第32話 夏の全国高校野球県大会
7月初旬、夏の全国高校野球県大会が始まった。昨年、県大会を勝ち抜き甲子園に行ったのが夫の母校だったので、今年も応援しようと初戦を見に行った。
プロ野球には華やかさでは劣るが、高校生の選手たちのキビキビした動き、声かけ、何もかもが全力で輝いて見えて、高校野球にハマる理由はこれだ、と改めて思った。
初戦はまだ少しぎこちなさが残りヒヤッとする場面も多かったが、無事コールド勝ちした。
試合が平日の時は見に行かれなかったが、勝ち進んでくれたおかげで、決勝戦を見に行くことができた。相手は春を制した強豪校。応援団のすぐ後ろの席に座り一緒になって応援した。
応援団同士のエールの交換には、毎回ジーンとくる。相手チームのピンチでも、親目線になると固唾を呑んで見守ってしまう。
ハラハラドキドキ歓声と嘆息。盛り上がる試合に心臓もバクバク…試合だけのせいか?
その日の気温は35度を簡単に超えていた。全部の回をちゃんと見守りたい気持ちで乗り切りたかったが、あまりの暑さに身の危険を感じ、8回の表裏は日陰の階段裏でクールダウンすることに。
灼熱の炎天下で熱闘を繰り広げている球児たちの大変さは、想像の遥か上を行っているだろうと、体力の差も思い知らされた。
肩で息をするほどなのに、最後まで全力で白球を追う球児たち。球場はキラキラで溢れていた。
残念ながら夫の母校は敗れたが、甲子園では地元優勝校の活躍を全力で応援したい。
暑い夏はまだまだ続く。
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