第1話 帰還

国立中央防衛高等専門学校


通称「中防高専」、ここには国籍問わず多くの高校生が在籍しており、それぞれが「戦闘科」「整備科」「研究科」「指揮科」に分かれて勉強に励んでいる。

その中でも「戦闘科」は人気があり、学校の顔であり日本軍のイメージアップにも貢献している。


そんな中防高専は一見軍事施設にも見える。

理由は見れば分かる。

通常の校舎に体育館、中庭にグラウンド。ここまではいい。

これに加えて、巨大な滑走路に管制塔、周りは大自然に囲まれ演習場がいくつもある。

また、巨大なドームがありここでは大きな祭りが毎年あるのだとか。


「どう見ても普通じゃないよなぁ」


なぜここまで大量の最新設備があるのか?それはExoギアと呼ばれる未知の力を用いて、地球外機械生命体「クトゥ」と戦うためであり、地球を守る為にも教育に力をいれた結果である。


突如現れた地球外機械生命体「クトゥ」、神話の名前から付けられたそれは圧倒的な力を持っている。

そして、Exoギアと言われるパワードスーツで「クトゥ」に最も有効的な力。それらの研究はここでも行われている。


「着いたら案内してくれるって聞いたけど....」


桜が散るなか校門前で突っ立っていると、奥から手を振りながら元気に走ってくる人影が見えた。


「すみませー--ん」


目の前に来た女性教師は息を整えながら続ける。


「お待たせしてすみません。定月 光一くんですね?校長室に案内します。」



俺は初めて学校の門をくぐった。

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