第15話 地球の文明が使える宇宙人

「はは、サラったら本当に調子がいいわね。良かった元気が戻った様子で」

「ちょっとー、私は一式にファーストネームを呼ぶ許しを与えたことは無いのだけれど」

 身長175センチあるサラが、子供っぽく言う感じは、少し特異に思われたかもしれないが、秋原圭一はそれを嫌がることは無かった。

「OK、なら私の専用機を今から呼ぶわ、別に誤解して欲しくないのだけれど、地球を侵略する為にある訳じゃないからね。そこの所を抑えておいて欲しいの」

 するとサラは、iPhoneを取り出して部下に連絡を取るのであった。

「サラ・サンダーさんもiPhoneを使うのですね意外だな」

「当り前じゃない、地球の文明もろくに使えない宇宙人じゃないのよ」

 秋原圭一の言葉にカッと来たサラは、厳しい口調で答えた。そして圭一がそれに驚いていると、素早く用件を部下に伝えるのである。

「そう、いいわね。じゃあ待っているわ、早く頼むわよ」

 電話を切ると、すぐに機体を届けてくれると伝えるサラであった。

「一式さん、サラ・サンダーって僕の事を嫌っているのですかね?」

「さあ、それは本人に聞いてみたらどうかしら」

 一式が圭一を突き放すと、サラは機体はすぐに届くと言うのである。

「サラさん、あなたは自分の事をどのように思っているのでしょうか」

 言われるがままに、圭一はサラに、自分の感想を求めるのであった。

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