第18話 ご縁のないアブシンベル神殿(旅行)


 新型コロナ感染症も収束に向かいつつあるのか、ようやく海外との行き来が緩和されて来た。

 急激な円安(>_<)の後押しもあって、あっという間に外国人観光客も増えている。


 それでもまだまだ私にとって海外は遠い。この先も当分の間、海外へは出られそうにない(まずは留学したがってる息子を国外へ送り出すのが先だろうな~)


 そんな訳で、久しぶりに旅行の話(*^^*)



 子供の頃、考古学者に憧れていた私は、働き始めると当然のごとくエジプトを目指した。

 人生二度目の海外旅行。友人と二人で申し込んだ「エジプト8日間」というツアーは、何故だか人が集まらず、旅行会社の方に勧められるまま、エジプト&ギリシャツアーに変更することになった(´;ω;`)


 飛行機が丸一日遅れたことで更に駆け足になったエジプト旅行。

 それでも到着後すぐ国内線でルクソールまでは行けたので、ルクソール神殿やカルナック神殿、王家の谷を観光することが出来た。

 ルクソールには一泊も出来ずに寝台列車でカイロに戻るという強行軍。それでも、レリーフの刻まれた壁や列柱の間を歩きながら、古代エジプトに思いを馳せ、感動しまくる時間はあった。


 ガイドさんの話で印象深かったことがある。

 エジプトの王様の中でも特に有名なラムセス二世。彼はたくさんの戦をしてエジプトの領土を拡大した凄い王だったが、妃もたくさんいて、百人以上の子供がいたという、まるで月紫国の皇帝( ´∀` )のような奴だった訳だけど……彼も確かにたくさんの神殿を造ったらしいのだけど、他の王が建てた建物に刻まれた王名を削って、自分の名前を刻んだものもあったそうだ。


「えー、嫌な王様」と、私はつぶやいた。


 しかし! 私が幼い頃からとても見たいと思っていた遺跡の一つがアブシンベル神殿(巨大なラムセス二世の像がある)だった。

 この時、友人と共に散々ラムセス二世の悪口を言ってしまったせいか、数年後に二度目のエジプト旅行を企画した時も、アブシンベル神殿まで行くツアーには申し込めなかった。

(この時は友人と三人で「ローマ・カイロ8日間」のフリーツアーに申し込み、カイロからアレキサンドリアまで列車に乗り、日帰り旅を楽しんだ)


 子供の頃から憧れていたのに、縁が無かったのはやっぱり悪口を言ったせい?

 もちろん、一回目も二回目も、お値段が倍以上もするお高いツアーなら行けたのかも知れないけど……当時の私にはその額は出せなかった。

 やっぱ、旅行もご縁なのかな(^▽^;)


 ~死ぬまでに 行けるだろうか アブシンベル~(五七五調)

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