抽選結果は大魔王だったので、剣と魔法と平和と欲に溢れた異世界で、のんびりとスローライフしたいと思います。~空気を読まない異世界で、無意識にやっちゃっていますけどね?~
蒼樹 煉
序章_色々転生_
プロローグ
「ここは…どこだ?抽選…」
気が付くと、俺は《抽選会場へようこそ!今なら期間限定で、異世界に転生すると、お得な特典がいっぱい!》という、何とも訳の分からない賑やかな場所にいたのである。
転生?そういえば、俺。
あの時、刺されたんだっけ…?
それは、少し時を遡ることになる。
俺の名は、
年齢は、今年で30歳。独身貴族の男である。
職業は、上場企業の通運会社に勤務って所か。
まあ、特に何も冴えない普通の男性だ。
趣味は、極々普通にアニメ、ゲーム、マンガ、料理と良くある系。
「はぁ~…今日も残業は疲れたなぁ」
ブラック企業ではないものの、週1、2ペースで残業はあるんだよな。
強制ではないのだが、少しでも今は稼ぎたい時だからな。
だって、今は不景気だし、どんどんとモノは値上がりばかりしているからな。
だからこそ、通運会社で稼げる時に稼ぐってのが俺のポリシーなんだ。
まあ、それについてはどうでもいいか。
「さて、明日の買い出しをしてから帰るか…」
俺はそう決めると、行き付けの店へと向かったのである。
「いらっしゃいませ」
という店員の掛け声と共に俺は、既に割引となっている食料品を買い込む。
それに明日から一週間は、連休だし。
夜になると、ここのスーパーは安くなるからな。
特に今の時間帯は、運が良ければだ。
全ての商品は、80%OFFっていうお得な特典がいっぱいで、独身貴族の俺にとって有り難いもんだよ。
「えっと、お会計は合計で1080円になります」
肉・魚・野菜と一週間分で、この安さ。
スッゲーお得だよなと思いつつ、俺はスーパーを後にした。
賞味期限もバッチリOKさ。
が、すると、その時。
何やら女性のバッグを持って抱えながら走って来る男が見えた。
「だ、誰か捕まえて…!そのバッグには大事なモノが…!」
と言う若い女性の声が聞こえたのである。
が、ちょうどその時だ。
「おらおらっ!どけどけっ!」
筋金入りの定番台詞を吐きながら男は走りながら近付いて来る様子を見た俺は、咄嗟に男に対しタックルした。
「いってー!な、何しやがる!?」
「何っていきなりと近付いて来るアンタが悪いんだろ…?」
そう俺は言いながら、誰かがいつの間にやらと110番していたからなのか、男は警察へと連行されて行ったのである。
「あ、ありがとうございま…うわっ!デブス!」
息を切らしながら、ひったくりに遭ったと言う女性は何とかやって来るなり礼を言うものの、俺の顔を見て、さすがに無いわー…って台詞を言った。
「は、はあ?それがバッグを取り返してやった台詞か…つぅ!」
「アンタのせいなんだからね!」
そう女性は俺の胸にどこから出したのか分からないナイフを突き刺しながら、バッグを持って颯爽と行ってしまったのである。
「な、何だよ…コレ…」
く、クソ…寒気はするし…血は…止まらねぇ…。
いつの間にやら既に人の気配はしないし、俺はその場で倒れ込んでしまった。
『新たなる人生を歩みたいですか?』
突然とどこからか声が降って来た。
はぁ?新たな人生?
コレは異世界あるあるか…?あるあるだよな…?
コレにナシの選択はいるかも知れないが、俺はアリだ…と思った瞬間、俺の意識はどこかへと消えてしまったのである。
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