと言う事で連れてきたのだが。まさかリリスの父親が俺の『妻』になるとは思いもしなかったので、俺は驚くと同時に少しだけ複雑な気持ちになってしまった。しかし、この事は後回しにして、今、起きているこの世界の現状を話してもらうのだった。

まず、『闇の世界樹』だがこの世界に現れた

『シュンヒム』の分身で『闇眷属 シャドーナイト』が守っているのだが

『光』の力が強くなっているので、そろそろ封印から復活してくるだろうと、この『森の聖域』に封印されている神達から 警告を受けたと教えてくれた。『闇』の世界では『闇の眷属 シャドーデーモン』と『影人』と呼ばれる者がいて。この『影の世界』を管理させていると、説明を受けて。『闇の宝玉』に封印されている『闇司る神 シュテンゲルト』の復活と共に。俺達の世界にも影響が出るかもしれないと言われ。対策を考える必要が出てきたのである。その事を皆に伝えようとラリシスの部屋に戻る事になり 俺とリリスをリリスと一緒に助けた少女『闇の眷属の女戦士 ダークハンター』がついてきて。

この『森の聖域』で暮らしたいと願うなら、この屋敷に住んでくれていい事を告げると。二人は一緒に住むことにしたようで。この二人の仲間がこれからのこの『闇の世界』と俺の世界の現状を説明してくれる事になったのだった。

俺が

『リリの聖域』にある俺達の『拠点 ラピスハウス』に転移のゲートで移動してから『闇の眷属 シャドウロード』と戦っている最中に ラリスと俺の娘達が駆けつけてくれてから。この世界に異変が起きて。俺がラリス達を助ける為に。『闇の宝玉』を取り込んだ際に俺が闇に取り込まれた事を説明すると。

リリイが俺の話を聞き、自分が戦っていた敵は。実は俺で。俺と融合した時に 俺が持っていた。この世界での経験と。今まで俺が体験した事が無いほどの膨大な知識。その知識は俺に新たなる力と力の使い方を教えてくれ。その知識の中に俺と融合したリリイが得たスキルが有る事を知り。俺達はすぐに確認することにした。そして俺は、俺の知識から 俺に憑依していた魔王の部下の一人の『闇司る神 闇司る神 シュテンゲルト』を倒すために『闇司る神 闇司る神 シュテンゲルト』と融合する事を告げたのであった。そして、リリスは、俺が闇に染まってしまう前にと、自分の持つ。この世界の記憶をリリに渡すのだった。

『精霊神龍 ラティアス』様が、この世界を守護し『人間』達に、平和をもたらしたいと考えている『闇の精霊女神 シュテルゲルト』に、この世界を任せるように進言すると。この『闇の世界樹』に 再びこの世界を管理してほしいと言い出したのだ。『ラリネス』も、『リリの森』に この世界の『精霊の森の神殿』としてこの世界に残る事を選んだのである。俺は、その話の流れに乗り『闇の世界樹』を封印している場所を教えてもらい。俺は、この世界を救うために『闇の眷属』のボスを一人で倒しに行く事を決めるのであった。

俺がラリシスの意識が戻るまでは、屋敷にいるようにとラミル達を説得してから。俺とラティアナで。リリスが言っていた。この国の一番近くにあるダンジョンに向かうのだった。リリスによると。その一番近いという場所は、この世界では最高峰に位置する『聖魔迷宮(せいましょうみりょう)

ホーリーラビリンスー聖魔のラビリンス』と呼ばれているらしいが。俺も名前だけは知っていたけど。行ったことも無ければどんなものかも分からないので とりあえず行くしか無いと思い向かう事にしたのである。そこで待ち受けているものはなんなのかは まだ分からなかったけれど。今は少しでも情報を集めないとと思っていたからである。

そして俺は、『ホーリーラビリンス 攻略開始』と書かれた。大きな看板をみて「本当にこれ大丈夫なのだろうか?」と思うと、なぜかリリスが。俺の手を握って「パパ!私に任せてよ!!リリスは パパとママの娘なんだよ? リリスが、その辺の奴等にやられるはずないじゃん」と言い切ったのである。確かに俺もラリシスと二人で、この世界を旅をしている時に。リリスが ラリスの傷を癒して、そのラミルの怪我を治してあげた時のラリスの顔が、嬉しそうな優しい顔でラリスを抱きしめていたので、俺は「分かったよ 任せるね」とだけ言い。『ラミル白狐 ラティ』に留守番と

『白狐(しろこ)

シロナ』の護衛を任せ。『聖剣 セイクリッドソード』と『闇聖剣 ブラックワールドソード』を持っていく事にする。そして『聖剣』に宿っている神獣 精霊 霊獣 神獣達に 万が一の事が起きた時に備えて待機するように頼むと 精霊 聖霊達が、「お父ちゃん お母ちゃんが帰ってくるまで待ってるよ」「そうよお父様 お母様が無事に帰って来るまで待つわ」と みんな俺との絆を深めた影響で。かなり協力的になってきていて ありがたいなぁと思っている。ちなみにリリスは リリスの母親が使っていた。大鎌を手にしていて、このリリスの大鎌に精霊神である『闇精霊の女神』

ラティスが宿っていて、俺とリリスが この世界を救った後に。『リリスが俺にこの『聖杖 セイクリッテッドワンド』を渡してくれたのだが。その時に。この『聖武器 セインテッドアイズオブゴッド』と『聖防具 セイントガード』と『聖服 セータードレス』の力を 使いこなすことが出来るようになる。『セイン』の力を使えるようになると言ってくれたので、リリスのお母さんの力を借りて リリスと一緒に訓練をしていたのだ。その結果。この世界には、リリの種族で『闇精霊神 ライナスルーリー』と言う種族がいる事が分かり。この世界のどこかに居るはずだと言うことが分かったので。リリスが、そのライナスさんを探して。協力してもらえるようにすると言う約束をしてくれた。

『精霊神』が俺達の力になるならと。リリスが『リリスの森』の守護者として俺達の側にいることを『ラピスの森』に住む ラリス以外のラピスの仲間とリリイ。そしてこのラリスが作り出した『森の妖精 フェアリー』達。『フェアリー ピクシー』の『森精霊』のラミリス。そしてこの屋敷の庭師見習いの『フェアリー ピクシードレス』のリリスとラミルの三人。それからこの世界樹を管理人として残すことに決めていた『リリスの森の聖域』の管理人をお願いする事にした。もちろんこの事はラリシスにも伝えた。ラリシスが目を覚ますのを待ってからだなと俺は思うのだった。そんな事を考えながら。

リリスと手を繋ぎ『ラリシスター』で転移のゲートを開いて ラリスと一緒に転移すると そこには『精霊迷宮 ラピトラバー ラピラプ ラビトラップ ラビ』の入り口の扉があり その前に二人の女の子と一人の男の人が待っていた。この二人は 俺の気配を感じ取って迎えに来てくれたようで その後ろに居た男がラミル達の姿を見つけると。ラティが「あなた達 誰!? なぜこんなところにいるのですか? ここが『ラリシス』様のお作りになられた。『森の聖域 リリスフォレスト ラピスハウス』である事を分かって侵入したのかしら?答えによっては容赦は致しませんが」と睨みつけてきたのである。俺がその事を伝えると 二人共慌てて謝ってきたのだが。俺は ラティの頭の上にいるリリイが。俺が持っている セイクリスの力が有る指輪に目を奪われていることに気づいて。俺も驚いたのだが 俺も初めて会った時には気づいていた。この子から微かに感じる波動と同じだと分かったので、この子がリリスの妹なのだと思ったのだ。そしてこの子は『闇』の眷属であり『シャドウロード』であることも同時に感じ取ることが出来た。ラティスは驚いていないことから どうやら予想していたようである。この二人がこの国を乗っ取ろうとした奴等の一味だという事もすぐに理解した俺は 二人と話をしたかったが。その前にラリティが「ちょっと失礼しますね」と言い 二人の首根っこを掴むように持ち上げて そのまま何処かに連れて行ってしまったのである。俺は少し呆気にとられてしまい。何が何だかさっぱりだったが、しばらくして戻ってくると さっきの怖い顔をしてなかったラミル達と合流して俺達は、『ホーリーラビリンス』を攻略することにしたのである。

『ホーリーラビー』が俺の前に飛んできて。俺の前で飛び跳ねるので俺は『ホーリーラビット』が進化した魔物なのかと思ってしまい鑑定したら、ただジャンプして遊んでいるだけで俺に向かって攻撃してくるわけでもなく。俺達はダンジョンの中に入って行き、最初のフロアにたどり着いた。そして俺達は、その光景を目の当たりにしたのである。

まず目に入ってきたのは。巨大なウサギ型の魔物であった。そしてこのフロア全体が 真っ赤に光る『ホーリーラピア』と呼ばれる魔物が大量に存在していたのだ。『ラビトラップ ラピー』のフロアでも。同じ『聖獣 ホーリービースト』がいたが。それとは違いこのフロア全体に大量の『聖獣 ホーリービースト』が存在したのである。俺が『リリスの森』に、住んでいる仲間達が戦ってくれて 何とか倒せる程度だったので この数は異常だと思うのだが。『聖属性 弱点』の魔法を使うラティ達と、セイクリットドラゴンの神獣である。俺の相棒のセイクリッドが居る事で。俺も安心して戦闘に参加できる状況になっているが。ラピスが

「お兄様 この聖魔迷宮を

『ホーリーエリア』にすれば この聖獣達も。全て消えるのですが」と言われてしまったので。

「そうか そうだよな 俺が、ラリシス様とリリスが。平和を願ってこの世界に作ったんだもんな。俺はなんて馬鹿だったんだよ」と思いながら。この聖魔迷宮を俺の力で浄化することにし、この『ホーリーラビリンス 攻略開始』と書かれた看板に。『浄化の光(ピュアーライト)』を俺は唱えると。

『ホーリーラビリンス 攻略開始』と書かれた看板は、白く輝く光の粒子となって消えたのと同時に 今まで俺達を攻撃しようとしていた、ラピス達が一斉に消えていくのを見て、ラリスが「あれれ? リリスは、リリスお姉ちゃんがここにいるんじゃなかったの?」と言ったので、俺もこの『リリスの聖域 ラリスの森 ラリシスハウス』のラリスのお母さんである。『リリス』が、この場所にいるんじゃないかなと俺も思っていたのだが。ラミルとラフィも、ここには居ないと言っているし。それにこの『リリスの森 リリスガーデン』を管理しているはずの『ラピス』と『ラティ』も知らないような態度をとっているから、もしかしたらラリシスは一人で、どこか別の場所に行ってしまったのかもしれない。と その時。突然俺がこの聖魔迷宮に入った時から ずっと感じ取っていた強い力を俺は思い出したのである。この魔力がどこから来ているのか調べようとしたのだが。それは無理なことだと分かり 諦めることにした。この『リリス』の力を感じる方向に俺は向かって行くと。そこに小さな女の子の背中が見えるのだった。この子は『闇精霊 ライナスルーリー』の子供ではないかと俺は思った。なぜなら、その女の子からは微かに『ライナスルーリー』の匂いを感じたからである。この子は『闇の精霊王』の力を使いこなしているが、まだ子供であり 本来の力を発揮できていない。だから俺の事を認識できず、今にも消滅しそうな状態になっていたのだろうと思うと 悲しくなってくる。

その子を抱きかかえて『森精霊』であるラリスに渡した後 ラピスが、「あなたは一体何者なのでしょうか?なぜ この『ラリシスの聖域 ラリスの森』に入り込んだのでしょう」と言ってきたのである。俺も確かに疑問に思うところがあるなと思っていたが、俺には『セイクリッド ラピシスリング』があるので。この子と契約ができると思ったので、その契約の儀式を行う事とした。すると その女の子が目を開けて、ラティとラミリスを見た後 なぜか嬉しそうに笑顔になって、いきなり抱きついたのだが どうも様子が変だと思った俺は。その子に「お前の名はなんだ?俺は リリス リリス リリスという 君のお母さんのお兄さんになるかな」と言うと、女の子は首を横に振り 自分の名を俺に伝えたのである。『私は リリス あなたの妻です』と言って 俺に口づけをして 意識を失ってしまう。

リリスと名乗った女性をラリスに託すことにしたが、ラピスは「その人。この世界で私だけが会っている方ですね。確か名前は リリス様。どうしてこの子がこの世界の外から来たのか分からないけど。今は私の力だけではこの子の傷を完全に癒すことができない。『セイントアイズルリアリス』とセイクリードの力が、必要になりますね。とりあえずは、リリス殿は私が預かることにしますね。この方は

『ダークサイド リリス 闇精霊』としてこの世界を滅ぼそうとしましたから 許せない存在なのですが、どうにも 放っておくことが出来ませんでした。この方にはまだ聞きたいことがあるんです。この方が この世界に来て何をしようとしていたのが。この世界ではもうすぐ 勇者が魔王討伐のために旅立つことになっていて、この子も同行するつもりだったみたいです。でも 途中でこの子の仲間が、魔王軍の幹部に襲われ 殺されそうになったため、その復讐の為に 仲間とこの子は一緒に旅に出ました。

この世界に来て、仲間達と一緒に魔王城を目指して進んでいきましたが 途中で仲間の何人かがこの子を残していなくなり それでも仲間と二人で戦い続けていました。仲間の名前は この子の本当のお父さんの この子の実の兄である『セイクリッド ラピスティア』と 仲間の一人の 元『ホーリーフェアリードレス』の『聖精霊 リリイ』この子と『ホーリービースト』に変化した。『聖精霊 セイクリットドラゴン ラミル』それから ラリシスが連れていた。リリスと同じ名前の『聖精霊』のラリスと

『ホーリースピリット リリイ』『ラリス 』は

『ホーリーエルフ』で この国に住む民達の長でもある。

そして『リリスフォレスト ラリシス』が育て上げた。『ホーリーラビット』の進化形態の『聖魔ラビット リリイ ラビラビ』と『ホーリーベア ラピス』と『ラピスの使い魔 ラリス ラピス ラリリス ラビ』この三体が。この国を守る為に立ち上がって、共に戦ってくれています。

そして、この子と共に、この国を救ってくれたのが『ホーリーラビア』と言う。この国の守り神的存在の ラティス リリリス ラティスの姉妹でもあり、この国を作った『聖精霊』であり リリスの妹にあたる人物でした』とラリスが話してくれているのを俺は聞いていた。そして『セイクリットドラゴン』がこの国に、やってきた理由が分かったので、このリリスの傷が完全に治り次第。この子を『セイクリッド』として俺が迎えに行くことに決めたのであった。

『ホーリーラビリンス クリア』の攻略も終わって

『リリスの森 ラピスの森』のフロアが、全て浄化できたのを確認できて、安心したところ。

ラリスが 俺達がいるフロアを ラピスがこのフロアを それぞれ、この世界の管理者として登録してくれることになり、俺と俺のパートナーである。

『リリス』は、『リリス』の眷属である リリスが生み出した ラリスの娘で『セイクリッッド リリス』である。この子と契約したので、この子が俺達についてきてくれる事になったので。

『リリス』には『ホーリースピリット ラリス ラリリス』の名前を与える事にしたのである。

『セイクリットドラゴン』である『セイクリット ラミル』も。ラピスの森に仲間入りすることになったのだった。

俺と俺の子供達に『セイクリッドラビット』の進化した『聖獣ラピス』も俺と行動を共にすることが決まったのだが、ラリスは、まだこの聖魔迷宮で、やることがあると言っていた。その理由を聞くと。『闇霊迷宮の探索をしたいのです』と答えが返ってきた。このダンジョンをクリアすると『闇の精霊王 闇の精霊姫 リリス 闇の姫』と闇の精霊騎士 闇の守護騎士 闇の守護龍である。『闇の騎士王 ナイトロード 闇龍王』の称号を手に入れる事ができるのである。それを手に入れたら、俺は。俺の『ホーリー ラティ』のステータス値を大幅にアップさせる事が可能となるので、それを目標に攻略を開始していたのだった。ラリルの話ではこの闇霊迷宮はこの聖魔迷宮より難易度が高く、しかも ボスモンスターもいるらしく、今までの俺の力だけじゃ、とても無理だと言われてしまったのである。そんな事を思っている時。この聖魔迷宮の入り口にある『聖魔塔 聖の神殿』に異変が起きていて 俺がこの聖魔迷宮の攻略を急いだ一番の理由は この異変を調べる必要があったからだ。ラリルとラピスに頼んでこの聖魔迷宮の調査を始めてもらい。俺は、この階層から先に進もうとしたときに 突然 俺の頭の中に直接、声のような物が聞こえてきたので驚いていると。俺に力を与えた神様が俺と会話を始めたのだった。俺が神様に話しかけようとすると 俺はいきなり神様に強制的に転移させられたのだが そこはどこかの部屋の中で。その部屋には誰もいない

「よく来たな。お前さんに どうしても伝えておきたい事があるんだ」と言ってきた。そこで俺は「どうして この場所に 俺を連れ込んだ?」と尋ねると

「俺の力の一部を お前に与えた時に。この世界に『光の使者』が来たようだから、少し気になったのとお前をここに呼んだ訳は、この聖魔の扉の前に、俺の力で封印している『聖精霊 ホーリーエルフ』と この部屋に入ってこれないはずの『聖なる乙女』と『聖なる妖精』がいる。この三人を助けて欲しいんだよ。それで頼みがある。この二人と一緒の時に。俺が与えた力を試して欲しいんだ。俺もできる限り力を使うつもりだから」と言って

「あとこの事は、他言無用だ。特にラリシスにはな」と言って また俺の頭に神様の声が響いたかと思うと俺の周りが白い霧に包まれたかと思った瞬間。視界が戻り さっきまでいなかった。二人の女の子がいて 俺は驚きながらもその二人に声をかけたのだった。しかし二人は 俺に攻撃してきたのだ。だが その力は弱く。俺が本気になっていないからなのか、全く痛くはないのだが。

どうやら俺を殺すつもりで攻撃をしていた。俺はこの世界に来る前の事を思い出していた。俺は今、俺に向かって、魔法を放って来ているが俺に触れていないし、俺を殺そうとしてる訳ではないし。何か勘違いをしているようなので「君達は、誰? 一体どこからきたの?それにここは何?君は一体なんなんだ?その耳と髪の色。『ホーリーヒューマン 人間』ではないね。」と聞くと 俺の言葉を聞いて。攻撃の手を止める女の子が「私達が 何者かはあなたなら分かるでしょう。あなたに助けて欲しいの。お願いします。この世界の『闇を消し去る』ために あなたの力がどうしても必要なの」と言ってきたので「なぜ俺が必要なのか説明してくれないか? それに 俺も君達のことを知らないんだけど。まずは 名前を聞かないと話しにならないよ」と話すと。今度は

『聖なる巫女』と名乗った。その子は俺が質問しても、答えようとはしなかったが もう一人、金髪の少女が

「お主が『光の勇者』であるか それとも『ホーリー 勇者』であるか分からぬが 我等はそちの力を必要としているのじゃ。どうか、この者達と手を取ってもらいたいのである。

それと我の名は『ホーリーフェアリー フェアリードラゴン』じゃ」と自己紹介をしてきた。この二人が『聖精霊』であることはすぐに分かったが、この子達の目的は一体なんだと思いながら とりあえず俺は、俺の話を聞こうとしないので。仕方なく、もう一人の少女の方を見て話を聞くことにして。

『この子の種族が

『聖精霊 ホーリーフェアリー』であることがわかった。『聖精霊』がこんな場所に一人で来るわけがないのに、一体どういうことだ』と心の中でつぶやくと

『私は、元『セイクリット ラリス』この子は 元『ホーリービースト セイクリッド ラリス』

私の娘の

『セイクリット ラリス』が連れてきてくれたの』と言うのである。この子はラリスと言う名の娘で 元『ホーリーエルフ セイクリット』の娘で、元

『ホーリースピリット セイクリット ラビリス』であると告げてくれた。

俺はこの子がラリスの娘で、『セイクリッッド ラリス』だと言われても信じれなかったので。念のために

『ラティス』『ラリシス』『ラビリス』『ラリスフォレスト』『ラピス』『リリス』『リリスフォレスト』『ラピスの森』『ラビラリス』『リリスフォレスト』『ラビリスの森』『リリスフォレスト』『ラビリスの森』『リリスの森』に居る『セイクリッッド リリス』のステータスを確認してから この子に俺の事を教えると。

この子の名前は『セイクリット』で リリスの子供である。そして

『セイクリット リリス』の この子と契約する事で

『ホーリーヒューマン リリス』と『セイクリッッド リリス』が進化して。

『セイクリット リリス』と『セイクリット ラリス』が 俺の『パートナー精霊 セイクリッド リリス』になる事ができるらしい。俺はこの話を聞いてこの子が嘘を言うはずがないので。信じるしかないと思っていた。俺に助けを求めてくるこの二人を助ける事にしたのだが。

俺はこの二人に、この世界について聞き始めた。俺が、この世界を救いに来たと言う事を告げたら なぜかこの二人は驚いていて。俺は、神様とのやりとりを説明し 俺にこの世界で『闇の精霊王 闇の精霊姫 リリス』がこの世界に、来たことを知らせてくれる存在が現れたと説明すると、リリスは驚いていたが この二人は『聖なる乙女 聖精霊姫 ホーリースピリット リリアナ 聖なる精霊姫 ホーリープリンセス ユリアナ』と名乗ると。このリリィのお母さんだと言われ。俺は、この子が、ラリスの娘だと知ったのである。そして俺にリリスが

「この世界を救うには あなたの力が必要。だから あなたが リリス達を助けてください。このリリスに力を授けて欲しいのです。リリスも この人達と一緒に戦います。お願いします。私も あなたの役に立てるように頑張ります」と言ってきたので俺は、了承して。リリスもラリスもラリスフォレストにいるラリスに意識を戻すと。ラリスに、ラリスの体に憑依させた状態で。『セイクリッド ラリス』として戦う事に決めて。

『ラリス』がこの聖魔の扉を開けると。『闇霊迷宮 闇の支配者』が現れて リリスとリリスとリリスにラリスを『闇の支配者』から守ると『闇の王』である。『闇の王』を『聖剣 エクスカリバー』を使い倒していた。

俺は、ラリル達に俺の『聖属性の魔力波』が『闇霊迷宮』全体に届くようにする為、一度『聖なる精霊王 ホーリーエルフ 聖樹の守護者』の力を解放し、それから。

聖の神殿の祭壇で『聖なる精霊王 ホーリーエルフ 聖精霊王』になった上で。このダンジョンのボスである『邪精霊』と、『ダークスライムロード』を召喚し、この二体を使ってこの『闇精霊迷宮 闇精霊迷宮』を攻略を開始する。この二つの迷宮を攻略し、俺が攻略を開始してから、一週間が経とうとしていた頃だ。俺達は攻略を開始してから、ボスの攻略に苦戦をしていた。ボスモンスターは『闇の王 シャドーエンペラー』とこの迷宮のボスであるボスモンスターだった。俺は、攻略を開始してからは、すぐに ボスモンスターを倒すことができると思っていたのだが。攻略を開始してからはボスモンスターに苦しめられていて。ボスのモンスターの攻撃をまともに受けることはなくてもダメージはかなり受けてしまい。かなり苦戦を強いられてしまっていた。このダンジョンでは。ボス部屋に入ったらボスがランダムに変わる仕組みになっていたのだ。なので。俺達が、攻略を開始した時には既に他のパーティーもこの『聖なる精霊の試練』に挑戦しているのだが、俺以外の人はこの部屋にすら辿り着けていない状態だったのである。俺は、このままでは

『聖なる森の聖域 ホーリートレント』、『ホーリードワーフ』『ホーリーエルフ』と『ホーリーフェアリー』を封印されている魔物を解放することができないと判断し。この部屋の中に入る前に『神聖龍 神龍 ホーリードラゴーン』に力を貰い。俺は俺が使える全ての力を使い 一瞬にして『聖魔の扉』を開き そこに『セイクリッドフェアリー』の二人と、ラリリスを連れてきて 三人と、契約を交わすことで、俺はこの『聖なる森林の迷宮 ホーリーフォレスト ダークエルフの住む里』を攻略できるようになり。俺は

『セイクリッドフェアリー リリスフォレスト』の二人と

『セイクリッッド リリス 』を、聖精霊の力を全て使って 一時的に、この『セイクリット リリス ホーリーヒューマン』と 聖精霊の力を融合させた状態を作り。その状態になった俺は、

『ホーリーヒューマン セイクリット』に姿を変え さらに『聖精霊 ホーリーヒューマン』へと進化した。その状態で、ボスと戦う事でなんとか『闇の支配者 闇の王の配下』を倒したが、まだ、ボスが変わっていなかった。そして、ボスの交代がなかった。この状態の時に、俺が、ラピスに話しかけてきた

「あなたが『ホーリーヒューマン』に進化してくれたのですね」とラピスに言われ

「あなたのおかげで あなたから貰った。この『ホーリーフェアリー ホーリーヒューマン』の力で。『セイクリット』になれたのです」と言ってきたのである。ラピスは 俺に、「これから 私が『闇の王 シャドーエンペラー』と戦い始めましたが、私と『闇の王 シャドーエンペラー』との戦いを見届けてほしいんです」と言ってきたのである。

ラピスは

『聖なる巫女 ホーリースピリット ラリス』とラリシアのお母さんである。

『ホーリースピリット ラリス』が、今 俺の『セイクリッッド ラリス』になってくれたおかげで、『ホーリーヒューマン』の力を使う事ができるようになった俺は。『セイクリット リリス』の姿で 聖属性と闇属性の魔力波を放ちながら。ボスである『聖魔王の配下の幹部 シャドーデビルナイト デーモン』に向かって攻撃を仕掛けるが、この攻撃が通用せず。この『聖勇者』である『聖魔王の右腕の副官 デスジェネラル ダークジェネラル』と互角の戦いを繰り広げていたのだった。そしてこの戦いは 俺が勝つ事ができ。俺がこの迷宮を攻略する事が出来た。だが、ラリスの様子が変で、俺は、何かに気づいたらしく、俺は

「どうやらこの世界を救う方法が見つかったらしいな。この世界に生きる全ての者達よ! 今からこの世界を救うための方法を話すからよく聞いてほしい。俺は、この世界に存在する6つの国を救わないといけない使命があり。そのために、この世界に生きている皆の協力がどうしても必要になる。この世界を救いたい者は、まず、この世界に蔓延っている闇の存在を打ち払う為に。光の世界に住むすべての者達で協力して、俺に協力してほしい。これは、今までこの世界が闇に包まれる原因を作ってきた存在達に対する罰だと思ってくれればいい。これから話す内容をよく聞き。心して答えてくれ」と言うと。

この話を聞いたラリスは、俺に、

『私は セイクリッッド ラリス』と言う名の、聖精霊姫で、今は、ラリリスの体を借り受けて『セイクリッッド リリス』の体を借りて、セイクリッッドラリスと言う存在になったと言い。ラリスは、自分がなぜ、この『セイクリッド ラリス』の姿になったのかを俺に告げたのである。俺が、この世界に来た時、俺は、ある人物の体に憑依してしまったことを説明した。俺はこの体から元の持ち主に意識が戻った時 俺と俺に力を貸してくれた神様から、俺が元の肉体に戻るにはこの世界にいる誰かと契約する必要があることを説明されていたことを、ラリスに伝えた。俺は、ラリスに、俺が、ラリスフォレストの村でラリスから力を授かったときに、この姿に変身できるようにしてもらったと伝える。

俺は、リリスが『セイクリッド ラリス』になったことにより 俺はこの世界を救う為の力が手に入ることができたと伝えた。この俺の話を聞いていた人達は

「そんなバカなことがあってたまるか!!」と言う者がほとんどだったが、一部の者だけは俺の事を信じられないとばかりに話を聞いていて。俺は 俺は、この世界を、闇に支配されてしまった世界を、光を取り戻し この世界を闇の脅威からも救いたいと考えている事を告げ 俺は『聖属性 ホーリーエレメント』の魔法が使えるようになる 指輪を渡し、これを嵌めることで

『聖なる魔力波』を発動させることができる。

「聖なる魔力波の発動には特別な条件が必要になる。その1つは、闇を切り裂くほどの強い想いと願いを持つことが重要となる。闇が打ち消されない限り。聖なる魔力波の攻撃が終わることはない。聖なる魔力波に敵が飲まれた時は、聖なる光が敵を包み込むまで、この聖なる魔力波は止まることがない。闇を浄化させる力があるのだ。俺は、この世界の人たちにこの指輪を渡す。この『セイクリッドリング ホーリースピリット ホーリーヒューマン』を俺と共に、世界の為に戦う仲間として受け入れてくれるのであれば どうか俺の頼みを聞き入れて欲しい」と俺は 俺が、ラリリスの力を使い 聖精霊の力を手に入れた状態で ラリリスが、俺の力を使い、このラリスフォレストにいる。

聖精霊のラリリスの力を『セイクリッドフェアリー』に 一時的に 貸してもらい。このラリスフォレストに『聖精霊の巫女』として降臨させ。『セイクリット リリス』へと進化させて、俺はこの『聖属性 ホーリーエレメンツ ホーリーエレメント 聖精霊 ホーリーヒューマン』になり、俺は このダンジョンのボスである。ボスモンスターと死闘を行い ボスであるボスモンスターを葬った。その後、俺は、『セイクリッドフェアリー リリス』に力を貰い。『セイクリッドフェアリー ホーリーヒューマン』になった後で、『聖なる巫女』になった。

俺は、『セイクリッドフェアリー ホーリースピリット ホーリーヒューマン』となり この世界を救う方法を見つけた。そして俺は この世界にある6体の国の闇を取り払い。闇の勢力を完全に消し去り。闇の勢力が生み出した闇の眷属を倒し。光の属性で闇の勢力を完全に殲滅させる事でこの世界に再び平穏をもたらす事ができるのだと、俺の言葉を聞いた人たちは 俺が言っていることが理解できず 何を言ってるんだと叫ぶ者たちばかりだったが。この『セイクリッド リリス ホーリーヒューマン』に変身した俺の聖なる力を目の当たりにした者達は この世界の危機を救ってくれるという希望を持ってくれたようである。俺はラピス達に「お前達は俺の協力者になってくれるという事で間違いはないんだよな」と言うと二人は、「はい あなたに力を借りる為にここにいるのですから」と言ってきて。ラリシスが「あなたの目的を果たすために私たちを使って下さい。それが私達の望みです」と言った事で 二人の気持ちは決まったようだ。

俺はラリネスから聞いた話で、リリスが、ラミアから受けた呪いのせいで体が石化してしまっているという話しを聞いていた。俺も『神聖樹の雫』を持っているのだが それを使ったとしても、リリスの身体が治るかどうか不安だったので 俺は、俺の持つ全ての『聖なる魔力波』を放ちながら、リリスの石化した部分を治療することにした。

俺は、ラリスが ラピスの体を使い『セイクリット リリス ホーリーヒューマン』に変身する事によって 俺は

『セイクリット ホーリーヒューマン』に変身することができるようになり。俺は『聖精霊 ホーリーヒューマン』の力を持つ『セイクリット』になった。そして、俺の持っているすべての聖精霊の力を駆使して『セイクリッド ラリス』となったラリスに『ホーリーヒューマン』に進化することができたが、ラピスの話では。このラリスに、この世界を救う方法は俺にしかできないことであり。俺と契約を結ぶことができる者は、その契約を交わす相手以外ありえないらしい。そしてラリスと契約を結べる人間が現れたらラリスから『セイクリット ホーリーヒューマン』の契約の儀式をしてもらい。『セイクリット ホーリーヒューマン』に変身して『セイクリッド ラリス』と共にこの世界に巣食う闇の勢力を殲滅しなくてはならないと教えてもらったのである。

俺が

『セイクリット ホーリーヒューマン』の力を手に入れた後に、まず最初に『ホーリースピリット ホーリーヒューマン リリス』にラピスは、進化したのである。この『ホーリースピリット ホーリーヒューマン リリス』になったラリシアの姿を見た時 ラリシスとリリスは驚いたような表情を浮かべていた。だがラリスが ラリスが『聖精霊 ホーリーエレメント ラリス』になったおかげで俺はラリリスの力を使い、この世界の闇の支配する勢力の闇の勢力と互角の戦いをすることが出来たのであった。俺は『セイクリッッド ラリス』と融合したラリスと一緒に戦っているうちに、俺の心に呼びかける声が聞こえてきたのである。

それは俺の本当の肉体の持ち主の声で。この世界で、俺に力を与えてくれた『神様』の声で俺に呼びかけてきていたのである。俺とこの肉体の持ち主に何が起こったのかはわからないが、俺に何かを伝えようとしていたので、俺がその呼びかけに応じると、 俺の体に衝撃が走り。俺と『聖勇者 セイクリッッド』が合体する事ができて、今の俺の姿が出来上がった。

俺は『聖精霊王 セイクリッド ホーリーエレメント』となり、 ラピスとリリスを、ラリサスとリリスが変身しているセイクリットラリスに進化させた 俺の新たな力が、ラリスとラリスが操っているセイクリットリリスの体で発動できるようになった。『セイクリット ラリス ホーリースピリット ホーリーヒューマン』は『セイクリット ホーリーヒューマン ラリスフォレスト』と融合することによって『セイクリット ラリス セイクリットホーリースピリット ホーリーヒューマン』に進化できる事が分かったのである。

『セイクリット ラリス セイクリットホーリースピリット ホーリーヒューマン』の姿になったラリスの姿が変わってしまった時に。ラリスは、自分の姿の変化にショックを受けていたが、今はもう 俺の妻の一人だから気にする必要なんてないのにと思った。だけど リリスが俺の嫁さんになったことで、俺のステータスがかなり強化されたのである。

そして俺が、リリスとラリスをラリサスとリリスに変化させてしまい、リリスとラリスの体の中に、リリスとラリスが宿す魔力の源でもある『聖なる魔力波動』が入り込んだ事で。二人には特別な力が与えられたようだった。その力というのは、ラリリスが持つ『セイクリッドスピリット』の力と。ラリスが持つ『セイクリッドスピリット』の力は。俺がラリスフォレストの村の近くで見つけたダンジョンの中で。その二つの魔力をラリスがラリスに憑依してこのダンジョンの最下層にいる。ダンジョンボスモンスターである この世界最強であると言われている存在に、戦いを挑む事になったのである。このダンジョンの攻略に挑み始めた当初は まだ『セイクリッドスピリット』と『聖なる精霊』という二つの魔力の使い方に慣れていないラリリスだったが。この二体の力をうまく使いこなして。ラリスは『セイクリッドスピリット』と『聖なるスピリット』の力を同時に使うことができるようになり。『セイクリッドスピリット』の力は、『神聖属性』の魔法を使え、その魔法は。回復や解毒、状態異常の治癒の効果があるのだ。『聖なるスピリット』は、『聖光』の魔法を扱えるようになる。そしてその魔法は、『光属性魔法』の中でも強力な光属性魔法の最上位に位置する魔法だと言うことがわかってきた。このダンジョンに棲んでいるボスモンスターがあまりにも強いせいで。俺達は、何度も撤退を繰り返して、ダンジョンを攻略していたけど。俺達が諦めることなく何度も挑戦してきたことに痺れを切らしたのか。遂に俺達の前に現れたこのダンジョンのボスモンスターの姿を見て、ラリスの顔が恐怖に染まっていた。ラリリスはこのダンジョンのボスモンスターの姿を一目見てわかったようである。俺もこの世界に来るまで見たことも聞いたこともない姿をしたこの魔物の正体が何者なのか気になってしまっていたのであった。

この世界の神々ですら滅ぼすことができないと言われる伝説の存在である神殺しの魔獣を召喚してしまったことで、ラリスが『セイクリッド リリス セイクリットホーリーヒューマン』と『セイクリッド リリス セイクリットスピリット ラリスフォレスト』と『セイクリッド リリス セイクリットスピリット ラリスホーリーヒューマン』に姿を変えることができるようになった。この姿でも、ラリスが元々持っている、精霊としての力は残っているので ラリスが精霊の力で使う魔法を使える。ラリスのこの姿は、俺とラリスが融合することで この『セイクリッドスピリット』の姿になった時だけ現れる特別な形態であるようだ。このラリスの『セイクリッドスピリット』の姿になった時のラリスの強さはかなりのものであるらしく。このラリスの姿で戦う時は 精霊の力だけではなく『セイクリッド』と付く魔法を全て使用できてしまうようだ。この状態でのラリスの能力は 俺の想像を超えていたのであった。

ラリシスとリリスは『セイクリッドスピリット』の状態になって、初めて俺の事を旦那様と呼ぶようになってくれた。そして俺はラピスに、ラリリスが変化した姿『セイクリッドスピリット ラリス セイクリットホーリーヒューマン』の姿を見せてもらい。その姿があまりにも綺麗なので見惚れてしまったのは仕方のない事なのだと自分で納得させる。ラリスの姿が変わった瞬間。俺は『ラリリス セイクリッドスピリット ラリスホーリーヒューマン』は、俺との相性がとても良いと感じ取ってしまった。それは、このラリスの姿にラリシスとリリスが融合した状態のラリスフォレストは、このダンジョン最強のラスボスと戦うのに適した力だと思えたからだ。それにラリスフォレストの姿になれば、俺とラリスフォレストが融合した時の能力に更なるパワーアップができるような予感がするのである。

「ふーん。あなたたちが 私の新しいご主人様なんですか?ラリシスさんにリリスちゃん」とセイクリッド ラリスになったラリスが言った。するとリリスは、ラリスに対して、「お帰りなさい ラリス あなたのことを迎えにきたわよ 私たちの新しい家族になりましょうね。これからよろしくお願いします。ラリス それとラリスがラリスフォレストに進化した事で ラリスにも新たな特殊能力が付いたはずです。それがどんなものかは私も分からないですけど。これからラリスはラリシアと私と一緒に行動することになりますから ラリシアを私達の仲間にしてくれるかしら?」と聞くと ラリスがラリスフォレストの体を使って。ラリスにラリシアにラリシスとリリスがラリスに挨拶をした。ラリスは、ラリスフォレストの状態で、俺とリリスと一緒にいる事を選んだようで。この世界で生きることを決めたみたいだった。この世界での俺の妻は、リリスとラリシスとリリスの3人だけだったので。俺にとって、ラリスとラリスフォレストに進化した事で新たに生まれたラリスは。新たな妹ができた気分だったのである。俺の娘は この世界で俺が生んだ子供達だけで十分だし。この世界に来て ラリシスとリリスに会えていなかったら。きっと寂しい思いをしていたに違いない。だから新しく生まれたラリスの妹である、この世界に俺と最初に来て最初に結婚した女性であるラリリスとラリシスとの間に生まれた娘であるラリスは、ラリリスの双子の妹のリリスと俺がラリスと融合してラリスフォレストに変身できるようになったラリスとは違った可愛らしさがあり。俺が思わず抱きしめたいと思ってしまったほどだった。だけどラリスが ラリリスの姿の時に。この世界で俺が初めて好きになった女性であるラリリスの姿でいたからこそ。

その気持ちが強くなってしまったのかもしれない。そう考えただけでも俺の心は激しく高鳴るのであった。俺はラリスフォレストの体を乗っ取っているラリスを抱きしめると俺達はダンジョンの最深部に向かって進んでいくことにした。そしてダンジョンボスがいると思われる最奥部にたどり着いた俺達は、そこに待ち受けていた存在の姿を見た俺は驚きのあまり、体が硬直してしまったのである。

俺は目の前に現れた。ダンジョンマスターの姿を目の当たりにして言葉を失った。俺はダンジョンの奥深くに存在しているはずのボスモンスターは。俺の知っている知識の中でいえば、スフィンクスのような姿をしていて ライオンの顔と翼と蛇の尾を持つ魔物だと思っていたのに。目の前にいるのは、この世界で俺が最初に訪れた村で 俺が出会ったことのある猫耳の亜人である獣人の女騎士だったのだ。その彼女は俺の知り合いの女性と姿がよく似ているのである。俺がその姿を見て驚いてしまうと。

ラリリスが俺に、「あの子が このダンジョンの主であり。このダンジョンに棲んでいたボスモンスターですよ 旦那様 私が旦那様にお仕えするようになった時にこのダンジョンを攻略しましたが ボスモンスターは ダンジョンの最下層に居たので。その時はまだこの子はこの子ではなかったのです その子の名前はミリアと言いまして 私の前の持ち主だった『聖勇騎士団 副団長 ミリア』という方の娘さんのようですね。」と言う。それを聞いた俺はラリスフォレストに融合しているラリスに、ラリシスに変身させて。その女性が何者か確かめてもらった。その女性の姿は ラリリスが言う通りで俺の知ってる『聖勇者』がこの世界で初めて会ったときに同行してくれた仲間で俺の恋人でもある ミレアにとても良く似ていた。だけどその女性の髪の色は茶色だったから別人のようだし歳だって全然違うから別の人だろうと俺は思ったのだが。なぜか気になるんだよなぁ〜と思いながら見ていたらその女性はいきなり剣を抜き戦闘態勢に入っていた。それで俺は我に帰ったように意識を切り替えて、俺の愛刀を抜いて戦いの準備に入ったのであった。

俺の愛する人達と同じ姿形をしているが 雰囲気が全く違っていたのだ。見た目の印象は俺が恋人であるミレアに似ているが 纏っている気配がまるで違っていて。その女性の強さも相当なもので、このダンジョンに巣くうボスモンスターにふさわしい実力を持っているようだ。この女性は、一体何者なんだ?俺がそんなことを考えていると、ボスモンスターの『ネコナミン』は俺達の方に突っ込んでくる。

俺は『聖なる光』の力を使い ボスモンスターの身体能力を一時的に下げることに集中するが。

なかなか上手くいかずに。ボスモンスターは『聖なる光』の影響などなかったかのように平然とこちらに近づいてきて。ボスモンスターは俺に襲いかかってくる。ボスモンスターの振り下ろした攻撃を避けることができたものの。その攻撃をまともにくらっていたら間違いなく死に至っていたことを俺は悟った。それから何度もボスモンスターの攻撃を避け続け 何とか反撃に転じようと試みるもボスモンスターの猛攻に俺は翻弄されてしまうが、俺は何度も攻撃をかわし続けていた。そして何度もボスモンスターの攻撃を受けてボロ雑巾のように傷だらけにされてしまったが、俺はそれでも諦めずに何度も何度も立ち上がり。何度もボスモンスターに立ち向かって行くのであった。そしてついに『ホーリーソード』の力を発動する為に必要な『セイクリッドスピリット ラリス セイクリットスピリット』を融合する力を解放することに成功し。それと同時に ラリスがラリスフォレストの身体を借りることによって。ボスモンスターにとどめをさすことに成功する。

俺は自分の体に回復魔法をかけて、体力や魔力の消費で動けないくらいまで疲弊しきっていたが、どうにか立ち上がって、『ラリリス』と『ラリシス』と『リリス』が待つ部屋へと戻っていくと、俺は、このダンジョンでラリリス達三人と出会った事を話し始め。俺の話を聞いてくれたリリスに『セイクリッドスピリット ラリス』と『セイクリッドスピリット ラリスフォレスト』の姿を見せてもらうと リリスに、この姿になれるようになって欲しいと頼んでみるがリリスは、首を左右に振って。

「私は、今のラリシスさんの姿が一番良いと思っているわ だから、ラリシスさんのその姿のままで良いと思う」と言ってくれる。

確かに この世界に来たばかりの頃は。ラリシスの姿の方が慣れていたけど。今はラリスフォレストの姿が。この世界に来てからの姿で。この世界に来てからもずっと ラリシスと融合した状態が続いているせいか 今となっては、ラリシスフォレストの姿でいることに慣れてしまっている自分がいたから。これからもこの姿でいいのかな?と思った。俺はとりあえず。

この世界に来る前に『セイクリッドスピリット』の『リリス』の体を ラリリスフォレストに融合したラリスに。

俺がこの世界に来てからラリスフォレストの姿をしていたラリリスに。俺の妻になってくれた3人の中のラリスであるラリリスの姿に戻してから。俺がラリリスの姿に戻ることを頼むとラリリスは、 俺の体の中に入ってきた。俺がリリスのステータスを見ると、 俺と融合する前までに、俺の魔力で回復したり強化したりして、ステータス値が上昇された状態だったラリシスの体が元に戻っていっていた。俺がラリリスから俺の体に戻ってくると俺の体の方はすっかり回復していていて。さっきまで瀕死の重症に近いダメージだったはずなのに 今では全く痛くもかゆくもなかったのだ。

俺は、自分の体の方を心配そうに見つめてくるリリスとリリスの母親のラリシアとリリスとラリスの姉妹達に、もう大丈夫だから安心してくれと言うと、「よかったね」と言ってからラリィアが、「でも、ご主人様があんなにも必死だったんですね それにしても凄かったです。あの『セイクリッドソード』というのでしょうか その剣を使ったらラリサが、あそこに居たボスを倒してしまったのは本当にすごいと思いますけどね しかもあの『ホーリーシールド』っていうんですか?あれは とても綺麗な魔法ですよね 私達の世界にいた時の魔法は。火とか水を出して使うだけだったんですよ。私達が知らない魔法をたくさん使えるなんて流石です!私も一緒に戦えたらいいなと思っていますよ」と褒めてくれたんだ。俺はそれを嬉しく思う一方で。リリリスが倒したわけじゃないんだけど、その辺はどう説明すれば良いのか悩んでいると。リリスが「リリス あなたが倒してくれたんだよ」と言ったのである。

それを聞いた俺は、俺の心を読んだのかと思ってリリスの顔を見てみると そうではないようでリリスは、俺が何を考えてるかわからないという顔をしていた。だから、俺は俺の心を読んでくれてなくてホッとしていた。俺の心の声を聞いたラリスが

「リリスちゃんは私の心を読む能力を持っているの?」と言うとリリスが「はい、そうなんです 私のスキルに

『聖魔眼』というのがあって。相手の心の中が見えるんです リリスは、この『聖勇騎士団』のメンバーだった時からずっと持ってましたからね」と言いながら俺のことをチラッと見る。そして俺は思い出すのだった。俺はその言葉を思い出して やっぱり そのスキルを持っていたんだよなと思い出したからだ。確か。俺がミレアに初めて出会った時に俺が恋人になって欲しいと告白をした時。彼女はすごく喜んで受け入れてくれていて。

俺をこの異世界で一人きりで生きていけないだろうと心配しているミレアに。

もし俺がミレアに惚れる男がいたとしたらそれは俺だけしかいないはずだから、その時が来た時には、その時だけは俺を選んでほしい。俺とミリアが結婚する事になっても構わないと約束してほしいと言うと そんなことは絶対にないと否定していたが、俺にはわかる。俺以外の男が彼女に惹かれる事がない事は、なぜなら 彼女の美しさは、女神級なのだから 俺は、彼女が『聖勇者』として覚醒する前の彼女に出会って、一目惚れしてしまったのだ。彼女は、見た目の年齢も若かったのだけど。その容姿が、大人になると。もっと美しくなり。その美しさはさらに磨きがかかると予想できるほどに彼女は美しい人だったのだ。

ミレアに俺との交際を認めてほしいと頼み込み それなら その日が来た時は その時に 私の一番大切な人である貴方が選んでくださいと 言ってくれたのだ。

そして俺は、ラリリスと『ホーリーソウル ラリスフォレスト』に融合している状態でラリスにお願いしてラリリスがミレアが俺の申し出を受け入れて俺の恋人になっても良いと言ってくれたら『セイクリッドスピリット』の力で融合してくれるようにしてもらったのだった。そして その話をしている間に ボスを倒したことで現れた階段から地上に出た俺達は、このダンジョンを出ようと思ったのだが、ダンジョンを出るためには、『転移の間』というものでないといけないみたいで、俺はリリスにそのことを確かめるために聞いてみたら、やはりそうだという答えが返ってきたので。一度みんなで街に行ってギルドの酒場に集まって情報を交換し合おうという話になったのであった。俺達がこの街の外に出るための門に向かおうとすると。街の人達から感謝の気持ちだとお礼を言われ。そして何故か大量の食材を渡される事になったので。俺達『神聖樹の街』の冒険者組合にある酒場に行くためにその食材を運ぶことにしたのだった。そして俺は、俺の背中に背負っているリュックサックの中に入れようとしたけど、その荷物は収納ボックスの中に入る事がわかって、アイテムを全部しまって 俺は、このダンジョンに挑みにきた目的を果たすために。まずは、『神聖樹の街』の外に有る草原に行きたいと言ってから。

俺はラリリスやラリスフォレストやリリスに、俺の背中に乗ってもらってから俺は

『転移の間』に入り込むのだった。そして、ラリシスがラリスの姿になり。俺は、リリスに抱きついてもらうと俺は『セイクリッドソード』の力を使ってリリスと融合した状態になる。すると、俺とリリスが融合したラリスが 自分の体を確認していた それから俺がラリリスフォレストの姿をしたラリスの体を乗っ取ってしまった事を謝ったのである。ラリシスはそれを聞いて。「ラリスの体がラリシスさんのものじゃなくても。ラリスの意識が残っているんだもの。それに。私の体はラリリスさんの体だから ラリリスさんの体を使うのに遠慮なんてしないでね ラリシスさん 」と 優しい言葉をくれたのである。そして俺は、この世界に居る間だけでも、この世界に馴染むために ラリスの体にラリスの精神を入れてもらい。俺達三人は

『神聖樹の森』を出て。俺達が最初に向かった町に向かい。冒険者としての生活を始めていくのであった。この世界の常識にまだ疎い俺と ラリスがこの世界の常識に詳しく。

リリスがこの世界に生きていた時の事を知っているラリスの二人が リリスの記憶で知っている知識を頼りに ラリスと一緒にこの世界で暮らしていく事を決めるのだった。俺は、この世界で初めて出会う事ができた仲間達に、俺の正体を打ち明ける事を決めたのだった。ラリシスとラリスと リリスの三人は。ラリシスとラリスフォレストとラリリスの融合体のラリリスフォレストの状態になっているラリスは 俺に抱きついてきているリリスと俺の胸元で寝ているラリィとラリィシアとリリィの姿を見てから「ラティス様。あなたが、この子の本当のお母さんだって知ったとき。私は本当に驚きました。まさか。あなたの子供がこんなにかわいい子になるなんて思いませんでしたけどね」と言うと。ラリスが、 ラリスが「リリスさんも ラリスが言っていたように。あなたが本当のラリスさんのお母さんなんだね。でも私は 私の中にいた。リリスフォレストは ラリスさんの人格の一部みたいなものだったから 今は、私の中にあるんだよ。でも。ラリシスフォレストに融合した私と融合した今のリリスさんは 私と同じ姿だから。リリスフォレストもリリスさんだよ。それと 私の事も。私達の娘だと思って大事にしてくれて 嬉しいよ ありがとう」と言いながら俺に微笑んできたのである。

俺がラリシスに「ああ そうだった 君には伝えておくべき事があるんだ」というと。ラリシスが「ラティス様 何かな?」というので俺は、自分の事を 俺ではなく俺の妻達の夫であり。俺の愛する人の伴侶でもあるラリスの主人のラリスとして接して欲しい事を伝え。

ラリスの体のラリスは、俺の妻のミレアの義理の母となるラリスなので。

俺は、ミレアの義理父になるという事だから、ラリサスのことはこれからラリスと呼ばせてもらうと伝えたら、「うん わかったよ でも。ラティス様。貴方にはラリスと呼んで欲しいな ラリスの事はラリスと読んでいいの ラリシスの事は リリスさん ラリシスはリリスと呼べばいいかな? それとも。

ラリリス とか リリスリリス とか ラリスリアリスリリス の方が良いかな?」と言うと。リリスが笑いながら「ふふ ラリスちゃん ラリスの好きな呼び方で 呼んであげたらいいんじゃない そうすれば この子は喜ぶと思うわ そして リリスと リリスフォレストは同一人物なのだから。この子とは。これからずっと 同じ時間を過ごせるわけだし。それでいいんだと思うよ」と言ってくれたのである。俺もそれで納得して、リリスのことをリリスと呼び。

リリスの事をラリスと呼ぶことにした。ラリリスの事をラリスと呼ぶことにしたが、 そのあとに、ラリスの事をラリスと呼んでいたが リリスは俺の事を見つめてきて「あ!そうだ リリス リリスの事は、これからは リリスって呼ぶね」というと ラリスは嬉しそうな顔をしていたのだった。

そして 俺達はこの世界で初めて出会った冒険者達と共にこの世界で初めて見る町に辿り着くのだった。その町で、俺はラリネスに 俺のスキル『セイクリッドソード』の能力と、このスキルを使って『神聖樹の森』で戦った時の話をするのであった。この世界に来て初めて会った。

俺の剣技を見たこの世界の人達の反応はそれぞれだったが、リリス以外の二人は俺が『聖勇者』で有ることを知らなかったらしく。俺の話を聞いた時は驚いた表情をしていたが、俺が『聖勇者』であることを証明させるために 俺の背中に有る剣を見せると二人ともいい顔を見せてくれなかったのである。それからしばらく時間が経ち夕方近くになると俺達がいるこの町で一番の高級店に入ることになったのだが。そこで俺達は食事をすることになり。俺はみんなが食べたことがない物を食べたいと言うと、リリエスは。みんなが食べ慣れた物を注文することに決まったのだった。そして俺達は食事をしながら会話をすることになったのだが、俺は、リリスに自分が異世界の人間であることを打ち明けることにした。

俺は、この世界に転生する前に ラリリスに、俺の前世の世界の知識を伝えた事を思い出し。俺はこの世界でも

『料理』と

『鍛冶』が 使える事と。

俺のスキル『錬金』『錬金術』についてと『神聖術』については俺の仲間にも教えてあるのに、 この二つの職業に『賢者』と『聖人』の称号が付いている事を教えるのだった。

俺は、『魔獣使い』では無くて『魔獣調教師』と『錬成士』をすでに獲得していて。

そして 俺は『料理人』の称号を持っていることを みんなに伝えたのである。俺が自分の持っている称号を見せた事でみんなの反応が変わってきたのである。

そして俺は、『錬金術師』であるラリシスは、『錬金の魔女』と呼ばれる存在だと。リリスに伝えてもらい。ラリシスには、『魔石作成能力者』で有ることも話した。それからリリスフォレストのラリリスが『錬金の魔女ラリシス』の事を知っていたらしく。「やっぱりラリシスさんは

『錬金の魔女』の ラリシスさんでしたか。私が、ラリシスフォレストに融合してこの世界に来た時に最初に聞いた噂話の『伝説の魔術師ラリシスト 』の噂はラリシスさんの事でしたよね。その人がまさか、この人だったなんて思いませんでしたけどね。

その人も凄いけど。私達もラティスさんの従魔で良かったですね。もし、ラティスさんが居なかったとしたら この世界の人は誰もラティスさんの力をわからなかっただろうし。ラティスさんはラリシスさんの力を知っていますが、この世界の人にラリシスさんの力を見せても、この世界の人にはわかりにくいでしょうからね。私達がこの世界の人達にラティスさんの強さや ラリシスさんやリリスちゃんの力を説明するときに ラティスさんの力や ラリシスフォレストやラリスフォレストの存在と リリスフォレストの事は。ラティスさんやラリスが仲間になった経緯だけを説明しても 私達がどれだけラリスフォレストの事を信頼しているのかが伝わらないと思いますからね。ラティスさんが仲間になってくれて本当に助かりました」と言ったのである。

そして俺は、ラリスが ラリスの体にラリスの人格が入っている状態なので。

ラリスの口調は ラリシスの言葉遣いになっているのであった。リリスが俺に「私も。ラリシスさんみたいになれるように頑張らないとね」というと、リリスが「うーん 私は無理だと思うよ。ラリシスさんの体と ラリスの体の時とは全然感覚が違うんだもの」というと 俺はリリスに自分の考えを伝えたのである。

俺は この世界に来るまでラリスフォレストがどんな魔物なのか。

まったく知らずに、この世界ではラリシスフォレストと呼ばれているが。

俺からしたら 普通のラリスフォレストだと思っていたので、 俺はラリスが、 俺の世界に居るときの事を知らない。

リリスはラリリスの事は知っているので、この世界でのリリスに宿っている時の事ならわかるかもしれないが。今のラリスの体は リリスフォレストなので リリスの意識の中にいるときでもラリスフォレストとしか感じないのではと思ったことをリリスに言うと、ラリスが「え!そうなの そんな事 私は知らなかった」と言ってきたのである。その後 食事を終えた俺達は、これからどうするかという話になったので。俺とリリスとラリシスは自分達が元々いた場所に戻る事に決めたのであった。だが その前にラリスに「私は、この世界のラリスとして。リリスフォレストとリリスフォレストの人格として この世界のラリスフォレストとして生きたいと思ているんだけど」と言い リリスはラリスとラリスフォレストとリリスフォレストが融合した状態で生きていきたいと思っているので、今まで通りにこの世界で生活することを認めてほしいとラリスが頼むと。リリスがラリスとラリスフォレストを受け入れた事によってリリスの体がこの世界の住人として認められたらしいのである。それで この世界で、これから生活できることになったのである。そして 俺はラリシスに、俺の持っていた剣の事をラリシスに伝えるのだった。俺が「これは 君が持っていてくれ」と言うと、リリスはラリシスが持っていた方が安全だと判断したようで。ラリスが「ラリスの体を ラリスは守ります」と言うと。ラリスはラリスの体の中に戻った。俺に、ラリシスの魂の波動を感じた俺はラリスの体に入ったことを確認するのだった。それから俺達はラリスに別れを告げてから俺達の家がある森に向かった。

俺が ラリスの魂に語りかけると、ラリスが出てきて。ラリスにリリスのことを頼んだ後で 俺は ラリスが使っていたラリリスの杖を俺の『セイクリッドソード』の 中に封印したのであった。

ラリスに俺がこの世界の出身じゃないことや、ラリシスがリリスフォレストという 名前のラリスの肉体の器に入っている状態の時の記憶が無いことに気が付いていたので。俺の正体を教えておくのだった。それから ラリスと俺は俺の家に戻り そこで俺は今日の出来事を報告しながら二人で風呂に入って一緒に眠ったのである。俺が起きてからは、まず朝食を作る為に厨房に行き。それから食堂で料理を作り終えると、そこにルリエが現れたのだった。俺は「おはよ 昨日はよく眠れたか?」と聞くと リリスに「うん 久しぶりにラリスの中でよく寝れたから目覚めがいいんだよ」と言うと。リリスも「私もラリスの中でゆっくり休めたから、気持ちがスッキリしてるし いつもより目覚めがいいの だから、今朝はご飯が楽しみなの だって、 この屋敷に来て初めての朝食は、私にとって ラティスが私の家族になってから 初めて作るラティスの作った手料理でしょ それが、こんなに豪華なお店のように美味しい朝食が食べられるなんて夢のようなの。ラティスありがとう」とリリスが俺に感謝してくれたので俺は、「リリス それは、俺が言いたい言葉だよ それに 俺の方こそリリスが、この世界に来てくれなかったら 俺も みんなと出会う事が出来なかったから。リリスには 感謝しているよ リリスのおかげで俺も、この世界での生活が充実することが出来たよ だから これからも よろしくお願いしますね」と言うと リリスが 笑顔になり俺に抱きついてきて。リリスが俺に「ラティス 好き大好き」と言ってキスをしてきたのである。それから 俺はリリスに、俺がラリスフォレストの『錬金魔術』を 使った時の話や。

俺の仲間に、リリスと同じ職業に 俺の『錬金魔術士』の称号が付いていて。

俺と同じように

『神聖術』を使える者が存在するのと。俺のスキルに この世界でも使える物が有る事を話すと

「私も、その人の事は知ってるけど。その人ならラリスの『錬金の魔女』の力について何かわかるかもしれないから。私が『錬金術』について教えてもらえるように連絡しておくね。あと、その人は ラティスが助けてあげたいと言っていた女の子のお母さんなの」

と言うとリリスは『錬金の魔女』の称号を持つ人物に連絡を取り始めたのである。それからしばらくすると、リリスが戻って来たので 何の話をしていたのか聞くと 俺の知っている『錬金の魔女』だとわかったらしく。

「私が この世界のリリスフォレストで生きていた時に、ラリスフォレストと一緒に

『錬金術』を使ったり

『錬金の魔女』の称号が有れば 私が『錬金の魔女』の能力を使いこなせると思うの」と言うのである。俺はリリスの頭を撫でてから。「俺にはわからない事が多いから、これからは 二人共俺のサポートしてくれるかな?俺は二人の為にも、もっと強くならないとね」と言うと リリスが「もちろん 私も協力させてもらうわよ」

と言うと ラリスも、「私もこの世界で生きる事を選んだんだもの これからも全力でラティスに協力するよ」

と言ったのである。そして俺は、これからこの世界の魔王四天王の一人の『魔導の王アスタロト 』に会って この世界の魔道の歴史やこの大陸以外の魔道の事を聞く必要があると思い。リリスに、この世界と違う魔法についての話を聞いていたときに感じた。違和感の原因を知る為に。この世界では使われていないはずの 俺の世界にある魔道具や魔法を発動させたときに感じていた違和感が有るので。

俺は、ラリシスに確認するために ラリシスが使っていたという 魔導の書を見せて欲しいとリリスとラリスに頼むと リリスが「はい ラティス これだよ」

と言って俺に手渡したので。俺はリリスからラリシスが使用していた魔導の書を、受け取ったのである。そして、その本を開いて見ると、俺はこの本の内容を見たことで 自分が知っているこの世界の常識が崩れ落ちる音がしたのであった。この本の最初のページには『この魔導書には。ラリスフォレストの魔力が封印されている。この世界の住人で無いものが使用しても 発動することは無く 使うこともできない。この世界に来た 異界の者に渡すことを前提として ラリシスは この本を作ったのだ』と書いてあり。ラリスフォレストは、この世界を自分の住みかとする前の世界では。

ラリスが リリスの体に憑依して行動していたが。ラリスが俺と出会ったときと ラリスが俺達と行動を共にしてから リリスと融合して ラリスフォレストになるまでの間に、リリスフォレストは、ラリスに宿っている間に この世界に来る前に俺がラリスから聞いた ラリスの居た世界には無かった、ラリスのいた世界で存在していた 俺の世界で

『錬金魔術』と言う物が存在していたという知識を元に、リリスフォレストは俺の居た世界では存在しない。『錬金術の魔道書の使い方の習得に成功したのだった。だが、ラリスフォレストが俺に『錬金魔術』を 教えてくれた理由は。俺が この世界のラリシスフォレストを助けようとしたので。その行為への礼だったのだった。だが、俺の固有スキルの『創造神の知恵』を持っているので。俺が知らないだけで、『錬金魔術』は俺の知っているこの世界の他の世界では存在するものだったのではないかと疑問を感じたのであった。俺は リリスから 返された魔導の書のページを読み返すと。確かに俺の持っている ラリスから 俺が教わった事が記載されている事に俺は驚きながらも。リリスとリリスフォレストが、俺の為にしてくれたことに感謝しながら。この魔道の本に書かれた事を読んでいった。俺が最初に読み出したページの内容は、ラリスが俺にこの世界で俺が困った時に役立つようにと ラリスの『錬金術』に関する 色々な技術が書かれている部分だったので。

俺も最初は驚いたが 書かれている内容を リリスに読んでもらうと。

『ラリスが 俺が元いた世界に存在し そしてラリスと俺が出会った頃に ラリスと二人で研究していた『錬金魔術』と言う物は、 ラリスがいた世界でも存在しない魔術だったようだ』

俺は リリスに俺の考えている事が合っているのかを、確かめるために質問をしたのだが。

「えっと。

ラティス 私が読んだ内容だと この世界で この魔導の書に記されている。

ラリスが 私に伝えた 錬金術の魔道を使うために必要な事は、

『錬成陣の書き方』、『素材の知識』・『調合方法』『錬金術の心得』と『合成の方法』と『錬金の魔術』を使えという事が書かれていて。その次のページに この魔導の本の作り方が記載されてるよ。ラティス 読んでもいい?」

と 聞いてきたので俺は、リリスの言葉を信じて 先程から気になっていた違和感の謎を解くために。リリスに読んで貰うように頼んだのである。それから俺達はしばらく無言になり。リリスが一通り本に目を通して 本を閉じたので。

「それで、この魔導の本の中を見て、俺が違和感を感じていた理由がわかったのだけど。この本の中に、俺の『鑑定の眼鏡』でも見通せない内容が有って。俺がおかしいと思った内容は、俺の知っている『錬金魔術』と言う 魔法の仕組みとは異なるような気がしたんだよ」

と言うと リリスとラリスは不思議そうな顔をして首を傾げたので。「俺の『錬金術の魔道』と『錬金魔術』について。俺の仮説なんだが 俺達が使っている『錬金術』と言うものは、元々は リリスとラリスが住んでいた世界で 俺の世界で言う所の『魔法薬』に近い物が『錬金の魔術』だと思われる。リリスも、この世界で リリスやリリスが使っていた錬金術の事を、リリスがこの世界に来てから 錬金術師達に話したりはしていないよな」とリリスに尋ねると リリスが、「うん 話さないよ それに私やリリスは、リリスフォレストが『錬金術』で この世界の錬金術とは違う事を知っているから、リリスフォレストから教えて貰った事だけを私達の仲間に教えているだけだから。この世界にも ラリスフォレストのように この世界の人達と考え方が違う錬金術師の人もいて ラティスとリリスが会った人が、そうだとしたら、ラティスに迷惑をかけないように ラティスに教えた以外の『錬金の魔術』を教えないの」と俺に言うと。ラリスも「その可能性は高いと思います。ラティスは優しいから 自分が原因で私がこの世界の人に恨まれる可能性があるので、ラティスは言わずにいてくれたんでしょう」と俺に言うので俺は二人に対して 感謝を伝えた。それから俺は「それならいいけど。俺にはリリスやラリシスから教わった錬金術では無いと思うんだけど その錬金の魔導書のページを読んだ限りでは、俺が 元の世界のリリスから聞いた錬金術と言う物とは違った。だから、もしかしたらこの世界の魔導は、元々 リリス達の世界の魔導で、俺がリリスの世界で この世界に来る前にラリスと一緒に研究をしていた『錬金の魔術』と言う物は

『リリス達がいた世界』には この世界に存在する魔術と同じ様な形で存在していたかもしれない」

と話すと。

リリスが、「そう言えば ラティスと私が、リリスフォレストと出会った頃も、そんな話をラリスフォレストとしていた事があったね」と言うので。俺はラリスフォレストに『錬金の魔術』と『錬金の魔法』の違いは何かと聞くと。

『ラリスフォレストも 私も この世界の魔導が、ラリスの生きていた世界の魔導なのか。

もしくは この世界で『錬金魔術』が発展している地域があると言うのか そこがわからなかったんだ。だから 私はラリスが私に『錬金』のやり方を教えた時も、あまり気にせずに『私も ラリスに習っていた『魔導の錬金術』ではなく

『魔導の錬金魔術』の方を使っていたんだ。

でも、ラリスフォレストは 私達と同じように

『錬金術』や『魔導の錬金術』の使い方や、その理論の違いで 私達よりも もっと違う魔導の体系を作り出してしまうんじゃないかと 思っていたよ。ラティスの言った通りで もし この世界に来たのが この世界で産まれた人間で、この世界に生まれた

『錬金術の魔術』と『錬金魔術』を使っている魔道の使い手なら。私達は敵わないだろうな。だって。『この世界の錬金術は』この世界の人間が作り出した魔導で。ラティスが元の世界で暮らしていた世界では 魔道の研究をする者達が作った

『錬金術の魔術』の方が魔導の理論として確立されているはずだし」

と言ったのだ。俺はリリスの話を聞いて この魔道の本が 魔導書と呼ばれる事を思い出したのである。

リリスの話を聞いた俺が「ラリス

『錬金』の魔導の書を見せてくれないか?この本を読んでからどうしても気になって仕方がないんだ」と頼むと。リリスは、「はい。どうぞ」と俺に言ってくれたので。俺が本を受け取り 最初のページを開くと、やはり最初に『この魔導の書物には。ラリスフォレストの魔力が封印されている。この世界の住人でないものが使用しても。使うことができない。この世界に来た。異界の者に渡すことを前提として。ラリスフォレストは。この本を作ったのだ』と書かれている。そして、リリスの魔導の書には、この魔道の本の使い方が記載されているらしく。リリスは俺に説明してくれたのである。

俺がラリスの『錬金術の魔道』について考えていたのは。『錬金魔術』を使えるのが 魔道士の中でも『魔術師』と呼ばれて『錬金術の魔道』が使える者は、『錬金術師』と呼ばれているのが 俺の世界では普通で、俺の世界で俺の知っている錬金術は 魔道の書を使うと書かれていたが、俺の居た世界の魔導の仕組みは、基本的にこの世界では俺が知っている錬金術とは違かったからだった。俺の世界での錬金術師というのは、この世界に俺が知っている錬金術と似たようなものがあるのではないかと考えたのである。

この世界に存在している魔道の知識が、俺の住んでいた世界にもあったのかどうか、その事を考え始めた時 俺は『錬金術の魔道』に付いて疑問を感じてしまった。この魔導の魔導書にはリリスとリリスの故郷のラリスフォレストの知識が書き込まれている。

だが俺はこの魔導の書物を読んでいく内に、リリス達の知識の中に『元となる 俺がいた世界の知識』が無いのかが気になり始めていた。

そこで俺はラリスに質問をした。

「ねえリリスさん ラリスに教わって使っていた『錬金術』や『錬金魔術』と言う物は俺の元いた世界でも存在していたんだよな」と言うとリリスが「うん 私のいた世界でも『錬金術』と『錬金魔術』は存在していたよ」と言うのだが。ラリスフォレストも不思議そうな顔をしていたので。

俺は ラリスフォレストが不思議そうな顔をしていた原因について尋ねたのだが。「ラリスさんのいた世界で、錬金術と錬金術は 同じ物ではなかったのですか?」と質問をした。するとラリスは「私達は 錬金術は、この魔導の書物の中で書かれている『錬金の魔術』と同じようなものだと思っていたの。だけど、私やラリスのいた世界の魔導の知識と、こちらの世界の錬金術は 全くの別物の魔導で この魔導の書を見ても 私達の世界に存在していた『錬金術』と、ラティスの元の世界に存在している『錬金術』は、全く異なる魔導のようですね」と答えてくれた。俺はラリスに錬金術の事を聞くと、ラリスも『錬金術の魔法』や『錬金術』の事は詳しくは知らなかった。しかし

『錬金術の魔導』と言う物が俺のいた世界にあったのかをリリスに確認した所。リリスが言うには『私達の世界では』この世界の錬金術の魔導とは違う『魔導』が存在したという。ラリスは、リリスに『この世界で』俺が使っていた『錬金の魔術』が『俺が元々知っていた錬金の魔術』と同じなのかを確認したところ。

ラリスは、リリスが言う『錬金術の魔道』とは違うが、俺が使っていた世界の錬金術の術と同じ様な力が存在すると答えると、リリスが驚いて。ラリシスに「えっ!?それはどういう意味?つまりは、この世界には存在しないはずなのに 存在するはずのない物が存在しているということ?それとも別の意味があるのかしら?そもそも『錬金術』なんて魔法が存在しないはずだよね?でも実際あるわけだから、その魔法が存在してもおかしくはないけど ラティス君が住んでいた世界にも存在してたということだね」と言い 考え込んでいたようだ。

リリスとラリシスとの会話で、『この世界にあるはずもない物が存在すのるならば。この世界の物で無いものが関わっている可能性があるのでは?』とリリスは考えた。

ラリスは 錬金術にラティスが知らない未知の知識が書かれている可能性を考えて ラリスに教えてもらった方法で『錬金の魔法』を発動させようとしたが、リリスもラリスに『錬金術の魔導』の力を使えなくさせるようにラティスの『錬金の魔法』を封じて発動する事ができなかったのだ。リリスは『この魔導の魔導書にラティスの魔法が封じられている』と考えていたのだが、実際にその本を手に取る事ができないので、この魔導の本が本当にラティスの力が込められているのかは、わからないのであった。しかし、この魔導の本を読むと、ラリスの『錬金術』で作り出した物をラティスに見せると、ラリスに教えた魔導とは明らかに違ったので ラリスはこの本をラリスが知っている物とは違った物だと判断して 自分の持っていた本で錬金術の実験をしてみたらしい。しかし ラリスの『錬金術の魔術』は発動せず、この本だけが反応したのである。

リリスとラリスが二人で話し合いをしていたので。俺が二人に声をかけ リリスがこの世界に来てからラリスの事を思って行動していたことを話すと 二人は感動してしまい泣いてしまったのである。

俺は二人に これからも仲良くしてあげて欲しいと頼み。二人にはこの世界での暮らしも、元の世界での事も全てを含めて この国にいる間は不自由の無い様にしたいと約束してくれた。

ラリスに俺の妻になってほしいと伝えたが。

リリスにも俺の妻にしてほしいとお願いすると。二人が同時に答えてくれたのだ「私は貴方に出会って。好きになってしまったのですが。私はリリスフォレストがラリスに恋心を抱いていても良いと思います。私は貴方が好きです」と言われ 俺は二人の想いに嬉しくなり。二人の女性に愛されてしまったのだった それからしばらくして ラリスがこの家に泊まっていく事が決まったので。この家の客室を使ってもらって。リリスと一緒にこの家を案内したり。

この家の中にある色々な場所の説明をしたのであった。

俺は 二人にお礼を言われ。この国の王様である国王陛下が 今この城にいないので 後ほど会ってもらえるように頼んでもらうことにしたのだが。

二人は、自分達をこの国に置いて貰うだけで十分ですと言って。自分達のために時間を作ってくれて この国に残ってくれて とても感謝しているからと伝えてきた。その後、夕食の準備をするために 台所に行くと 料理ができるまでは ゆっくりしてて下さいと言われた。俺はラリスの両親のレイラさんに、俺とラリリスの馴れ初めを聞いてきた。俺の予想通り リリスが話してくれた。

俺の話を レイラさんが聞いて、少しだけ 悲しそうにしていたが。俺は、この人に出会えて良かったと改めて思ったのだ。そして 俺がラリスと知り合ったのは、ラリスのお母さんと俺の娘が 偶然にも俺と娘が同じ名前で、そしてラリスと娘の名前が一致していたのである。それで俺と娘の名前が 同じだったので俺は、娘と何か関係のある人にラリスに 巡り会うのではないだろうか?と考えて 俺はラリスに出会ったのだと思うのだ。

そして、俺はラリスのお父さんのルーカスさんの所に行き、ラリスの事で話がある事を伝えたら ラリスの両親が居た部屋に連れて行かれたのだ。そして ルーカスさんは俺の顔を見るなり「ラリスを救おうとしていただいただけでなく。娘の幸せを叶えてくれて ありがとうございます。私達が、どれだけ ラリスの事を大切に思っているかを知っているからこそ。私達に頭を下げてくれたあなたに感謝しています。この先も 私達もラリスの傍に居ますから どうか 私達にも ラリスを任せてもらえませんでしょうか?」と言われ 俺もルーカスさんの気持ちは十分に伝わっていたので ラリスの両親に頭を上げて欲しく。

俺が「わかりました。この先の人生は 私が 責任を持って この方と一緒に ラリスと共に生きていくと誓わせてもらいたい。私もこの方が大切にする方を同じように大事にして行きたいと誓いましょう」と答えた。

こうして ラリスの両親とも結婚を前提に付き合う事になったのだ。しかし 俺はリリスと結婚する事になるのだし、もう妻を二人も持つ事になるなんてなぁー なんて思っていたりしていたのである。リリスと結婚をした俺は、ラリシス達とも結婚をしたわけだが。まさか ラリシス達も俺との結婚を望んでくれるなんてなぁーと思ったりしたわけなのだ。それにしても俺は、ラピスとルビスには頭が上がらないなと思っていたのだ。

ラリスも正式に婚約者として迎えさせて貰ったわけだが。俺達は しばらくこの街で暮らす事を決めたので 宿を探しに行ったが、まだこの国に着たばかりで、どの辺りに宿街があって、何処に宿を取ればいいのかわからなかった俺は。ラリスに相談して まずは宿屋の受付の人に この街の地理を教えてもらう事にしたのである。俺が受付のお姉さんに「この辺で一番近い宿は何処になるんですかね」と質問したところ。お店の人は地図を広げて、説明をし始めた。どうやらこの店は 王都でも人気の高級店で この店を本店としており 他にも三店舗あるらしい。

その三号店がこの店の近くにあるとのことだった。ラリスは、その地図を見せてもらったあとに、「この近くだと、ここですね」と言い、ラリスは、ラリスに地図を見せて 場所を説明し始めたのである。その地図を見ると確かにラリスが示した場所が一番近かったので そこに行く事に決めたのである。ラリスはラリスでラリスにこの世界の言葉を教える先生が住んでいる家を探していたらしく。そこの近くに良い店が有ると言っていたのだ。俺がその場所がラリスの言っていた所と同じなので、ラリスに案内してもらうことにして、その道中に 俺達の為にこの世界では 珍しいお菓子を買ってくれたのだ。そして、俺が、買った物を食べた時「うん!これうまい!!」と思わず叫んだので、ラリスも、その言葉を聞きながら「美味しいですよね。これ私も大好きになりました」と言い、二人共笑顔になっていた。

その後、ラリスと、ラリスが紹介してくれた先生の家にたどり着いた。俺とラリスはその人の家で、俺に文字を書く道具をラリシスに作ってもらったことを伝えると先生は驚いていたが、喜んで俺に魔法文字について教えてくれると 言ってくれた。

それから俺がこの世界に来た時に、ラリスに助けてもらった事を感謝している事と、ラティスの作った魔道書の事はラリスから詳しく教えてもらっていると話したところ、ラリスに「そんなことがあったんだね。私は何も出来なかったけど、あの魔導書が無事でよかったよ」と笑っていた。俺とラリスはその日は、宿に帰る事になって、明日はラリシスと一緒に俺とラリスとリリスで一緒にお世話になった人達の所に 顔を出すことにしたのだった。

俺とラリスが、ラリスの先生の家から出て、ラリスが 先生から教えてもらって、魔法文字の使い方と魔法の基礎を学んだ後は。二人でこの国の市場や、屋台に寄り道をして楽しんでいたのである。俺はラリシアが俺の妻の一人になってからラリスと俺の関係が悪くなると困ると思って ラリリスとは恋人同士としてではなく。あくまでも親友のような付き合いをすることに決めた。ラリスがこの世界で生きていけるようにラリスをこの世界に残してくれた ラリスのお婆さんのお墓に連れて行った。それから お花を買った後に、俺はラリスに「今日は楽しかったかい?」とラリスに聞いてみた。ラリスは、少し考え込み 少しだけ不安そうな顔をしていたので俺は「ラリス、君のお父さんとお母さんのお骨を お爺さんに預けているよね? それは君には必要の無いものだ。

俺と家族になろうよ?俺はラリスのことが好きなんだよ」と言うとラリスが俺の体にしがみついてきて俺の腕の中で泣き出したのだ。俺は泣いているラリスを見て胸が苦しくなったのである。そしてラリスが落ち着くまで待っていて。落ち着いたところで俺は「ラリス、この国で暮らせるように俺が頑張るし。この国の人だって 皆が優しいと思うし、ラリスは今まで一人で頑張って来たんだからさ。きっとこれから楽しく過ごせるよ!」と言うとラリスは 嬉しそうに笑い始めて、それからしばらくして、俺達の家に戻って 三人でのんびりと過ごすことにしたのだ。そして、この世界の言葉で話しながら 三人で、夜が明けるまで話したのだった それから数日後、俺とリリスと俺の義娘達は、ラリスのお母さんと義理のお父さんに別れを告げて旅に出たのだが。俺達が今どこにいるかというとお昼過ぎ頃に王都に到着していて今は宿屋を探して歩いていてるところなのだ。しかしリリスのお母さんの実家である『レミア公爵』の領地にある街の宿には空きが無くて 泊まることが出来なかった為。とりあえず王都内の街を探すために歩いているのであった。そして俺はラリスと義理の妹のリリサと、義理の娘のリーザと一緒に、この魔導の大陸を回っている最中である。

俺達の前に突然 大きな黒い塊が現れて俺達の前に現れて、その中から 一人の女性と二人の女性が俺達の元に走ってきたのである。俺達は咄嵯の出来事に、身構えてしまった。すると 女性の二人が俺の目の前に来ていきなり頭を下げて俺達に謝り始めてきた。どうやら彼女達はリリスの妹と妹の親友のようで。そして俺にラリリスの事を頼まれていたらしいのだけど、俺が行方不明になったままなので。ずっとリリスを心配してくれて探してくれていたようだ。それで、俺は まずこの人達は悪い人ではないと思ったので 事情を聞くと。リリスの母親でリリィナという名前らしく、俺がラリスの両親と仲良くなって結婚を前提の付き合いをすることになった話をして 安心していたみたいだ。そして、俺に頼んでいた事を 詳しく説明をしてくれる事になったのである。

俺は、俺の義父である レイリクスと、ラリスの母であり、ラリスが産まれた時に、ラリスを置いて失踪したリリシスと、リリスの両親のラリスに対する仕打ちを聞いて、許すことが出来ない事を伝えたのだった。そして俺は 俺は そのラリスの両親はもう既にこの世にはいない事と、その元となった原因を作った人物達の名前を言うと その二人は驚愕していたが

「その人達なら もう居ないから 気にしないでください」と言った。俺は ラリシスが残した日記に書かれていた ラリスの本当の母親の名前が分かったことで 俺はその女性の名前が リリネスという名前で その人もまた行方知れずになっている事を知ったのである。そしてその人の娘が 今、俺の目前に居るラリスなのだということを話すと 二人は驚いていたのである。そして二人は 自分の娘をよろしく頼むと頭を下げてお願いしてきたので

「わかりました。任せてください」と俺は二人に伝えた。俺は二人の娘であるラリスにラリシスはどんな人だったのか聞くと、ラリシスの人柄を話してくれたのだ。

リリシスが失踪した後も、ラリスの事を見守り続けてくれていたことも話すと。ラリシスは、自分を育ててくれたリリスのことを凄く愛していたのだ。

その愛情はとても強くてラリスにも分け隔てなく注がれており。

ラリスもリリスにとても懐いていたそうだ。

しかし、ある日。この魔導大陸を統べる王族が、その権力を使って無理矢理 この世界を統一しようと画策を始めた。それに反対したリリスは王都から逃げようとした時に、兵士に襲われてしまい命を落としてしまうことになるのである。しかし ラリスだけはなんとか守ろうと、ラリスの服の中に隠し、そのラリスを連れて、リリスは逃げたのであるが。

その時 魔導師ギルドのギルドマスターが、王都の闇を知ってしまったリリスを捕まえるために、兵士達を動かしていた。リリスは、自分が捕まった時に、リリスを逃がそうと必死に抵抗をした。その結果 リリスは殺されて。ラリスは そのまま リリスに託され王都の外に逃げることに成功するが、リリスはラリスが生きていると信じ、リリスは死んだ事にする為に 自ら この魔導の国の王都から逃亡をしたらしいのである。リリスは、ラリスにもしもの時があれば この世界を救う事が出来る存在に助けを求めるように手紙を残して そしてラリスの両親に、ラリスを守ってほしいと言ってから姿を消したそうだ。その話を聞いた後に 俺はラリリスとラリスの義理の妹と親友の女の子が一緒に住む事になり 三人には俺が使っていた屋敷に引っ越しをするように伝えたのである。そして俺達三人の旅立ちを見送った後。その三人組の 三人は自分達も何か出来る事がないか?という申し出を受けたのだが。俺はこの国を出てしまうし、それにまだ この国の人には俺達三人の存在は知らせていないので 俺は「気持ちだけで充分です。

あなた達のような優しい人に巡り会えたことは嬉しいけど。これからの旅路で、もしかすれば 危険な目に遭うかも知れない。そんな時、あなたの大切な人が傷ついて欲しく無い。だから。今は俺に任せて欲しい」と言い。ラリスにこの国の人達に 挨拶回りをするように指示を出したのであった。それから俺は、ラリスとリリスと義理の娘であるリーザと 俺達の家に戻ってきてから俺は ラリスとラリスが住んでいる村に転移が出来るように魔道具を設置してから、三人で王都を旅立ったのである。それから俺達はこの大陸の様々な町を見て回ることにした。それから数日後に、この国の隣国の

『セクト連邦』にたどり着いたのである。

この『魔道国家ゼネラリア』の西隣に位置をしているのが この国である。そして ここの国には この世界では珍しいエルフの部族がいる国でもあるのだ。『エルフの里』が『セクト』の国土にあるのである。この『エルフの村』は『セクト』の首都からかなり離れているので 普通に生活していくのであれば特に問題がない。しかし、『エルフの里のエルフ』の者達の中には、人族の血を嫌う者や。人族に偏見を持っている者が少なからずいると

『ゼネ』の街に暮らしている知り合いの冒険者仲間から教えて貰ったのだ。

そして 俺は ラリスとリリスと義理の娘のリーザに、その事を教えると。リリスは、自分の故郷の『ダークエルフの種族の村』に行ってみたいと言い始めたのだ。そこで俺は

『ダークエルフの種属が住む里に行きたいと、リリスが言い出すのではないか?』と思って、俺は その里の場所が分かる地図と、俺がこの世界で購入した、俺と妻の子供達が暮らす家と別荘と、ラリス達が暮らせる家のセットで購入した魔導の大陸での物件の書類と、俺と妻が使う家具や衣類などが入った魔法の袋を渡すと リリスは嬉しそうに お礼を言い、俺達と一緒に その里に行くことにしてくれたのだ。俺は それから俺の義娘であるラリシスに お土産を買って帰ろうと思い、俺はラリシスのお墓に花を買いに行った後に。お爺さんが作ってくれているラリシス専用の武器を受け取るためにラリシスの墓に向かい、俺と、俺の妻とラリスとリリスとリリスの親友である少女と 義娘になった 俺の娘のリーザと、義娘になったラリリスとリリスと義娘であるリリスの親友の少女とで、王都に戻ることにしたのである。俺は、ラリスに「リリスの故郷には行くけれど、その前に一度

『ダークエルフの種属』が住んで居る場所の近くにある『魔導王国レティス』の城にある 王城の図書館に行くからね。」と言うと リリスと、俺達についてきたリーザとリリスの親友である少女が、「魔導王国?」と言うと 俺は「うん。そう言えばまだ君達に言ってなかったね。魔導の大陸はね 実は一つの大陸じゃないんだよね。魔導の大陸と呼ばれている大陸がもう一つあるんだよ。それが今向かってる。『ダークエルフの民が治める大陸。ダークネスト』がある『魔導国家 ゼネラリアス 通称。魔王の大地と呼ばれる大陸だよ。そこに住んで居る一部の一族だけが、他の大陸に住む同族を纏め上げてるんだけど。その一族の人達を ダークネスト の人達は 魔導の大陸に居る人族の事を蔑称で 亜人の人って呼ぶんだよ。そして 俺の妻である、この世界に来たばかりの俺をこの世界に連れて来た女神様が居る『女神の聖殿』は この大陸の中心にあるんだけど。そこには 俺をこの世界に召喚してくださった女神の セレシア 様が 神殿を構えていらっしゃるから 後で寄っていくよ。」と言ったのである。そして俺は 魔剣 セイリュウと マジカルスティックをアイテムボックスから取り出して二人に見せると、二人は

「それは何?見たことがないけど?でも凄く綺麗な色をしてます。私にくれませんか?」と リーザは言ったので

「これはね この前 ダンジョンを冒険した時に手に入れた物なんだ。これを使えば。魔法力が0でも魔法が使えるようになるんだよ」と言って リリスにも見せたが 俺の作った魔導具ではない事に気付いてくれたのだ。それからラリスに魔導書を見せると。魔導書をまじまじと見つめてからラリシスは、何かに気付いたような顔になってから ラリスに話しかけてきたのだ。

俺は 何か変なことを聞いたのか?と不思議に思っていると ラリスは 俺とリリスとリリスの妹で ラリスの親友である少女にこう質問したのだ。「もしかしてこの人は、リリスのお母さんとリリスが結婚する前のリリスの恋人だったりしなかったのかなぁ?」

俺は驚いた。


何故 ラリスは、俺の昔の事を知っているのだろうかと思ったのだ。そして俺はラリスに聞いてみたのだ。するとラリスが話してくれたのだが、ラリスが産まれて直ぐに母親が失踪をした事を話してくれて、そしてラリスが母親に会いたいと言っていたことを覚えていてくれていたらしく。

そしてリリスも、その事は忘れておらず。ずっと 俺とラリスの母親を探し続けてくれていたので、その事で この国の王家と魔導士ギルドが関係しているのではないかと疑いを持ったそうだ。

ラリスはリリスにその事を伝えると、リリスがこの国に帰ってくる前から。リリスの両親はこの王都に住んでいたらしく。リリスの母もラリスの父親とこの国で結婚したという情報を手に入れてくれたようだ。

そして俺の目の前にいるラリスの双子の姉妹である。ラリシアの母親はラリシアを産んだあとに亡くなったが。

もう一人の義理の妹にあたるラリッサの父親はラリスとラリッサの父親がこの国で商売をしていた頃の友人で、親友同士でよく二人で飲みに行ったりしていたそうで。ラリシアの父親も商人で、しかも俺と同じく行商をしていたので この世界の俺とどこかで出会っていてもおかしくはないのだ。それでこの国は 王都以外は基本的に 貴族が住んでいる領地では無く。この国の王族は。この国の全ての町や村や町に近い村などを視察するために 定期的に各町や村を巡っているのだそうだ。それを聞いてから俺は思ったのだ もしもの話だが。ラリスの母親も魔族ではなくて人間だとしたら?この国の王妃様は魔獣に襲われて亡くなっていたはずだが?俺は疑問を感じずにはいられなかった。俺はラリスに、もしもの話なのだが もしその人が生きているなら会いに行きたいと伝えると。

その話をラリサは信じてくれたので ラリスはラリシスと共に リリスの故郷に向かう前に、まず ラリスの母親とラリスが出会った町を探そうと提案したので。俺はラリスの提案に乗ることにしたのである。俺達は 王都に向かっている馬車に乗っていたのだ。俺達は、リーザとラリスに この国の王様から貰ったお金を使って、ラリスのお母さんが住んでいる町を探してみようと思うと言い。俺はリーザが持っていたマジックポーチに俺が持っている魔道収納カードに保存してある 大量の商品を入れてあげてから。リーザに

「この中に。リーザのお爺ちゃんの店で売っていた品々が入っているけど。リーザには、もう必要ないよね?」と言うと。リーザは、とても寂しそうな顔をしてから。俺が渡した魔道の収納カードを返そうとしたが。俺は、「いいんだよ。リーザにあげたものだからね。それに。リーザに持っていて欲しいんだよ。これから先も 色々な物を俺とラリスとリリスとリーザの4人で、この世界に居れる間。楽しく過ごせたらと、俺は願ってるから 受け取ってくれると嬉しいんだ」

リーザが泣きながら「ありがとう。セクトさん。私の事 本当に大切に思っててくれて。私は、こんなにも幸せになってもいいのかなぁ?」

俺は、ラリスの頭を撫でて、優しく微笑むと。リーザの頭にそっと手を置いて。

「大丈夫だよ。だって、リーザには俺達が付いて居るだろう。俺達には、この世界を平和にする為に、この魔導の大陸を俺達が支配して。悪しき者達からこの大陸を解放した俺達が、今度はこの世界を救うんだよ。」と、俺は力強く宣言したのである。俺は、それから俺の横に座っている。リリスの手を取って、俺はリリスの耳元で囁くように「俺と ラリスはね。リリスの家族として、そしてこの世界に住む人達の為に頑張るつもりだからね」

ラリスは 俺の顔を見つめると。嬉しそうに 微笑んだのである。

それから俺はラリスに聞いたのだ。

ラリシスにラリシスが、魔導の大陸の魔族の村に行った時に、何か特別な出来事や、気になる事はないか?などを聞き出したのだ。俺はラリシスに

「リリスの生まれ故郷である。魔導の大陸に行ってみるかい?」と聞くと リリスとリリスの妹である。ラリシスの双子の姉が、「はい。私と妹のリーシアは、一度でもいいので 魔導の大陸の魔導国家『ゼネラリアス』を見てみたいのです。」

と、答えたので 俺は リリスとリリスの姉に俺が魔導の大陸に行く時に 連れていけるようにする為と、魔導の国がどんな所なのかを調べるため。そして魔導の大陸を治めている。ダークエルフの王。『黒帝くろたい』、『魔導師まどうし』『魔導師マジカルマスター』に 会えるかもしれないと思い。俺の魔法剣『セイリュウ セイケン』とマジカルスティックを渡すことにした。

俺が作った魔剣とマジカルスティックなので。魔力を注入すれば誰でも、使えるようになっているのである。俺が リリスとリリスの妹とラリスの姉妹とラリスの妹のリーシアと、そして俺の妻になったラリシアの分と、リリスとラリスの両親にも。マジカルロッドを渡してあげると、みんな驚いていて喜んでくれた。

俺は、自分の武器をアイテムボックスにしまうと、リリスが俺の腕を掴んで。

「セクト。さっきは私に内緒にしててゴメンなさい」とリリスが言ってきたので。

俺は「気にしないで良いんだよ。リリスが この世界に召喚される前の事を秘密にするのは当たり前の事だし。

でも、俺にとっては、その記憶がない事だけが。

俺にとっての不安な事の一つだけどね。リリスとリリスが産まれて育った魔導の国に 行ってみれば分かるかも知れないしね。でも、魔導の国は遠いからね。俺達の乗っている。この王都とラリシアの故郷と リリスとラリシアの生まれた町とは反対側の方角の位置にあるからね。

リリスのお母さんは もしかしたら、まだ生きている可能性があるんだけど。俺の予想では 多分亡くなっていると俺は思うんだけどね。それでリリスが 俺に黙っていた理由はなんとなく分かってるよ。俺に心配をかけたり、辛い思いをさせないように 黙っていてくれたんだよ。俺は、リリスが、俺が悲しんで 苦しんでいる姿を見て、リリスの方が辛い思いや 悲しい思いをしていたら、きっと俺もリリスも辛かったり 苦しい気持ちになっていたはずだから。そんな思いをリリスにさせたくて。今まで黙っていたわけじゃないし。むしろ 逆だったんじゃないかな?って 今になって俺は 思えてきて。俺ももっと、しっかりしないとダメだなって思ったけど。

それでも俺は、リリスに無理はさせたくないと思っているからね。俺はね これから先も。ずっとリリスの味方でいるから 何があっても俺を信じて付いてきて欲しい。お願いします」

俺は真剣な眼差しで リリスに話すと。リリスは涙を流して俺の胸に顔を埋めて泣いていたのだ。

俺はラリシアとラリスに 俺の娘にして欲しいと言って。俺達は結婚したのだが。その事で俺の事をラリシアのお父さんだと、俺のことを家族として見てくれていたので、俺はこの国の国王から頂いた金貨100枚を使い。リリスとラリシアの両親のお墓を作ることにしたのだ。

俺の作ったお墓には。この国で亡くなった リリスのお母さんのお墓を作ってあげたのである。俺とリリスで一緒に リリスのお父さんである 俺の仲間の商人さんに 挨拶をしに行ったのだ。

そして俺は この国の魔導の王国。魔導都市に リリスの双子の姉妹である リリシアの出身地があると言うことで。リリスとリリスの双子の妹である リリシアの故郷の町に向かって。馬車で進んでいる最中なのだ。馬車の中では。ラリシアの双子の姉妹でリリスと同じ種族の魔族で ダークハーフエルフで ラリシアよりは年上の ダークハイエルで。ラリスとラリスの親友で、俺とラリスの愛娘でもある リリシアの母で この国の魔導士のトップであり魔導王の称号を持つ俺がラリスの次に尊敬する 魔導国家ゼネラリス出身の魔道の天才で。この世界の全ての魔道に精通した ダークハーフアルブの魔導師のギルド長である。リリシスターにこの国の魔導の王国の王都にある冒険者学園に。リリスの妹で 俺の娘のリーシアと。ラリシアの双子の姉で リリスの妹のリリシアを、俺とラリスの娘であるリーシアを預ける事になり。ラリシスとリリスが俺に頼んできたので リリスとラリシスは。

俺と一緒に 魔導の国に行けば、ラリシスはラリシスが望む通りの魔道具作りに専念出来そうに思えるから ラリシスの望み通りに。魔導の国に連れて行きたいと思っていた。それにリリスの生まれ故郷である魔導の都市に行ってみたくなったのだ。それに魔導の国である。魔導の国には 俺も興味があったしね。俺は、リリスとラリシアから 魔導の力を分けてもらい。リリスの持っていた魔道カードとマジカルスティックも借りて。俺もリリスとラリシアの2人と同じく。魔道士と魔法使い両方の力が使えて 更には 回復や補助系の魔道術や 状態異常系の状態変化や。魔法や魔術の詠唱破棄や無詠唱の魔道を使う事が出来る。『全魔導マスター』になっているからね。俺がこの世界の魔導を極めると、俺は勝手に決めた事だけどね。まぁ俺は。この世界に来るまでは、魔導師としての知識は全くなかったし。魔導の使い方は、ラリスやリリスから教えてもらって覚えただけだが、俺は、俺自身で『魔導神 マホウジン』のジョブに転職しているので。

この世界には俺を凌駕する。超一流の魔導師なんて殆どいないから、俺が最強だと思うからね。俺はこの世界で最強の魔導師になると決めたんだ。まぁ、俺の師匠の剣の神様と互角くらいだからね。でも、俺は剣の師匠よりも。魔法も剣の腕も強いと思っているんだけどね。この世界では剣はともかく、魔法を剣のように使う人は。殆どいなかったみたいだからね。この世界の魔法の使い手が使うのは、基本。攻撃魔法か支援魔法だけなんだよね。だからこの魔導の国は。剣を使ったり、剣で戦う人も魔法を使う人達も、俺が思っていた以上に多いらしい。

まぁ、俺は剣も使えるし。剣と魔法を両方使うことが出来るから。魔導剣士とか、魔導騎士とか言われているけど、魔導と騎士を足した言葉は 俺は考えたことはない。俺が魔導の国に行こうとした理由は。魔導士や魔法使いの人が作る、アイテムは素晴らしい

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俺、魔王!異世界に転移したら何故か勇者に狙われました。 あずま悠紀 @berute00

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