第11話
「うーん。ベーコンエッグを作るのはいいとして…パンかご飯も欲しいんだよな」
異世界のパンは、余り美味しくないと良く聞くし…。
うーん。やっぱりと元・日本人の俺としてはさ?
パンよりもご飯なんだよな。
近頃はパン派の日本人は増えているけど、俺は断然にご飯だからさ。
とりあえず、パックのご飯を召喚しよう。
一応、電子レンジ…あるし。
夜には、あ○たこ○ちの米を召喚して炊けばいいし。
電子レンジもあれば、炊飯器もある訳だしね。
≪出でよ…パックのご飯≫
俺は、家で良く常時しているパックのご飯をイメージしてみた。
うん。やっぱりとイメージ通りのパックのご飯が出て来たな。
召喚魔法ってのは、どこの世界からでも召喚出来るってことなのだろうか。
今の所、俺のいた世界のモノがそのままの形で召喚されているからさ。
「さて…ちゃっちゃと作っちゃいますか」
料理は、別に俺は苦手じゃない。
それにベーコンエッグって料理ってほどじゃないからなぁ。
卵の焼き加減は半熟にしよう。昔は堅めが好きだったんだけどな。
そんなこんなで、俺はベーコンエッグをあっという間に作ったのである。
「はぁ~………こんな広い領土の中の城で一人って何だかなぁ。誰かいたらいいんだけど、仕方ないか。ちまちまとモンスターを生成すれば、少しは賑やかになっていくだろうし」
後でこの世界の地図を召喚して序でに城の名前も改名しよう。
何かとジャパニーズ・キャッスルって名前、パッとしないんだよなぁ。
俺だったら、どう付けるって?
それはそうだなぁ…第二の人生だし前世は余り出来なかったので『自由』にのんびりと生きたいから『リーベルタース』城って付けるかな。
リーベルタースって改名したことに世界の地図が改名されていることに今の俺には分からなかったのである。
だって?知らないし?この世界の事情なんてさ?
別に国の改名とかじゃないんだし?
たかが城の名前が変わった位で、どうこうとならないよな。多分だけど。
じゅわ~…とベーコンエッグは、そうしている内に美味そうに焼き上がった。
「うん。我ながら美味そうだ」
俺は出来たてのベーコンエッグと召喚魔法で出したサラダに電子レンジで温めたばかりのパックのご飯にフォークとナイフを持ってホールへと運んだのである。
別に一人だから広々としたホールで食べなくても…?って思うかも知れないけど、気分の問題だからな。
あくまでも、気分だから。
それに例の本もホールに置きっ放しだし、食べながら読もうかと思うんだ。
『魔物生成書~誰もが突っ込みたくなるかも知れないキャンペーン実施中!?因みに素材は召喚魔法及び自給自足で~』って言う位だから、きっと凄い内容で書かれているんだろうなぁと俺は思ったのである。
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