第52話 鬼隠し1(改訂版)
山の中の村である
しかし、村人は子供を探そうとしないし、騒ぎもしない。
それは夫も同じである。
もちろん警察に連絡をしたが、警察も柏木村と聞くと動いてくれない。
喜久子は夫に聞く
「れんが心配ではないの。」
「心配だけど、仕方がないんだ。」
「どうして。」
「これは鬼隠しなんだどうにもならな
い。」
「鬼隠しって何なの。」
「10年に1度子供いなくなるんだ、でも
探してはいけないんだよ。」
「何なのそれ。」
喜久子は納得いかない。
彼女はオカルト相談コーナーに電話をする。
そして、あっさり採用される。
控室には稲荷の使いの
鈴鹿は控室に置かれたお菓子と美鈴が差し入れた饅頭を漁っている。
たけるも弁当をを食べる。
美鈴がたけるに言う
「
「はい、何とか倒せました。」
「少しは安心できるかのう。」
「そうですね。」
たけるも平和がいいと思う。
オカルト相談コーナーの時間になり、たけるが座るとその横に美鈴が座る。
すりガラスの向こうに相談者が座り、ボイスチェンジャーを通した声で話し始める
「私の息子を探してください。」
「行方不明ですか。」
「はい。」
「警察に連絡しましたか。」
「はい、でもダメなんです。」
「どういうことですか。」
「私の村では、鬼隠しと言って10年に
1度、子供が行方不明になるそうで
す。」
「鬼隠しですか。」
「はい、村人も探してくれません、探して
はいけないそうです。」
「誰も探してくれないのですね。」
「そうです。」
「分かりました、探しに来ましょう。」
こうしてオカルト相談コーナーは終わる。
相談者に控室にたける、鈴鹿、美鈴が入ってくる
「山野喜久子です、お願いします。」
「鬼隠しとはどういうものなのですか。」
「分かりません、夫から聞いただけです
ので。」
「これは調べる必要がありそうですね。」
「どうするのですか。」
「村長に聞きます、それから息子さんは
いついなくなったのですか。」
「1週間前です。」
「分かりました。」
たけるはすぐに行くことにする。
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