一章ノ壱 本庄狛
「国語68点、数学12点、理科30点、英語10点、社会99点っと。」
「平均的は、48…。やばい。」
「お!狛!テストどーやった?!」
「いやぁ、社会科と国語意外は全然ダメだね。」
「おぉ、社会だけ突出してるな。」
「そうやろ〜?教科が社会だけなら1位狙えるのにな〜。」
「社会科ならどんな分野でもどんな時代のテストでも99か100点だもんな。狛なら1位、狙えるぜ。社会科だけならな。」
「社会科面白いんだから高得点なんか当たり前だね〜、200点満点でも200点取って見せれる自信があるよ。」
「すげぇ自信だな。」
「まぁねっ。負ける気がしないんだよね。」
「もし今の狛が戦国時代なんかにタイムスリップしたらどうなるんだろうな。」
「さぁ〜、何回も妄想したことあるけど向かうところ敵なしで面白くなさそうだよ〜。」
「でも狛は剣術とか習ったことないんだろ?知識だけでどうにかなるのか?」
「黒田官兵衛とか竹中半兵衛とか山本勘助とか真田昌幸みたいな軍師になればいいんだよ。」
「その手があったか!狛なら歴史、塗り替えれそうだな。」
「実際はどう転ぶかわからないからね〜。ゲームなら塗り替えれるよ!」
「そりゃゲームだからな!」
僕は愛媛の男子高校生。名前は
出来がいいのは社会科と国語くらいなために他の科目はボロボロで成績的にはかなりまずい。
運動能力はと言えば、校内の体力テストで下から3番目、体育の成績は2と期待出来るものではない。
そんな僕でも一緒に居てくれる友達がいる。彼の名前は
更に、彼の家は公家五摂家の名門、一条家だ。
歴史好きの僕からしたら大スターを目の前にしている気分だ。
僕が住む愛媛県の松山一帯は、戦国時代中期まで河野氏が守護大名として代々統治してきた。
北は村上氏ら国人衆、南は西園寺家や宇都宮家などの国人衆が勢力を持ち、いつまでも安定しない土地だった。
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