第31話 鬼神様3(改訂版)
たけるはつぶやく
「今時、生贄とは。」
「つい最近まで、城や橋を作る時、人柱を
していたわ。」
鈴鹿の最近とはいつのことだろう100年、いや200年いずれにしても人間には昔に違いない。
白羽の矢が立たないで時が過ぎる。
たけるたちはいったん戻ることにする、テレビの出演があるのだ。
フロアディレクターの清水えりなが聞く
「収穫無いようね。」
「我慢勝負かな。」
たけるは答える。
稲荷の使いの
「なぜ、その地の神に力を借りない。」
「俺は神殺しですし、協力は得られない
かも。」
「試してみることじゃな。」
「はい、試してみます。」
たけるは助言に従うことにする。
そしてオカルト相談コーナーの時間が来る
たけるが座り、横に美鈴が座る
「相談者の方どうぞ。」
たけるが言う。
すりガラスの向こう側に相談者が座る。
ボイスチェンジャーを通した声で話を始める
「私、見られているんです。」
「何に目られているんですか。」
「人だと思います、家に帰ると知らない
電話番号から電話がかかって来て
今帰ったねって言うんです。」
「それストーカーだと思います、警察に
相談してください。」
「たけるの言う通りじゃ。」
たけるの意見に美鈴が賛同する。
また、えりなの小言があると思うとたけるは頭が痛い。
控室に戻るとえりなが待ち構えている
「白羽の矢が立ったそうよ。」
たけるたちはすぐに
白羽の矢が立った家に行くと警官隊が守っており、マスコミが取り囲んでいる。
たけるたちは近づけそうにない。
たけると鈴鹿はこの町にある稲荷神社に参ることにする。
鬼無稲荷はたけるたちが泊まっているビジネスホテルの近くにあり、鳥居に社があるだけの小さな神社である。
2人が参っていると後ろに着物を着た女性が突然現れる。
たけるのこの世ならざるものを見る目は女性が美鈴と同じ稲荷の使いであることを見抜く
「神殺しが何のようですか。」
「私のような者が申し訳ありません。」
「謝罪はよい、用件を聞こう。」
「私は鬼神様を倒しに来ました、力添えを
お願いします。」
「力にはなれんが、鬼神の正体を教えて
やろう。」
「ありがとうございます。」
「あ奴は鬼女じゃ、300年ほど前に居着
き、100年程生贄を半年に1人食ろう
ておったがここ200年は姿を見せなか
ったが戻ってきたようじゃ。」
「かなり古い鬼ですね。」
「強いぞ心してかかれ。」
「はい。」
女は姿を消す。
たけるは10日後に鬼が人を襲うところを捉えることにする。
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