第11話
美術室で、絵の仕上げをしていたら、
「あっ!この水着姿のモデルさん、クッションでしょ!」って香絵ちゃんに言われた。
わあ~、やっぱりわかってくれるのかあ~って嬉しくなって、ボクは絵の細かい部分に筆を加えながら、油彩の大きな絵を仕上げていった。
「クッションのえっちな体、よく表現されてるわね!」って香絵ちゃんは、めっちゃ誉めてくれた。「クッションのえっちな体のこと本当に好きそうなの、めっちゃ伝わってくるわ~」
「相当好きじゃないと、ここまで描けないわよね~」
「クッションのえっちな体のこと、本当に好きなのね~」
って、そんなことばっかり、香絵ちゃんは、ボクの描く絵を見ながら言っていた。
香絵ちゃんといっしょに帰りながら、高校の近くの草木の生い茂る森に寄って、香絵ちゃんと抱きあってキスした。
「ねぇ、わたしとクッションと、どっちの体、好きなの?」って聞いてきたから、
「クッションの水着姿は絵になるからなあ~。文化祭の展示で、みんなにボクの描いた絵、見てもらえるの、めっちゃ楽しみ~っ!」って言ったら、香絵ちゃんは急に歩き出してしまった。
「あやめちゃんの絵を描きたいから、モデルになって!」って香絵ちゃんに言われた。
香絵ちゃんは、ボクの家についてきて、部屋に入ると、絵を描く準備をし始めた。
ボクは、クッションの絵を早く描きたいんだけどなあ~って思いながらも、香絵ちゃんに頼まれたから、モデルになるために香絵ちゃんの指示を待っていた。
香絵ちゃんは、「いつも部屋で、好きな子のことを想ってる感じで、いてくれないっ?」
って言うから、ボクは、いつも部屋でしてるように、まくらをギュッと抱きしめて、ふとんの上で、まくらにチュッチュッってして、バタバタしているところを表現した。
香絵ちゃんは、そういうボクの姿を絵に描きはじめた。
「いつも、誰のことを想って、そういうことしてるの?声に出して、言ってみて~!」って言うから、
「毎日、想ってる人、その日によって、ちがうよ~」って答えた。
「じゃあ、今日の夜だったら、誰のことを想って、やるの~?」
う~ん。今日なら...文化祭用のクッションの絵を描きながら、クッションのえっちな体のことばっかり想ってるかなあ~っ、そして、1人でえっちなことするだろなあ~って思ったけど、さすがに言えなかったから、
「今日は、香絵ちゃん来てくれたし、香絵ちゃんのことかな」
って答えておいた。
香絵ちゃんは黙って、そんなボクの絵を描き続けてた。
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