得意武器とステータス
「容姿は取り敢えずこれでいいかな」
アバターの設定が終わると、次の瞬間には意識がアバターの方に移りこむ。
それまでアバターを見ていた俺の視線は、再び女神を見つめることとなる。
『姿を顕現することに成功したようですね。次はあなたの得意な武器や技能を教えて下さい』
そう女神が語ると、目の前にウインドウが表示される。いかにもゲームらしい表示である。
そこには様々な武器種が表示されている。ここに表示されている武器種の中から一つを選ぶことで、その武器種を用いて攻撃した際の最終ダメージが1.2倍になるというものだ。また、その武器種の初心者武器がゲーム開始時に与えられる。
尤も、その武器種以外を装備した場合にペナルティみたいな悪影響を与えるものは発生することは特にないため、最終的には単に使いたい武器を選べば問題はないだろう。
一応、プレイヤー自身のレベルであるパーソナルレベルがレベル10になるまでは、得意武器も自由に変更できる仕様であるため、試してみてプレイスタイルに合わなければその時に変えればいいだけの話である。
俺は事前に調べていた従魔士の適正武器を思い出し、武器種の一つである『杖』を選択する。因みに従魔士の適正武器は短剣と杖と鞭である。杖を選んだのは、この中で打撃属性が杖だけだったというだけの話である。
「よし、次はステータス値だな」
そして画面は次にステータス値の調整画面となる。
ここでは各種ステータスを与えられた100ポイントのボーナスステータスポイントを用いて調整することができる。βテスターはこのポイントが通常プレイヤーよりも多くもらえるようになっており、蓮司の話では50ポイントとなっているらしい。
因みにステータス値は前にも言ったが、
それらの初期値はゲージステータスの2つが100ずつ、パラメーターステータスは0となっている。
割り振らない場所もレベルアップで増えていくが、種族やジョブのステータス成長に関する補正次第では全く上がらないこともあるので注意が必要だ。
まぁ、人間族の従魔士はステータスの成長にはプラスもマイナスも補正がかからないので、ステータスが上がらなくなるという問題はない筈だ。
因みにボーナスステータスポイントの割り振りもレベル10までは振り直すことが可能となっている。その時はレベルアップで手に入れたステータスポイントの割り振りもリセットされるので、多分面倒なことになりそうだな。
従魔士に必要となるのはテイムの成功率を上げるDEXと、テイムスキルを使用するためのMPである――というのはシグねぇの教えである。後は魔術スキルを使うINTと、【杖術】で戦う際に必要になるSTRを上げておきたい。
MPに関しては、レベルアップ時の上がり方がゲージステータスのほうが大きいため、最初にそこまで大きく上げる必要性もないだろう。取り敢えずは後回しでいいだろう。
となると優先でDEX、次にINTかSTR、そしてあまりでMP、という感じだろうか?
結果的にDEXに30ポイント、INTとSTRに20ポイントずつ、MPに10ポイント、HP・VIT・MIN・AGIに5ポイントずつ割り振ることにした。
――――――――――――――――――
名前:NO NAME
種族:人間族
得意武器:杖
HP:105
MP:110
STR:20
VIT:5
INT:20
MIN:5
AGI:5
DEX:30
――――――――――――――――――
ステータス割り振りとしてはかなり平均的な割り振りになるのだろう。生産職は基本的にDEX極振りに近いので、だいぶバランスを取ったことになる。
結局、ビビってSTRとINTの両方に同じ数を振ってしまったが、ここはどっちかに偏らせるべきだったのかもしれない。まぁそこは振り直ししなくても、レベルアップ後のステータスポイントで調整はできる。
最悪、このステータスなら運悪く従魔士になれなくても、戦士あたりでどうにかなりそう。まぁ得意武器は杖なんだけどな。
――――――――――
(1/6)内容が長かったので途中から別ページとして分割しました。こちらは2ページ目です。また一部内容を改定しました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます