第25話 犬が好きと言うならば…
先日、立て続けに犬の脱走のニュースがあった。咄嗟に「犬は悪くないのに」と悲しくなった。その場にいた子たち、亡くなってしまった小型犬やその飼い主さんの恐怖と悲しみを思うと不謹慎かもしれない。
でも、犬は悪くなかったはずだ。狂犬病の予防接種も受けさせず多頭飼いをして庭に放していたとは、呆れて震えた。
そんなニュースの後、色んな犬と触れ合える施設に行った。犬好きな人たちが、それぞれお気に入りの犬を撫でたり抱いたりして癒されていた。
大型犬のコーナーでは、餌やりは禁止されていたが、柵越しに餌を与えようとしている外国人カップルがいたので、餌やりNOと書かれたイラスト入りの注意書きを指してダメだと教えてあげた。なのに、彼らは餌を持ったまま柵の中に入って行った。匂いに気付いた犬が飛びつき、餌が散らばり、慌ててスタッフが走って来て「すぐ外に出て下さい!日本語分かりますか?」と聞くと「大丈夫」と言って笑いながらまだ餌やりを続けた。スタッフがキツめに「フード、NO!とにかく出て」と連れ出したが、ヘラヘラと笑って全く悪びれた様子もなく、他でまたこっそり餌をあげようとして注意されていて呆れた。
自分たちが犬をかわいがりたいという欲望だけで、ルールを守れず義務を怠る人に憤りを感じる。もし人を怪我させたらその犬がその後どうなるのかという、人がルールを破った先の犬の不利を想像できない人は、犬を飼う資格も触れ合う資格も、ない。
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