第31話 VS 野良猫
最近、庭に野良猫が頻繁に出没するようになった。初めのうちは、かわいい、と庭で寛ぐ猫を許していたのだが、2匹、3匹とつるんで闊歩するようになり、許せぬ事案が増えてきた。
まずは糞害。なんか臭うと思ったら、しっかり砂で隠された糞が20回分くらい出てきた。
そして、鳩の巣や燕の巣を狙い、鳥たちを脅やかした。ある日、あまりに鳥が激しく鳴くので外に出てみると、ヒナが3羽落ちていた。怒りと哀しみが一気に押し寄せた。取って食べるなら食物連鎖と思おう。でも、習性とは言え、羽をむしり狩り遊びして終わりというのはあんまりだ。しかも、うちの敷地内で。
「こんな瀕死状態で放置するなんて、猫め、許さ〜ん!」と、漫画みたいな台詞を吐いて、猫退治に踏み切った。
猫退治とは言え、生類憐みの心はあるので、あくまでも我が家の敷地で寛がせない方法を探した。まず、猫が登った木を根元から切り、猫よけの砂を撒き、よく寛いでいる場所に猫よけシートを置いた。猫寄らずという草も植えた。
しかし、野良猫の図太さは想像を遥かに超えていた。車で帰ってきてバックで駐車場に入ろうとしたら、バックモニターに、顔だけ持ち上げこっちを見たまま寝そべっている猫が映った時は、え、どかないの?と目を疑った。轢きそうな距離でやっと逃げるという図太さに呆れた。
そんなこんなで猫に翻弄されていたのだが、内陸特有の30℃越えの灼熱地獄が始まった途端、猫たちはあっさり姿を消した。
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