第64話
「とりあえず、昼飯も食ったことだし…いい加減にゴボウ以外の野菜・果物を生成していかないとなぁ…。順不同だけど、ニンジン系を生成するか…」
ルシウスたちは、各々でやりたいことをするために各階の部屋で籠もり始めた今、シリウスは、魔物の生成を再開するために、本を開いたのである。ミレイもフリックの様子が気になるために部屋へと向かったのだった。
「う、うーん。何となく久々って感じに念じると…やっぱりと不思議だな。材料も何か可笑しいし…。つーか…ニンジンって木から出来ないだろって突っ込みたくなるよなぁ。まぁ、ここは異世界だし?多分、周りの空気を読んだら…ダメだよな。多分」
そんな感じで思いながら、俺はニンジン、タマネギ、ジャガイモ、ピーマン、セロリ、ホウレンソウ、トマト、キュウリ、ナス、ダイコン…その他諸々と野菜系統の人面樹を生成したのである。
「…シャガル以外、言葉は喋ってくれないのだな」
ま、まあ…そうだよな。
それでもさ?
一応、言葉は彼らに通用するようで、野菜はちゃんと育ててくれているけどさ。
ただ、言いたい!
なんで、木!?木が野菜を育てる訳?
しかも、変なダンスでにょきにょきと生えて来るわけ?
そこが不思議過ぎるんだけどさ?
「そうそう…シャガルを始めとする人面樹のステータスってこんな感じなんだけど?」
≪シャガル-能力分析-≫
名前:シャガル
種族:人面樹
技:ゴボウダンス
攻撃力:500
防御力:480
魔法力:0
魔法防御:500
敏捷性:500
器用さ:9999+α
-説明-
ゴボウを生み出すことが出来る、人面樹。
ディスられることが大好きな謎の生命体である。
≪キャルロット-能力解析-≫
名前:キャルロット
種族:人面樹
技:ニンジンダンス
攻撃力:1000
防御力:1000
魔法力:1000
魔法防御:1000
敏捷性:800
器用さ:9999+α
-説明-
ニンジンを生み出すことが出来る、人面樹。
言葉は話すことが出来ない。
≪オニオーン-能力解析->
名前:オニオーン
種族:人面樹
技:タマネギダンス
攻撃力:1000
防御力:1000
魔法力:1000
魔法防御:1000
敏捷性:800
器用さ:9999+α
-説明-
タマネギを生み出すことが出来る、人面樹。
言葉は話すことが出来ない。
他にも色々とあるが、それぞれの野菜の後にダンスが付くだけで、大まかにカットさせて頂く。
というか、全て挙げるとさすがにキリがないっての。
「さてと…そうしている間にそろそろ夕飯だな。夕飯は何するかな」
と俺は思っている中、森からマイラスが戻って来たのである。
「おや?今から夕食の支度ですか?」
「ああ。何とか野菜の人面樹だけは生成が出来たんでな…今日は採れたばかりの野菜を使って何しようかどうか考えている所だ」
「それでは、野菜中心のシチューにしましょうか?フリックは余り肉系って好まないから」
「…それはすまないことをしたな」
昼に豚骨ラーメンをしたことから、シリウスはすまなそうに言った。
「いえいえ。気にしないでください」
「そ、そうか。それにしても、お前たち兄妹は口調とか似ているから誰が誰やらサッパリだな…」
「言われてみればそうかな。まあ、兄妹だから当たり前かと…」
「…それもそうだな。俺は兄弟は…3つ上の姉しかいなかったからな…」
と何気ない会話をしながら、俺は何だかんだと市販のシチューの素を召喚すると、マイラスと共にシチューを作り始めたのである。
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