第8話クラブ華
「そうなんだ」
「それですごい巨乳の女性らしい」
後ろにいた斉藤が言った。
「どこかの社長令嬢の彼女がいると言う噂も」
「いや、タレントと付合っているらしい」
「モデルという噂も」
周りにいた男たちが次々に言った。
「それってすごいプレイボーイじゃない」
三島は驚いて言うと大橋答えた
「そうなんですよ。だから僕たち
松平係長に声をかけなかったんです」
「うふふ、ありがとう」
三島は智子の方を見た。
~~~~~~
「大原君、松平君は今何の仕事をやっているのかな」
「聞いていないんですか?ヤマトと新店舗の
プロジェクトで動いていますよ」
智子は不思議そうな顔をした
「いやいや、毎日報告書が来ていたんだが。
最近、出かける事が多くなったから」
今井は亮の行動を聞いて満足そうな顔をしていた
「今井部長、三島さんすごい人気ですね」
「ああ、彼女美人だからな」
智子は今井をにらんだ、すると今井はオドオドして答えた。
「一葉学園は秘書学科があって卒業生は
ほとんどの大企業の秘書課に入っているらしい」
「すごい学校ですね、お嬢さん学校のわりには」
「うん、10年前に理事長が変わってから方向が変わって
他にもアナウンサー学科、キャビンアテンダント
学科最近では演劇学科もできたらしい」
「よく知っていますね、部長」
「あはは」
今井は照れながら笑った
~~~~~~
その頃、亮と葉子が銀遊亭の
個室で焼肉を食べていた
「ああ久しぶりここの焼肉」
葉子が嬉しそうに肉を口にほうばった
「亮、元気だった?」
「はい、葉子さん新しい住まいはどうですか?」
「社長の家のそばだから、朝が早くて」
「あはは、しょうがないですね」
「社長、亮の事相当気に入っているようよ」
「どうして?」
「今日、社内電話で亮と話した後そわそわしていたわ」
「そうなんだ、でも僕電話番号を
知らなかったのおかしいですね」
「あれで、けっこうシャイなのよ、
一人で買い物行けないし
行きつけのクラブしか入れないし。
孫の理恵ちゃんには超弱いのよ」
「あはは、孫に弱いのは知っています」
「そういえば、あっち方はどうしているの、亮」
「はい?」
「惜しかったなあ、あのまま行けば
亮に部屋に入り込めたのに」
「そうですね」
「ねえ、今誰とエッチしているの?」
「みんな同じ質問するね。
おととい2ヶ月ぶりにジュディと」
「その前は?」
「していませんでした、
みんなドタバタしていたから」
「さぞ溜まっていたでしょう。うふふ」
「まあね、健康な男子だからそれなりに」
「ところで仕事やる気になった?」
「はい、ヒアルロン酸風呂の中国生産を
進めようと思っています」
「すごいね」
「そうかなあ」
「会社の了解は取ってあるの?」
「はい、後は資金の問題だけです」
「がんばって」
「はい」
葉子は亮に抱きついて長いキスをした
「ああ、久しぶり」
「はい」
「今日は8時から社長と会うんでしょう、
だから今度あった時抱いて」
「そうですね、しばらくこの巨乳触っていない」
葉子は亮の手を自分の胸に導いた
「ああ、気持ちいい」
「おおきいなあ、葉子さんの胸」
「うふふ、お客さんには評判がいいのよ」
「あはは、じゃあ行きますか」
亮は時計を見て言った。
亮と葉子の二人が店を出て別れると
亮は8時前に蝶に着いた
「こんばんは」
「亮ちゃんいらっしゃい」
絵里子はうれしそうに亮を奥のボックスに
通すと絵里子は亮の手を握った
「待っていたわよ」
「ママ、ちょっと目立ちますよ、そのべたべた」
亮は小声で話した
「そうかな。だってうれしいんだもん」
「はい、そうそうもうすぐ内村社長が来ます」
「今日は一緒に飲むの?」
絵里子はつまらなそうな顔をした
「はい、誘われちゃって」
「やっぱりあなたって凄い!」
絵里子は両手で亮の手を握った
「そうそう、新人さん呼ぶわね」
絵里子がボーイを呼んで指示した
すると、二人の女性がやってきた
それは、昨日一文字大介が
連れてきた女性だった。
「雅美です」
「淳子です」
「松平です」
「じゃあお願いね」
絵里子は席を立った
亮は二人に挟まれて二人に話をした。
「二人とも今日からなんですか?」
「はい」
雅美は答えると亮が何も
聞かないのに淳子が言った
「昼はOLです」
「何か目的が有って?」
亮が聞くと淳子は雅美に確認した
「はい、ヨーロッパでお買い物したいの」
そこへ、内村が絵里子に案内されてやってきて
亮は立ち上がり内村を迎えた
「お久しぶりです」
亮が深々と頭を下げた
「おお、久しぶりだね、亮」
「今日はお誘いいただいてありがとうございます」
「うん」
内村が座ると亮も座った
雅美と淳子が内村に挨拶を
すると内村は二人に言った
「ちょっと席をはずしてくれ」
「松平君、福田君から報告が来たよ」
「中国工場の件ですか?」
「ああ、もしそれが出来ればうちも全面的に協力できる」
「ありがとうございます」
「ところで中国に工場を本当に出来るのか?」
「はい、アメリカの大学の友達が工場を持っているので」
「それって信用できる話しか?」
「それは大丈夫です、信用できます」
「技術を盗まれないか?」
「はい、フィルター部分はブラックボックスで
日本の出荷時に取り付けます」
「うんうん、それはいい。それで、資金の方は?」
「DMSの売り上げが良いので融資は受けられる
予定です」
「もし足らないようだったらうちで出す」
「ありがとうございます」
亮は手を突いて頭を下げると
内村が真剣な顔をして亮に聞いた
「ところで、ママとどこまでいった」
「いえ別に」
「本当か?」
「ママに聞いてください」
「よし」
内村は手を上げて絵里子を呼んだ
「ママ、亮君のことどう思っている?」
「好きですよ、大好き。社長は?」
絵里子は上手に返した
「うん、実はうちの孫が亮君の事好きなんだよ」
「まあ、私のお仲間だわ」
「どうだ、亮君たまには理恵とデートしてやってくれ」
「はい、では一緒にテニスでも」
「そうだ、今度私の軽井沢に来ないか、
ゴルフとテニス両方出来るぞ」
「はい、ぜひ」
「ゴルフなら私も行きたいわ」
絵里子は内村の手を握った
「そうか、じゃあみんなで行くか、あはは」
「そうしましょう」
内村は話が進んでご機嫌になった
「よし、じゃあさっきの二人を呼んでくれ」
「はい」
絵里子は急場をしのぎ
ホッとして席を立ち上がり
雅美と淳子を呼んだ
「雅美ちゃん、淳子ちゃんキャバクラ
じゃないんだから上品にね」
「はい」
「亮、もしママと関係ができたら君は天下を取れるぞ」
「はあ」
亮は浮かない返事をすると
内村を挟んで雅美と淳子が座ると
二人は互いに目で合図を送り
それを見ていた亮は二人の行動を不思議に思った
「こんばんは」
「社長ちょっと失礼します」
亮は挨拶をして絵里子のところへ行って話をした。
「ねえ、ママ新人の彼女たちどういう経歴なんですか?」
「ああ、一葉学園の一文字理事長の紹介で
上場会社へ派遣されているわ」
「彼女たちはどんな目的でここへ来たって言っていました?」
「社会勉強だって」
「なるほど」
「どうしたの?」
「いいえ」
亮は普通の女性なら媚薬で
特別な態度をするのに
あの二人は何の反応を示さなかった事を不審に思った
「美人でしょ、頭もいいし」
絵里子はうれしそうに笑った
「はい」
まだ何も気づいていない
絵里子に亮は何も言えずに
席へ戻ると
内村はすっかりご機嫌だった
「亮くんこの二人、気に入ったよ」
「はい」
そこへ美也子が来て内村の脇に座った
「お待たせしました、淳子ちゃん雅美ちゃんありがとう」
「おお。そういえば二人の仕事の件どうだった?」
「はい、うまく行きましたよ」
「おお、どんなビジネスをはじめるんだ?」
その会話に淳子と雅美は反応し亮の方を見た
「社長ここではちょっと・・・」
「そうか、そうか」
亮はさらに二人に不審を持ちながら内村に提案した
「社長この件はどこかの会議室でいかがですか?」
「いいよ、明日11時にうちの会社へ来てくれ、
その後昼飯でもどうだ?」
「はい、わかりました」
「そうだ、目立つからな会社に着いたら
葉子ちゃんに直接電話をくれないか」
内村は笑っていた
「はい」
内村はまるで今日葉子と会っていた事を
知っているかのようだった。
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