第40話
『シュガーちゃん!
聞こえる?サリーだよ』
心の中でシュガーちゃんに呼び掛けてみるけど返事がない…。
やっぱりスキル取得の過程をスキップなんて
私の妄想だったのかな?
『サリー⁉
どこにいるの⁉』
あきらめかけてた時にシュガーちゃんから返事が返ってきた。
『サリーだよ!
ここはどこの街かわかんないけど、ミート子爵の屋敷の地下に
閉じ込められてて自力で逃げ出すのは難しそうなの…。』
『ミート子爵?
マドカに聞いてすぐ助けに行くから待っててね!』
『うん!
私も自分で逃げ出せるようにしてみるね!』
シュガーちゃんと話せた安堵感からか急にお腹が空いてきた。
「サリー今日のご飯よぉ」
お腹空いてきたと思い始めたところで
白衣の男がご飯を持ってきてくれた。
自分では食べられないのでいつも通りに食べさせてもらう
「ありがとうございます。」
そういってご飯を食べ始める。
ご飯を二口くらい食べたところで
「なんでなの⁉」
と白衣の男が起こり始めた。
私が何かしてしまったんだろうか?
「どうしたんですか?」
そう問いかけても返事をしてくれない。
私のご飯も途中で白衣の男は部屋を出て行った。
ご飯…。
白衣の男はそのまま戻ってこなかったけど
変わりに白衣を着た女の人が入ってきた。
「ごめんねサリーちゃん
ご飯の途中なのに博士がどこかに行ってしまったみたいね。」
この白衣の女の人が変わりにご飯をくれるみたいだ。
「ありがとうございます。」
「サリーちゃんはここで何されてるか知ってる?」
「いえ、最近までご飯を食べたら眠くなってしまっていたので…。」
白衣の女の人はお話し好きな人みたいだ。
白衣の男は無駄な話は一切しないでご飯の後すぐに部屋を
出て行っていた。
「ここではね、ミート様の命令で人体実験をしているの。
実験内容はとてもいい薬で、この研究が完成したら
色んな人の命が助かるのよ。」
「人体実験ですか?」
「あなたはご飯に薬を混ぜられて眠っていたし
回復もちゃんとさせていたから気づいていないでしょうけどね。」
「私が人体実験に利用されていたってことですか?」
「ええ、そうよ。
ご飯を食べて眠ったあなたの体を切り刻んで傷口が治る際の
細胞の動きとかを実験して記録しているの。
でも、ここ何日間かサリーは薬が効かなくなったわ。
何でかわかる?」
私が人体実験に利用されていた…?
「いえ、わかりません。
あなたの話は本当なんですか?
そんな実験許されるはずがありません!」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます