第32話 鬼神様4(改訂版)

 たけるたちは週に1回のオカルト相談コーナーのためにいったん戻る。

 フロアディレクターの清水えりなが聞いて来る

 「何かわかった」

 「鬼神様の正体について分かりました。」

えりなは「よし」とガッツポーズをする

 「コーナーの時間延長するから美鈴みすず様と

  鬼神様の正体について話して。」

 「分かりました。」

 「おぬし策士じゃのう。」

たけると美鈴が了承する。

 オカルト相談コーナーの生放送が始まる。

 たけるが座り、その横に当然のように美鈴が座る

 「たける、鬼無町に行っておるのだろう、

  何かわかったんじゃないか。」

 「はい、鬼神様の正体が分かりました。」

 「どうしてわかったのじゃ。」

 「鬼無稲荷の使いに聞きました。」

 「何と申しておった。」

 「鬼神様の正体は鬼女です。」

 「それで。」

 「300年ほど前に居着き、100年間

  生贄を半年に1人食っていて、ここ

  200年は姿を見せなかったが戻って

  きたそうです。」

 「古い鬼じゃな。」

 「強敵です。」

 「ぬかるなよ、まだおぬしに死なれては

  困るからな。」

 「はい。」

会話の後、いつものオカルト相談コーナーが行われる。

 放送が終わった後、たけるたちは鬼無きなし町に引き返す。

 たけるたちは町に戻るとマスコミにマークされるようになる。

 マスコミはたけるたちを追った方が情報をとれると判断したらしい。

 白羽の矢が立って10日目たけるたちは町へ繰り出す。

 町の中を歩き回り、鬼の気配を探る。

 夜10時頃になると人出がなくなる。

 たけると鈴鹿は鬼の気配を感じとる。

 たけると静香は駆け出す、カメラマンとたけるたちについているマスコミは追いつけない。

 その場に着くと、犠牲者が手足を引きちぎられている。

 少し遅かったのだ。

 そこには着物を着た鬼女がいる。

 たけるの血は騒ぐ早く刀を出して、その刀に鬼の血を与えろと・・・

 彼は心に呪われた鬼切りの刀の名をつぶやく

 「来い、羽左衛門ノ贄ノ夜叉」

虚空から護符に包まれた鞘に収まった刀が虚空から浮かびあがる。

 彼は刀を手に取り、抜き祓うと、心の中が鬼への憎しみで満たされる。

 鬼女も刀を抜く。

 たけるは神速で鬼女の間合いに入り切りつけるが、そこには鬼女はいない。

 後ろに飛び斬撃を避けている。

 「それは鬼切りの刀か。」

 「ならどうする。」

 カメラマンとマスコミが追い付いて来る。

 鬼女はたけるを飛び越えマスコミの中にまぎれる。

 たけるは鬼女を追うがマスコミはパニックに陥り追うことが出来ない。

 そして鬼女に逃げられてしまう。

 この様子はカメラマンが撮った映像に映っている。

 そして鬼女が逃げる様子が報道される。

 鬼女を退治するのをマスコミが邪魔したと非難が殺到する。

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