第4話 一式有栖
「ちょっと、ここに高校生の子が混じっているっていうの。選挙権があるからって無茶やってくれるわね本当に」
その声の主は日本人とドイツ人のハーフである一式有栖という人物であった。その声を聞いて女と思った秋原圭一は、急に大人しくなるのであるが、女が戦闘に参加するからと言って、ピクニックの遠足に来た訳ではないと、戦場に来た言い訳をするのである。
「何よ君、ちょっと士官候補生に向かってそれは言っていい事じゃあないわよ。君、大丈夫かしら」
相手が怒って、モニターで相手のコックピットの内部が映し出されると、秋原圭一は驚いた。その娘が可愛かったからである。しかし相手の年齢を聞いて驚いてしまう。何と22歳だと説明するからだ。
「士官候補生という事は察するあたり、少尉ぐらいの人と言う事で間違いないでしょうか」
秋原圭一は一式有栖が少尉と言う事でうかがうと、残念ながらここでは軍隊の階級では呼ばず、自衛隊の階級と同じだから3尉だと説明するのであった。
「すみません一式3尉、私の発言は忘れて下さい。学生のたわごとと思って忘れて下さい」
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