第18話


ゴブリンは自分を捕まえて来たシュガーちゃんを警戒しているのか

全然動かない

動いてない間に攻撃していいのか迷っていると


「シュガー、ゴブリンが怖がって動けないから少し離れててくれるか?」


そういわれるとシュガーちゃんは短く吠えてすぐに離れていった

シュガーちゃんが離れていったのに気づいたのか

ゴブリンが逃げようとしていたので私は逃げようとしているゴブリンに

走って行き切りかかった


「グギャッ」


私の攻撃に気づいたゴブリンは横に飛んで避けてこっちに向きなおった

私を倒してから逃げることにしたようだ


「サリー、ゴブリンはシュガーが捕まえた時に足を怪我してる

焦らないでちゃんと動きを見て攻撃するんだ!」


後ろからケイさんがアドバイスをくれたので

言われた通りに落ち着いて動きを見てみることにする


ゴブリンはこっちに向かって走ってきて殴ってくるだけなので

何度かかわしながら動きをちゃんと見ているうちに

段々動きに慣れて来た


「よし、いける!」


と小さくつぶやいてから

ゴブリンが走ってきたタイミングに合わせて

剣を横なぎに切り払った


ゴブリンの走ってきた勢いもあったからか私の弱い腕力でも

一撃で倒すことができた


「よし!」


「サリーよくやった

怪我してたとは言えゴブリンを一撃で倒すなんてやるな!」


みんなで口々に褒めてくれた

その後ゴブリンのドロップを確認してみると

小さな牙が一本だけ落ちていた


「それはゴブリンの牙ね

ゴブリンの牙はアクセサリーにしたりする人がいるから安いけど買い取ってくれるわよ」


売れるんだ

じゃあもっていこう


「ドロップ品ってなんでも売れるんですか?」


「基本安いけどどんなドロップ品でも買い取ってくれるわよ!

魔物からドロップするものは基本持って帰ることをお勧めするわ」


そんな話をしているとシュガーちゃんが音もなく戻ってきた


「シュガーちゃんありがとね」


そう言いながら撫でると尻尾を振りながら喜んでくれた


ゴブリンを倒してからは魔物にあう事もなく進んでいき

暗くなってき始めたころに野宿の準備を始めた


初心者の私に細かく気を付ける事などを説明してくれたので

今度一人で野宿する時は少し安心だ


「今日の晩御飯はサージスの番だな

頼むな」


サージスさんが料理?

全然イメージできないな


晩御飯はめちゃくちゃ美味しかった

心の中でサージスさんに失礼なことを考えてごめんなさいと

謝っておいた


「サリーは初の野宿だから見張りはなしで朝までゆっくり休んでくれ」


他の3人は交代で見張りをするようだ

申し訳ないけど体力ない私が参加するよりは迷惑にならないだろうと思い

お礼を言って休ませてもらうことにした。

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