第1話
あの後、俺の中で、意識は遠ざかったんだ。
で、この訳が分からん≪抽選会場へようこそ!今なら期間限定で、異世界に転生すると、お得な特典がいっぱい!≫へと異世界に転生する場所へと連れ込まれたようだな。
それはそうと………
意外と人が多いんだけど?
それだけ毎日、何人、何十人、いやいや。
何千万人以上の尊い命が失われているってことか。
別に人間だけじゃないもんな。うんうん。
さてと、俺も並ぶとしよう。
なろう系好きの人間からすると、異世界に転生って興味あるからな。
『皆様、お待たせしました!今から抽選していきたいと思いまーす!』
また、あの時と聞いた声が響いたのだ。
『異世界に転生すると、何が待ってるのか?何の楽しみがあるのか?それは、あなたの運次第!とりあえず、転生希望者全員に“異世界言葉自動翻訳”と“異世界耐性”と“記憶維持”だけは先に付与させて頂きまーす!』
ま、まあ、それは有り難いな。
転生して言葉が分かりませんって言われたら、元も子もないないもんな。
それに異世界耐性か。
確かに異世界に来て空気とか慣れていないとしんどいだけだもんな。
オマケに異世界には、魔法とか存在する訳だし。
それを直で受けたら、ヤバいもんなぁ…。
だって、アレ…ガチで想像するだけで、ぞっとするし。
記憶も持ったままってのは、有り難いな。
異世界でやりたいことが出来ないし。
『ではでは、前の方からどうぞ!そうそう、言い忘れていたけど、屋台のメニューは自由に食べてくれていいですよ。今でしか食べられませんから』
コレ、全員分を聞いちゃう訳?
プライバシー保護とか全然無いなぁ。
俺の後ろって…誰もいねぇってことから、俺が一番最後に転生か。
まあ、別にいいけどね。
気長に待つのは、嫌いじゃないし?
それにしても、抽選会場だからなのかな?
さっき言っていたように、屋台ばかりだな。
言われてみれば、異世界に転生したらさ?
お見えになれないよなぁ。
たこ焼きとか焼きそばとかラーメンとかその他諸々と異世界に行くと、食べられないよなぁ。
だから、名残惜しげに食べているんだ。
俺は我慢するぞ。
異世界に転生したら、その手の食べ物を再現してみるつもりだからな。
『転生名前は
ん?早速と一番前のどこか異世界に出て来るような騎士みたいな風貌したヤツが転生か。
成る程、名前と種族と転生先と特典を合わせて言われるのか。
流石に前世の名前は言わないようで、何だかホッとした気がする。
って…転生先が福岡って!?
ま、まあ…元々は異世界側の者ならば、日本も異世界だよな。多分。
今の風貌と大きく変わって転生か。
確かにあの騎士みたいなヤツ…。
ゴツゴツした筋肉質のムッキムキが、超絶美少女に転生って…。
うーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん。
何か違和感だな。
そういう俺も大きく外見とかは変わってしまうんだろうなぁ。
少しぽっちゃりだし、や○きた○じ○みたいな濁声だからさ。
まあ、特に期待はしないでおこう。うんうん。
まあ、とりあえず。
とうとう異世界への抽選が遂に始まったのである。
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