第42話

少し待っているとマドカが薬が入っているだろう

箱をもって戻ってきた。


「トール、シュガーちゃんの着替えを用意しておいてちょうだい。」


「わかりました。」


マドカは後ろ居たトールに服の用意をお願して

こっちに向きなおった。


「シュガーちゃん、これは魔法の薬で副作用があるかも

しれないの。

サリーを助けに行くだけなら、トールに行かせることもできるわ。

それでも薬を飲む?」



『マドカ、心配してくれてありがとう。

でも、僕はサリーを助けに行くって約束したんだ!』


「わかったわ。

じゃあこれを飲んで。」


薬はとても魔法の薬と言われても信じられないような

ぼろぼろの瓶に入っていた。


『これ、本当に魔法の薬なの?』


不安になってそう聞いてみる。


「入れ物はちょっとそうとは思えないけど効果は本物なのよ。

大丈夫だから飲んでみて。」


本当に大丈夫かな。

でもこれが本物だったら僕がサリーを助けに行ける。


よし、飲んでみよう。


薬はとても飲んでいい味ではなかった。

何だろうこれ…。

めちゃくちゃまずい。


そんな事を思いながら最後の一滴まで飲むと全身が焼けるように

痛くなってきた。


『い、痛い…。』


「シュガーちゃんもう少しよ。

頑張って。」


マドカの声が遠くから聞こえた気がするけど

僕は痛みをこらえるのに必死で全然耳に入ってこない。


そんな痛みがどれくらい続いたんだろうか

急に僕の体が光始めた。


僕はそのまま意識がなくなった。


目が覚めるとベットに寝かされていた。

ここはどこだろう。

おそらくマドカの屋敷のどこかの部屋だと思うけど。


「マドカー!」


とりあえず大声でマドカを読んでみるけど、

今の声はなんだ⁉


僕の声じゃなかった。


「シュガー様失礼いたします。」


僕が声にびっくりしていると部屋がノックされて一人のメイドが

入ってきた。

多分僕の声が聞こえたから来たんだろう。


「マドカはどこ?」


「マドカ様は書斎にてシュガー様をお待ちしています。」


「じゃあ僕をそこに連れて行ってくれる?」


「はい、かしこまりました。

その前にお着換えをお願いします。

お召し物はこちらにございます。」


そう言われて僕が裸なのに気づいた。

それにしても人間の服の着方なんてわかんないよ。


「これってどうやって着るの?」


服は黒色の長ズボンに黒いロングシャツ?って感じだ。


「お手伝いさせていただきます。」

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