第29話 カナがそう思うより早くつっこんだ~~? カナ

〜おひるにじ、ちょっとすぎ 鳩ヶ谷カナ〜


うぬぬぬ~~。これは、どーゆーことだろうか?

カナは手に持っているテスト用紙を見つめていた。

ここ数日は、ショックなことばかりだ。ぶる〜〜ってやつ?だ〜〜

テストが終わって、ハロウィンにみんなでいったとこまではおっけ~だった。ちょ〜べりぐーーー??だったはずなのだ

だけど、気がついたら休みは終わっていて、サキのうちに泊まりに行く計画もなぜだかパーだった。

カナにはワカラナイ事が起こったらしい。

サキ達は説明してくれたが、やっぱりワカラナイ事だった。

それよりも何よりも、目の前の紙の意味はワカル。

ちゃんと、べんきょうしてるのにな~~

また補習うけなきゃ~~。90年代を調べる時間が減るな〜〜

せっかくハマって沼してたのに〜〜。

山あれば〜〜谷間に〜〜落ちる〜〜??カナなのかな〜〜

「カナってば~~あたま~~わるいからな~~~~」

ウダウダぶつぶつ言ったり、まったり落ち込んでいると。

肩をポンっとたたかれた。振り向いてみると、サキだ。

きちんと着こなした制服。サキの服装が乱れているところって、見たことないな〜〜。

「あ~~サキ~~」

「カナ、どうだった?」

サキに答案を渡す。カナはぶる〜〜なのだ〜〜

「あ~~げ~~る~~」

「い、いらないわよ。」

「そんで~~サキの~~ちょ~だい」

「む、無理言わないでよ~カナ!」

相変わらず、サキは冗談が通じないな〜〜。

「じゃ~~たかし~~ちょ~~だい。」

鷹志に声をかける。

鷹志は他の男子としゃべっているのを切り上げて、こっちへ振り向いた。

背が高いな~~。サキが160くらいで、カナが、150くらいだから・・・

「答案がほしいのかい。カナ君。」

あ、呼ばれた〜。

「はい~~はとがや~~かな~~150センチ~~」

「自己紹介してどうするのよ!」

サキはいつの間にか、突っ込み担当にくらすちぇんじ??

ちょっと昔は、話しかけても、どこかカチカチぎこちない感じだったのに、最近は明るい。よきかな。

「サバをよんではいけないな~カナ君。君の身長は148,7cmだよ。」

鷹志は相変わらずだ〜〜。

でも、前よりも〜〜少し楽しそう。

「何で、あんたが知っているの!」

わ~~サキってば、カナがそう思うより早くつっこんだ~~?

「それはさておき、カナ君。物々交換といこう。」

「お~~~~!」

答案を鷹志に差し出す。

「チッチッチ。」

お~~指ふり舌打ちだ~~。アメリカ人っぽい~

「カナ君。原点1だな。」

「ふえ~~。1割引が~~~」

「だから・・何が一割引なの・・ねえ」

お~~、サキがついてきている。

いままでは、これくらいのタイミングで、興味なさそうにしていたのに〜〜。よきよき。

そんなことを考えていると、鷹志が言った。

「カナ君。物々交換の原則は、欲しいものと欲しいものだ、そこで!」

「どき~どき~~」

鷹志のほしいものってなんだろ〜〜?

「この~オール満点の答案と~~」

「答案と~~」

「カナ君が今現在着用している服を脱衣してもらって、交換というのは?どうかな?」

よくわからないけど~~とりあえず

「おっけ~~~~~!」

何で向こうの男子は、歓声をあげているんだろう?

「この、明るい変態!!」

サキが叫んで・・

メゴっ

なんか~、鈍い音がした~?

「・・・って、カナも意味を理解する前に同意しないの!!」

サキにおこられた~~。でも、サキはちょっと楽しそう。

あれ?鷹志がいない~。

あ、したにうずくまっている。どうしたんだろう?

「たかし~~どうしたの~?」

「カ、カナ君。これは、産みの苦しみというやつだよ・・・グフ」

「ひ~~ひ~~ふ~~~だね~~」

あ~~~。そういえば。前にもこんなことがあったような気がする。

そういうのって、なんだっけ~~。あ、そうだ。

「でじゃぶ~~」

思ったとおりに口にする。

「ゆめで~~見たよ~~。」

「ほほう。夢か・・なかなか興味深いね。」

お~~鷹志、復活はやい~。

「夢ねえ~~」

サキはいまいち乗り気じゃないみたい。

見た夢。・・いつもはすぐ忘れちゃうのに、この夢は良く覚えている。

「なんでだろ~~?」

カナが考えてもわからないので〜〜みんなに話すことにしましょ〜〜。



鷹志が倒れている。苦しそう。血が出ているみたい。

サキが立っている。笑っている。

カナの体は・・うまく動かない。体が・・ズキズキする。

だけど、がんばって鷹志に近づこうとする。

そうすると・・いつのまにか・・まわりが・・黒い闇・・

・・囲まれている。

闇の中から、白い何かが・・キラキラ光りながら、近づいてくる。

何かがしゃべる。

「たすけてほしいんだ。」

子ども・・キラキラの白い子だ・・苦しそうに見える

「いま、この世界は非常に不安定になっている・・・・・・・山が崩されてしまったから。だから、年の変わり目と昼と夜の変わり目が重なるときに、この世界に迷い込んできちゃう人たちがいる・・・・・・・」

カナたちはその子をボーっと見ている。・・体が動かない

「山が崩されたときに・・・・ぼくの体・・なくなっていた・・・・体が無いから、使った分だけ力が・・・・・1500年も・・ずっと、ずっと待っていた・・・・」

その子の体を闇が包む。・・飲み込まれていくように見える・・

「僕の体・・とりかえして・・年が明ける前までに・・・大変なことになる・・・」

そこで、意識が・・カナの体も闇に包まれて・・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る