第2話 未知の世界
先輩に紹介されたアルバイトの面接当日
住所と店名だけを教えられ22時に現地へ向かう
場所は新宿歌舞伎町、区役所通りを進んだ歌舞伎町の中でも奥の方。
地方から芸人になるために上京した20歳そこそこの遊ぶお金もない芸人には縁もゆかりもない街。
飲み方は地元のスナックや居酒屋、宅飲みぐらいしか馴染みのない僕には歌舞伎町の街中はまるで異世界に見えた。
まだ令和の影も形も見えない、最大手のお笑い事務所が居を構える更に前の平成半ば、煌びやかな歌舞伎町の街中は普段関わらない人種で溢れていた。
ホスト、キャバ嬢、キャッチ、明らかに関わっちゃダメな強面の人。
道端には汚物やゴミがあちらこちらにあり何も知らない若者を萎縮させるには十分なパンチ力があった。
恐る恐る歌舞伎町の街中を進んでゆく。
「オニイサン!アソンデク?」
イカツイ外人のお兄さんに声をかけられる、怖っ!
「いい加減にしろこら!」
コンビニの前で携帯で怒鳴り散らす色黒のおじさん、怖っ!!
めちゃくちゃ煌びやかなドレスを着たお姉さんが通る、綺麗っ!!!
そうこうしているうちに目的のビルに。
壁に大きく花と書かれている大きなビル。
目的地はここの5階。
ドキドキしながら廊下の1番奥の扉を開ける、店名の記載はないが突き当たりのドアと言われたのでここしかないだろう。
「失礼しまーす…」
ここで引き返してればまた違った未来があったかもしれないなぁ…
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