第13話
「生成の前にこの世界の状況というか生態系を確認してみるかな」
俺は、魔法で≪分析魔法≫を唱えてみた。
≪生態状況≫
人間:2587500000000人
コボルト:45825000000人
エルフ:25487752545人
ドワーフ:22145215128人
リザード:1258745845人
オーガ:1000000000人
ダークエルフ:5555000人
ハイエルフ:3052500人
シルヴァンエルフ:10000人
獣人:250000人
フェアリー:5000人
ハーピー:2500人
魔族:1人
牛:約300000頭
豚:約250000匹
馬:約200000頭
鶏:約250000羽
ラクダ:約28000匹
羊:約50000匹
猪:約1000000匹
山羊:約1000000匹
熊:約250000頭
ラビット:約200000羽
青魚系:約254150000匹
白身魚系:約214551540匹
赤身魚系:約287452145匹
貝類系:約3000000000匹
「うーん。思っていた以上にこの世界の種族数は少ない?それにしたって何か少ないな」
ただなぁ…俺のいた世界は当然だけど、人間はやっぱり多いなぁ。
まあ、当然だよな。人間が多いってのはさ。
それにしてもさ…?エルフだけに種類はやたらと多いな。
確か俺の記憶上、ファンタジーの世界におけるエルフってさ?
スッゲー魔力を持っているんだよな。
その中でもシルヴァンエルフは、普通のエルフよりも何倍も。いや、何億倍も魔力量を持つと聞いたことがある。ハイエルフも同じ位だということを良く異世界モノであったんだよな…。
そんな数あるエルフの中で、あの筋肉質のオッサンは普通のエルフで喜んでいたが、そんなに普通のエルフが良かったのか?
いっそのこと、数少ないシルヴァンエルフの方が良かったのでは?
まあ、人それぞれだから別にいいけど。
後さ?動物系の生態の数。
余りにも少なくねぇ?人々はどういう暮らしをしているんだろうか?
折角と平和になった世界なんだし、食うには困らない筈なんだがな。
猪は動物の中で一番多いけど、それでもやっぱり少ないよなぁ…。
魚介類系は、ざっくり過ぎじゃね?
別にいいけど。
細かく挙げると更にキリが無いだろうし。
後さ?生態確認で思ったんだけどさ?
虫系っていないのか?まあ、俺は余り好きじゃないんだよな。
昔、給食の中にいじめっ子たちに入れられて以来、虫は好きじゃないし。
うーーーーーーーーーーーん。
どうこうと俺が突っ込んだ所で意味はないか。
って…魔族1人って俺だけ!?
魔族は俺しかいないってことなのか…!?
とりあえず、今日の所は城内確認してから明日からコツコツとスライムの生成をしていくとしよう。
「一先ず…領土内を確認しに外へと行くとしよう。序でに何か使えそうなモノがあれば拾っておこう」
流石に異世界の村人風の格好は拙いから、それなりに魔王っぽく整った服へと俺は着替えた。ジャージはアウトだろ。美青年系の容姿にジャージは無いだろうと俺は思ったからである。
一方、シリウス・リノベイションのいる、北方大陸リベルダ領土から西の大陸にあるラグーン王国。
ここは、人間社会との繋がりを経ち、ひっそりとあちこちと数ある森に棲むエルフ狩りを生業としながら、その膨大な魔力を抽出している国である。
「今回もなかなか上物が手に入ったようだな。デイルス」
まだ、歳若いラグーン王国の王カイシェイド・S・エルヴィン・ラグーンは、城の地下にある奴隷市場と呼ばれる牢の中で、両手足は鎖に繋がれている、ハイエルフ赤色の髪のした、少女を見ながら言った。
「はい。コレからじっくりといつもの魔吸具を使って抽出していきたいと思います」
「ふむ。この時ばかりはいつも楽しみで仕方ないモノだ」
デイルスと呼ばれた青年は、懐から取り出した、魔力抽出用に造られた、先端に球のようなモノが取り付けられている、試験管のようなモノをその少女の足の間に無理矢理という形で填め込んだのである。
「い…いやああああああああ…お、お願い…!ぬ、抜いて…!マナが…漏れちゃう………あああああああうぅぅぅ!!!!!!!!!!!!!」
少女は悲鳴と共に泣き崩れながら、その膨大な魔力を吐き出す姿にカイシェイドは、不敵な笑みをこぼしたのだった。
「ふっ。いつ聞いてもエルフのコレは実に新鮮でいいモノだ…。で、終わったら…いつものように頼むぞ」
「…はい。分かりました」
カイシェイドはそう呟くと、その場を後にしたのである。
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