第11話 サラ・サンダーとの対面

「ケツだ、ケツを狙え。あのデカブツは後方の装甲が薄い」

 秋原圭一も変形を解除し、狙撃銃を構えると、どこを狙うか悩んだが、友軍であるF-15Eのパイロットが応答してくれたので、即座に対応できた。

「了解。生きていたのですね、池上1等空尉。良かったです」

「俺は悪運だけは強いからな。本当の地獄を知るまでは、死なない」

 一式有栖は池上1等空尉と知り合いなのか、秋原圭一が大型汎用機を狙撃で仕留めた後も、ずっと話をしていた。

「池上、あなたのおかげで敵が後退していくわ。感謝しなくちゃね」

 一式有栖が色々と話し込むと、池上の戦闘機は自分の基地へ戻っていった。

「一式さん、色々と知り合いがいるようですが、池上さんはあなたの仲間と認識してもいいのですか?」

「そうよ。他愛もない話かもしれないけれど、あの方にはいつもお世話になってたから。秋原君、一旦自分の基地に戻るけれどいいかしら」

 秋原がわかりましたと言うと、2機のゼロインフィニティは、九州にある基地に戻るのであった。一式有栖が紹介したい人がいると帰り際に言うと、秋原圭一は誰か気になる様子であった。

「えー、この人が宇宙軍のお偉いさんなのですか」

 そして紹介されたサラ・サンダーを見ると、秋原圭一はたまげるのである。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る