第13話

美術部の展示教室で、座って応対していたら、いきなり、ドアが開いて、1人の女の子がボクの前まで、ツカツカと走ってきて、

「あんたなのね?直くんの、アクセサリーをプレゼントされた相手っていうのは!」

って言ってきた。

「まあ、いいわっ!あんたなら!本当の女の子じゃないんだから!...あっ!ごめんね!気にしないで!女の子っぽくても良いんだからね~っ!」って言って、また教室から出て行った。

なんだなんだ、どうしたんだ?って香絵ちゃんと顔を見合せた。

「直くんを好きな子だ。直くん優しくてカッコ良いから、女の子に人気あるからねえ!」

「うんうん。めっちゃわかるっ!ボクにも、いつでも、めっちゃ優しいもんっ!」

「直くん、同じ中学生の頃から、付き合ってる女の子いて、みんなもわかっているのに、高校生になっても、直くんのこと好きな女子いっぱいいるからね~」

「でも直くん、ボクのこと好きなのかなあ~?」

「そうね。普段から見てても、そんな感じしてるわね」

きゃあああ、そんなあああ、めっちゃ嬉しい~!


しばらくしたら、また1人の女の子がやって来て、

ああ、また来たのかな?って思ってたら、

その女の子はボクのことをしばらく黙って、じろじろ見てて、それから、

「直くんに好きって告ったら、付き合ってる子いるからって言われて、替わりに良い子、知ってるから紹介するって言って、あなたのことを教えてもらったから、来てみたんだけど...まるで女の子じゃないのよっ!やっぱり直くんのほうが断然いいわっ!」って言って帰ろうとして、「あっ!ごめんね!気にしないでねっ!女の子っぽくても良いんだからね!」って言って、教室を出て行った。

うわ~なんなんだあ~って思ったけど、いや、わかるだけに、そりゃそうかもなあ~直くんのほうが断然良いのは確かだよなあ~ボク自身も、ボクよりも直くんのほうが断然好きだし...

って思ってたら、横で、香絵ちゃんは「めっちゃ、うける~」って言って大爆笑していた。

それから、香絵ちゃんはボクの頭をなでなでしながら、

「よしよしっ!あやめちゃんには、わたしがついているから大丈夫なのよっ!」って言ってくれた。ボクは、うえ~ん、って言いながら、香絵ちゃんの胸に顔をうずめた。

そしたら、香絵ちゃんの胸、めっちゃやわらかくて良い気持ちだった。しばらく、香絵ちゃんの胸に顔をうずめて、ポヨンポヨンと弾力を感じつつ、顔を左右にふって、胸にこすり付けていた。


美術部の展示には、結構多くの人が見に来てくれて、大盛況だった。来てくれた人のアンケートにも、ボクの9連作良かったって、誉めてくれてる人もいた。香絵ちゃんの絵も、めっちゃ人気あった。

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