第6話 通り魔? だからなんだよ? こっちは地上最強の能力者だ!! パート4

通り魔

「クソガキィィが能力で作り出したその銀色のコートは自身にまとった瞬間に防御力を高める代物だと思われるがよおおぉぉぉ!!!! 高速回転したナイフを拳で弾いたところを見る限りよおおおぉぉぉ!!!! それなりにが高い防御力だと見えるがよおおぉぉぉ!!!! それをいつまで出していられるかなあぁぁぁ!?!? クソガキィィのスタミナが切れるまで俺様が甚振り続けたらよおおぉぉ!!!! その余裕な面が出なくなるんじゃねええぇぇぇかあああぁぁぁぁ!?!?」


鉄也

「……」


通り魔

「無言って事はよおぉぉ!! 俺様の考えは当たっているって考えてもいいよなあぁぁ!!!!」


鉄也

「……」


通り魔

「たったナイフ1本じゃ、なかなかクソガキィィのスタミナは削れねえでだろうがよおおぉぉぉ!!!! それがよおぉぉ!!!! 複数あったらどうかなああぁぁぁぁ!?!?」


通り魔は懐から10本以上数のナイフ取り出してみせた!!


鉄也

「っ!? ちょっ!? それどうやって懐にしまっていたの!? 手品ですか!?」


通り魔

「『ホラー・オブ・ポルターガイスト』!!!!」


 通り魔は持っていた10本以上のナイフを空中に投げてた!! その投げられた全てのナイフは凄い勢いで回転し始めて僕と姉さんに目掛けて飛んで来た!?!?


通り魔

「おぉぉい!! クソガキィィ!! 自分の大事な大事なお姉ちゃんを護り切れるかなあああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!? このナイフの雨からよおぉぉ!!!! 護れるものなら護ってみせろよおおぉぉぉぉ!!!! バアアァァァァカッ!!!! ひゃっはははははははははははは!!!!」


 通り魔はニタニタを笑いながら僕等を小馬鹿にするように言い放つ。


鉄也

「こんな事もあろうかと用意しておいて良かった」


 通り魔のニタニタした笑いと小馬鹿にするような言い方にイラッとした僕は懐から秘密兵器を出す事にした。


鉄也

「テッテレエエエェェェ!! 超強力磁石!! えぇぇぇぇぇぇい!!」


 僕は超強力磁石を通り魔に目掛けて投げ付けた!!


 僕等に目掛けて飛んで来た複数のナイフは全て通り魔の方へ飛んで行く!!


通り魔

「ちょっ!? ちょっと待てええええぇぇぇぇぇ!! 『ホラー・オブ・ポルターガイスト』を使っている時は霊体になれないんですけどおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉ!?!? うわあああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」


 通り魔は複数のナイフの雨霰を必死に回避する。


鉄也

「能力解除すればいいのに……」


通り魔

「『ホラー・オブ・ポルターガイスト』は発動したら何かに当たるまで止められないんだよおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉ!?!? ひぃやああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!? 助けてくれええええええええええぇぇぇぇぇぇ!?!?」


アルト

「さっきまであったシリアスな空気が台無しだよ」


鉄也

「能力ってモノによるけど、変なところでデメリットってあるんだよなぁ」


通り魔

「いいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃやああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!?」


アルト

「ねぇ、鉄也。能力使わなくてもなんとかなったんじゃないの? なんで磁石?」


鉄也

「一応能力を使って防御体勢を整えたんですよ。超強力磁石は最初は使うつもりはなかったんだけど、なんかあのニタニタした笑い方と小馬鹿にした言い方に腹が立って超強力磁石を使っちゃいました。案外便利なんですよ? 相手の持つ武器って大体金属が多いから相手の武器を封じたり、今みたいにカウンターとして扱えるから。組織にいた時は常時持ち歩いていましたし、組織内でもこれ使う人結構いたんですよ」


アルト

「なんか私のイメージしていた組織の戦い方とは違う……」


鉄也

「?」


通り魔

「いいいいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃやああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?!? 刺さる!! 刺さる!? 刺さっちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」


 通り魔は全力で走ってナイフの雨霰を回避している。


鉄也

「おぉぉ。速い速い。結構速く走れるんですね」


 次の瞬間だった。


 『ブスゥゥゥゥ!!』


通り魔

「ぬわあああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」


 通り魔のお尻にナイフの1本がぶっ刺さり、それを初めに次から次へとナイフがお尻に刺さっていく!!


通り魔

「ぬわあぁぁぁん!? ほほほほぉぉぉぉん!?!? でゅぅわああああぁぁぁぁ!?!?」


鉄也

「うわぁ……痛そう……」


『ブスブスブスブスブスブウウゥゥスゥゥゥゥ!!』


通り魔

「でゅわああああああぁぁぁぁぁん!? おほぉおぉぉぉぉぉぉぉ!?!? んっ!? おぅ!? おっふん!? ぬわぁぁぁぁぁん!? もうやめてええぇぇぇぇ!?!?」


アルト

「なんでナイフが全部お尻に刺さるんだろう?」


鉄也

「まるでダーツみたいだね。ほら全部一点の場所に刺さってますよ」


通り魔

「ま、まずいぃぃ!! こ、このままでは目覚めちゃいけない扉が開いちゃうううぅぅぅぅぅ!?!?」


『ズウゥゥゥゥブウゥゥゥゥゥゥ!!』


通り魔

「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!?!?」


アルト

「絵面が汚い」


鉄也

「今のナイフ。すごく奥まで刺さりましたね。お尻大丈夫かな?」


アルト

「もう……何もかもがカオス過ぎるよ……。さっきまであったシリアスな雰囲気は一体どこに行っちゃったの?」


 ナイフが全てお尻に刺さると通り魔は地べたに這いつくばりピクピクと動いている。


鉄也

「……とりあえず、警察に連絡しますか」


 僕は携帯電話を取り出して知り合いの警察に電話をした。


鉄也

「あ。もしもし、米原さんですか?噂の通り魔がお尻にたくさんのナイフが刺さって倒れています」


 この後、知り合いの警察官の米原さんと愉快な警察官達が通り魔を連行して行きました。


 後日談。


 通り魔は取り調べの時に『目覚めちゃいけない扉が開いてしまった』と言っていたらしい。


オマケ


米原さんの部下

「米原さん!! 通り魔のお尻に刺さったナイフが抜けません!!」


米原

「引いてダメなら押してみたら?」


米原さんの部下

「分かりました!!」


『ズブズブ……』


通り魔

「アッーーーーーー!?!?」

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