白魔女スーリとコミュ強王子 西フロイデ様

【タイトル】 白魔女スーリとコミュ強王子

【作者】 西フロイデ様

https://kakuyomu.jp/works/16816700428659846871


 こちらの作品に登場するのは見た目そっくり、美人の男女双子です! 二人並んだ図はとっても華やかなのが想像できますね。

 西フロイデさんは絵も描かれる方で、近況ノートには美人なスーリやかっこいいヒーロー、ジェイデンのイラストが投稿されていますのでそちらも必見です! 文章とイラスト、両方から楽しめるって良いですよね……相乗効果です。


 山の中でひっそり気ままに暮らしているスーリは薬草医。しかし魔女だという噂が広まったために舞い込むのは変わった依頼ばかり。しまいにはコミュ力が高い王子まで訪れ、スーリの日常は問答無用で脅かされていきます。

 はたしてスーリはスローライフを送れるのか!?

 というのがこちらの作品のあらすじです。


 現時点で第二章連載中なのですが、一章の段階だと双子の弟ルラシュク――ルルーは手紙でしか登場しません。生活力のない双子の姉であるスーリに対してこれはしちゃいけないと注意を書き連ねた手紙を送ってくるのですが、この段階までこの作品を読んだ読者は笑ってしまうことでしょう。だいたい、やってると。

 離れた場所にいる双子。やりとりは手紙のみだというのにすぐ近くで見ているかのようにスーリの行動を予測し注意する(だが、一歩遅い)双子の弟。

 この時点で、この双子好きだな。って思いました。


 ですが、ルルーの本格的な登場は二章からになります。

 手紙でも十分なインパクトを残していくルルーですが二章で本格的に動き出すとさらに強い。ところどころに入る、自分は姉のことをよくわかっている。というアピールなど、優秀なはずなのに残念なシスコンっぷりを発揮するところが面白かわいいです。


 といっても細かいところを語るとネタバレになってしまうので、それに関しましてはぜひとも本作をお読みください。今回は双子を語る企画ということで双子に焦点を当てて語っていますが、この作品は双子以外にも魅力がいっぱいです。


 まずはキャラクターが魅力的です。

 スーリの良き相談相手であり友人である喋るガチョウ、ダンスタン。

 ガードが緩いのか固いのかわからないスーリをあの手この手で篭絡しようとする第三王子のジェイデン。

 一章は連作短編になっていますが、お話ごとに癖の強いゲストが登場し、スーリのスローライフを邪魔してきます。一度しか登場しないキャラクターもあの時のあの人と印象の残る登場の仕方をしており、キャラクターの名前を覚えるのが苦手な私としては大変ありがたいです。キャラの個性って大切ですね。


 そして世界観も魅力的です。

 魔女と魔法が存在する世界ですが、魔女は魔法を二つ持つという独特な設定があります。

 得意な属性があり修練によって使える魔法の数が増やせるというのがよくあるファンタジー設定だと思うのですが、こちらの作品は悪魔との契約で最初に魔法を二つ授かり、それ以外は使えません。しかもメイン魔法(目的魔法)とサブ魔法(補助魔法、生活魔法)の二種類があり、それを切り替えて使っているわけです。


 魔女が出てくるたびに一体どんな魔法を持っているのか、この魔法はメインなのかサブなのか。と考察する要素のおかげで読んでいてわくわくします。それに加えて、メインヒーローが第三王子ということもあり国同士の政治もかかわってくるのです。

 見所盛沢山です。


 西フロイデさんの作品はこちらのほかにリアナシリーズも読んでいるのですが、こちらもとても面白いです。

https://kakuyomu.jp/users/freud_nishi/collections/16816452219415296941


 WEB小説ってこの設定、世界観好きだなと思っても続編がなく寂しくなることが多いので、気に入ったお話をたくさん読めるというのはうれしいことだなと思いながらのんびり読んでおります。


 興味がわいた方はぜひ読んでみてはいかがでしょうか。

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